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    7731 株式会社ニコン 有価証券報告書-第162期(2025/04/01-2026/03/31)

    【表紙】
    【提出書類】 有価証券報告書
    【根拠条文】 金融商品取引法第24条第1項
    【提出先】 関東財務局長
    【提出日】 2026年6月25日
    【事業年度】 第162期(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    【会社名】 株式会社ニコン
    【英訳名】 NIKON CORPORATION
    【代表者の役職氏名】 代表取締役 兼 社長執行役員 CEO 大 村 泰 弘
    【本店の所在の場所】 東京都品川区西大井1丁目5番20号
    【電話番号】 03(3773)1111(代表)
    【事務連絡者氏名】 執行役員 CFO、財務・経理本部長 松 本 武 史
    【最寄りの連絡場所】 東京都品川区西大井1丁目5番20号
    【電話番号】 03(3773)1111(代表)
    【事務連絡者氏名】 執行役員 CFO、財務・経理本部長 松 本 武 史
    【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所 (東京都中央区日本橋兜町2番1号)

    第一部 【企業情報】

    第1 【企業の概況】

    1 【主要な経営指標等の推移】

    (1) 連結経営指標等

    回次 第158期 第159期 第160期 第161期 第162期
    決算年月 2022年3月 2023年3月 2024年3月 2025年3月 2026年3月
    売上収益 (百万円) 539,612 628,105 717,245 715,285 677,163
    税引前利益又は損失(△) (百万円) 57,096 57,058 42,669 4,533 △106,511
    親会社の所有者に帰属する当期利益又は損失(△) (百万円) 42,679 44,944 32,570 6,123 △86,088
    当期包括利益 (百万円) 70,646 60,094 91,724 1,264 △34,799
    親会社の所有者に帰属する持分 (百万円) 597,681 614,966 683,795 637,977 586,785
    資産合計 (百万円) 1,039,566 1,050,267 1,147,110 1,110,514 1,075,007
    1株当たり親会社所有者帰属持分 (円) 1,627.34 1,776.47 1,973.68 1,940.15 1,781.32
    基本的1株当たり当期利益又は損失(△) (円) 116.23 125.46 94.03 17.86 △261.57
    希薄化後1株当たり当期利益又は損失(△) (円) 115.58 124.77 93.53 17.77 △261.57
    親会社所有者帰属持分比率 (%) 57.5 58.6 59.6 57.4 54.6
    親会社所有者帰属持分利益率 (%) 7.5 7.4 5.0 0.9 △14.1
    株価収益率 (倍) 11.3 10.8 16.3 83.0
    営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) 31,351 15 30,767 48,258 △4,439
    投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) △385 △112,146 △41,405 △69,988 △12,603
    財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) △26,151 △56,210 △8,938 △19,808 858
    現金及び現金同等物の期末残高 (百万円) 370,277 211,337 206,644 163,590 158,036
    従業員数 (人) 18,437 18,790 19,444 20,069 19,928

    (注) 1 国際会計基準(以下「IFRS」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しております。

     2 百万円未満を四捨五入して記載しております。

    3 当社は、「役員報酬BIP信託」を導入しておりましたが、第159期において当該制度を廃止しております。なお、当該信託が保有していた当社株式は、連結財務諸表において自己株式として計上しており、1株当たり親会社所有者帰属持分の算定上、期末発行済株式総数の計算において控除する自己株式に含め、また、基本的1株当たり当期利益又は損失及び希薄化後1株当たり当期利益又は損失の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。

    4 第162期の株価収益率については、基本的1株当たり当期損失であるため記載しておりません。

    (2) 提出会社の経営指標等

    回次 第158期 第159期 第160期 第161期 第162期
    決算年月 2022年3月 2023年3月 2024年3月 2025年3月 2026年3月
    売上高 (百万円) 348,643 411,667 438,871 452,779 387,870
    経常利益又は経常損失(△) (百万円) 21,040 72,139 41,648 2,419 △18,035
    当期純利益又は当期純損失(△) (百万円) 29,332 57,791 43,285 △4,441 △82,941
    資本金 (百万円) 65,476 65,476 65,476 65,476 65,476
    発行済株式総数 (千株) 378,337 351,477 351,477 333,586 333,586
    純資産額 (百万円) 362,281 375,518 412,539 354,344 259,222
    総資産額 (百万円) 721,322 701,232 779,169 748,716 652,805
    1株当たり純資産額 (円) 980.75 1,079.06 1,185.35 1,072.45 783.33
    1株当たり配当額 (円) 40.00 45.00 50.00 50.00 40.00
    (うち1株当たり中間配当額) (円) (20.00) (20.00) (25.00) (25.00) (25.00)
    1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) (円) 79.88 161.32 124.96 △12.95 △252.01
    潜在株式調整後1株当たり当期純利益 (円) 79.43 160.44 124.30
    自己資本比率 (%) 49.9 53.3 52.7 47.1 39.5
    自己資本利益率 (%) 8.4 15.8 11.0 △1.2 △27.2
    株価収益率 (倍) 16.5 8.4 12.3
    配当性向 (%) 50.1 27.9 40.0
    従業員数 (人) 4,174 4,184 4,388 4,634 4,656
    株主総利回り (%) 130.8 139.1 161.0 161.1 204.2
    (比較指標:配当込みTOPIX) (%) (102.0) (107.9) (152.5) (150.2) (202.2)
    最高株価 (円) 1,387 1,774 1,943.5 2,010 2,025
    最低株価 (円) 960 1,154 1,271 1,319.5 1,238.5

    (注) 1 百万円未満を四捨五入して記載しております。

    2 2026年3月期の1株当たり配当額40円00銭のうち、期末配当額15円00銭については、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の決議事項になっています。

    3 第161期及び第162期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

    4 第161期及び第162期の株価収益率及び配当性向については、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

    5 従業員数に他社への出向者は含まれておりません。

    6 最高・最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部における株価であり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場における株価を記載しております。

    2 【沿革】

    1917年7月 測距儀、顕微鏡などの光学機器の国産化を目指し、東京計器製作所の光学計器部門と岩城硝子製造所の反射鏡部門を統合、三菱合資会社社長岩崎小彌太の出資をもって日本光学工業株式会社を設立(直後に藤井レンズ製造所を合併)
    1918年1月 大井第一工場(現・本社/イノベーションセンター)を新設
    1949年5月 東京証券取引所に株式上場
    1953年10月 米国にNikon Sales Inc.(現・Nikon Inc.)を設立
    1963年10月 桜電子工業株式会社(現・株式会社栃木ニコン)に経営参加
    1968年7月 オランダにNikon Europe N.V.(現・Nikon Europe B.V.)を設立
    1971年7月 相模原製作所を新設
    1982年8月 米国にNikon Precision Inc. を設立
    1984年12月 熊谷製作所を新設
    1988年2月 ニコンカメラ販売株式会社(現・株式会社ニコンイメージングジャパン)を設立
    1988年4月 商号を日本光学工業株式会社から、株式会社ニコンに変更
    1990年10月 タイに Nikon (Thailand) Co., Ltd. を設立
    1991年1月 水戸製作所を新設
    1995年6月 シンガポールにNikon Singapore Pte. Ltd.を設立
    2004年10月 横須賀製作所を新設
    2005年4月 中国に Nikon Imaging (China) Sales Co., Ltd. を設立
    2009年10月 単元株式数を100株に変更
    2009年10月 ベルギーのMetris NV(現・Nikon Metrology Europe NV)を完全子会社化
    2015年5月 英国の Optos Plc を完全子会社化
    2016年6月 監査等委員会設置会社へ移行
    2021年4月 米国のMorf3D Inc.(現・Nikon AM Synergy Inc.)に出資、子会社化
    2023年4月 米国にNikon Advanced Manufacturing Inc.を設立
    2023年9月 ドイツのSLM Solutions Group AG(現・Nikon SLM Solutions AG)を完全子会社化
    2024年4月 米国のRED.com, LLC(現・RED Digital Cinema, Inc.)を完全子会社化
    2024年7月 本社を東京都品川区に移転

    3 【事業の内容】

     当社グループは、株式会社ニコン(当社)及び連結子会社82社並びに持分法を適用した関連会社及び共同支配企業10社より構成されており、映像事業、精機事業、ヘルスケア事業、コンポーネント事業、デジタルマニュファクチャリング事業等を行っております。

    事業の系統図は次のとおりであります。

    4 【関係会社の状況】

    名称 住所 資本金又は出資金(百万円) 主要な事業の内容 議決権の所有(被所有)割合(%) 関係内容
    役員の兼任 営業上の取引等
    当社役員(人) 当社従業員(人)
    (連結子会社)
    ㈱栃木ニコン 栃木県大田原市 363 光学ユニット、交換レンズ、対物レンズ、光学部品、機械部品等の製造 100.0 - 当社製品の製造
    ㈱栃木ニコンプレシジョン 栃木県大田原市 204 半導体/FPD露光装置用ユニット、投影レンズの製造 100.0 - 当社製品の製造
    ㈱仙台ニコン 宮城県名取市 480 各種製品の設計・試作・量産、装置の設計・制作など 100.0 - 当社製品の製造
    ㈱宮城ニコンプレシジョン 宮城県刈田郡 200 半導体/FPD露光装置用ユニットの製造 100.0 - 当社製品の製造
    ㈱ニコンテック 東京都品川区 200 半導体/FPD露光装置の保守サービス、中古機販売等 100.0 - 当社製品のアフターサービス
    ㈱ニコンイメージングジャパン 東京都品川区 400 カメラ等の販売、サービス 100.0 - 当社製品の販売、アフターサービス
    ㈱ニコンソリューションズ 東京都品川区 310 眼科用医療機器等の輸入販売・サービス、顕微鏡、測定機、X線検査装置等の販売・サービス 100.0 当社製品の販売、アフターサービス
    ㈱ニコンビジョン 東京都品川区 300 望遠鏡、双眼鏡等の開発、製造、販売、サービス 100.0 - 当社製品の開発、製造、販売、アフターサービス
    ㈱ニコンシステム 神奈川県横浜市 50 コンピュータソフトウェアの開発・サポート 100.0 - 当社製品に係るIT開発、サポート
    ㈱ニコンビジネスサービス 東京都品川区 200 福利厚生業務、資材調達業務、物流業務 100.0 - 当社の厚生、工務、総務関連業務、及び当社製品に係る物流業務
    ㈱ニコン・セル・イノベーション 東京都品川区 1,000 再生医療向け細胞受託生産事業等 100.0 -
    光ガラス㈱ 秋田県湯沢市 224 光学ガラス、光学ガラスプレス部品等の製造、販売 100.0 - 当社部品の製造、販売
    Nikon Precision Inc. OregonU.S.A. US$1,000 半導体装置の輸入販売、保守サービス、中古機の販売 100.0(100.0) - 当社製品の販売、アフターサービス
    Nikon Inc. ※1 New YorkU.S.A. US$1,000 カメラ等の輸入販売、サービス 100.0(100.0) - 当社製品の販売、アフターサービス
    Nikon Instruments Inc. New YorkU.S.A. US$1 顕微鏡の輸入販売、保守サービス 100.0(100.0) 当社製品の販売、アフターサービス
    Nikon Americas Inc. New YorkU.S.A. US$2,101 米国におけるグループ会社の資金の集中的調達・管理・運用等 100.0 - 米州子会社の持株会社
    RED Digital Cinema, Inc. CaliforniaU.S.A. US$1,000 業務用シネマカメラの開発、製造、販売、サービス 100.0 - 当社製品の開発、製造、販売、アフターサービス
    Nikon Metrology, LLC ※1 MichiganU.S.A. 千US$74,615 顕微鏡、測定機およびX線CT等に関する製品の販売、サービスおよび三次元計測に関する製品の開発、製造 100.0 (100.0) - 当社製品の開発、製造、販売、アフターサービス
    Nikon AM Synergy Inc. ※3 CaliforniaU.S.A. US$4,479 アディティブマニュファクチャリングの設計および製造 100.0 - -
    Nikon Canada Inc. OntarioCanada 千CAN$3,300 カメラ、顕微鏡等の輸入販売、サービス 100.0 - 当社製品の販売、アフターサービス
    名称 住所 資本金又は出資金(百万円) 主要な事業の内容 議決権の所有(被所有)割合(%) 関係内容
    役員の兼任 営業上の取引等
    当社役員(人) 当社従業員(人)
    Nikon PrecisionEurope GmbH LangenGermany 千EUR4,090 半導体装置の保守サービス、中古機の販売 100.0(100.0) - 当社製品のアフターサービス
    Nikon SLM Solutions AG LübeckGermany 千EUR50 金属アディティブマニュファクチャリングにおける統合ソリューションの提供 100.0 - 当社製品の開発、製造、販売、アフターサービス
    Nikon Europe B.V. ※1、2 AmstelveenThe Netherlands 千EUR20 欧州におけるグループ会社の資金の集中的調達・管理・運用等。カメラ、顕微鏡等の輸入販売、サービス 100.0 - 当社製品の販売、アフターサービス
    Nikon Metrology Europe NV※1 LeuvenBelgium 千EUR 102,394 顕微鏡、測定機およびX線CT等に関する製品の販売、サービスおよび三次元計測に関する製品の開発 100.0(100.0) - 当社製品の開発、販売、アフターサービス
    Optos Plc ScotlandUnited Kingdom 千Stg£1,524 超広角走査型レーザー検眼鏡等の製造、販売、サービス 100.0 当社製品の開発、製造、販売、アフターサービス
    Nikon Hong Kong Ltd. Hong KongChina 千HK$5,500 カメラ等の輸入販売、サービス 100.0 - 当社製品の販売、アフターサービス
    Nikon Holdings Hong Kong Limited Hong KongChina 千HK$108,360 アジア・オセアニアにおけるグループ会社のCSR・内部監査の推進 100.0 - 中国子会社の持株会社
    Nikon SingaporePte. Ltd. Singapore 千S$33,164 カメラ、顕微鏡、測定機等の輸入販売、サービス、半導体装置の保守サービスと中古機の販売 100.0 - 当社製品の販売、アフターサービス
    Nikon AustraliaPty Ltd SydneyAustralia 千AU$4,000 カメラ等の輸入販売、サービス 100.0(100.0) - 当社製品の販売、アフターサービス
    Nikon India Private Limited GurgaonIndia 千INR80,000 カメラ等の輸入販売、サービス 100.0(100.0) - 当社製品の販売、アフターサービス
    Nikon (Thailand)Co., Ltd. ※1 AyutthayaThailand 百万Baht1,260 デジタルカメラ、交換レンズ、デジタルカメラ用ユニットの製造 100.0 - 当社製品の製造
    Nikon PrecisionKorea Ltd. Gyeonggi-DoKorea 百万Won300 半導体/FPD装置の保守サービス、中古機の販売 100.0 - 当社製品のアフターサービス
    Nikon Imaging KoreaCo., Ltd. SeoulKorea 百万Won4,000 カメラ等の輸入販売、サービス 100.0 - 当社製品の販売、アフターサービス
    Nikon PrecisionTaiwan Ltd. TaiwanR.O.C 千NT$43,000 半導体/FPD装置の保守サービス、中古機の販売 100.0(10.0) - 当社製品のアフターサービス
    Nikon Imaging (China)Sales Co., Ltd. ※1、2 ShanghaiChina 千US$10,000 カメラ等の輸入販売、サービス 100.0(100.0) - 当社製品の販売、アフターサービス
    Nikon Precision  (Shanghai) Co., Ltd. ShanghaiChina 千CNY25,269 半導体/FPD露光装置、顕微鏡、眼科機器、測定機、エンコーダ等のマーケティング、販売、保守サービス 100.0(100.0) 当社製品の販売、アフターサービス
    Nikon Lao Co., Ltd. Savannakhet ProvinceLao P.D.R. 百万LAK60,000 デジタルカメラ用ユニットの組み立て 100.0(100.0) - 当社製品の製造
    Nikon Middle East FZE DubaiUAE 千AED7,000 中東、アフリカ、西・南アジアにおけるカメラ等の輸入販売、サービス 100.0(100.0) - 当社製品の販売、アフターサービス
    その他44社
    名称 住所 資本金又は出資金(百万円) 主要な事業の内容 議決権の所有(被所有)割合(%) 関係内容
    役員の兼任 営業上の取引等
    当社役員(人) 当社従業員(人)
    (持分法を適用した関連会社及び共同支配企業)
    ㈱ニコン・エシロール 東京都墨田区 3,586 メガネレンズ等の開発、製造、販売、サービス 50.0 - -
    ㈱ニコン・トリンブル 東京都大田区 96 測量機の開発、製造、販売、サービス 50.0 - -
    その他8社

    (注) 1 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合を示しております。

    2 役員の兼任欄の当社従業員には執行役員を含めております。

    3 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

    4 ※1:特定子会社を示しております。

    5 ※2:Nikon Europe B.V.及びNikon Imaging (China) Sales Co., Ltd.については、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く。)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。当該会社の主要な損益情報等は次のとおりであります。
    Nikon Europe B.V.
      (1)売上収益        74,856百万円
      (2)税引前利益              2,721百万円
      (3)当期利益                2,126百万円
      (4)資本合計               69,821百万円
      (5)資産合計               99,581百万円

      Nikon Imaging (China) Sales Co., Ltd.
      (1)売上収益        71,248百万円
      (2)税引前利益              3,117百万円
      (3)当期利益                2,331百万円
      (4)資本合計               13,307百万円
       (5)資産合計               22,030百万円

    6 ※3:Nikon AM Synergy Inc.については債務超過会社であり、債務超過の金額は次のとおりであります。
    Nikon AM Synergy Inc.        14,818百万円

    第2 【事業の状況】

    1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

    当社グループを取り巻く事業環境は、「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (業績等の概要) (1)業績」に記載のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

    (1)中期経営計画(2022-2025年度)

    中期経営計画(2022-2025年度)策定にあたっては、まず2030年のありたい姿をイメージし、その実現に向けて2025年に到達するべき目標を定め、施策を積み上げました。

    ニコンには、ものづくりを革新するテクノロジーや高度なソリューションをグローバルに広げる力・ブランド、そしてステークホルダーからの支持といった3つの強みがあります。これらを活かし、2030年の「人と機械が共創する社会」に新たな価値を提供し続けたいと考え、2030年のありたい姿を「人と機械が共創する社会の中心企業」としました。これに向けて、お客様と伴走し、お客様の欲しいモノやコトの「本質」を理解した上で、お客様のイノベーションを支える存在になることを目指しました。

    本計画においては、映像事業が比較的堅調に推移したものの、他の事業では外部環境の影響を受けやすい収益構造の改善に課題が残りました。また、新規事業への投資やM&Aの実行を通じて成長ドライバーの育成に取り組んだものの、収益性や資本効率の観点で課題を残しました。

    売上収益は目標とした7,000億円を複数年度で達成し、経営基盤の整備も着実に進展させた一方、市場環境の急変の中、新たな取り組みに経営資源を分散した結果、強みとするべきビジネスの改善が進まず、営業利益率及びROEは大幅未達となりました。

    なお、当社グループは、2026年5月8日に、2026-2030年度を対象とする中期経営計画を発表しました。概要は以下のとおりです。

    (2)中期経営計画(2026-2030年度)

    新たな中期経営計画(2026-2030年度)は、前中期経営計画において描いた2030年のありたい姿である「人と機械が共創する社会の中心企業」の実現に向け、その取り組みを加速する後半フェーズと位置づけています。

    前中期経営計画では、新たな事業の創出・育成に向けて幅広い領域に取り組みました。その中で見えてきた強み及び課題を踏まえ、本中期経営計画では、競争優位性のある事業に経営資源を集中し、選んだ事業の成長の牽引を図ります。

    ① 中期経営計画全体像

    本中期経営計画策定にあたり、「信頼と創造」という企業理念のもと、当社グループの理念体系としてミッション、ビジョン、バリューを再定義しました。新たに定めたバリュー「お客さまのニーズ、実現したいものに挑み続ける」「コスト、スピードに挑み続ける」「製品の精度や強靭性に挑み続ける」により、ビジョンである「人と機械が共創する社会の中心企業」の実現を目指します。

    本中期経営計画においては、財務規律を重視しながら企業価値向上につながる注力分野に経営資源を投入することを基本方針とし、各事業の役割を明確に定め、収益性の改善と資本効率の向上を図ります。

    「映像」「ヘルスケア」「インダストリー*」は、安定利益創出事業として、顧客の拡大及び提供価値の強化により、全社のキャッシュ・フローを支える役割を担います。「デジタルマニュファクチャリング」「精機」は、企業価値最大化に挑戦する事業として、有望市場及び差別化領域で積極的な投資を行い、長期的な成長を目指します。

    また、「事業による社会価値創造」「多様な人材と組織力の強化」「共創型バリューチェーンの深化」を価値創造のための重点テーマに設定し、経営基盤を強化するとともにサステナビリティを重視した経営を推進します。

    2030年度の数値目標として、売上収益1兆円、営業利益800億円、全社ROIC 7%、ROE 10%を掲げています。

    *当社グループは、2026年度より、報告セグメント「コンポーネント事業」の名称を「インダストリー事業」に変更しました。

    ② 収益計画

    本中期経営計画前半では、短期的な業績回復を実現し、2030年度には800億円の営業利益達成を目指します。成長を期待するビジネスとしては、デジタルシネマカメラ、大型金属3Dプリンター、半導体露光装置・デジタル露光装置を掲げ、経営資源を重点的に配分して、2030年以降の本格的成長を目指します。計画実行に際しては、内部管理に最適化させたROIC(投下資本利益率)をベースとした投資管理、事業モニタリングを徹底し、収益性改善と統制の強化を推進します。

    ③ 持続的成長を支える経営基盤

    当社グループは、企業理念である「信頼と創造」に基づき、持続的成長の実現に向けた経営基盤の強化に取り組んでいます。

    人的資本経営においては、多様な人材の育成と活躍機会の拡充を通じ、組織力の向上を図ります。ものづくりの分野では、需要変動等に対応できる柔軟な生産体制の構築と生産性向上に取り組みます。また、顧客及び従業員重視のDXを推進し、データ及びデジタル技術の活用による業務効率化、価値創出の高度化を進めます。経営管理面では、ガバナンス及びリスクマネジメントの強化を通じ、グローバル経営の実効性向上に努めます。さらに、サステナビリティに関する取り組みを重要課題として位置づけ、事業活動と一体的に推進することで、社会からの信頼の確保と中長期的な企業価値の向上を目指します。

    ④ 資本配分

    本中期経営計画では、最大8,000億円の資本配分を行います。資本配分にあたっては、研究開発型企業としての成長と、資本効率及び財務健全性の両立を重視しながら、90%を成長投資に充当し、そのうち50%以上を、注力分野を擁する事業に集中します。こうした方針により中長期の収益向上を図るとともに、株主還元のさらなる充実を目指します。

    ⑤ ありたい姿の実現

    ニコンのビジョンは「人と機械が共創する社会の中心企業」です。このビジョンの実現を目指し、新中期経営計画のもと、常に社会への貢献を念頭に置きながら、全ステークホルダーの期待にお応えできるよう、持続的な企業価値向上の実現を目指します。

    2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

    当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。

    なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

    (1) 当社グループが目指すサステナビリティ

    当社グループでは、企業理念である「信頼と創造」を事業活動の中で具現化することで、持続可能な社会に貢献しつつ自社の持続的成長を図ることが、サステナビリティと考えています。この考えを主文とし、それを支える4つの意志を「サステナビリティ方針」として取締役会で決定しています。

    この方針のもと、当社グループでは、社会的責任に対する会社の基本姿勢と、それに基づき従業員がとるべき行動の規準を定めた「ニコン行動規範」を策定しています。

    サステナビリティ方針ニコングループは、企業理念である「信頼と創造」を事業活動の中で具現化することで、持続可能な社会への貢献と自社の持続的成長の双方を目指します。・ニコンならではの製品・サービスを生み出し、事業活動を通して、環境・社会課題の解決やSDGs達成に貢献することを目指します。・自らの事業が環境・社会に与える影響を常に客観的に評価し、課題を継続的に改善していくことで、より良い影響を環境や社会にもたらすよう努めます。・積極的にステークホルダーとの対話を行うことで、社会の変化を的確にとらえるとともに、ステークホルダーからの要請や期待に応え、自らの活動を常に見直します。・法令等を遵守するにとどまらず誠実・公正に行動するとともに、適切な情報開示を行います。

    (2) ガバナンス

    サステナビリティ方針をグループ全体に展開し、サステナビリティ戦略を着実に進めていくために、当社グループでは、社長執行役員を委員長とした「サステナビリティ委員会」を設置しています。委員には、経営委員会メンバー、全事業部長、全本部長を任命しており、監査等委員がオブザーバーとして参加しています。

    本委員会では、マテリアリティの見直しをはじめ、それらの課題に対する戦略や目標の設定、各施策の進捗管理、実績の評価及び改善の指示など、サステナビリティに関する活動全般の審議や管理を実施するほか、マテリアリティを中心としたサステナビリティに関するリスクと機会のモニタリングも行っています。また、本委員会の傘下には、「環境部会」と「サプライチェーン部会」、「人権部会」があり、それぞれの分野における具体的な取り組みを検討し、適宜、本委員会に上申するとともに、年に1回活動を報告しています。なお、2026年4月より欧州におけるサステナビリティ関連の多様な要請やステークホルダーからの期待に沿った活動を行うため、本委員会の傘下部会として「欧州部会」を新たに設置しました。

    本委員会は、原則として年2回開催とし、2025年度についてはマテリアリティの見直しや次年度の目標などに関する臨時開催を含め、計3回開催しました。審議内容は、取締役会に少なくとも年に1回報告し、取締役会は委員会の活動の妥当性、リスクや機会について監督しています。

    これらのサステナビリティに関する取り組みやその目標達成に対する経営の責任を明確にするため、当社の役員報酬制度には、サステナビリティ戦略や人的資本経営への取り組みに対する評価が連動する仕組みを取り入れています。役員報酬の詳細は「第4[提出会社の状況] 4[コーポレート・ガバナンスの状況等] (4)[役員の報酬等]」に記載のとおりです。

    さらに、各事業部や本部においても、年度計画の中で、サステナビリティと事業の双方を一体とした目標を立案しています。このうちサステナビリティに関する目標は、サステナビリティ委員会で、妥当性の審議や進捗状況の管理を行うとともに、目標管理制度によって、各部門、各従業員にも展開しています。これにより、サステナビリティがグループ全体に浸透し、目標達成に向けて取り組みが推進される仕組みとしています。

    なお、サステナビリティに関するリスクと機会を適切に把握、特定していくため、また、それに対する戦略や指標・目標、実績など、サステナビリティへの取り組み全般にわたって客観的に評価し、継続的に改善していくため、ステークホルダー・エンゲージメントが重要と考えています。そこで、お客様、株主、従業員、事業パートナー、社会など、当社グループのステークホルダーに対し、IR、顧客とのミーティング、地域社会やNGOとの対話、従業員アンケートなど、さまざまな機会や手法により、積極的にコミュニケーションを図っています。

    <サステナビリティ推進体制図(2026年3月31日時点)>

    <2025年度のサステナビリティ委員会及び傘下部会の主な議題>

    委員会/部会 役割 委員長/部会長 開催 主な議題
    サステナビリティ委員会 サステナビリティに関する課題の特定、戦略や指標・目標の設定、進捗管理など 社長執行役員 2025年5月 ・マテリアリティの見直し・人権への取り組み進捗・ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DEI)推進・再生可能エネルギー導入計画・2024年度目標に対する実績
    2025年12月 ・マテリアリティの見直し・人権部会報告・ニコンEMS*の運用(方針制定と規定改定)・2025年度目標に対する進捗
    2026年3月 ・マテリアリティの見直しとKPI・Corporate Sustainability Reporting Directive(CSRD)への対応・2026年度目標・グループ会社のISO14001認証
    環境部会 環境に関するリスクと機会の評価、戦略や指標・目標の設定、進捗管理など 生産本部長 2025年9月 ・「ニコンEMS運用方針」の制定及び「ニコン簡易EMS運用規定」の改定・2025年度アクションプランの進捗・2025年度ISO14001外部審査、本部EMSアセスメント報告・有害化学物質特例認定状況報告・再生可能エネルギー導入進捗状況報告
    2026年2月 ・2025年度アクションプランの実績見込みと2026年度目標・ISO14001マネジメントレビュー・「ニコン環境マネジメントシステムマニュアル」改定・環境中期目標の変更・グループ会社のISO14001認証・塩化メチレンリサイクル報告・有害化学物質特例認定状況報告・EMS組織体制変更(2026-2027年度)
    委員会/部会 役割 委員長/部会長 開催 主な議題
    サプライチェーン部会 サプライチェーンに関するリスク等への対応方針・活動計画の設定、進捗管理など 生産本部調達・物流統括部長 2025年4月 ・海外M&A先のガバナンス強化・CSR調達・責任ある紛争鉱物調達・調達先品質改善活動・脱炭素化の推進・サプライチェーン見える化・下請法・取引基本契約書の締結推進・グリーン調達
    2025年10月
    人権部会 人権に関するリスクと機会の評価、戦略や指標・目標の設定、進捗管理など 経営管理本部長 2025年10月 ・重要な人権課題2025年度アクションプラン進捗・AI倫理ポリシー・人権リスク調査結果・カスタマーハラスメント対応・人権に関する苦情・相談窓口開設・労働組合とのエンゲージメント
    2026年2月 ・重要な人権課題2026年度アクションプラン・人権リスク調査改善計画

    * Environmental Management Systemの略称。環境に関する方針や目標を自ら設定し、これらの達成に向けて取り組んでいくための組織体制や手続き等の仕組み

    (3) 戦略

    当社グループでは、サステナビリティ方針を実行していくために、中期経営計画や年度計画の策定と併せてサステナビリティに関する計画を立案しています。中期経営計画(2022-2025年度)においても、事業を支える経営基盤の一つにサステナビリティ戦略を位置づけ、事業戦略と一体のものとして立案しています。

    サステナビリティ戦略では、企業理念である「信頼と創造」に基づき、当社グループのマテリアリティ(重点課題)を、ステークホルダーや社会からの「信頼」を得るために必要なことと、事業による社会的価値の「創造」に関することの両視点から捉えています。その上で、中期経営計画で掲げる「2030年のありたい姿」を実現するために必要なマテリアリティごとのありたい姿と、それらのリスクと機会の双方に適切に対応するための戦略、指標・目標を定めています。

    当社グループのマテリアリティは、以下のステップに基づき、経営ビジョンや事業のバリューチェーンとの関連性が高いサステナビリティの課題を抽出し、それらの影響度を評価しています。その上で、候補としたものをサステナビリティ委員会などで経営層が審議して、経営委員会で決定しています。また、社会や事業環境の変化に合わせて1~3年に一度見直しています。中期経営計画(2022-2025年度)を策定した際には、ステークホルダーの観点を重視して従業員の意見を広く集めるとともに、社外有識者と経営層がディスカッションした結果を踏まえてマテリアリティの一部を変更しました。

    <マテリアリティ選定プロセス>

    ステップ1 社会課題の抽出:GRIサステナビリティ・レポーティング・スタンダード(GRIスタンダード)やISO26000、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、SDGsなどから社会的課題を洗い出し、経営ビジョンや事業のバリューチェーンなどを踏まえ、当社グループと関連性の高い課題を34項目抽出

    ステップ2 重要度評価:ESG評価機関などが優先する課題、NGOをはじめとした社外や社内とのコミュニケーション、サステナビリティ先進企業のベンチマークなどを踏まえ、抽出した各課題の「社会への影響度」(経済、社会、環境に対する影響度合い)と「ステークホルダーへの影響度」(ステークホルダーの評価や意思決定に対する影響度合い)の双方を評価し、マテリアリティの候補を抽出

    ステップ3 マテリアリティの特定・決定:サステナビリティ委員会で経営層が審議を重ねて12のマテリアリティを特定し、各課題において当社グループの2030年度目標を定め、経営委員会で決定

    ステップ4 各マテリアリティに対する目標設定:事業による社会価値の「創造」を中期経営計画の中に盛り込むとともに、各マテリアリティに関する目標を策定

    <マテリアリティごとのリスクと機会、ありたい姿と戦略>

    マテリアリティ リスク 機会 ありたい姿 戦略
    事業 ①コア技術による社会価値創造 多様化する社会において、お客様の体験価値やイノベーション創出に寄与するソリューションを提供できないことによる、顧客の信頼喪失、業績低下 社会システムやライフスタイルを改変するソリューションの提供により、社会課題解決へ貢献することによる、持続的成長 人と機械が共創する社会の中心企業 成長ドライバー、サービス・コンポーネントの拡大
    ②信頼に応える品質の維持・向上 お客様ニーズの多様化、高度化に対応できないことによる、信頼喪失、業績低下安全・環境に関する法規制の厳格化に対応した品質が確保できないことによる、市場喪失、社会的信用の失墜 お客様ニーズや法規制に対応した品質を確保・向上することによる、お客様と社会からの信頼の向上創造的かつ効率的なものづくりと高い品質による、ブランド価値の向上、事業成長 安全、環境、セキュリティに配慮した競争力のある製品・サービスの提供 品質マネジメントの高度化と定着
    環境 ③脱炭素化の推進 気候変動によって増加する気象災害による資産価値の低下や操業停止カーボンプライシング制度などによる財務影響の発生十分な気候変動対策ができないことによる、市場喪失や社会的信用の失墜 気候変動の緩和に貢献するビジネスの拡大気候変動対策によるバリューチェーンのレジリエンス向上 2050年度までにバリューチェーン全体のネットゼロを実現 Scope1、2、3の削減と再生可能エネルギーの導入加速
    ④資源循環の推進 資源利用やリサイクル・廃棄物処理・情報開示に関する規制の強化によるコストの増大気候変動を含む水リスクの発生による自社・バリューチェーンでの操業への影響資源循環の取り組みや水リスクへの対処が十分でない場合の市場喪失や社会的信用の失墜 サーキュラーエコノミーに貢献するビジネスの拡大資源使用量や廃棄物処理量の削減による事業コストの削減資源循環や水リスクに関するステークホルダーの要求への適切な対応による信頼の獲得 バリューチェーン全体における資源消費の最小化と資源循環利用の最大化 資源消費量の削減と廃棄物等の削減取水量削減につながる水の有効利用
    ⑤汚染防止と生態系への配慮 製品の有害化学物質や操業における大気・排水・土壌の汚染防止に関する規制の強化による事業コストの増大有害物質からの転換に伴う調達リスクの発生ステークホルダーの要請の高まりに対応できない場合の市場喪失や社会的信用の失墜 生物多様性保全に貢献するビジネス拡大規制や各種の要請に確実に対応することによるステークホルダーからの信頼獲得 バリューチェーンにおける人の健康と生態系への負の影響ゼロ 化学物質の適切な使用と生態系への影響・依存の低減
    マテリアリティ リスク 機会 ありたい姿 戦略
    社会・労働 ⑥レジリエントなサプライチェーンの構築 自然災害や感染症、紛争などにより原材料や部品の調達が困難になることによる、事業機会の喪失、業績の低下サプライチェーンにおける人権や労働環境、安全衛生、環境などの問題発生による、ブランドイメージの毀損、ステークホルダーからの信頼の低下 ESGの観点を持った調達や、調達パートナーとの協働による、サプライチェーンの安定性の向上、事業展開の安定それによる、お客様の信頼獲得、ブランド価値と企業価値の向上 事業リスクや社会課題に対し、常に健全な状態が保たれたサステナブルなサプライチェーン サプライチェーンのリスクアセスメントと有事に即応できる仕組み構築
    ⑦人権の尊重 バリューチェーンにおける人権の保護・伸長を怠ることによる、ライツホルダーに対する人権侵害による悪影響そうした事態による、ブランド価値の毀損、お客様や社会からの信頼失墜、業績低下 人権の保護・伸長に取り組むことによる、社会からの信頼やブランド価値の向上ディーセント・ワークによる、従業員の働きがいや生産性の向上、優秀な人材の確保・定着促進サプライチェーン全体で責任ある調達に取り組むことによる、レジリエントなサプライチェーンの構築 事業活動におけるライツホルダー*の人権尊重の取り組みの定着 ニコン人権方針による人権啓発と人権デューディリジェンスの実施
    ⑧ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン 従業員が持つ多様な価値観、知識、経験、スキル、専門性等が発揮されない職場による、従業員モチベーションの低下、人材の流出、人材獲得力の低下多様性を受容しない組織が行う意思決定や組織運営における同質性のリスクの発生マイノリティや、ユーザーの多様性に配慮しない製品開発、サービス、広告などによる、企業価値の低下 DEIの定着による、優秀な人材の獲得と定着、生産性の向上やイノベーションの創出、それによる会社の持続的な成長お客様や社会のニーズに寄り添った製品やサービス、ソリューションの提供による、事業の拡大・成長 多様性を受容し事業活動に活かす企業文化の実現 Nikon Global DEI Policyの浸透、多様な人材が活躍できる環境整備及びDEIの事業活動への展開
    ⑨従業員の健康と安全 従業員の健康と安全が確保されないことによる労働損失の発生職場の負荷偏重による新たな労働災害や従業員の心疾患の発生さらなる生産性低下や社会的信用の失墜 すべての人が健康、安全、心豊かに働けることによる、事業計画の遂行従業員のヘルスリテラシーが向上し、健康安全諸活動に自主的に参画する仕組みづくりや職場環境を形成することによる、年度計画の遂行、盤石な人材基盤の構築 安全かつ快適な職場環境下で一人ひとりが心身の健康を実感しながら能力を発揮 ニコングループ健康安全方針の浸透と、健康安全活動の実施
    ガバナンス ⑩コンプライアンスの徹底 重大なコンプライアンス違反の発生による、ステークホルダーからの信頼失墜、ブランド毀損、ペナルティ、それらによる事業機会の喪失、損失の発生 国際的なガイドラインを踏まえた倫理的で誠実な業務活動による、ステークホルダーからの信頼維持、持続的成長倫理観ある健全な職場環境の構築による、従業員のモチベーションとパフォーマンスの向上 コンプライアンス違反の発生ゼロ ニコン行動規範の浸透
    ⑪コーポレート・ガバナンスの強化 公正で透明な経営が確保できないガバナンス体制による、ステークホルダーからの信頼の低下、取締役会の実効性の低下適切なリスクテイクの判断の基盤がないことによる、事業機会の損失、持続的成長の阻害 実効性のある公正で透明なガバナンスの構築による、会社のレジリエンスの強化、ステークホルダーからの信頼の維持・向上適切なリスクテイクを支える環境を整えることによる、事業機会の獲得・拡大、経営の安定、持続的成長 透明性・効率性が高くステークホルダーに信頼されるガバナンス 取締役会の実効性評価の継続実施と多様性向上
    ⑫リスクマネジメントの強化 事業環境の変化や発生が予想されるリスクに適切かつ計画的に対応できないことによる、経営上重大な被害の発生 社会情勢や環境の変化に対して、自社における経営上の重要リスクを的確に把握して、優先度をつけて対応することによる、ステークホルダーからの信頼、健全な関係の維持・発展 重要リスクに対する対策が適切に講じられている 環境変化と経営戦略に即した全社的リスクマネジメント体制の確立

    * 人権の主体となる人のことであり、人権を侵害されている、又はされる可能性がある人々を指す

    なお、当社グループでは、2026年4月より新たな中期経営計画(2026-2030年度)をスタートするにあたり、「マテリアリティ」を見直すとともに、サステナビリティ重視の経営を掲げ、特に注力して取り組む「重点テーマ」を選定しました。具体的には、事業と連動した3つの「価値創造のための重点テーマ」として、「事業による社会価値創造」「多様な人材と組織力の強化」「共創型バリューチェーンの深化」を特定しました。当社グループが事業を通じて貢献していく貢献領域としては、「心の豊かさ」「医療高度化と健康」「デジタル社会の未来」「ものづくりソリューション」と定めました。

    また、人・社会・地球環境の課題と向き合い、持続可能な社会の一員として責任を果たすための8つの「信頼向上のための重点テーマ」として、「バリューチェーンにおける人権尊重」「製品・サービスの品質と安全」「サプライチェーンのレジリエンス」「情報セキュリティ・サイバーセキュリティ」「気候変動への対応」「資源循環の推進」「汚染防止と生態系への配慮」「コンプライアンスの徹底」を特定しました。この8つの重点テーマに対しては、それぞれ、ありたい姿と戦略、指標・目標を定め、価値創造を支えていきます。

    <中期経営計画(2026-2030年度)における重点テーマ>

    (4) リスク管理

    サステナビリティ関連のリスクは、専門的な対応が継続して必要なものとして、サステナビリティ委員会においてリスクの把握、評価、及び対応を審議しています。具体的には、ESGに関する外部調査やその結果の分析、業界団体などからの情報収集、ステークホルダーとのダイアログ、人権リスク調査やグループ内サステナビリティ調査、調達パートナーへのCSR調査・監査などを通じて、マテリアリティを中心としたリスクと機会の把握に努めています。把握したリスクと機会は、サステナビリティ委員会とその傘下部会の事務局及び関係する部門が適時共有、評価しています。中でも重要なリスクと機会については、サステナビリティ戦略部担当役員と協議のうえ、サステナビリティ委員会又はその傘下部会の議題とし、対応を審議しています。サステナビリティ全般に係るリスクと機会については、マテリアリティを見直すプロセスの中で把握、評価し、マテリアリティの選定時に活かしています。

    また、当社グループのリスク全般を管轄する「リスク・コンプライアンス委員会」と、サステナビリティのリスク管理に関する連絡会を設置しています。連絡会では、定期的に情報を共有し、両委員会で対応すべき案件や事案の洗い出しなど、必要に応じた対応を連携して行っています。その上で、リスク・コンプライアンス委員会において、経営に重大な影響を及ぼすリスク全体に対する対応を適切に管理しています。リスク・コンプライアンス委員会の詳細は「3[事業等のリスク]」に記載のとおりです。

    (5) 指標及び目標

    当社グループで定める各マテリアリティについて、指標・目標、当事業年度における実績は以下のとおりです。今後も社会の動向や会社の事業活動の変化などを踏まえ、ステークホルダーと対話しながらサステナビリティに関するマテリアリティや戦略、それに対する指標・目標を見直していきます。

    <マテリアリティに関する指標及び目標と2025年度実績>

    マテリアリティ 指標 目標(達成年度) 2025年度実績
    事業 ①コア技術による社会価値創造 成長ドライバーの連結営業利益に占める比率 40%以上(2030年度) ※事業拡大に取り組んだが、連結営業利益が赤字となったため本指標は算出せず
    サービス・コンポーネントの連結営業利益に占める比率 50%以上(2030年度)
    ②信頼に応える品質の維持・向上 事業環境の変化に対応した品質マネジメントシステムの見直し計画の達成度 100%(毎年度) 100%・グローバル化に対応した新しい品質管理指針(QMD)を2026年3月に制定
    品質マネジメントシステムの運用状況モニタリング・改善計画の実施率 100%(毎年度) 100%・計画に従い、8つの部門及び会社のアセスメントを実施
    品質に関する基本教育の理解度(事業部、グループ生産会社) 80%以上(2025年度) 92%*1・事業部、国内外グループ生産会社に対し品質管理検定(QC検定)3級・4級のeラーニング教育を実施・海外グループ会社への品質管理基本教育のトライアル完了
    環境 ③脱炭素化の推進 Scope1、2削減率(2022年度比)*2 57%(2030年度) 64.5%
    Scope3削減率(2022年度比)*2 25%(2030年度) ・新製品に対してLCA*3算出100%実施・新製品の約59%を環境配慮製品に認定
    再生可能エネルギー導入率 100%(2030年度) 76.0%
    ④資源循環の推進 廃棄物総排出量削減率(2018年度比) 10%以上(2030年度) 15.8%
    淡水消費量削減率(2018年度比) 5%(2030年度) 10.6%
    製品へのリサイクル材使用率 5%以上(2030年度) ・映像製品の一部にリサイクル材採用など
    ⑤汚染防止と生態系への配慮 製造プロセスにおける有害化学物質の使用 使用ゼロ(2030年度) ・有害化学物質ガイドラインに基づき、禁止ランク物質のうちPRTR*4対象の物質の新規投入量を2023年度比で16%削減
    製品における有害化学物質の含有 含有ゼロ(2030年度) ・法規制違反ゼロ
    FSC認証紙*5又は再生紙の比率(カタログ、取扱説明書、梱包箱) 100%(2030年度) ・製品カタログ、取扱説明書の電子化及びFSC認証紙化を実施・新規発注分の製品カタログについては、96%がFSC認証紙対応
    マテリアリティ 指標 目標(達成年度) 2025年度実績
    社会・労働 ⑥レジリエントなサプライチェーンの構築 人権デューディリジェンス実施*6率(重点的に取り組む調達パートナー) 100%(2025年度) 100%・重点的に取り組む調達パートナーのCSR調査票診断を実施(対象:4社)・2024年度CSR監査・書面改善要請の改善完了(対象:監査2社、書面改善1社)・2024年度調査報告書公表と2025年度責任ある鉱物調査及び人権デューディリジェンスを実施
    サプライチェーンのBCP体制把握*7 100%(2025年度) 100%・重要な調達先拠点情報(2次迄)の可視化完了(51社)
    ⑦人権の尊重 人権方針浸透度 100%(2030年度) ・経営層向け会議及び社内ポータル、ニュースレターにて人権方針の改定を周知・国内全従業員に対しeラーニングによる教育を実施・海外従業員向けの教育教材を地域統括拠点へ展開。各地で教育を実施
    自社における人権デューディリジェンス(RBA*8ベースの人権リスク調査)実施率 100%(2025年度) 100%・ニコン本社及び全製作所、国内外全グループ会社において人権リスク調査を実施し、結果に基づく改善計画策定完了。改善計画の実行開始
    ⑧ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン Nikon Global DEI Policy浸透度 100%(2030年度) ・地域統括拠点と協議の結果、地域差を考慮し、各地域・各社で従業員への浸透活動を行うとともに、現地の状況に即した取り組みを実施・ポリシーを読んだことがある人の割合は、2023年度調査より約8pt向上(ニコン:87.7%、グループ会社:83.3%)・部課長向けDEI研修の実施と、プレマネジメント層(課長代理・係長)への拡大(部長・課長:99名、課長代理・係長:82名)
    女性管理職比率(ニコン) 8.0%以上(2025年度) ・女性管理職比率8.0%(ニコン)(2026年3月31日時点)・新卒採用における女性比率34.2%(ニコン)(2026年4月入社)
    ⑨従業員の健康と安全 業務起因性、業務遂行性の高い労働災害件数 60件以下(2025年度) 43件・転倒関連の災害リスク確認と転倒リスク測定、各リスクアセスメントを実施(国内ニコングループ)・雇入れ時教育、職長教育、特別教育、作業主任者能力向上教育等を実施・国内外グループ会社への情報を共有(災害事例や措置等含む)
    定期健康診断有所見率(国内ニコングループ) 前回全国平均*9以下(毎年度) 53.5%(国内ニコングループ)・産業医、保健スタッフによる保健指導や受診勧奨を必要な従業員に対して実施・ヘルスリテラシー教育の一環として、男性更年期セミナー、女性更年期セミナー、適正飲酒セミナーを実施
    ストレスチェック高ストレス者率(ニコン) 前回全国平均*10以下(毎年度) 13.8%(ニコン)・ストレスチェック、高ストレス者への産業医面接指導、個別カウンセリング、入社者に対する体験カウンセリングを実施・ラインケアの一環として管理職向けストレスチェック集団分析結果読み方説明会を実施・コミュニケーション能力向上、セルフケアの一環として、アンガーマネジメント基礎研修を実施
    マテリアリティ 指標 目標(達成年度) 2025年度実績
    ガバナンス ⑩コンプライアンスの徹底 コンプライアンス意識の定着*11 95%以上(2025年度) 96%・行動規範の浸透のため、eラーニングや、コンプライアンス推進担当者による職場での教育を実施・意識調査を実施し職場ごとの浸透度を確認。結果が低調だった部門へヒアリングを実施し、改善施策などを協議
    内部通報制度の認知度*11 95%以上(2025年度) 97%・国内ニコングループでは、企業倫理コーディネーター連絡会で制度を周知(新任向け説明会で制度におけるその役割を再確認、制度利用にあたっての注意喚起)
    ⑪コーポレート・ガバナンスの強化 取締役会の実効性評価と重点課題対応 100%(毎年度) 100%・2024年度実効性評価で抽出した課題について、モニタリング強化に向けた対応等を実施・2025年度実効性評価を実施、2026年4月の取締役会に結果を報告、対応を協議
    取締役会のダイバーシティ ステークホルダーの要請に応える取締役会構成の最適化(毎年度) ・2026年度の取締役会構成を指名審議委員会で審議、決議。次年度以降の体制も継続的に検討
    ⑫リスクマネジメントの強化 リスクアセスメントに基づく重要リスクの特定と施策実施の進捗度 100%(毎年度) 100%・グループ全体の重要リスクをリスク・コンプライアンス委員会にて審議、特定し、取締役会に報告。新中期経営計画策定時に、ユニットごとに影響が大きい重要リスクを特定し、その対応を立案。モニタリングの実施主体と対象リスクを決定し、リスク・コンプライアンス委員会にて報告情報セキュリティ:・各国法令への対応を見据え、製品サイバーセキュリティ対策の全社的な基盤を構築し、製品インシデント対応手順、仕組みを整備・国内外の事業部門及びグループ会社と連携してNikon-PSIRT*12体制を整備し、脆弱性報告窓口の開設、SBOM*13管理基盤とセキュア開発ルールの導入を完了

    *1 理解度テストまで完了した受講率

    *2 Scope1は直接的な温室効果ガス排出、Scope2は間接的な温室効果ガス排出、Scope3はScope1、2を除く間接的な温室効果ガス排出

    *3  Life Cycle Assessmentの略称。ライフサイクル全体の環境負荷を評価する手法

    *4  Pollutant Release and Transfer Registerの略称。化学物質排出移動量届出制度 

    *5  適切に管理された森林の木材を使って作られたことが保証されている紙

    *6 調査や監査により是正が必要な場合は改善完了まで実施

    *7 BCP体制構築に必要とされるサプライチェーンの範囲を調達先の社数にて管理

    *8  Responsible Business Alliance

    *9 厚生労働省が公表する製造業の全国平均値。2024年度は59.4%

    *10  ストレスチェック委託業者が公表する全国平均値。2024年度は14.7%

    *11 ニコングループ意識調査により確認

    *12 Product Security Incident Response Teamの略称。製品インシデント発生時の対応を行う専門組織

    *13 ソフトウェア部品表

    (6) 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、これに関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績

    ① 人材に対する基本的な考え方

    当社グループは、「信頼と創造」という企業理念のもと、コア技術である光利用技術と精密技術をベースに製品やソリューションを提供しています。人々や産業における希望や期待に応え、より豊かな社会の実現をサポートするグローバル企業です。

    その担い手となるのは、「当社グループで働く多様な人材」です。当社グループはこれまでも、様々な能力や価値観、経験を持つ人材が集まり、その才能を活かし合うことで、創立100年を超える実績と世界に誇る高いものづくり力を築き上げてきました。従業員一人ひとりの成長と、その力を最大限に活かし合うことが、チームや組織力を向上させ、当社グループの成長につながっていきます。さらなるグローバル化や価値観の多様化が進む中で、当社グループと、そして従業員一人ひとりが社会やお客様から求められる存在になるためには、会社と従業員が共に成長していく関係でなければなりません。

    そのために、当社グループは会社の目指す方向性や組織の目標を明確に示し、これに連動した人材戦略を実行することで、多様な従業員がその能力を最大限に発揮し、自身と当社グループの成長を実感できる環境や活躍の機会を提供していきます。従業員に求められるのは、その機会を逃すことなく、主体的・継続的にスキルを磨き続ける姿勢です。当社グループは、成長に向けて挑戦し、努力する従業員を支援するとともに、成果を出し、組織に貢献した従業員には、その活躍に公正かつ公平に報いていきます。

    また、変化に対応し、多様化する社会やお客様の課題に応えるためには、当社グループで働く人材が持つ多様な知識や経験、価値観、専門性などを活かす必要があります。共に働くメンバーの個性や能力を認め合い、活かし合うことのできる職場環境や企業文化の醸成に向け、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」(DEI)を推進していきます。

    このことが、当社グループの社会やお客様への価値提供力を高め、従業員のやりがいやエンゲージメントを高めることにつながり、チームのため、自分の成長のために主体的に考え、行動する、自律した「個」の形成へとつながる好循環を生み出します。当社グループは多様な従業員一人ひとりと共に成長し、企業理念である「信頼と創造」の実現と、持続可能な社会に貢献し続ける企業を目指します。

    <2026年3月31日時点>

    ② 中期経営計画と連動した人材戦略

    中期経営計画(2022-2025年度)の軸となる方針は、ソリューション提供の強化による「主要事業の安定化」と「戦略事業の収益拡大」です。また、世界中のお客様が求めているモノやコトの「本質」を理解し、完成品・コンポーネント・サービスをお客様にとって最適な形で提供していくことは、すべての事業に共通する戦略であり、当社グループのコア技術と他社とのオープンイノベーションを組み合わせるなど、社内外のシナジー強化にも取り組みながらビジネスモデルの変革を進めます。こうした経営戦略の担い手となる人材には、次のような要素が求められます。

    ・環境変化に柔軟に対応し、社会・顧客起点の発想や価値提供ができること

    ・組織やチームの目標達成のために自律的に考え、行動できること

    ・国・地域・事業を超えて多様な人材や組織と協働できること

    ・新たな価値観と既存の価値観を掛け合わせ、シナジー創出ができること

    特に、成長領域においては、顧客開発とソリューションビジネスの強化をリードする人材の獲得が急務となっています。また、既存領域においては、当社グループの強みである「ものづくり」を支える人材が今後不足する見込みです。

    このように、ありたい姿の実現に向けた人材の質的転換と量的確保が求められる中、世界的な人材流動化や獲得競争の激化があり、経営戦略を実践する人材の確保への危機意識が高まっています。こうした経営戦略上の要請や現状認識を踏まえ、当社グループでは、人材の「獲得」「育成」「活躍」の3点を人的資本経営の考え方に基づく人材戦略の柱に据え、それぞれ以下の方針のもとで各施策を展開しています。

    経営戦略と人材戦略を一体のものとして推進を図るため、求められる人材やスキルの具体的な定義や各施策の検討は、社長執行役員以下の経営層が中心となり、人事部門と連携のうえ行っています。2025年度は、中期経営計画(2022-2025年度)の期間における各施策の振り返りや、新たな中期経営計画(2026-2030年度)の策定に向け、課題整理等を行いました。

    <人材戦略の3つの柱と取り組み>

    獲得 育成 活躍
    方針 事業運営上必要な人材を安定的に確保する。経営戦略上獲得が急務な人材については新規採用やM&A等により早期獲得を目指す。 業務遂行に必要なスキルや役割、キャリアパスなどを明確化し、自律的な成長を促すための幅広い教育、育成の機会を提供する。中核人材やグローバル人材については戦略的な登用や配置により計画的に育成する。 多様な従業員が自律的に成長する姿勢とチームに貢献する意識を持ち、その能力を最大限に発揮できる環境(制度・職場環境・企業文化等)の構築を推進する。
    重点項目 ・ビジネス開発人材、技術営業など重点的に獲得・採用ブランディングの強化・獲得プロセス・体制の強化・雇用・労働条件の柔軟化 ・中核人材の早期選抜と計画的な育成・人材グローバル化に向けた戦略配置・キャリアデベロップメント、リスキルプログラムの拡充 ・若手・キャリア採用者が成長活躍できる環境整備・ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進・実力・意欲重視の抜擢・登用
    主な進捗(2022-2025年度) ・国内グループにおいて4期連続の賃上げの実施、4期合計で2,400名超の新規採用を行い、多様な知と経験の獲得や年齢分布の是正等が進展・新卒採用における職種別採用(2022年度導入)の実施による適材適所の人材配置の強化・経営トップ自らが「経営人材」を早期に選抜、経営層が育成主導・各事業におけるソリューションエンジニアの定義及び選抜と計画的育成、経営層によるモニタリングの実施・ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンに関するニコングループ共通の考え方を示した「Nikon Global Diversity, Equity & Inclusion Policy」を制定、マネジメント向け研修の導入など階層別の理解浸透策を実施・キャリア採用者の定着や活躍を支援する教育やモニタリング制度など環境整備・海外出向者の処遇、福利厚生制度の抜本的な見直しの実施

    なお、2026年度から開始する新たな中期経営計画においては、人的資本経営に関する考えを継続させたうえで、ソリューションエンジニアなど、組織の要として「活躍」する人材を「育成」するフェーズへシフトしていきます。

    ③ 人材戦略を支える基盤となる人事制度

    当社グループでは、対話・コミュニケーションを重視し、従業員の意欲を引き出し、能力を最大限に発揮できる職場環境を整備することを基本方針として、会社ごとに人事制度を定めています。また、年齢や性別などにかかわらず、パフォーマンスを重視した公正な評価・処遇を行い、従業員一人ひとりの職務・役割の遂行や成果の創出を促進しています。そして適性や能力、意欲に応じた職務や役割を従業員に付与し、自律的にキャリアを考え、能力開発に取り組むことを支援しています。

    当社においては、年齢や性別等を問わず、担当する職務・役割の水準や、その成果を重視して処遇を決定する職責等級制度を導入しています。全従業員にプロフェッショナルとしての自律性や専門性を求める狙いから、時間管理対象の組合員層を「プロフェッショナル等級」に格付け、時間管理対象外の従業員(非組合員層)を「高度プロフェッショナル等級」、役職につく場合は「マネジメント等級」に格付けます。

    プロフェッショナル等級の月例賃金は、「基本給」のほか、条件を満たす場合に支給する手当で構成します。高度プロフェッショナル等級及びマネジメント等級の月例賃金は、「月手当」と、条件を満たす場合に支給する手当で構成します。いずれの等級においても年に2回、賞与を支給します。

    全等級において、評価は、職責評価と成績評価の2種類により行います。担当する職務・役割の水準を評価する職責評価に基づいて等級区分を決定し、基本給又は月手当を決定します。さらに、各評価期間における個々人の成果に対する成績評価は、賞与金額の算定に用います。なお、プロフェッショナル等級においては、成績評価の結果を基本給にも反映します。

    各職責、各等級における報酬水準は、外部機関による報酬調査データ等を参考にし、競合他社の動向をベンチマークすることにより、市場に対し競争力のある水準を担保しています。

    各人の職務・役割やパフォーマンスを重視した仕組みとすることで、一人ひとりの成果・成長を企業価値向上につなげ、企業理念の実現と、持続可能な社会に貢献し続ける企業を目指します。

    ④ 人材戦略を支える基盤となる文化・環境
    (ⅰ) ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン

    当社グループでは、DEI推進を人的資本経営における重要施策の一つと位置づけ、年齢や性別、国籍等を問わず、多様な従業員一人ひとりが、その能力を最大限に発揮し、活躍することのできる機会の提供と環境整備に取り組んでいます。

    ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンに関するニコングループ共通の考え方を示した「Nikon Global Diversity, Equity & Inclusion Policy」(Nikon Global DEI Policy)を従業員一人ひとりの判断や行動のベースとなる大切な考え方として浸透させるべく、「Nikon Global DEI Policy浸透度」をグローバル共通のKPIに設定しています。Nikon Global DEI Policyの内容を従業員により分かりやすく伝えるためのコミュニケーションブックの発行のほか、トップメッセージの継続的な発信等を行っています。また、組織運営の中核を担うマネジメント層の意識改革をグローバル共通のテーマと位置づけ、国内外グループ会社の社長向けワークショップの開催や、当社部課長向けのDEIマネジメント研修の導入等を行いました。

    当社グループは、Nikon Global DEI Policyの下、一人ひとりがチームの一員としての居場所を感じ、個々の能力を活かし合うことのできる職場環境や企業文化の醸成を図るとともに、各地の法令や事業特性などを踏まえた具体的な取り組みを、グループ全体で、又は会社・事業ごとに推進していきます。

    KPI 対象範囲 目標値 2025年度実績
    Nikon Global DEI Policy浸透度 ニコングループ 100 %(2030年度) ポリシーを読んだことがある人の割合は、2023年度調査より約8pt向上(ニコン:87.7%、グループ会社:83.3%)

    なお、当社における多様な従業員の活躍推進に関する取り組みは、以下のとおりです。

    ・女性活躍推進

    一般的に、技術系職種に占める女性の割合は他の職種に比べて低く、技術系職種の従業員が多い当社においても、女性活躍推進は重要な課題の一つです。女性が当社の意思決定や組織運営により深く関わり、多様な視点をもたらす状態を目指し、その活躍状況を測る指標の一つとして「女性管理職比率」をKPIに設定しています。職場における計画的な育成・登用の推進、キャリア開発支援など、比率向上に向けた取り組みを実施しています。また、女性従業員数を安定的に確保するため、「新卒採用における女性比率」を25%以上とする目標を2016年度から継続的に掲げ、技術系分野をはじめとした女性向けの採用イベント等にも積極的に参加しています。

    さらに、女性のみならず、育児や介護など、多様な事情を持つ従業員がライフステージに応じた柔軟な働き方の選択ができるよう、制度や環境の整備にも取り組んでいます。これらの多様な働き方に対する支援や継続的な取り組みが評価され、厚生労働大臣より「プラチナくるみん」「えるぼし(2段階目)」の認定を取得しています。

    KPI 対象範囲* 目標値 2025年度実績
    女性管理職比率 株式会社ニコン 2025年度末までに8 %以上 8.0%
    新卒採用における女性比率 株式会社ニコン 25 %以上 34.2%

    * 当社グループでは、「Nikon Global DEI Policy浸透度」をグローバル共通の指標に設定しています。DEIに関する課題は、国や地域、各社や事業特性や状況によって異なることから、Nikon Global DEI Policyの下、その具体的な課題設定は各社、事業毎に一任しています。こうした背景から、女性活躍推進については、当社では目標設定及び進捗管理を実施して取り組んでいるものの、グループ全体としては実施していません。そのため、上記指標に関するグループ全体の目標及び実績の記載は困難であり、当社のみを対象範囲として記載しています。

    ・キャリア人材の活躍支援

    中期経営計画(2022-2025年度)の期間において、キャリア人材の採用を強化しました。当社がこれまで培ってきた技術とともに、新たな領域へ向かうためには、多様なスキル・知識・経験を活かすことが重要です。前職で培った知見を存分に発揮できるよう、キャリア人材の定着促進や活躍を支援する研修・教育、定期モニタリングを実施するなど、早期活躍を目指したフォロー体制を強化しています。

    2026年3月末時点における当社の管理職に占めるキャリア採用者の割合は38.2%です。

    <株式会社ニコン>

     <女性従業員比率・女性管理職比率の推移>     <管理職に占めるキャリア採用者の比率>

    そのほか、障がい者やシニア従業員など多様な従業員の活躍支援に関する取り組みを実施しています。当社における取り組みの詳細は、「サステナビリティ報告書」をご参照ください。

    2025年度の情報は、当社ウェブサイト(https://www.jp.nikon.com/company/sustainability/report/)に2026年7月中旬に公開予定です。

    (ⅱ) 従業員の健康と安全

    従業員の健康と安全は、企業活動の基盤です。従業員が心身ともに健康かつ安全な状態で働くことができる職場環境を整備・提供することは、組織の活力や生産性の向上につながると考えています。この考えのもと、当社グループでは「ニコングループ健康安全方針」を策定し、同方針に基づく施策を「健康安全活動」として毎年展開しています。

    当社グループは、法令遵守、安全管理の徹底による労働災害の抑止を重点項目と位置づけ、次のKPIを設定して、グループ全体の労働災害の発生防止に努めています。

    KPI 対象範囲 目標値 2025年度実績
    業務起因性、業務遂行性の高い労働災害の発生数 ニコングループ 60件以下 43件

    国内ニコングループにおいては、従業員の健康の保持・増進(ヘルスリテラシーの向上)及び対話による活力ある職場環境づくり(コンフォート、コミュニケーションの向上)を重点項目と位置づけ、教育やイベントの実施等各施策に取り組むとともに、次のKPIを設定しています。

    KPI 対象範囲*1 目標値 2025年度実績
    定期健康診断における有所見率 国内ニコングループ 毎年度:前回全国平均*2以下 53.5%
    ストレスチェックにおける高ストレス者率 株式会社ニコン 毎年度:前回全国平均*3以下 13.8%

    *1 定期健康診断・ストレスチェックのいずれも日本国内の制度であること、また、ストレスチェックについては日本国内でも実施義務の有無は会社規模によって異なることから、グループ全体を対象とするKPI設定やデータ管理は行っていません。そのため、「定期健康診断における有所見率」については国内ニコングループ、「ストレスチェックにおける高ストレス者率」については当社を対象範囲として記載しています。

    *2 厚生労働省公表の製造業の全国平均値。2024年は59.4%

    *3 ストレスチェック委託業者公表の全国平均値。2024年は14.7%

    そのほか、当社グループにおける従業員の健康と安全に関する具体的な取り組みの詳細は、「サステナビリティ報告書」をご参照ください。

    2025年度の情報は、当社ウェブサイト(https://www.jp.nikon.com/company/sustainability/report/)に2026年7月中旬に公開予定です。

    (7) 気候変動への対応

    当社グループでは、「気候変動への対応」を重要な社会課題と認識し、脱炭素化の推進をマテリアリティの一つとしています。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が推奨する開示項目(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標)に沿って気候関連情報を体系的に整理し開示しています。「脱炭素社会の実現」をニコン環境長期ビジョンと位置づけ、2050年度までにバリューチェーン全体で温室効果ガス排出量の実質ゼロ*1を達成することを目指しており、2030年度までの削減目標とあわせてScience Based Targets(SBT)イニシアチブ*2からネットゼロ目標として認定を受けています。

    これらの目標の達成に向け、当社グループでは製品、事業所、物流などのバリューチェーンの各段階での温室効果ガス排出の削減に取り組んでいます。また一方で、気候変動によるビジネスにおける機会を認識しており、社会の脱炭素化に貢献する製品・ソリューションの提供に注力しています。

    *1 バリューチェーン全体における温室効果ガス排出量(Scope1、2、3)を90%削減し、残余排出量はSBTイニシアチブが定める基準に従って中和すること。

    *2 気候変動など環境分野に取り組む国際NGOのCDP、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)による国際的な共同イニシアチブ。パリ協定の「世界の平均気温の上昇を、産業革命前と比べて2℃未満に抑える」という目標に向け、科学的根拠に基づく削減のシナリオと整合した企業の温室効果ガス削減目標を認定している。

    ① ガバナンス

    当社グループでは、社長執行役員が委員長を務めるサステナビリティ委員会においてサステナビリティに関するリスクと機会を特定、戦略と指標・目標、ならびにその実績を審議、脱炭素関連の投資可否を決定しています。そして本委員会傘下の環境部会において、気候変動に関するリスクと機会を検討、戦略と指標・目標の起案及び進捗管理を実施しています。

    サステナビリティ委員会での決定に基づき、サステナビリティ戦略部門が全社の気候変動対応を推進しています。本委員会の活動状況は少なくとも年1回取締役会に報告し、取締役会にて気候変動を含む環境関連の活動の妥当性、有効性やリスクについて管理・監督しています。

    2025年度は、サステナビリティ委員会を3回、環境部会を2回開催し、気候変動対応に関する事項を審議・決定しました。なお、サステナビリティ委員会の詳細は「(2)ガバナンス」に記載のとおりです。

    <環境推進体制図(2026年3月31日時点)>

    ② 戦略

    当社グループは、マテリアリティの一つに「脱炭素化の推進」を設定し、気候関連リスクと機会についてシナリオ分析を行い、リスクと機会を評価、特定しています。これらに基づき、中期経営計画を通して対策、実行し、気候変動を含むサステナビリティへの取り組みに対する評価を役員報酬に反映しています。

    なお、ニコンでは、2026年4月からの中期経営計画(2026-2030年度)に合わせて「マテリアリティ」を見直し、サステナビリティ戦略と経営戦略とを一体のものとして特に注力して取り組む「重点テーマ」を選定しました。人・社会・地球環境の課題と向き合い、持続可能な社会の一員として責任を果たすため「信頼向上のための重点テーマ」として「気候変動への対応」を特定し、取り組みを継続しています。

    ③ リスク管理

    リスク・コンプライアンス委員会が当社グループのリスクを全社的に管理するとともに、サステナビリティ委員会が専門的見地から気候変動を含む環境リスクについて把握・評価し、対応を協議しています。各委員会で議論、承認された内容は、取締役会に報告されます。特定したリスクの潜在的影響額については、中期経営計画の財務シミュレーションにおいて、他の潜在的要素とともに把握・認識しています。特定したリスクにおいて、法規制に関係するリスク、全社的に関係するリスク、複数の事業をまたがって関係するリスクなどは優先度を上げて対応しています。なお、リスク・コンプライアンス委員会の詳細は「3[事業等のリスク]」に記載のとおりです。

    ④ 指標及び目標
    指標 目標
    Scope1、2削減率*1、*2(2022年度比) 2030年度:57%
    2025年度:52%
    Scope3削減率*3(2022年度比) 2030年度:25%
    2025年度:・LCA手法を活用した環境負荷低減・環境配慮製品創出50%以上
    再生可能エネルギー導入率(RE100*4にコミットしている目標) 2030年度:100%
    2025年度:71%

    *1 Scope1 敷地内における燃料の使用などによる直接的な温室効果ガス排出のこと

    *2 Scope2 購入した電気・熱の使用により発生する間接的な温室効果ガス排出のこと

    *3 Scope3 バリューチェーンにおける事業活動に関する間接的な温室効果ガス排出のこと(Scope1、2を除く)

    *4 CDPと非営利組織The Climate Groupがパートナーシップのもと運営する国際的イニシアチブ。事業活動で使用する電力の100%を再生可能エネルギーで調達することを目標としている

    2025年度の温室効果ガス排出量(Scope1、2、3)及び電力の再生可能エネルギー使用率は以下の結果になりました。引き続き、ニコン環境中期目標に沿って脱炭素化の推進に取り組みます。

    気候変動シナリオ分析について

    当社グループでは、気候関連リスクと機会について、事業の特性や生産拠点・事業所の立地条件、近年の気候変動起因による自然災害の度合いと頻度、業界の動向、関連する法令の動向、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の気候変動予測に用いられているRCP(代表的濃度経路)シナリオや外部の調査機関による調査結果・シナリオを総合的に考慮した分析を行い、2℃及び4℃シナリオ下におけるリスクの評価、特定を行っています。

    2℃シナリオでは、温室効果ガス排出規制などの強化やそれに伴う市場要求を認識し、4℃シナリオでは、洪水などの自然災害の増加や気温上昇を認識しています。いずれのシナリオにおいても、再生可能エネルギーへの移行によるコストの変化を認識し、財務への影響を考慮して事業戦略として気候変動への適応対策を行っています。リスク分析は継続して実施し、精度を高めていきます。

    <気候変動によるニコングループへのリスク>

    ・財務影響 大:100億円以上、中:10億円~100億円、小:10億円以下

    ・緊急度   高:3年以内、中:3~10年、低:10年以上

    ニコングループへのリスク 財務影響 緊急度 対応
    物理(急性・慢性) ・台風・水害などの気象災害が増加した場合、主要生産拠点(日本・タイなど)やサプライヤーの拠点の被災、物流網の寸断などにより供給/操業が停止したり資産価値が低下したりする可能性がある。また、海面上昇によりこれらのリスクの発生確率が高まる可能性がある。 ・レジリエントなサプライチェーンの構築・BCMの推進
    ・平均気温が上昇した場合、冷房などの空調設備の負荷増大により電力コストが増加する可能性がある。特に、精密機器の製造・輸送などの過程で必要な厳密な温度管理が困難になる、又は管理コストが増加する可能性がある。 ・積極的な省エネ活動の推進
    ・長期的な降水パターンの変化や干ばつの発生により水資源の利用が制約され、操業に悪影響が生じる可能性がある。 ・取水量の削減・水資源のリサイクル促進
    移 行 政策・法規制 ・炭素税等のカーボンプライシング政策が導入・拡大された場合、事業コストが増大する可能性がある。また、サプライヤーへの適用により仕入価格が上昇する可能性がある。・事業拠点を有する国のエネルギー政策の変更により、電気料金が上昇し、事業コストや仕入コストが増加する可能性がある。 ・省エネの推進、再エネ導入による温室効果ガス排出の削減・モーダルシフトや物流ルート改善による温室効果ガス排出の削減・サプライヤーへの温室効果ガス排出削減の要請
    技術 ・製品使用時の排出削減、製造法・素材の低炭素化に乗り遅れた場合、販売機会が減少する可能性がある。 ・省エネの推進、再エネ導入による温室効果ガス排出の削減・製品の省エネ性能向上・新素材・製造法の構築
    市場・評判 ・顧客の脱炭素要求に十分に応えられない場合、販売機会が減少する可能性がある。・脱炭素対応が十分でない場合、評価・評判を損ない、株価や売上に影響する可能性がある。 ・省エネの推進、再エネ導入による温室効果ガス排出の削減・積極的な情報開示の推進

    <気候変動によるニコングループにとっての機会>

    ・時間的範囲 短期:3年以内、中期:3~10年、長期:10年以上

    ニコングループにとっての機会 時間的範囲
    ・脱炭素社会の実現に貢献する技術やビジネス展開に対する消費者/機関投資家などからの評価が高まり、売上が増加し株価が上昇する可能性がある。- 社会のエネルギー効率向上に貢献する光を使った付加加工や微細加工- 既存部品の補修などで製品の長寿命化に貢献する付加加工- ものづくりの効率化に貢献する高度な手や目を持つロボットやデバイス製造プロセス- 光源の省エネルギー化、長寿命化・耐久性の向上による環境にやさしい製品の提供- 時間・空間/現実と仮想を超えて人がつながる社会の実現に貢献する映像制作技術 短期~長期
    生産プロセス、物流の効率化や省エネ活動により、将来的な炭素税やエネルギーコストを低減できる可能性がある。 短期~長期
    物理的リスクへの備えとして実施するサプライチェーンマネジメントや自社のBCMの改善により事業体制を強靭化できる可能性がある。 短期

    3 【事業等のリスク】

    (1) リスク管理体制と運用状況

    当社グループでは、会社の持続的発展を目的に、企業経営・事業継続に重大な影響を及ぼすあらゆるリスクに対し、識別・評価・管理が重要な課題であるという認識のもと「リスク・コンプライアンス委員会」を設置して、リスク管理を行っています。

    リスク・コンプライアンス委員会は、リスク管理担当役員であるCRO(Chief Risk Management Officer)を委員長とし、委員は経営委員会の構成員等として、年に2回定期的、また必要に応じて随時開催しています。全社的な見地でリスクを把握し、重点対象のリスクについて継続的なモニタリングや、機動的な支援ができる体制を構築する等、当社グループを取り巻くリスクを適切に管理する体制整備に努めています。

    専門的な対応が必要な事案は、サステナビリティ委員会及び品質委員会並びにそれらの傘下部会にて、リスクを把握するとともに対策を審議し、グループ全体で対応しています。

    当社の委員会やコーポレート・ガバナンス体制の模式図は「第4[提出会社の状況] 4[コーポレート・ガバナンスの状況等] (1)[コーポレート・ガバナンスの概要] ②企業統治の体制の概要」に記載のとおりです。

    (2) リスクの把握と対策

    当社グループでは、当社グループが抱えるリスクを把握するため、リスクアセスメントとして「リスク把握調査」を毎年実施しています。この調査は、当社の部長相当以上及び国内・海外グループ会社社長を対象に実施しているもので、全社的な重要リスクの洗い出しや分析・評価を行い、対応状況をモニタリングしています。調査結果をもとに、回答数や影響が大きいリスクを分析し、かつ社外のリスク認識も加味した「リスク相関図」を作成した上で、経営陣との協議を通じて、重要リスク(重要戦略リスク、重要オペレーションリスク)を特定し、リスク・コンプライアンス委員会にて報告しています。

    また、中期経営計画の策定時に、事業部門及び管理部門において自部門に与える影響の大きさを踏まえ、特に目配りすべき重要リスクを目標や施策に展開しています。

    当社グループの戦略・事業その他を遂行する上で、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主なテーマは以下のとおりです。これらのリスクは、当社グループの全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要性が低いと考えられるほかのリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。

    なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

    ① 事業、経営に関するリスク

    ・リスク

    映像事業の主要製品であるデジタルカメラは、ミラーレスカメラ市場での厳しい競争に加えて、部品の価格高騰や調達の遅れによる影響が生じており、市場環境悪化の可能性があります。

    精機事業が扱うFPD露光装置の需要は、ディスプレイ市場自体は安定的に需要が見込める市場ですが、設備投資の縮小継続により露光装置需要の回復が伸び悩む可能性があります。半導体露光装置の対象市場である半導体市場は、大きく成長が見込まれるものの、当社グループの主要顧客が設備投資計画を変更した場合等、当社グループの収益に影響を及ぼす恐れがあります。

    また、デジタルマニュファクチャリング事業においては、金属付加加工における統合ソリューションをグローバルで提供する企業を買収する等、事業の拡大を進めていますが、関連する市場の成長が想定よりも鈍い場合等は、期待される規模への成長に届かない可能性があります。

    ・対応

    映像事業は、今後拡大が見込まれる業務用動画市場の開拓を目指すため、買収した企業と協働で新製品の開発を行うとともに、生産販売面での最適化、サプライチェーンや物流の改革、徹底したコストダウン、デジタルマーケティングの強化、開発効率化等に取り組み、事業の収益体質強化を引き続き進めています。FPD装置事業は、露光装置の需要が落ち込む環境下でも一定の利益を確保するため、新規露光装置及びサービスビジネスによる収益拡大やトータルコスト低減を進めています。半導体装置事業は、収益性を重視した事業方針の下、関連領域での人員配置を見直す取り組み等を通じて、事業構造の見直しに努めています。また、ArFドライ及び液浸露光装置、デジタル露光装置の開発や既存顧客以外の開拓を積極的に進めるとともに、サービスビジネスを拡大していきます。また、デジタルマニュファクチャリング事業では、デジタル化が進む製造業に対して独自の価値を提供し、競争力のある新製品を市場に導入すること等で、新たな市場の形成を進めていきます。

    中期経営計画の進捗は取締役会等で定期的にモニタリングを行い、市場や競合の動向を注視しつつ、タイムリーに戦略を検討・修正できる体制としています。

    ② 研究開発に関するリスク

    ・リスク

    当社グループの事業分野は厳しい競争下にあり、高度な研究開発の継続によって製品の開発が常に求められています。そのため、当社グループの収益の変動にかかわらず、製品開発のための適切な投資を常に継続する必要があります。しかし、投資の成果が十分に上がらず新製品、次世代技術の開発や市場投入がタイムリーに行えない場合や、当社グループが開発した技術が市場に受け入れられなかった場合、あるいはゲームチェンジ等抜本的な変化により当社グループの技術が不要となる場合、企業価値が低下し、収益が減少する可能性があります。

    ・対応

    当社グループでは「技術戦略委員会」にて、注力すべき新領域の開拓や既存事業の競争力向上につながる技術戦略を明確にし、技術開発の方向性と重点投資分野を決定しています。幅広い社会的課題やニーズに積極的に応えながら、当社グループの長期的な成長を実現していきます。

    ③ 各種規制・制度変更に関するリスク

    ・リスク

    当社グループはグローバルに事業を展開しているため、生産及び販売活動の多くが日本国外であり、連結売上収益に占める海外売上収益比率は高くなっています。多くの国々において、輸出入規制、情報セキュリティ、個人情報保護、競争法、労働法、腐敗防止、移転価格税制等、各種法規制の適用や企業の社会的責任を求められています。これら法規制や社会的責任として求められる内容は大きく変わる可能性があり、その変化により事業活動費用の増加や事業の制約、レピュテーションリスク等を受ける可能性があります。

    ・対応

    当社グループでは、「リスク・コンプライアンス委員会」によるリスク整理・管理に加え、専門的な対応が必要なリスクに対しては、その傘下の輸出審査委員会で対応を図るとともに、サステナビリティ委員会及び品質委員会並びにそれらの傘下部会でもリスクのモニタリング及び対応をしています。その中で、規制の変更に関してグループ全体で情報を収集後、当該情報に基づいた実務プロセスへのフィードバックや規制を踏まえた戦略を立案する等、さらなる体制強化に取り組んでいます。

    ④ M&A、戦略的出資に関するリスク

    ・リスク

    当社グループは、新規事業の創出や既存事業領域の拡大、事業シナジー実現のために、M&Aや戦略的出資を行っています。市場環境の著しい変化や対象企業の人材流出等により所期の成果を達成できない場合、のれんや有価証券等の減損損失により、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

    ・対応

    当社グループは事業戦略に基づき、M&A対象、戦略的出資先を探索し、対象企業の価値やリスク等のデューディリジェンスを行っています。また、買収や出資後は、当初の目的に対する進捗を取締役会や経営陣による定期モニタリング等を通じて行い、必要に応じて戦略の軌道修正を図っています。

    ⑤ 地政学のリスク

    ・リスク

    前述のとおり、当社グループはグローバルに事業を展開しているため、海外市場への依存が大きくなっています。海外での事業展開は、世界経済全体の動向に加え、政治問題、貿易摩擦や紛争等の影響、暴動・テロ・戦争等による社会の混乱により、事業活動に大きな障害や損失が生じる可能性があります。また、外国為替相場が急激又は大幅に変動した場合は、当社グループの収益や財政状況に多大な影響を及ぼす恐れがあります。近年はとりわけ中東情勢の悪化から来るサプライチェーンの問題や米中貿易摩擦等の地政学リスクが、マクロ経済や当社グループの事業活動、半導体部品等のサプライチェーン等に影響を及ぼす恐れがあります。

    ・対応

    当社グループでは、リスク・コンプライアンス委員会によるリスク整理・管理に加え、傘下の委員会や、サステナビリティ委員会及び品質委員会並びにそれらの傘下部会にて、リスクのモニタリング及び対応をしています。当該リスクが顕在化する可能性やその影響レベルについては、社会情勢等により左右されるため、具体的に予測することは困難ですが、情報収集及び事業に与える影響の分析を行い、対策を検討、実施しています。また、当社グループは、売上規模と販売地域に応じた為替ヘッジを行っています。

    ⑥ 調達のリスク

    ・リスク

    近年、グローバル規模の異常気象や自然災害、地政学的な影響等により、労務費、原材料価格、エネルギーコストが大きく変動しています。

    また、半導体メモリの不足に加え、中東情勢の緊迫化に伴う地政学的な影響により、一部供給不安や価格高騰、出荷制限の影響が出る可能性があります。

    これにより、従来の価格リスクに加え、必要な数量・納期での確保が困難となる供給リスクが高まり、生産継続への影響が懸念されています。加えて、サプライチェーンにおける人権、労働環境、安全衛生、脱炭素といった社会・環境課題への関心の高まりを背景に、調達リスクは多様化・複雑化しています。

    ・対応

    サプライチェーンの様々な領域において、不確実性と変動性の高い状況が継続しています。このような環境下において、当社グループは供給確保を最優先としたレジリエントなサプライチェーンの構築に取り組んでいます。具体的には、サプライチェーンの可視化を強化し、生産副資材を含む逼迫品目の全社横断的な需給状況を把握するとともに、調達パートナーとの連携強化により供給ルートの複線化を推進しています。

    さらに、BCPの策定・高度化に加え、需要変動を踏まえたリスクシナリオ管理及び早期エスカレーション体制を整備し、温室効果ガス排出量の把握や人権デューディリジェンスの強化等を通じて、ESGの視点で持続可能な調達基盤の構築を進めています。これらの取り組みにより、急激に変化する外部環境にも柔軟かつ迅速に対応し、リスクの低減と安定供給の確保、さらには持続的な成長の実現を目指しています。

    ⑦ 環境のリスク

    ・リスク

    気候変動に起因する異常気象や洪水、渇水等の自然災害や感染症の拡大により、開発・生産拠点及び調達先等に甚大な損害が生じた場合、操業に影響が生じたり、生産や出荷が遅延したりする恐れがあります。また、脱炭素社会に向けた動きが加速する中、各国において炭素税等の政策・法規制の導入又は導入検討が進んでおり、エネルギーや原材料のコストが増加するリスクがあります。環境政策・法規制等により、基準の遵守や情報開示等の対応が求められ、年々強化される傾向にあります。対応が十分ではないと、行政処分等による生産への影響や課徴金、社会的信用の失墜等会社経営に甚大な損害を与える可能性があります。特に化学物質等に関連する法規制が強化された場合、必要な材料・副資材の入手が困難になる可能性があります。また、環境表示や環境訴求に関する規制も強まっており、これらを十分に踏まえた販促活動ができない場合、グリーンウォッシュと受け止められ、ブランド価値の毀損や社会的信用の低下を招く可能性があります。

    ・対応

    当社グループは、気候変動や天然資源の枯渇、廃棄物問題、有害化学物質による汚染などの環境問題を自社の存続にも関わる問題と捉えて、サステナビリティ委員会や関連する委員会、部会でリスクのモニタリングを行い、さまざまな対策を講じるとともに、地球環境に配慮した経営を行っています。また、グループ全体で省エネルギー活動や再生可能エネルギーの活用、開発・生産プロセスの効率化等をはじめとしたバリューチェーン全体での温室効果ガス削減やBCPの策定に取り組んでいます。社内の規程類を整備し、担当者の教育等を実施することで、バリューチェーンを含めた管理体制を強化するほか、規制の変更等を適時に把握するよう努めています。また、法規制よりも厳しい自主基準値を設けることにより、環境汚染の未然防止を図っています。加えて、環境表示や環境訴求に関しては、関連部門が連携して内容の確認を行うことで、適切な販促活動の徹底に努めています。

    ⑧ 人材に関するリスク

    ・リスク

    当社グループの事業成長と競争力の維持には、高度な技術や専門知識、能力を有する多様な人材の確保が不可欠です。有能な人材を採用・育成できず、あるいは主要な人材が離職した場合、事業活動の停滞や知識・ノウハウの社外流出を招き、当社グループの成長や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。特に労働流動性が高い国や地域における人材流出の危険性は高いと考えられます。

    特に当社を含む国内グループ会社においては、過去の事業環境や採用動向等に起因する従業員の年齢構成の偏りが生じています。今後、ベテラン層の高齢化や退職が進むにあたり、中堅・若手層が不足した場合、当社グループの競争力の源泉である技術・技能の伝承や業務ノウハウの引き継ぎが適切に行われないリスクがあります。

    ・対応

    当社グループは、企業理念実現の担い手となるのは「ニコングループで働く多様な人材」であるという考えのもと、経営戦略と連動した人材戦略を推進しています。従業員がその能力を最大限に発揮できるよう、多様な価値観を認め、活かし合う企業文化や職場環境を醸成するとともに、主体的な挑戦・活躍機会の提供、公正な評価・処遇を通じて人材の定着とエンゲージメント向上を図っています。

    国内においては、毎年一定人数の新卒採用の継続等により、従業員の年齢構成の平準化を図っています。

    技術・技能の伝承については、業務プロセスの標準化・システム化を進めるとともに、世代を超えた知識・ノウハウの共有を組織的に推進し、次世代を担う中堅・若手人材の計画的な育成に努めています。

    ⑨ 情報資産とサイバーセキュリティのリスク

    ・リスク

    当社グループは、技術情報や取引先及び顧客情報等の多くの情報資産を保有しており、サイバー攻撃や故意、過失、災害等により、情報システムの重大な障害や個人情報の不正利用、情報セキュリティ事故を生じさせた場合、当社グループの企業価値の毀損や、損害賠償請求を受けるリスクがあります。個人情報保護や、製品のセキュリティ要件に関する世界各国の法令に違反した場合、厳罰に処される可能性があります。

    また、デジタル化が急速に進むなか、社内システムの老朽化や業務の複雑化・属人化、基幹システムのサポート終了等が、業務の非効率となる可能性があります。

    ・対応

    当社グループでは、個人情報保護を含む情報管理において代表取締役 兼 社長執行役員を最高責任者に定めるとともに、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に準拠した業務プロセスを構築しています。

    サイバー攻撃に対し高い防御力を維持し、インシデントの早期発見と対応のため、様々なセキュリティ対策を行い、グローバルで一括して監視・対応する運用体制の改善・強化を進めています。情報セキュリティレベルの向上を図るとともに、情報取り扱いに関する社内規程の整備や従業員教育等を実施しています。また、近年、他社において事業継続に重大な影響を及ぼすインシデントが多発していることを踏まえ、サイバーレジリエンス体制の強化を進めています。

    また、基幹システム更新プロジェクトを推進することで、デジタル化による業務の効率化、デジタルマーケティングの強化、サービスプラットフォームの整備等を強化していきます。

    なお、近年増加するサイバー攻撃リスクへの対応を強化するため、2026年4月から、新たにCISO(Chief Information Security Officer)を定め、リスク・コンプライアンス委員会の傘下委員会として情報セキュリティ委員会を設置しました。

    ⑩ 知的財産、訴訟のリスク

    ・リスク

    当社グループは、製品開発に伴って多くの知的財産権を取得、保有し、他社にライセンス供与もしています。当社グループの知的財産権を他社が無断使用すること等に起因して提訴に至った場合、大きな訴訟費用が発生する可能性があります。一方で、他社、個人等より、知的財産権を侵害したとして、製造・販売の差し止めや損害賠償請求を受ける可能性があり、当社グループの収益や財政状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。また、事業のグローバル展開に伴い、国・地域により法制度や救済手段が異なるため、紛争の長期化や想定外のコスト・影響が生じる可能性があります。

    ・対応

    既存事業の成長や新事業の創生につながる「知的財産戦略」を策定し、この戦略に従って知的財産活動を継続的に推進しています。研究開発活動によって生み出された技術や製品・サービスに関する特許、意匠、商標等の知的財産を保護しています。将来を見据えた知的財産の創生と権利化を各事業部門や研究開発部門と協働しながら行うことで、市場における競争優位の確立を図っています。また、法務・知的財産部門と関連部門で連携して、他社知的財産権の調査等を適宜実施し、他社知的財産権の侵害の未然防止に努めています。

    あわせて、特許・意匠・商標等を組み合わせた「知財ミックス」により、製品・サービスを包括的に保護し、各事業の「事業戦略」を知的財産の側面から支えています。知的財産活動は、知財部門・事業部門・研究開発部門が価値観と戦略を共有しながら推進しています。

    加えて、模倣品対策やブランド保護の観点から、ECサイト等の状況確認や関係機関との連携等を通じ、侵害の抑止・早期対応に取り組んでいます。

    ⑪ 災害、感染症等のリスク

    ・リスク

    大地震・火災・洪水等の自然災害(異常気象、気候変動に起因するものを含む)による水・電力・通信網等のインフラストラクチャーや物流機能の障害や感染症の拡大等に伴い、事業活動に大きな障害や損失が生じる可能性があります。当社グループの開発・製造拠点や調達先等に壊滅的な損害が生じた場合、操業が中断し、生産や出荷に遅延が生じるおそれがあります。これによって生産や販売が制約され、事業の復旧に多大な費用が生じた場合、当社グループの収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

    ・対応

    当社グループでは、大規模災害や感染症等の発生に備えてBCPを策定し、定期的に見直しています。当社では、「首都直下地震」等の大規模地震を想定し、主要事業部門のBCPの再点検・アップデートを行い、事業継続のための施策を実施しています。また、国内グループ会社を含めて、大規模地震発生時の行動についての教育や、災害時を想定した安否確認及び通信訓練等の各種訓練を実施しています。

    4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

    (業績等の概要)

    (1) 業績

    当連結会計年度における市場・顧客動向について、映像事業においては、デジタルカメラ市場は販売台数・金額とも堅調に推移しました。

    精機事業においては、FPD関連分野は、中小型パネル用、大型パネル用、いずれも設備投資は堅調に推移しました。一方、半導体関連分野は、引き続きAI関連半導体の需要は堅調であったものの、それ以外のデバイスは低調に推移しました。

    ヘルスケア事業においては、ライフサイエンスソリューション分野で、政治・経済環境を背景に、米州を中心に一部地域において市況の停滞が見られました。アイケアソリューション分野では米州を中心に、市況は回復基調が続いており、足元は堅調に推移しました。

    コンポーネント事業においては、インダストリアルソリューションズ事業では、半導体や電子部品市場は回復基調にありました。カスタムプロダクツ事業では、EUV関連市場減速の影響を受け、低調に推移しました。

    デジタルマニュファクチャリング事業においては、金属アディティブマニュファクチャリング分野は、引き続き防衛及び宇宙領域が市場を牽引しました。

    当社グループは、中期経営計画(2022-2025年度)のもと、事業を進展させるとともに、経営基盤の整備を進めました。当連結会計年度は、映像事業では、当社と子会社RED Digital Cinema, Inc.の技術を融合したデジタルシネマカメラ「ZR」を発表し、精機事業では、ニコン初となる半導体製造の後工程向けデジタル露光装置「DSP-100」の受注を開始しました。成長ドライバーの展開は着実に進捗したものの、デジタルマニュファクチャリング事業において、非金融資産に係る減損損失を計上したこと等により業績は期初の想定を大きく下回りました。当該減損損失の計上については、「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表] [連結財務諸表注記] 15.非金融資産の減損損失 (2)認識した減損損失及び認識に至った事象及び状況 (当連結会計年度)」をご参照ください。

    このような状況の下、当社グループの連結業績は、売上収益は6,771億63百万円、前期比381億22百万円(5.3%)の減収、営業損失は1,124億48百万円(前年同期は24億22百万円の営業利益)、税引前損失は1,065億11百万円(前年同期は45億33百万円の税引前利益)、親会社の所有者に帰属する当期損失は860億88百万円(前年同期は61億23百万円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。

    セグメント情報は次のとおりです。

    映像事業においては、ニコン初のデジタルシネマカメラ「ZR」が販売を牽引しました。しかし、製品ミックスの変化や競争環境の激化に伴うプロモーション費用の増加による平均販売単価の下落に加え、関税影響やMark Roberts Motion Control Limitedの株式譲渡契約に関連した一時費用等もあり、減収減益となりました。これらの結果、当事業の売上収益は2,900億53百万円、前期比1.8%減、営業利益は167億15百万円、前期比59.5%減となりました。

    精機事業においては、FPD露光装置分野における装置販売台数や半導体露光装置分野におけるArFドライ及び液浸露光装置の販売台数が減少し、事業全体では減収減益となりました。これらの結果、当事業の売上収益は1,672億58百万円、前期比17.2%減、営業損失は45億65百万円(前年同期は15億44百万円の営業利益)となりました。

    ヘルスケア事業においては、アイケアソリューション分野で欧米を中心に堅調に推移し増収となり、細胞受託生産ソリューション分野も前連結会計年度に引き続き好調に推移しました。しかしながら、ライフサイエンスソリューション分野において、米国市場の停滞や関税影響を受けたことに加え、アイケアソリューション分野においても、関税影響や一部取引に係る引当金の増額計上が利益を圧迫したことから、事業全体としては減収減益となりました。これらの結果、当事業の売上収益は1,119億22百万円、前期比3.9%減、営業利益は15億61百万円、前期比76.8%減となりました。

    コンポーネント事業においては、インダストリアルソリューションズ事業では、電子部品・半導体向け画像測定システム等の販売が堅調に推移しました。産業機器事業関連での構造改革の効果や製品ミックスの変化による収益性向上もあり、増収増益となりました。カスタムプロダクツ事業では、EUV関連コンポーネントの販売がEUV関連市場減速の影響を受け、減収減益となりました。これらの結果、当事業の売上収益は761億76百万円、前期比2.8%増、営業利益は95億53百万円、前期比33.0%増となりました。

    デジタルマニュファクチャリング事業においては、大型装置の販売台数増加に加え、為替効果もあり増収となりました。一方で、上記のとおり非金融資産に係る減損損失を計上したこと等により、営業損失が拡大しました。これらの結果、当事業の売上収益は280億90百万円、前年同期比20.3%増、営業損失は1,062億82百万円(前年同期は152億25百万円の営業損失)となりました。

    (2) キャッシュ・フローの状況

    当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に減価償却費及び償却費430億87百万円、減損損失991億41百万円の計上があった一方、税引前損失の計上、棚卸資産の増加、仕入債務及びその他の債務の減少、前受金の減少、法人所得税の支払があり、44億39百万円の支出(前年同期は482億58百万円の収入)となりました。

    当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、主に投資有価証券の売却による収入が357億2百万円、有形固定資産の売却による収入が53億29百万円、事業譲渡による収入が30億円あった一方、有形固定資産及び無形資産の取得による支出が557億38百万円あり、126億3百万円の支出(前年同期は699億88百万円の支出)となりました。

    当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払が164億47百万円、長期借入金の返済による支出が156億18百万円、社債の償還による支出が100億円、リース負債の返済による支出が80億47百万円あった一方、短期借入金の増加が351億11百万円、長期借入れによる収入が160億円あり、8億58百万円の収入(前年同期は198億8百万円の支出)となりました。

    上記に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額によって106億29百万円増加した結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ55億54百万円減少し、1,580億36百万円となりました。

    (生産、受注及び販売の状況)

    (1) 生産実績

    当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

    セグメントの名称 生産高(百万円) 前期比(%)
    映像事業 177,479 △6.1
    精機事業 105,574 △0.9
    ヘルスケア事業 44,330 2.9
    コンポーネント事業 60,453 1.3
    デジタルマニュファクチャリング事業 14,532 0.8
    合計 402,368 △2.5

    (注) 金額は製造者販売価格によって算出し、付属品仕入額を含んでおります。

    (2) 受注状況

    当連結会計年度における受注残高は、次のとおりであります。

    なお、精機事業を除いては見込生産を主としておりますので記載を省略しております。

    セグメントの名称 受注残高(百万円) 前期比(%)
    精機事業 112,882 3.9
    合計 112,882 3.9

    (3) 販売実績

    当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

    セグメントの名称 販売高(百万円) 前期比(%)
    映像事業 290,053 △1.8
    精機事業 167,258 △17.2
    ヘルスケア事業 111,922 △3.9
    コンポーネント事業 76,176 2.8
    デジタルマニュファクチャリング事業 28,090 20.3
    その他 3,664 △8.7
    合計 677,163 △5.3

    (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

    (1) 重要性がある会計方針及び見積り

    当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上や、グループ内の会計基準統一による経営基盤の強化を目指し、2017年3月期有価証券報告書における連結財務諸表からIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用する重要性がある会計方針及び見積りは、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][連結財務諸表注記] 3.重要性がある会計方針、4.見積り及び判断の利用」をご参照ください。

    (2) 財政状態の分析

    当連結会計年度末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べて355億7百万円減少し、1兆750億7百万円となりました。これは主に、棚卸資産が253億40百万円、繰延税金資産が153億4百万円、未収入金等の増加によりその他の流動資産が52億75百万円、有形固定資産が42億85百万円増加した一方、使用権資産、のれん及び無形資産が710億円、退職給付に係る資産が106億89百万円、現金及び現金同等物が55億54百万円減少したためです。

    当連結会計年度末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べて155億20百万円増加し、4,868億11百万円となりました。これは主に、仕入債務及びその他の債務が88億33百万円、繰延税金負債が80億90百万円、その他の金融負債が19億30百万円減少した一方、社債及び借入金が263億87百万円、その他の流動負債が43億70百万円、引当金が25億70百万円増加したためです。

    当連結会計年度末における資本の残高は、前連結会計年度末に比べて510億27百万円減少し、5,881億96百万円となりました。これは主に、在外営業活動体の換算差額等の増加によりその他の資本の構成要素が418億6百万円増加した一方、親会社の所有者に帰属する当期損失の計上や剰余金の配当等により利益剰余金が939億46百万円減少したためです。

    キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

    (3) 経営成績の分析

    当連結会計年度における売上収益は、主に精機事業における装置販売台数減少により、381億22百万円減の6,771億63百万円(前連結会計年度は7,152億85百万円)となりました。売上原価は、減収影響に伴い、34億15百万円減の3,999億3百万円(前連結会計年度は4,033億18百万円)となりました。

    販売費及び一般管理費は、労務費や保守修繕費の増加の一方、研究開発費や広告宣伝費の減少により、59億8百万円減の2,892億48百万円(前連結会計年度は2,951億55百万円)となりました。

    その他営業収益は、土地売却益や事業譲渡益の計上により、84億69百万円増の107億10百万円となりました。その他営業費用は、固定資産の減損損失や構造改革関連費用などの計上により、945億39百万円増の1,111億70百万円となりました。

    これらの結果、営業損失は1,124億48百万円(前連結会計年度は24億22百万円の営業利益)となり、1,148億70百万円の減益となりました。

    1,148億70百万円の営業減益の影響により、1,065億11百万円の税引前損失(前連結会計年度は45億33百万円の税引前利益)となり、1,110億44百万円の減益となりました。

    親会社の所有者に帰属する当期損失は、法人所得税費用マイナス204億76百万円の計上により860億88百万円(前連結会計年度は61億23百万円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。なお、当社グループの課題につきましては、「第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」を、またセグメント別の分析は、「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](業績等の概要) (1)業績」をそれぞれご参照ください。

    (4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

    当社グループは、自己資本比率50%以上を目安として一定の財務健全性の確保を前提に置きながら、投資資本の運用効率を重視し、持続的な成長のために資本コストを上回る収益が見込める投資に資金を活用することで企業価値の最大化を実現すると同時に、安定的な株主還元を実施することで株主の要求にも応えることを資本管理の方針としております。

    運転資金や経常的に発生する設備投資資金については、現在保有する現金や預金で賄い、持続的成長に向けた投資については、配分可能な現金や預金、及び営業活動から創出されるキャッシュ・フローを源泉とした資金で賄うことを原則としております。また、機動的な資本配分を実現するため、国内外のグループ会社が保有する資金をグローバル・キャッシュ・マネージメント・システムにより効率的に管理することでグループ内の資金の流動性を高め、これを有効活用しております。

    なお、当社は市場の混乱や、当社が事業を遂行する上でのリスクに晒されているため、こうした要因が資金繰りを圧迫する事態への備えとして十分な手元流動性(現預金、コミットメントライン等)の確保に努めており、事業環境に急激な変化を与え得る様々な不確実性を前提としても当面安定的な経営が可能な状態にあります。

    当社グループの資金状況は、「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しておりますとおり、当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは44億39百万円の支出となり、投資活動によるキャッシュ・フローは126億3百万円の支出であったため、170億41百万円のマイナスのフリー・キャッシュ・フローとなりました。また、有利子負債を控除したネットキャッシュ残高はマイナス817億72百万円になりました。

    なお、当連結会計年度後1年間の設備投資計画は750億円を予定しており、主に生産能力の最適化と設備の維持・更新を図るためのものであります。また、当連結会計年度後1年間の研究開発投資は735億円を予定しております。当該設備投資及び研究開発投資の資金は、主に営業キャッシュ・フローを源泉とした資金の範囲で賄うことを予定しております。設備投資計画の詳細につきましては、「第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画]」をご参照ください。

    以上の記載事項のうち将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月25日)現在において判断したものであります。また、分析に記載した実績値は百万円未満を四捨五入して記載しております。

    5 【重要な契約等】

    (相互技術援助契約)

     当社が締結している重要な相互技術援助契約は次のとおりです。

    相手先 国名 契約内容 契約期間
    ASML Holding N.V.Carl Zeiss SMT AG オランダドイツ 露光装置及びデジタルカメラに関する特許実施権の許諾 自 2019年2月18日至 2029年2月18日

    (財務上の特約が付された金銭消費貸借契約)

    当連結会計年度末において、当社が締結している財務上の特約が付された金銭消費貸借契約は次のとおりです。

    (1)2016年6月30日締結 タームローン契約

    ①契約締結日 2016年6月30日
    ②契約の相手先 都市銀行、地方銀行、生命保険会社
    ③借入残高 トランシェB 14,997百万円 トランシェC 1,000百万円
    ④返済期限 トランシェB 2026年7月24日 トランシェC 2028年7月26日
    ⑤担保 無担保
    ⑥財務上の特約 各連結会計年度末の連結財政状態計算書における親会社の所有者に帰属する持分からその他の資本の構成要素を控除した金額を前連結会計年度末比75%以上に維持すること

    (2)2022年7月7日締結 タームローン契約

    ①契約締結日 2022年7月7日
    ②契約の相手先 都市銀行、地方銀行
    ③借入残高 9,370百万円
    ④返済期限 2025年1月12日より6ヶ月毎に返済(最終返済日2029年7月12日)
    ⑤担保 無担保
    ⑥財務上の特約 各連結会計年度末の連結財政状態計算書における親会社の所有者に帰属する持分からその他の資本の構成要素を控除した金額を前連結会計年度末比75%以上に維持すること

    (3)2024年11月15日締結 タームローン契約

    ①契約締結日 2024年11月15日
    ②契約の相手先 都市銀行、地方銀行、信託銀行、その他
    ③借入残高 トランシェA 19,920百万円 トランシェB 24,846百万円 トランシェC 19,812百万円
    ④返済期限 トランシェA 2029年11月20日 トランシェB 2031年11月20日 トランシェC 2034年11月20日
    ⑤担保 無担保
    ⑥財務上の特約 各連結会計年度末の連結財政状態計算書における親会社の所有者に帰属する持分からその他の資本の構成要素を控除した金額を前連結会計年度末比75%以上に維持すること

    6 【研究開発活動】

    ニコンは、光利用技術と精密技術をコア技術として、「光学技術」「材料技術」「精密加工技術」「精密計測技術」「ソフトウェア・システム技術」「画像処理技術」など、多岐にわたる技術に展開しています。これらの技術を組み合わせて生みだされた製品やサービスは、多様な価値を社会に提供し、ニコンが目指す未来の可能性を切り拓いていきます。

    全社の技術戦略を統括する役員(CTO:Chief Technology Officer)を委員長とする技術戦略委員会にて、中長期の計画に基づき重点投資分野と技術開発の方向性を決定しています。基盤技術や将来技術の開発を担うコーポレート系研究開発部門と製品開発を担う事業部門、そしてグループ会社とが連携して技術開発を進めています。

    大学、研究機関やスタートアップを含む企業との共同開発も積極的に行っています。また科学技術の発展のために、大学の寄付研究部門を通してこれまでの研究開発から得た知見を社会に還元しています。

    研究開発の成果は、学会での発表や学術論文投稿を通じて社外にも積極的に発信しています。また、社外での評価が特に高い成果に関しては「Nikon Research Report」としてまとめ、発行しています。詳細は、当社ウェブサイト(https://www.jp.nikon.com/company/technology/nrr/)をご参照ください。

    当連結会計年度の研究開発投資は77,195百万円でした。なお、当社グループは開発投資の一部について資産化を行っており、資産開発投資には無形資産に計上された開発費を含んでいます。

    当連結会計年度における主な開発状況は次のとおりです。

    ① 映像事業

    レンズ交換式デジタルカメラでは、映画制作やハイエンドのプロダクション、クリエイター市場への本格参入を図るため、ニコンとグループ会社のRED Digital Cinema, Inc.(以下、「RED」)の技術を融合したデジタルシネマカメラ「ニコン ZR」を開発、発売しました。REDのカラーサイエンスに基づく「R3D NE」及び「シネマティック動画」モードをニコンのカメラとして初搭載しました。RED機と同等のカラーマッチの実現に加え、内蔵マイク及び外部マイク入力における32bit float収録に世界で初めて*1対応し、シネマ領域において高品質なソリューションを提供します。

    交換レンズでは「ニコン Z マウント」を採用したミラーレスカメラ対応の製品を開発しました。フルサイズ/FXフォーマットミラーレスカメラ対応のレンズでは、クラス初*2となるインターナルズーム機構を採用し、クラス最軽量*2を実現した標準ズームレンズ「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S II」、携行性に優れた標準ズームレンズ「NIKKOR Z 24-105mm f/4-7.1」を発売。なお、2026年4月には、卓越した描写力と次世代の高性能AFを両立した大口径望遠ズームレンズ「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II」を発売しました。また、APS-Cサイズ/DXフォーマットミラーレス対応のレンズでは、開放F値2.8ならではのボケ表現や暗所撮影に適した標準ズームレンズ「NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VR」、明るく軽量な標準マイクロレンズ「NIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7」をラインアップに加えました。

    映像事業に係る研究開発投資の金額は24,012百万円です。

    *1 レンズ交換式カメラにおける内蔵マイク、カメラに搭載された3.5mmミニジャックの音声収録において。

    *2 2025年8月22日現在発表済みの、焦点距離広角側24mm、望遠側70mm、開放F値2.8一定のフルサイズ/FXフォーマットミラーレスカメラ対応交換ズームレンズにおいて。ニコン調べ。

    ② 精機事業

    FPD露光装置分野では、FPD露光装置として初めて*1UV-LED光源を採用し、高解像かつ高生産でありながら環境負荷低減を実現した、第8世代プレートサイズ対応の「FX-88SL」「FX-88SLD」を開発し、受注を開始しました。

    半導体露光装置分野では、業界最高水準*2の重ね合わせ精度を実現しながら、高い生産性を発揮するArFスキャナー「NSR-S333F」を開発し、受注を開始しました。また、アライメントステーション「Litho Booster 1000」の開発を進めています。本製品は、計測精度や生産性向上によりお客様の生産における歩留まり向上に大きく貢献することが期待されます。

    精機事業の新規分野である半導体アドバンストパッケージング分野では、高解像度かつ大型基板に対応した、デジタル露光装置「DSP-100」を開発し、受注を開始しました。

    加えて、フレキシブルエレクトロニクスの開発に必要な一連の装置を備えた共創プラットフォーム「S3S LAB」を新たに開設しました。「S3S LAB」では、ニコンが独自開発した最先端の「Roll to Roll(R2R)*3マスクレス露光装置」をはじめ、デバイス製造に必要な周辺装置も完備し、お客様の試作品製造から量産プロセス開発まで一貫してサポートします。

    精機事業に係る研究開発投資の金額は21,622百万円です。

    *1 2025年10月23日時点で発表済みのFPD露光装置において。ニコン調べ。

    *2 2025年9月25日時点で発表済みのArFスキャナーにおいて。ニコン調べ。

    *3 ロール状のフィルムなどの基材に連続的に加工を施し、再びロール状に巻き取る製造方式のこと。基材を1枚ずつ処理する枚葉方式に比べて連続性に優れ、生産性が高い特長がある。

    ③ ヘルスケア事業

    ライフサイエンス分野では、将来の成長に向けた製品群の技術開発や開発体制の強化を推進するとともに、市場ニーズの変化を捉えた製品及びソリューションの創出に取り組み、顕微鏡デジタルカメラ「Digital Sight 100」を開発、発売しました。本製品は、最大視野数25の広視野撮影に対応し、作業効率を高めます。ニコンのミラーレスカメラ「Z9」と共通の画像処理エンジン「EXPEED 7」を採用し、高速画像処理により4Kの高い解像度と優れた色再現性向上に効果を発揮します。また、画像統合ソフトウェア「NIS-Elements LE」と組み合わせることで、研究現場における標本の観察や記録、データ活用などの効率化に貢献します。

    ヘルスケア事業に係る研究開発投資の金額は7,952百万円です。

    ④ コンポーネント事業

    インダストリアルソリューションズ事業においては、X線/CT検査装置の「VOXLS 20 C 225」を開発し、発売を開始しました。ニコン独自のX線源「反射型回転ターゲット」を搭載し、高分解能はそのままに高速化を実現。省スペース設計ながらデュアルX線源を搭載でき、225 kV反射型回転ターゲットは高い生産性を実現、160 kV透過型ターゲットは高解像度を提供するため、製造現場から研究施設まで様々なニーズに対応します。半導体、電子部品、自動車、航空宇宙、積層造形、医療機器など幅広い分野に貢献します。

    カスタムプロダクツ事業では、ビジネスが多様化する中、様々なニーズに対応するために、多分野に渡る技術開発を実施しています。「固体レーザー分野」では、既存193nm固体レーザーシステムで増幅のために必要な光源となる「ラマンレーザー」の内製化開発を進め、内部の光回路を改善することにより、性能の安定化、長寿命化につながる成果を得ました。「特注分野」では、異物検査装置向け技術について、食品業界から他の業界への水平展開を図り、画像処理技術と最新のAIアルゴリズムを組み合わせることにより、産業界で求められる様々な異物や欠陥などを検出できる画像認識技術の構築を行いました。社会的課題である人手不足の緩和に寄与できる技術と考えており、今後もさらなる改良に取り組みます。

    コンポーネント事業に係る研究開発投資の金額は5,137百万円です。

    ⑤ デジタルマニュファクチャリング事業

    PBF(Powder Bed Fusion)タイプの金属アディティブマニュファクチャリング装置では、高さ1.5mまでの大型部品の造形が可能な「NXG XII 600E」の販売が拡大し、造形品の量産化に向けた生産性向上に貢献する中、さらなる高品質と高生産性を目指した装置の開発を進めています。

    DED(Directed Energy Deposition)タイプについては、高精度な金属アディティブマニュファクチャリング装置「Lasermeister LM300A」及び3Dスキャナー「Lasermeister SB100」は、主にエネルギー分野、航空分野において、タービン部品の補修や摩耗した金型の補修用途での運用が開始されつつあり、補修部品が廃棄されずに再利用可能になることでCO2削減に貢献していきます。

    また、2024年に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公募した宇宙戦略基金事業の技術開発テーマ「宇宙輸送機の革新的な軽量・高性能化及びコスト低減技術」のうち「宇宙用途に適用可能な精密部品を対象とした金属3D積層に係る装置開発及び基盤技術開発」に採択されました。国内最大級の大型金属3D積層システム本体及び本システムを活用した宇宙用途に適用可能な精密部品の低コスト化、リードタイム短縮等の世界市場を勝ち抜く造形技術を開発・実証することを目指しています。

    デジタルマニュファクチャリング事業に係る研究開発投資の金額は7,598百万円です。

    (注) 事業別に記載している研究開発投資の金額には、内部消去額を含んでいます。

    第3 【設備の状況】

    1 【設備投資等の概要】

    当社グループは生産設備の合理化、省力化、新製品対応、研究開発部門の強化等のための設備投資を行っております。当連結会計年度の設備投資の総額は59,803百万円で、工作機械等生産設備の更新、整備を行いました。セグメントごとでは、映像事業においては10,914百万円、精機事業においては9,723百万円、ヘルスケア事業においては9,158百万円、コンポーネント事業においては4,682百万円、デジタルマニュファクチャリング事業においては4,846百万円、その他においては6,141百万円、各セグメントに配分していない全社資産については14,341百万円の設備投資を行いました。また、設備投資額には、有形固定資産、使用権資産及び無形資産への投資額を含んでいます。

    なお、生産能力に重要な影響を及ぼすような設備の売却、撤去等はありません。

    2 【主要な設備の状況】

    (1) 提出会社

    2026年3月31日現在

    事業所名(所在地) セグメントの名称 設備の内容 帳簿価額(百万円) 従業員数(人)
    建物及び構築物 機械装置及び運搬具 土地(面積千㎡) 使用権資産 その他 合計
    本社 (東京都品川区) 映像事業精機事業 ヘルスケア事業コンポーネント事業デジタルマニュファクチャリング事業その他 全社資産 本社機能研究開発施設設備 29,681 3,953 12(32) 1,110 5,911 40,666 2,841
    横須賀製作所(神奈川県横須賀市) 精機事業その他 生産設備 601 931 115 657 2,304 123
    相模原製作所(神奈川県相模原市) コンポーネント事業その他 生産設備 6,219 3,993 2,922(70) 49 4,103 17,285 383
    熊谷製作所(埼玉県熊谷市) 精機事業その他 生産設備 2,471 1,365 3,658(108) 125 1,753 9,372 933
    水戸製作所(茨城県水戸市) コンポーネント事業その他 生産設備 6,481 5,184 1,687(96) 32 1,532 14,917 231

    (2) 国内子会社

    2026年3月31日現在

    会社名 事業所名(所在地) セグメントの名称 設備の内容 帳簿価額(百万円) 従業員数(人)
    建物及び構築物 機械装置及び運搬具 土地(面積千㎡) 使用権資産 その他 合計
    ㈱栃木ニコン 栃木県大田原市 その他 生産設備 6,530 1,942 1,318(195) 310 2,554 12,654 1,134
    ㈱栃木ニコンプレシジョン 栃木県大田原市 その他 生産設備 853 451 35(5) 72 83 1,493 405
    ㈱仙台ニコン 宮城県名取市 その他 生産設備 1,524 192 426(57) 157 378 2,676 255
    ㈱宮城ニコンプレシジョン 宮城県刈田郡 その他 生産設備 1,304 25 487(44) 142 131 2,089 199
    ㈱ニコン・セル・イノベーション 東京都江東区 ヘルスケア事業 生産設備 2,086 65 941 2,851 5,943 118
    光ガラス㈱ 秋田県湯沢市 その他 生産設備 647 431 166(57) 18 1,390 2,652 186

    (3) 在外子会社

    2026年3月31日現在

    会社名 事業所名(所在地) セグメントの名称 設備の内容 帳簿価額(百万円) 従業員数(人)
    建物及び構築物 機械装置及び運搬具 土地(面積千㎡) 使用権資産 その他 合計
    Nikon Inc. New YorkU.S.A. 映像事業 販売設備 570 13 801(31) 22 103 1,510 113
    Nikon Precision Inc. CaliforniaU.S.A. 精機事業 販売設備 1,014 16 684(22) 86 615 2,415 287
    Nikon(Thailand)Co., Ltd. AyutthayaThailand 映像事業 生産設備 3,893 2,524 918(138) 694 6,515 14,543 4,641
    Nikon SLMSolutionsAG LübeckGermany デジタルマニュファクチャリング事業 生産設備販売設備 3,097 1,739 823(69) 226 709 6,594 491

    (注) 帳簿価額のうち「その他」は、工具器具備品及び建設仮勘定等の合計であります。

    3 【設備の新設、除却等の計画】

    当連結会計年度後1年間の設備投資計画(新設・拡充)は75,000百万円であり、生産能力の最適化と設備の維持・更新を図るためのものであります。

    なお、セグメントごとの内訳は次のとおりであります。

    セグメントの名称 2027年3月末計画金額(百万円) 設備の主な内容・目的 主な資金調達方法
    映像事業 11,000 新製品生産、合理化・省力化 自己資金等
    精機事業 13,000 新製品生産、諸設備の維持・更新 自己資金等
    ヘルスケア事業 11,000 新製品生産諸設備の維持・更新、拠点整備 自己資金等
    コンポーネント事業 5,000 新製品生産、諸設備の維持・更新 自己資金等
    デジタルマニュファクチャリング事業 4,000 新製品生産 自己資金等
    その他 10,000 諸設備の維持・更新、拠点整備 自己資金等
    全社資産 21,000 諸設備の維持・更新基幹システム(IT投資)、拠点整備 自己資金等
    合計 75,000

    (注)  経常的な設備の更新のための除・売却を除き、重要な設備の除・売却の計画はありません。

    第4 【提出会社の状況】

    1 【株式等の状況】

    (1) 【株式の総数等】

    ① 【株式の総数】
    種類 発行可能株式総数(株)
    普通株式 1,000,000,000
    1,000,000,000
    ② 【発行済株式】
    種類 事業年度末現在発行数(株)(2026年3月31日) 提出日現在発行数(株)(2026年6月25日) 上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 内容
    普通株式 333,585,686 333,585,686 東京証券取引所プライム市場 単元株式数は100株です。
    333,585,686 333,585,686

    (2) 【新株予約権等の状況】

    ① 【ストックオプション制度の内容】

    当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2026年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

       (ⅰ) 2007年7月~2010年6月開催の取締役会決議に基づくストックオプション

    決議年月日 2007年7月27日 2008年11月6日 2009年7月16日 2010年6月29日
    付与対象者の区分及び人数(名) 当社取締役1 当社取締役1 当社取締役1 当社取締役1
    新株予約権の数(個) 7 (注)1 31 (注)1 17 (注)1 16 (注)1
    新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) 普通株式 700 普通株式 3,100 普通株式 1,700 普通株式 1,600
    新株予約権の行使時の払込金額(円) 1株当たり1 同左 同左 同左
    新株予約権の行使期間 2007年8月28日~2037年8月27日 2008年11月26日~2038年11月25日 2009年8月11日~2039年8月10日 2010年7月15日~2040年7月14日
    新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) 発行価格 3,260資本組入額 1,630 発行価格 735資本組入額 368 発行価格 1,409資本組入額 705 発行価格 1,528資本組入額 764
    新株予約権の行使の条件 (注)2 同左 同左 同左
    新株予約権の譲渡に関する事項 新株予約権を譲渡するには当社取締役会の決議を要する。 同左 同左 同左
    組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 (注)3 同左 同左 同左

    (注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、100株です。

    2.各新株予約権の一部行使はできないものとします。権利者が権利行使期間中に取締役(指名委員会等設置会社における執行役を含む)、監査役、執行役員及び相談役のいずれの地位をも喪失した場合等において、新株予約権割当契約書に従って権利行使をすることができます。権利者が権利行使期間中に死亡した場合、相続人は、新株予約権割当契約に定めるところにより、権利を行使することができます。その他の条件は、当社と新株予約権の割当てを受けた者との間で締結した「新株予約権付与契約」で定めるところによります。

    3.再編行為時の取扱い

    当社を完全子会社とする株式交換又は株式移転を行う場合には、当該時点において行使又は消却されていない新株予約権に係る義務を当該株式交換又は株式移転により完全親会社となる会社に一定の条件により承継させることができるものとします。

       (ⅱ) 2012年3月~2014年7月開催の取締役会決議に基づくストックオプション

    決議年月日 2012年3月2日 2012年8月8日 2013年7月17日 2014年7月17日
    付与対象者の区分及び人数(名) 当社取締役1 当社取締役1 当社取締役1 当社取締役1
    新株予約権の数(個) 22 (注)1 50 (注)1 53 (注)1 73 (注)1
    新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) 普通株式 2,200 普通株式 5,000 普通株式 5,300 普通株式 7,300
    新株予約権の行使時の払込金額(円) 1株当たり1 同左 同左 同左
    新株予約権の行使期間 2012年3月20日~2042年3月19日 2012年8月24日~2042年8月23日 2013年8月2日~2043年8月1日 2014年8月2日~2044年8月1日
    新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) 発行価格 2,038資本組入額 1,019 発行価格 1,727資本組入額 864 発行価格 1,633資本組入額 817 発行価格 1,184資本組入額 592
    新株予約権の行使の条件 (注)2 同左 同左 同左
    新株予約権の譲渡に関する事項 新株予約権を譲渡するには当社取締役会の決議を要する。 同左 同左 同左
    組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 (注)3 同左 同左 同左

    (注)1~3については、(ⅰ)2007年7月~2010年6月開催の取締役会決議に基づくストックオプションの(注)1.~3.に同じ。

       (ⅲ) 2015年7月~2018年4月開催の取締役会決議に基づくストックオプション

    決議年月日 2015年7月9日 2016年7月14日 2017年7月12日 2018年4月6日
    付与対象者の区分及び人数(名) 当社取締役2当社執行役員1 当社取締役2当社執行役員2 当社取締役2当社執行役員2 当社取締役2当社執行役員2
    新株予約権の数(個) 212 (注)1 236 (注)1 161 (注)1 216 (注)1
    新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) 普通株式 21,200 普通株式 23,600 普通株式 16,100 普通株式 21,600
    新株予約権の行使時の払込金額(円) 1株当たり1 同左 同左 同左
    新株予約権の行使期間 2015年7月29日~2045年7月28日 2016年7月30日~2046年7月29日 2017年7月28日~2047年7月27日 2018年4月24日~2048年4月23日
    新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) 発行価格 1,041資本組入額 521 発行価格 1,214資本組入額 607 発行価格 1,682資本組入額 841 発行価格 1,645資本組入額 823
    新株予約権の行使の条件 (注)2 同左 同左 同左
    新株予約権の譲渡に関する事項 新株予約権を譲渡するには当社取締役会の決議を要する。 同左 同左 同左
    組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 (注)3 同左 同左 同左

    (注)1~3については、(ⅰ)2007年7月~2010年6月開催の取締役会決議に基づくストックオプションの(注)1.~3.に同じ。

       (ⅳ) 2019年4月~2021年8月開催の取締役会決議に基づくストックオプション

    決議年月日 2019年4月5日 2020年4月2日 2021年8月5日
    付与対象者の区分及び人数(名) 当社取締役3当社執行役員2当社エグゼクティブ・フェロー 1[0] 当社取締役4当社執行役員4[3]当社エグゼクティブ・フェロー 1[0] 当社取締役3当社執行役員6[4]当社エグゼクティブ・フェロー 1[0]
    新株予約権の数(個) 774[706] (注)1 2,852[2,487] (注)1 1,397[1,149] (注)1
    新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) 普通株式77,400[70,600] 普通株式285,200[248,700] 普通株式139,700[114,900]
    新株予約権の行使時の払込金額(円) 1株当たり1 同左 同左
    新株予約権の行使期間 2019年4月23日~2049年4月22日 2020年4月18日~2050年4月17日 2021年8月21日~2051年8月20日
    新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) 発行価格 954資本組入額 477 発行価格 375資本組入額 188 発行価格 808資本組入額 404
    新株予約権の行使の条件 (注)2 同左 同左
    新株予約権の譲渡に関する事項 新株予約権を譲渡するには当社取締役会の決議を要する。 同左 同左
    組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 (注)3 同左 同左

    (注)1~3については、(ⅰ)2007年7月~2010年6月開催の取締役会決議に基づくストックオプションの(注)1.~3.に同じ。但し、2021年8月5日開催の取締役会決議に基づくストックオプションについては、(注)2.の地位は取締役(指名委員会等設置会社における執行役を含む。)、執行役員(エグゼクティブ・フェローその他執行役員に準ずるものを含む。)及び相談役とします。

    ② 【ライツプランの内容】

    該当事項はありません。

    ③ 【その他の新株予約権等の状況】

    該当事項はありません。

    (3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】

    該当事項はありません。

    (4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】

    年月日 発行済株式総数増減数(株) 発行済株式総数残高(株) 資本金増減額(百万円) 資本金残高(百万円) 資本準備金増減額(百万円) 資本準備金残高(百万円)
    2022年9月12日(注1) △408,435 377,928,086 65,476 80,712
    2023年3月31日(注2) △26,451,400 351,476,686 65,476 80,712
    2025年3月31日(注3) △17,891,000 333,585,686 65,476 80,712

    (注)1.BIP信託を用いた業績連動型株式報酬制度の廃止に伴い、BIP信託契約に基づきBIP信託が保有していた当社株式を無償で当社に譲受した上で、2022年9月2日開催の取締役会決議により、2022年9月12日付で消却し、発行済株式総数が408,435株減少しております。

    2.2022年4月7日開催の取締役会決議により、2023年3月31日付で自己株式を消却し、発行済株式総数が26,451,400株減少しております。

    3.2024年10月31日開催の取締役会決議により、2025年3月31日付で自己株式を消却し、発行済株式総数が17,891,000株減少しております。

    (5) 【所有者別状況】

    2026年3月31日現在

    区分 株式の状況(1単元の株式数100株) 単元未満株式の状況(株)
    政府及び地方公共団体 金融機関 金融商品取引業者 その他の法人 外国法人等 個人その他
    個人以外 個人
    株主数(人) 1 56 39 320 404 96 32,485 33,401
    所有株式数(単元) 55 1,225,409 32,944 98,631 1,638,986 583 336,631 3,333,239 261,786
    所有株式数の割合(%) 0.00 36.76 0.99 2.96 49.17 0.02 10.10 100.00

    (注)自己株式4,176,609株は、「個人その他」に41,766単元、「単元未満株式の状況」に9株含まれております。

    (6) 【大株主の状況】

    2026年3月31日現在

    氏名又は名称 住所 所有株式数(千株) 発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
    SG/ESSILOR LUXOTTICA(常任代理人 香港上海銀行東京支店) フランス パリ(東京都中央区日本橋3-11-1) 61,052 18.53
    日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 東京都港区赤坂1-8-1 45,723 13.88
    明治安田生命保険相互会社 東京都千代田区丸の内2-1-1 17,584 5.34
    STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) アメリカ ボストン (東京都港区港南2-15-1) 15,245 4.63
    株式会社日本カストディ銀行(信託口) 東京都中央区晴海1-8-12 13,160 4.00
    NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE EQUITY TRUST (常任代理人 香港上海銀行東京支店) イギリス ロンドン (東京都中央区日本橋3-11-1) 10,107 3.07
    STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505301 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) アメリカ ボストン (東京都港区港南2-15-1) 10,041 3.05
    株式会社三菱UFJ銀行 東京都千代田区丸の内1-4-5 7,009 2.13
    NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE U.S. TAX EXEMPTED PENSION FUNDS (常任代理人 香港上海銀行東京支店) イギリス ロンドン (東京都中央区日本橋3-11-1) 6,712 2.04
    株式会社常陽銀行 茨城県水戸市南町2-5-5 5,321 1.62
    191,953 58.27

    (注)1.上記大株主表は、2026年3月31日現在の株主名簿に基づいたものです。

    2.所有株式の割合は、当社所有の自己株式4,177千株を控除して掲載しています。

    3.2025年10月6日付の臨時報告書(主要株主の異動)にてお知らせしましたとおり、前事業年度末において主要株主でなかったエシロールルックスオティカ(EssilorLuxottica)は、当事業年度中に主要株主となりました。

    4.2023年5月18日付でブラックロック・ジャパン株式会社及びその共同保有者による株式大量保有報告書(保有株式数17,928千株、保有比率5.10%)が以下のとおり関東財務局長に提出されておりますが、当社として2026年3月31日現在の所有株式数の確認ができないため、上記表には含めておりません。

    氏名又は名称 住所 保有株券等の数(千株) 株券等保有割合(%)
    ブラックロック・ジャパン株式会社 東京都千代田区丸の内1-8-3 6,297 1.79
    ブラックロック・アドバイザーズ・エルエルシー(BlackRock Advisers, LLC) 米国 デラウェア州 ウィルミントン リトル・フォールズ・ドライブ 251 670 0.19
    ブラックロック・フィナンシャル・マネジメント・インク(BlackRock Financial Management, Inc.) 米国 デラウェア州 ウィルミントン リトル・フォールズ・ドライブ 251 1,282 0.36
    ブラックロック(ネザーランド)BV(BlackRock (Netherlands) BV) オランダ王国 アムステルダム HA1096 アムステルプレイン 1 435 0.12
    ブラックロック・ファンド・マネジャーズ・リミテッド(BlackRock Fund Managers Limited) 英国 ロンドン市 スログモートン・アベニュー 12 1,295 0.37
    ブラックロック(ルクセンブルグ)エス・エー(BlackRock (Luxembourg) S.A.) ルクセンブルク大公国 L-1855 J.F.ケネディ通り 35A 1,096 0.31
    ブラックロック・アセット・マネジメント・アイルランド・リミテッド(BlackRock Asset Management Ireland Limited) アイルランド共和国 ダブリン ボールスブリッジ ボールスブリッジパーク 2 1階 565 0.16
    ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ(BlackRock Fund Advisors) 米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・ストリート 400 3,521 1.00
    ブラックロック・インスティテューショナル・トラスト・カンパニー、エヌ.エイ.(BlackRock Institutional Trust Company, N.A.) 米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・ストリート 400 2,767 0.79

    5.2025年11月25日付でシルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピー (Silchester International Investors LLP) による株式大量保有報告書に関する変更報告書(保有株式数27,007千株、保有比率8.10%)が以下のとおり関東財務局長に提出されておりますが、当社として2026年3月31日現在の所有株式数の確認ができないため、上記表には含めておりません。

    氏名又は名称 住所 保有株券等の数(千株) 株券等保有割合(%)
    シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピー(Silchester International Investors LLP) 英国ロンドン エスダブリュー1ワイ・5イーエス、ぺル・メル83-85、ザ・メトカーフ3階 27,007 8.10

    6.2026年3月30日付で株式会社三菱UFJ銀行及びその共同保有者による株式大量保有報告書に関する変更報告書(保有株式数17,807千株、保有比率5.34%)が以下のとおり関東財務局長に提出されておりますが、当社として2026年3月31日現在の所有株式数の確認ができないため、上記表には含めておりません。

    氏名又は名称 住所 保有株券等の数(千株) 株券等保有割合(%)
    株式会社三菱UFJ銀行 東京都千代田区丸の内1-4-5 8,509 2.55
    三菱UFJ信託銀行株式会社 東京都千代田区丸の内1-4-5 4,523 1.36
    三菱UFJアセットマネジメント株式会社 東京都港区東新橋1-9-1 4,386 1.31
    三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 東京都千代田区大手町1-9-2 389 0.12

    7.2026年4月6日付でエシロールルックスオティカ(EssilorLuxottica)による株式大量保有報告書に関する変更報告書(保有株式数62,029千株、保有比率18.59%)が以下のとおり関東財務局長に提出されておりますが、当社として2026年3月31日現在の所有株式数の確認ができないため、上記表には含めておりません。

    氏名又は名称 住所 保有株券等の数(千株) 株券等保有割合(%)
    エシロールルックスオティカ(EssilorLuxottica) フランス 94220 シャラントン=ル=ポン パリ通り147 62,029 18.59

    8.2026年4月7日付で野村證券株式会社及びその共同保有者による株式大量保有報告書に関する変更報告書(保有株式数17,452千株、保有比率5.23%)が以下のとおり関東財務局長に提出されておりますが、当社として2026年3月31日現在の所有株式数の確認ができないため、上記表には含めておりません。

    氏名又は名称 住所 保有株券等の数(千株) 株券等保有割合(%)
    野村證券株式会社 東京都中央区日本橋1-13-1 358 0.11
    野村アセットマネジメント株式会社 東京都江東区豊洲2-2-1 17,094 5.12

    (7) 【議決権の状況】

    ① 【発行済株式】

    2026年3月31日現在

    区分 株式数(株) 議決権の数(個) 内容
    無議決権株式
    議決権制限株式(自己株式等)
    議決権制限株式(その他)
    完全議決権株式(自己株式等) (自己保有株式)
    普通株式 4,176,600
    完全議決権株式(その他) 普通株式 329,147,300 3,291,473
    単元未満株式 普通株式 261,786
    発行済株式総数 333,585,686
    総株主の議決権 3,291,473

    (注)「単元未満株式」欄の普通株式には、当社所有の自己株式9株が含まれております。

    ② 【自己株式等】

    2026年3月31日現在

    所有者の氏名又は名称 所有者の住所 自己名義所有株式数(株) 他人名義所有株式数(株) 所有株式数の合計(株) 発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)
    (自己保有株式)
    株式会社ニコン 東京都品川区西大井1丁目5番20号 4,176,600 0 4,176,600 1.25
    4,176,600 0 4,176,600 1.25

    2 【自己株式の取得等の状況】

    【株式の種類等】 会社法第155条第7号による普通株式の取得

    (1) 【株主総会決議による取得の状況】

    該当事項はありません。

    (2) 【取締役会決議による取得の状況】

    該当事項はありません。

    (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】

    区分 株式数(株) 価額の総額(千円)
    当事業年度における取得自己株式 1,495 2,478
    当期間における取得自己株式 106 201

    (注) 当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までに取得した株式は含めておりません。

    (4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】

    区分 当事業年度 当期間
    株式数(株) 処分価額の総額(千円) 株式数(株) 処分価額の総額(千円)
    引き受ける者の募集を行った取得自己株式
    消却の処分を行った取得自己株式
    合併、株式交換、株式交付、会社分割に係る移転を行った取得自己株式
    その他(新株予約権の権利行使) 391,500 638,537 12,800 20,877
    その他(譲渡制限付株式報酬による自己株式の処分) 190,908 311,371
    保有自己株式数 4,176,609 4,163,915

    (注)1.保有自己株式は受渡日基準で記載しております。

    2.当期間における保有自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り、新株予約権の権利行使に伴う自己株式の処分及び譲渡制限付株式報酬による自己株式の処分による株式数は含めておりません。

    3 【配当政策】

    当社は、資本効率及び財務の健全性を意識した経営のもと、持続的な成長に向け、事業投資と株主還元のバランスを考慮した資本配分を行います。株主還元については安定的な配当の実施を基本とします。

    2026年3月期は、期末配当金は1株当たり15円とすることを取締役会で決議しました。2026年6月26日開催予定の第162期定時株主総会で承認されますと、中間配当金25円とあわせ1株あたり40円となる予定です。

    当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としています。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会です。なお、当社は中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。

    (注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりです。

    決議年月日 配当金の総額(百万円) 1株当たり配当額(円)
    2025年11月6日取締役会決議 8,229 25.00
    2026年6月26日定時株主総会決議(予定) 4,941 15.00

    4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】

    (1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】

    ① コーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方

    当社グループは、企業理念である「信頼と創造」を変わることのないテーマとして、すべての活動の根幹とし、社会の持続可能な発展に貢献することを目指します。

    当社グループの企業理念を踏まえ、誠実・真摯な姿勢で、株主に対する受託者責任、お客様、従業員、事業パートナー及び社会等のステークホルダーに対する責任を果たし、透明性の高い経営を行います。また、コーポレートガバナンス・コードの趣旨に則り、経営のさらなる効率化と透明性の向上、業務執行の監督機能の一層の強化により、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図ります。

    このような考え方に基づき、当社は、コーポレート・ガバナンスの一層の充実を目指し、権限委譲による執行責任の明確化と意思決定の効率化を図るとともに、取締役会による監督機能をより一層強化することができる監査等委員会設置会社を採用しています。

    ② 企業統治の体制の概要

    各機関の構成員及び出席状況は「(ⅵ) 各機関の構成状況」及び「(ⅶ) 各機関の出席状況」に記載のとおりです。

    (ⅰ) 取締役会

    ・役割

    取締役会は、法令及び定款に定められた事項、並びに当社グループの重要事項について意思決定し、取締役の業務執行の監督を行います。当社では、経営陣への委任の範囲を明確化し、経営陣による迅速な意思決定と業務執行を可能とするため、取締役会付議・報告基準において、取締役会に付議すべき事項を具体的に定めます。例えば、経営の基本方針、中期経営計画、年度計画、内部統制システムの基本方針、一定の金額水準を超える投融資等の重要な業務執行の決定については、取締役会で行います。

    ・構成・規模

    当社は、経営戦略の実現に向け、取締役に特に期待するスキルとして、企業経営・経営戦略、内部統制・ガバナンスといった知見・経験や、当社の事業特性・課題に関する知見・経験を選定し、指名審議委員会における審議のうえ、決定しています。これらのスキルを各取締役がバランスよく保有し、多様性の確保及び適切な員数の観点も踏まえて、取締役会全体として実効性を発揮できる構成としています。また、取締役会の監督機能をより強化するため、独立性を有する社外取締役を取締役会の3分の1以上選任します。

    ・活動状況

    取締役会は原則として月1回開催するほか、必要に応じて随時開催しています。当事業年度は、中期経営計画等、法令、定款及び取締役会規則で定められた事項について決議し、注力分野や大型の出資案件についてモニタリングを行いました。

    ・運営・情報入手・支援体制

    当社は、取締役に対して、その役割及び責務を実効的に果たすことができるよう、適切かつ必要な情報提供に努めます。また、取締役会においては、建設的な議論や意見交換が可能となるよう、取締役会出席者への関連資料の事前配付、また、必要に応じて社外取締役への事前説明を実施します。

    ・実効性評価

    取締役会のさらなる機能向上のため、取締役会の実効性について第三者評価機関による分析・評価を行っています。2026年3月期の実効性評価方法、評価結果等については、以下のとおりです。

    - 評価方法及び総合評価

    第三者評価機関が全取締役に対し、取締役会全体、取締役会構成、事前準備、討議内容等についてアンケート及び個別インタビューを行い、取締役会の実効性評価を実施しました。上記評価の結果、総合的に、当社の取締役会は、実効性が確保されていることを確認しました。

    - 課題の抽出及び対応方針の議論

    取締役会では、実効性評価結果を踏まえ、以下のようなプロセスで課題の抽出及び対応方針の議論を実施しました。

    > 取締役会(2026年4月)において評価結果と抽出された課題を共有

    > 独立社外取締役会議(2026年4月)においても、課題の確認及び対応方針に関する意見交換を実施

    > 取締役会(2026年5月)において、取締役会実効性向上に向けた取り組みについて議論

    - 2025年3月期に認識した課題への取り組み

    > 取締役会のモニタリング機能のさらなる強化

    > 資本コストや株価を意識した経営についての議論の充実

    > 内部統制・リスク管理体制に関する継続的な監督

    - 2026年3月期に認識した課題への対応方針

    > 中期経営計画の進捗に関するモニタリング

    > 次期CEOのサクセッションプラン

    > 経営基盤に関する第二線機能のモニタリング

    (ⅱ) 監査等委員会

    ・役割

    監査等委員会は、独立した機関として、監査等委員以外の取締役・執行役員(エグゼクティブ・フェローその他執行役員に準ずるものを含む。以下、「執行役員等」)の業務執行状況を監査・監督します。そのため、監査等委員は取締役会の他、経営委員会等の重要会議へ定期的に出席し、経営及び取締役に対する監査・監督を行います。

    ・構成・規模

    監査等委員会は、定款に定める5名以内の範囲で、実効性の高い監査・監督の実現のための適切な員数を維持します。また、監査等委員には、適切な経験・能力及び財務・会計・法務に関する知識を有する者を選任し、特に、財務・会計に関する十分な知見を有する者を1名以上選任することとしています。さらに、監査体制の独立性及び中立性を一層高めるため、その過半数を、独立性を有する社外取締役で構成します。

    ・活動状況及び実効性評価

    監査等委員会の活動状況及び実効性評価については、「(3) [監査の状況] ①監査等委員会による監査の状況」に記載のとおりです。

    (ⅲ) 指名審議委員会

    ・役割

    指名審議委員会は、取締役会の任意の諮問機関として、取締役及び執行役員等の選解任の決定が透明性・客観性をもってなされることを目的に、最高経営責任者・社長執行役員・取締役の選解任基準の策定及び候補者の指名、取締役会の構成の検討、執行役員人事の監督等を行います。

    ・構成・規模

    適切な監督を実施するという観点から、委員の過半数を社外取締役とするとともに、委員長も社外取締役とします。

    ・活動状況

    当事業年度は、取締役会の構成や社長のサクセッションプランについて審議しました。

    (ⅳ) 報酬審議委員会

    ・役割

    報酬審議委員会は、取締役会の任意の諮問機関として、役員報酬が透明性・客観性及び業績との連動性をもって定められることを目的とし、役員報酬の方針及び関連諸制度の審議、提言を行います。

    ・構成・規模

    適切な監督を実施するという観点から、委員の過半数を社外取締役とするとともに、委員長も社外取締役とします。なお、社外有識者をアドバイザーとして招いています。

    ・活動状況

    当事業年度は、新たな中期経営計画(2026-2030年度)の策定にあわせ、取締役(監査等委員であるものを除く)の株式報酬制度を改定することを審議しました。なお、株式報酬制度の改定に関する議案を2026年6月26日開催予定の第162期定時株主総会に付議することとしました。

    (ⅴ) 独立社外取締役会議

    社外取締役が自由に意見交換・議論を行う場として、すべての社外取締役で構成される独立社外取締役会議を設置しています。独立した客観的な立場に基づき意見交換を行うことで、取締役会の課題や審議事項について取締役会に提言する役割を担い、取締役会における議論の活性化を図ります。

    (ⅵ) 各機関の構成状況

    本有価証券報告書提出日現在の各機関の構成は以下のとおりです。また、2026年6月26日開催予定の定時株主総会議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員であるものを除く)6名選任の件」及び「監査等委員である取締役3名選任の件」を提案しています。本定時株主総会議案(決議事項)が可決された場合の各機関の構成予定は以下のとおりです。なお、定時株主総会後の取締役会議長、監査等委員会委員長及び指名審議委員会、報酬審議委員会の委員及び委員長並びに独立社外取締役会議の議長は、それぞれ定時株主総会後の取締役会、監査等委員会又は独立社外取締役会議において決定する予定です。

     ◎議長、委員長 〇:構成員

    氏名 本有価証券報告書提出日現在 2026年6月26日定時株主総会後
    取締役会 監査等委員会 指名審議委員会 報酬審議委員会 独立社外取締役会議 取締役会 監査等委員会 指名審議委員会 報酬審議委員会 独立社外取締役会議
    馬立 稔和
    德成 旨亮
    大村 泰弘
    葛西 洋一
    蛭田 史郎
    立岡 恒良
    中田 卓也
    内山 俊弘
    萩原  哲
    菊地 誠司
    村山  滋
    山神 麻子
    千葉 通子
    関  葉子
    人数(社内/社外) 11(5/6) 5(2/3) 5(2/3) 5(2/3) 6(0/6) 11(5/6) 5(2/3) 5(2/3) 5(2/3) 6(0/6)

    (注)1.萩原哲、菊地誠司の両氏は、当社の財務・経理部門における長年の経歴を有しており、また、千葉通子及び関葉子の両氏は公認会計士であり、いずれも財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。

    2.独立社外取締役会議は、独立社外取締役全員で構成されています。2026年6月26日定時株主総会後の構成は構成員のみの表示としています。

    (ⅶ) 各機関の出席状況

    当事業年度における各機関への取締役の出席状況は以下のとおりです。

    氏名 地位 取締役会 監査等委員会 指名審議委員会 報酬審議委員会 独立社外取締役会議
    馬立 稔和 取締役 19/19回 9/9回 5/5回
    德成 旨亮 取締役 19/19回 9/9回 5/5回
    大村 泰弘 取締役 19/19回
    蛭田 史郎 独立社外取締役 19/19回 9/9回 5/5回
    澄田 誠 独立社外取締役 4/5回 2/2回 1/1回
    立岡 恒良 独立社外取締役 19/19回 5/5回 5/5回
    中田 卓也 独立社外取締役 14/14回 3/3回 4/4回
    萩原 哲 取締役監査等委員 19/19回 12/12回
    菊地 誠司 取締役監査等委員 19/19回 12/12回
    村山 滋 独立社外取締役監査等委員 19/19回 11/12回 9/9回 5/5回
    山神 麻子 独立社外取締役監査等委員 19/19回 12/12回 9/9回 5/5回
    千葉 通子 独立社外取締役監査等委員 18/19回 11/12回 5/5回 5/5回

    (注)澄田誠氏は、2025年6月27日開催の第161期定時株主総会において取締役を退任しています。中田卓也氏は、同定時株主総会において取締役に選任されています。そのため、両氏の取締役会、報酬審議委員会、独立社外取締役会議出席状況に関しては、就任中の開催回数及び出席回数を記載しています。

    なお、当社のコーポレート・ガバナンス体制の模式図は次のとおりです。(2026年4月1日現在)

    ③ 企業統治に関するその他の事項

    内部統制の状況

    内部統制システムの整備の状況、リスク管理体制の整備の状況、子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況につきましては、以下のとおりです。

    (ⅰ) グループの取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制

    ・グループの社会的責任に対する基本姿勢及びグループの役職員が法令や社内規則に従い高い倫理観をもって良識ある行動をとるための基準を示した「ニコン行動規範」を制定し、企業倫理意識の浸透・定着を図ります。

    ・「リスク・コンプライアンス委員会」が、企業行動の遵法性、公正性、健全性を確保するための活動を定常的に行います。また、「サステナビリティ委員会」が、社会的責任を含むサステナビリティを巡る課題について、改善のための活動、教育・啓発を行います。

     各委員会で扱われた内容は取締役会に報告され、取締役会は経営の視点からサステナビリティに関わる取り組みの有効性を監督します。

     環境分野については、「サステナビリティ委員会」の傘下に設置された「環境部会」が、事業活動に伴う環境負荷や気候関連リスクをはじめとする環境リスクを把握し、環境目標の達成状況と関連施策の進捗状況をモニタリングし、環境課題への対応を推進します。

    ・反社会的勢力の排除に関しては、その基本的な考え方を「ニコン行動規範」において規定し、さらに、弁護士や警察等と連携し、組織的に対応する体制を構築します。

    ・グループの財務報告の信頼性を確保するため、「財務報告に係る内部統制に関する基本方針」を定めるとともに、必要な体制の整備・改善に努めます。

    ・グループの業務遂行が、法令、社内規則等に則って適正に行われていることを監査するとともに、必要に応じて改善のための提言を行うため、各業務執行部門から独立した内部監査部門が内部監査を行います。

    ・社会規範、企業倫理に反する行為を防止・是正し、グループのコンプライアンスを徹底するために、内部通報窓口を設置し、運用します。

    (ⅱ) グループの取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制

    ・当社及び国内子会社においては、執行役員制度により業務執行における権限と責任を明確化し、迅速な意思決定と業務執行の効率化を図ります。

    ・組織的かつ効率的な業務遂行のために、グループにおいて各組織並びに役職位の責任と権限の体系を明確にした権限規程を制定し、運用します。

    ・当社の取締役がグループの意思決定及び業務執行を効率的に行うことを目的として、「経営委員会」、各種委員会等の会議体を設置し、運用します。この内、「経営委員会」は、業務執行取締役等から構成され、取締役会の決定した経営基本方針に基づき、全般的な業務執行方針、会社全般の内部統制に関する事項並びに経営に関する重要事項について審議・決定するとともに、各部署より重要事項の報告を受けております。

    ・企業理念である「信頼と創造」の下、グループの経営目標を中期経営計画及び年度計画の中で定め、施策として展開・具体化します。年度計画目標の達成に向けては、事業部制によって事業運営を行い、事業上の課題及び対応を検討する会議を定期的に開催します。また、「業績評価制度」に基づいて年度計画目標の達成度を評価・確認します。

    (ⅲ) 当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制

    ・当社の取締役の職務執行に係る決議・決裁・報告の内容は、「取締役会規則」「経営委員会規則」「ニコングループ情報管理規程」において定められた期間、保存します。また、必要に応じ取締役、会計監査人が閲覧可能な状態で管理する体制を整備します。

    ・情報の保護については、情報セキュリティ部門が、グループ全体の情報管理を一元的に統括するなど体制の整備・強化に努めます。また、グループ共通の規程を整備し、機密区分・重要度に応じた閲覧権者の明確化、パスワード管理、情報の漏洩・改ざん・破壊防止の措置等について役職員に対し周知・徹底を図ります。

    (ⅳ) グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制

    ・企業経営及び事業継続に重大な影響を及ぼすリスクの識別・評価・管理が重要な課題であるとの認識の下、「リスク・コンプライアンス委員会」がグループに関するリスクを把握し、対応方針等を決定するなど、リスクを適切に管理する体制を整備します。また、サステナビリティや品質に関するリスクなど、専門的な対応が必要な事項については、それぞれ「サステナビリティ委員会」及び「品質委員会」がリスクを把握・管理し、「リスク・コンプライアンス委員会」と情報共有を行います。これらを通じて、各リスクに対する規程等の整備及び遵守を徹底し、グループを取り巻くリスクを適切に管理する体制を構築します。

    ・内部監査部門は、上記の各委員会によるリスクの管理状況について、監査、有効性の評価を定期的に行い、監査等委員会及び取締役会に報告します。取締役会は必要に応じて改善策が講じられる体制を整備します。

    (ⅴ) 子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制

    ・子会社の重要な事項については、「子会社等に関する決裁・報告規程」により当社への報告、当社での決裁等がなされる体制を整備します。

    (ⅵ) 監査等委員会の職務を補助する使用人に関する事項

    ・監査等委員会運営を効率的に行い、監査等委員会監査の実効性を高めることを目的として、監査等委員会室を設置し、専属の使用人を配置します。監査等委員会室に属する使用人は、監査等委員会の指揮命令に従って監査等委員会の職務を補助します。

    ・監査等委員会室に属する使用人に対する指揮命令、人事異動及び人事考課については、業務執行者からの独立性を確保します。

    (ⅶ) 監査等委員会への報告に関する体制

    ・当社の監査等委員は、重要な会議に出席し、グループの経営状態・意思決定プロセスについて常に把握する機会を確保します。

    ・当社の監査等委員会に対しては、会社に著しい損害を及ぼすおそれがある事実、内部通報窓口に寄せられた情報、予め取締役と協議して定めた監査等委員会に対する報告事項等について、適切かつ有効に報告がなされる体制を整備します。

    ・当社の監査等委員会に対しては、内部監査部門より、内部監査に関わる状況とその監査結果の報告を定期的に行い、当社の監査等委員会は必要に応じて内部監査部門に調査を求めるなど、緊密な連携を保ちます。

    ・内部通報窓口に報告した者への報復行為を禁ずる規定を置くなど、当社の監査等委員会への報告を理由とする不利な取扱いがなされないことを確保します。

    (ⅷ) 当社の監査等委員の職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項

    ・当社の監査等委員の職務に係わる費用については、監査等委員会からの申請に基づき一定の年間予算を設け、必要な費用は予算を超過する場合であっても法令に則り当社が支払います。さらに、必要に応じて外部の専門家を起用するために要する費用についても、当社が支払います。

    (ⅸ) その他当社の監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制

    ・当社の監査等委員会の執行部門からの独立を確保するとともに、当社の監査等委員会は代表取締役と定期的に会合を持ち、会社が対処すべき課題、監査上の重要課題等について意見を交換し、必要と判断される要請を行います。

    ・当社の監査等委員会は、会計監査人と定期的に会合を持ち、積極的な意見交換・情報交換を行います。

    その他

    ・当社と各非業務執行取締役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額としています。また、当社は、会社法第426条第1項の規定に基づき、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款に定めています。これは、取締役が職務遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするためです。

    ・当社は、会社法第430条の3第1項の規定に基づき、役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、当該保険により、被保険者が会社の役員としての業務につき行った行為に起因して損害賠償請求を受けたことにより被保険者が負担することになる損害等を填補することとしています。当該役員等賠償責任保険契約の被保険者は当社取締役及び当社執行役員等であり、被保険者がその保険料の約一割を負担しています。

    なお、当該役員等賠償責任保険契約においては、当社取締役及び当社執行役員等の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置として、一定の免責額の定めを設け、当該金額に至らない損害については填補の対象としないこととしています。

    ・当社の監査等委員以外の取締役は15名以内とする旨、また、監査等委員である取締役は5名以内とする旨、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもってこれを行う旨、また、累積投票によらない旨、定款に定めています。

    ・当社は、機動的に自己株式の取得が行えるようにするため、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議により自己株式が取得できる旨、定款に定めています。

    ・当社は、株主へ安定的に利益還元を行うため、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(中間配当)を行うことができる旨、定款に定めています。

    ・当社は、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営が行えるようにするため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上の多数をもって行う旨、定款に定めています。

    (2) 【役員の状況】

    ① 役員一覧

    (ⅰ) 2026年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりです。

    男性9名 女性2名 (役員のうち女性の比率 18.2%)

    役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有株式数(千株)
    取締役 馬立稔和 1956年3月1日 1980年4月 当社入社 2005年6月 当社執行役員 2012年6月 当社常務執行役員 2019年4月 当社社長執行役員 2019年6月 当社代表取締役 兼 社長執行役員 兼 CEO 2020年4月 当社代表取締役 兼 社長執行役員 2024年4月 当社代表取締役 兼 会長執行役員 2026年4月 当社取締役(現) 1980年4月 当社入社 2005年6月 当社執行役員 2012年6月 当社常務執行役員 2019年4月 当社社長執行役員 2019年6月 当社代表取締役 兼 社長執行役員 兼 CEO 2020年4月 当社代表取締役 兼 社長執行役員 2024年4月 当社代表取締役 兼 会長執行役員 2026年4月 当社取締役(現) (注)2 148
    1980年4月 当社入社
    2005年6月 当社執行役員
    2012年6月 当社常務執行役員
    2019年4月 当社社長執行役員
    2019年6月 当社代表取締役 兼 社長執行役員 兼 CEO
    2020年4月 当社代表取締役 兼 社長執行役員
    2024年4月 当社代表取締役 兼 会長執行役員
    2026年4月 当社取締役(現)
    代表取締役会長 德成旨亮 1960年3月6日 1982年4月 三菱信託銀行(株)(現 三菱UFJ信託銀行(株))入社 2009年6月 同行執行役員 2011年6月 同行常務執行役員 2012年6月 同行常務取締役 2013年6月 同行専務取締役 2015年6月 (株)三菱UFJフィナンシャル・グループ取締役執行役常務 兼 (株)三菱東京UFJ銀行(現 (株)三菱UFJ銀行)常務取締役 2016年5月 同社取締役執行役専務 兼 同行専務取締役 2018年6月 同社執行役専務 兼 同行取締役専務執行役員 2020年4月 当社専務執行役員 2020年6月 当社取締役 兼 専務執行役員 2024年2月 当社代表取締役 兼 副社長執行役員 2024年4月 当社代表取締役 兼 社長執行役員 2026年4月 当社代表取締役会長(現) 1982年4月 三菱信託銀行(株)(現 三菱UFJ信託銀行(株))入社 2009年6月 同行執行役員 2011年6月 同行常務執行役員 2012年6月 同行常務取締役 2013年6月 同行専務取締役 2015年6月 (株)三菱UFJフィナンシャル・グループ取締役執行役常務 兼 (株)三菱東京UFJ銀行(現 (株)三菱UFJ銀行)常務取締役 2016年5月 同社取締役執行役専務 兼 同行専務取締役 2018年6月 同社執行役専務 兼 同行取締役専務執行役員 2020年4月 当社専務執行役員 2020年6月 当社取締役 兼 専務執行役員 2024年2月 当社代表取締役 兼 副社長執行役員 2024年4月 当社代表取締役 兼 社長執行役員 2026年4月 当社代表取締役会長(現) (注)2 86
    1982年4月 三菱信託銀行(株)(現 三菱UFJ信託銀行(株))入社
    2009年6月 同行執行役員
    2011年6月 同行常務執行役員
    2012年6月 同行常務取締役
    2013年6月 同行専務取締役
    2015年6月 (株)三菱UFJフィナンシャル・グループ取締役執行役常務 兼 (株)三菱東京UFJ銀行(現 (株)三菱UFJ銀行)常務取締役
    2016年5月 同社取締役執行役専務 兼 同行専務取締役
    2018年6月 同社執行役専務 兼 同行取締役専務執行役員
    2020年4月 当社専務執行役員
    2020年6月 当社取締役 兼 専務執行役員
    2024年2月 当社代表取締役 兼 副社長執行役員
    2024年4月 当社代表取締役 兼 社長執行役員
    2026年4月 当社代表取締役会長(現)
    代表取締役 兼 社長執行役員CEO 大村泰弘 1968年7月25日 1992年4月 当社入社 2019年4月 当社執行役員 2021年4月 当社常務執行役員 2024年4月 当社専務執行役員 2024年6月 当社取締役 兼 専務執行役員 2026年4月 当社代表取締役 兼 社長執行役員(現) 1992年4月 当社入社 2019年4月 当社執行役員 2021年4月 当社常務執行役員 2024年4月 当社専務執行役員 2024年6月 当社取締役 兼 専務執行役員 2026年4月 当社代表取締役 兼 社長執行役員(現) (注)2 49
    1992年4月 当社入社
    2019年4月 当社執行役員
    2021年4月 当社常務執行役員
    2024年4月 当社専務執行役員
    2024年6月 当社取締役 兼 専務執行役員
    2026年4月 当社代表取締役 兼 社長執行役員(現)
    取締役取締役会議長 蛭田史郎 1941年12月20日 1964年4月 旭化成工業(株)(現 旭化成(株))入社 1997年6月 同社取締役 1999年6月 同社常務取締役 2001年6月 同社専務取締役 2002年6月 同社取締役副社長 2003年4月 同社代表取締役社長 2010年4月 同社取締役最高顧問 2010年6月 同社最高顧問 2013年6月 同社常任相談役 2016年6月 同社相談役 2019年6月 当社社外取締役 2020年6月 当社社外取締役(監査等委員) 2024年6月 当社社外取締役(現) 1964年4月 旭化成工業(株)(現 旭化成(株))入社 1997年6月 同社取締役 1999年6月 同社常務取締役 2001年6月 同社専務取締役 2002年6月 同社取締役副社長 2003年4月 同社代表取締役社長 2010年4月 同社取締役最高顧問 2010年6月 同社最高顧問 2013年6月 同社常任相談役 2016年6月 同社相談役 2019年6月 当社社外取締役 2020年6月 当社社外取締役(監査等委員) 2024年6月 当社社外取締役(現) (注)2 4
    1964年4月 旭化成工業(株)(現 旭化成(株))入社
    1997年6月 同社取締役
    1999年6月 同社常務取締役
    2001年6月 同社専務取締役
    2002年6月 同社取締役副社長
    2003年4月 同社代表取締役社長
    2010年4月 同社取締役最高顧問
    2010年6月 同社最高顧問
    2013年6月 同社常任相談役
    2016年6月 同社相談役
    2019年6月 当社社外取締役
    2020年6月 当社社外取締役(監査等委員)
    2024年6月 当社社外取締役(現)
    役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有株式数(千株)
    取締役 立岡恒良 1958年1月29日 1980年4月 通商産業省(現 経済産業省)入省 2010年1月 内閣官房内閣審議官 2011年8月 経済産業省大臣官房長 2013年6月 経済産業事務次官 2015年7月 退官 2022年6月 当社社外取締役(現) 1980年4月 通商産業省(現 経済産業省)入省 2010年1月 内閣官房内閣審議官 2011年8月 経済産業省大臣官房長 2013年6月 経済産業事務次官 2015年7月 退官 2022年6月 当社社外取締役(現) (注)2 2
    1980年4月 通商産業省(現 経済産業省)入省
    2010年1月 内閣官房内閣審議官
    2011年8月 経済産業省大臣官房長
    2013年6月 経済産業事務次官
    2015年7月 退官
    2022年6月 当社社外取締役(現)
    取締役 中田卓也 1958年6月8日 1981年4月 日本楽器製造(株)(現 ヤマハ(株)) 入社 2006年6月 同社執行役員 2009年6月 同社取締役 執行役員 2010年4月 ヤマハコーポレーションオブアメリカ取締役社長 2010年6月 ヤマハ(株)上席執行役員 2013年6月 同社代表取締役社長 2017年6月 同社取締役 代表執行役社長 2024年4月 同社取締役会長(現) 2025年6月 当社社外取締役(現) 1981年4月 日本楽器製造(株)(現 ヤマハ(株)) 入社 2006年6月 同社執行役員 2009年6月 同社取締役 執行役員 2010年4月 ヤマハコーポレーションオブアメリカ取締役社長 2010年6月 ヤマハ(株)上席執行役員 2013年6月 同社代表取締役社長 2017年6月 同社取締役 代表執行役社長 2024年4月 同社取締役会長(現) 2025年6月 当社社外取締役(現) (注)2
    1981年4月 日本楽器製造(株)(現 ヤマハ(株)) 入社
    2006年6月 同社執行役員
    2009年6月 同社取締役 執行役員
    2010年4月 ヤマハコーポレーションオブアメリカ取締役社長
    2010年6月 ヤマハ(株)上席執行役員
    2013年6月 同社代表取締役社長
    2017年6月 同社取締役 代表執行役社長
    2024年4月 同社取締役会長(現)
    2025年6月 当社社外取締役(現)
    取締役(常勤監査等委員) 萩原 哲 1961年7月18日 1985年4月 当社入社 2015年6月 当社執行役員 2017年6月 当社取締役 兼 常務執行役員 2020年6月 当社常務執行役員 2021年6月 当社取締役(常勤監査等委員)(現) 1985年4月 当社入社 2015年6月 当社執行役員 2017年6月 当社取締役 兼 常務執行役員 2020年6月 当社常務執行役員 2021年6月 当社取締役(常勤監査等委員)(現) (注)4 24
    1985年4月 当社入社
    2015年6月 当社執行役員
    2017年6月 当社取締役 兼 常務執行役員
    2020年6月 当社常務執行役員
    2021年6月 当社取締役(常勤監査等委員)(現)
    取締役(常勤監査等委員) 菊地誠司 1965年10月15日 1988年4月 当社入社 2016年7月 当社財務・経理本部財務部長 2019年7月 当社半導体装置事業部事業企画部長 2021年10月 当社経営監査部長 2024年6月 当社取締役(常勤監査等委員)(現) 1988年4月 当社入社 2016年7月 当社財務・経理本部財務部長 2019年7月 当社半導体装置事業部事業企画部長 2021年10月 当社経営監査部長 2024年6月 当社取締役(常勤監査等委員)(現) (注)3 3
    1988年4月 当社入社
    2016年7月 当社財務・経理本部財務部長
    2019年7月 当社半導体装置事業部事業企画部長
    2021年10月 当社経営監査部長
    2024年6月 当社取締役(常勤監査等委員)(現)
    取締役(監査等委員会委員長) 村山 滋 1950年2月27日 1974年4月 川崎重工業(株)入社 2005年4月 同社執行役員 2008年4月 同社常務執行役員 2010年6月 同社代表取締役常務 2013年6月 同社代表取締役社長 2016年6月 同社代表取締役会長 2017年6月 同社取締役会長 2020年6月 同社特別顧問 2020年6月 当社社外取締役 2024年6月 当社社外取締役(監査等委員)(現) 1974年4月 川崎重工業(株)入社 2005年4月 同社執行役員 2008年4月 同社常務執行役員 2010年6月 同社代表取締役常務 2013年6月 同社代表取締役社長 2016年6月 同社代表取締役会長 2017年6月 同社取締役会長 2020年6月 同社特別顧問 2020年6月 当社社外取締役 2024年6月 当社社外取締役(監査等委員)(現) (注)3 1
    1974年4月 川崎重工業(株)入社
    2005年4月 同社執行役員
    2008年4月 同社常務執行役員
    2010年6月 同社代表取締役常務
    2013年6月 同社代表取締役社長
    2016年6月 同社代表取締役会長
    2017年6月 同社取締役会長
    2020年6月 同社特別顧問
    2020年6月 当社社外取締役
    2024年6月 当社社外取締役(監査等委員)(現)
    取締役(監査等委員) 山神麻子 1970年1月1日 1999年4月 弁護士登録太陽法律事務所(現 ポールヘイスティングス法律事務所・外国法共同事業)入所 2005年10月 ウォルト・ディズニー・ジャパン(株)(出向) 2006年5月 日本アイ・ビー・エム(株)入社 2012年7月 名取法律事務所(現 名取・大木法律事務所)入所(パートナー)(現) 2016年1月 日本弁護士連合会国際室室長 2020年6月 当社社外取締役(監査等委員)(現) 1999年4月 弁護士登録太陽法律事務所(現 ポールヘイスティングス法律事務所・外国法共同事業)入所 2005年10月 ウォルト・ディズニー・ジャパン(株)(出向) 2006年5月 日本アイ・ビー・エム(株)入社 2012年7月 名取法律事務所(現 名取・大木法律事務所)入所(パートナー)(現) 2016年1月 日本弁護士連合会国際室室長 2020年6月 当社社外取締役(監査等委員)(現) (注)3
    1999年4月 弁護士登録太陽法律事務所(現 ポールヘイスティングス法律事務所・外国法共同事業)入所
    2005年10月 ウォルト・ディズニー・ジャパン(株)(出向)
    2006年5月 日本アイ・ビー・エム(株)入社
    2012年7月 名取法律事務所(現 名取・大木法律事務所)入所(パートナー)(現)
    2016年1月 日本弁護士連合会国際室室長
    2020年6月 当社社外取締役(監査等委員)(現)
    役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有株式数(千株)
    取締役(監査等委員) 千葉通子 1961年6月27日 1984年4月 東京都庁入庁 1989年10月 太田昭和監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)入所 1993年3月 公認会計士登録 2010年7月 新日本有限責任監査法人(現 同上)シニアパートナー 2013年8月 同監査法人社員評議会評議員 2016年2月 同監査法人社員評議会副議長 2016年9月 千葉公認会計士事務所開設(現) 2022年4月 金融庁公認会計士・監査審査会委員(現) 2023年6月 当社社外取締役(監査等委員)(現) 1984年4月 東京都庁入庁 1989年10月 太田昭和監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)入所 1993年3月 公認会計士登録 2010年7月 新日本有限責任監査法人(現 同上)シニアパートナー 2013年8月 同監査法人社員評議会評議員 2016年2月 同監査法人社員評議会副議長 2016年9月 千葉公認会計士事務所開設(現) 2022年4月 金融庁公認会計士・監査審査会委員(現) 2023年6月 当社社外取締役(監査等委員)(現) (注)4
    1984年4月 東京都庁入庁
    1989年10月 太田昭和監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)入所
    1993年3月 公認会計士登録
    2010年7月 新日本有限責任監査法人(現 同上)シニアパートナー
    2013年8月 同監査法人社員評議会評議員
    2016年2月 同監査法人社員評議会副議長
    2016年9月 千葉公認会計士事務所開設(現)
    2022年4月 金融庁公認会計士・監査審査会委員(現)
    2023年6月 当社社外取締役(監査等委員)(現)
    316

    (注)1.蛭田史郎、立岡恒良、中田卓也、村山滋、山神麻子及び千葉通子の各氏は、社外取締役です。

    2.取締役(監査等委員であるものを除く)の任期は、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。

    3.監査等委員である取締役のうち菊地誠司、村山滋及び山神麻子の各氏の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。

    4.監査等委員である取締役のうち萩原哲及び千葉通子の両氏の任期は、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。

    (ⅱ) 2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員であるものを除く)6名選任の件」及び「監査等委員である取締役3名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、提出日現在の状況に対して馬立稔和、蛭田史郎及び山神麻子の各氏以外の任期が満了する取締役6名が再任され、以下3名の取締役が新たに選任される予定です。この結果、当社の役員の男女別人数及び女性の比率は、男性9名 女性2名(役員のうち女性の比率 18.2%)となる予定です。

    役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有株式数(千株)
    取締役 兼 常務執行役員CRO、CISO、経営管理本部長、サステナビリティ戦略部担当 葛西洋一 1970年1月26日 1994年4月 (株)三菱銀行(現 (株)三菱UFJ銀行)入行 2021年4月 同行執行役員 2023年4月 三菱UFJキャピタル(株)代表取締役社長 2024年4月 当社執行役員 2025年4月 当社常務執行役員(現) 2026年6月 当社取締役 兼 常務執行役員(予定) 1994年4月 (株)三菱銀行(現 (株)三菱UFJ銀行)入行 2021年4月 同行執行役員 2023年4月 三菱UFJキャピタル(株)代表取締役社長 2024年4月 当社執行役員 2025年4月 当社常務執行役員(現) 2026年6月 当社取締役 兼 常務執行役員(予定) (注)2 13
    1994年4月 (株)三菱銀行(現 (株)三菱UFJ銀行)入行
    2021年4月 同行執行役員
    2023年4月 三菱UFJキャピタル(株)代表取締役社長
    2024年4月 当社執行役員
    2025年4月 当社常務執行役員(現)
    2026年6月 当社取締役 兼 常務執行役員(予定)
    取締役 内山俊弘 1958年11月28日 1981年4月 日本精工(株)入社 2008年6月 同社執行役 2010年6月 同社執行役常務 2012年6月 同社取締役 執行役常務 2013年6月 同社取締役 代表執行役専務 2015年6月 同社取締役 代表執行役社長 2021年4月 同社取締役会長 2023年6月 同社相談役(現) 2026年6月 当社社外取締役(予定) 1981年4月 日本精工(株)入社 2008年6月 同社執行役 2010年6月 同社執行役常務 2012年6月 同社取締役 執行役常務 2013年6月 同社取締役 代表執行役専務 2015年6月 同社取締役 代表執行役社長 2021年4月 同社取締役会長 2023年6月 同社相談役(現) 2026年6月 当社社外取締役(予定) (注)2
    1981年4月 日本精工(株)入社
    2008年6月 同社執行役
    2010年6月 同社執行役常務
    2012年6月 同社取締役 執行役常務
    2013年6月 同社取締役 代表執行役専務
    2015年6月 同社取締役 代表執行役社長
    2021年4月 同社取締役会長
    2023年6月 同社相談役(現)
    2026年6月 当社社外取締役(予定)
    役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有株式数(千株)
    取締役(監査等委員) 関 葉子 1970年8月30日 1995年4月 監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ)入所 2002年10月 弁護士登録馬場・澤田法律事務所 入所 2002年11月 公認会計士登録 2006年12月 銀座プライム法律事務所 入所(現) 2014年4月 国士舘大学教授(現) 2026年6月 当社社外取締役(監査等委員)(予定) 1995年4月 監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ)入所 2002年10月 弁護士登録馬場・澤田法律事務所 入所 2002年11月 公認会計士登録 2006年12月 銀座プライム法律事務所 入所(現) 2014年4月 国士舘大学教授(現) 2026年6月 当社社外取締役(監査等委員)(予定) (注)3
    1995年4月 監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ)入所
    2002年10月 弁護士登録馬場・澤田法律事務所 入所
    2002年11月 公認会計士登録
    2006年12月 銀座プライム法律事務所 入所(現)
    2014年4月 国士舘大学教授(現)
    2026年6月 当社社外取締役(監査等委員)(予定)
    13

    (注)1.内山俊弘及び関葉子の両氏は、社外取締役候補者です。

    2.取締役(監査等委員であるものを除く)の任期は、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までを予定しています。

    3.監査等委員である取締役のうち菊地誠司、村山滋及び関葉子の各氏の任期は、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までを予定しています。

    ② 社外取締役の状況

    当社の社外取締役は、当社との間に人的関係、取引関係その他の利害関係はありません。他社における経営者としての豊富な知識・経験等を有し、あるいは、弁護士、公認会計士等としての専門知識・経験等を有し、会社より独立した公正で客観的な立場から監査・監督機能を担っています。社外取締役の大局的な見地からの意見等は、当社の企業価値の向上及びコンプライアンス遵守の経営に貢献します。社外取締役の所有株式数については「①役員一覧」に記載のとおりです。

    以上のとおり、当社においては、社外取締役は、その期待される機能・役割を発揮し、社外取締役の選任状況は十分であると考えます。

    なお、社外取締役を選任する際、独立性に関する東京証券取引所所定の基準の何れにも該当せず、また、一般株主と利益相反が生じるおそれがなく、公正な立場から監査・監督機能を担っていただけると当社として判断できることを、当社における社外取締役の独立性に関する方針としております。

    また、当社においては、社外取締役を選任するための会社からの独立性に関する基準を定めており、会社法上の社外取締役の要件に加え、以下の要件に該当しない場合には、当該社外取締役に独立性があると判断いたします。

    a) 候補者が、当社グループの在籍者又は出身者である場合

    b) 候補者が、当社の「主要な取引先※」若しくは「主要な取引先」の業務執行者である場合

    c) 候補者が、主要株主若しくは主要株主の業務執行者である場合

    d) 候補者が、社外取締役の相互就任の関係にある先の出身者である場合

    e) 候補者が、当社が寄付を行っている先又はその出身者である場合

    f) 候補者の二親等以内の者が当社グループ又は当社の「主要な取引先」の重要な業務執行者である場合

    ※「主要な取引先」とは、以下に該当する取引先をいうものとします。

    (1) 過去3年間の何れかの1年において以下の取引がある取引先

    ・当社からの支払いが取引先連結売上高の2%若しくは1億円のいずれか高い方を超える取引先

    ・当社への支払いが当社連結売上高の2%若しくは1億円のいずれか高い方を超える取引先

    (2) 当社より、過去3事業年度の平均で、年間1千万円を超える報酬を得ているコンサルタント、会計専門家又は法律専門家

    ③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

    社外取締役は、経営監査部が実施した内部監査等について、代表取締役を通じて取締役会に必要に応じ報告される内容を把握し、取締役会を通じて改善策を講じることに携わります。また、監査等委員である社外取締役は、会計監査人と定期的に会合を持ち、積極的な意見交換・情報交換を行うほか、経営監査部より定期的に報告を受け、緊密な連携を保ちます。

    (3) 【監査の状況】

    ① 監査等委員会による監査の状況

    (ⅰ) 監査等委員会の組織・人員・手続

    監査等委員会は取締役5名で構成され、うち3名は独立性を有する社外取締役であります。社外取締役である監査等委員には、他社における経営者としての豊富な知識・経験を有する、あるいは弁護士、公認会計士等の専門家としての専門知識・経験等を有する者を選任しております。当社は定款にて常勤監査等委員を置くことができる旨を定めており、監査等委員会活動の実効性を確保するため監査等委員会規則に従って、常勤監査等委員2名を選定しております。常勤監査等委員の萩原哲及び菊地誠司の両氏は、当社の財務・経理部門における長年の経歴を有しており、また、監査等委員の千葉通子氏は公認会計士であり、いずれも財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。なお、監査等委員会の職務を補助する体制として、監査等委員会室を設置し、執行からの独立性を確保したうえで専属のスタッフ3名を配置しております。

    (ⅱ) 監査等委員会の活動状況

    a) 監査等委員会の開催頻度、個々の監査等委員の出席状況

    当事業年度において当社は監査等委員会を合計12回開催しており、年間を通じて決議19件、協議4件、報告等75件を行いました。個々の監査等委員の出席状況については、「(1) [コーポレート・ガバナンスの概要] ②企業統治の体制の概要 (ⅶ) 各機関の出席状況」に記載のとおりです。

    b) 監査等委員会の検討事項

    監査等委員会は、独立の立場から社会的信頼に応える良質な企業統治体制の確立を目指し、当社グループの健全で持続的な成長と中長期的な企業価値創出の実現に貢献することを基本方針として、グループの内部統制システムが適正に整備、運用されているかに重点を置いた監査活動を展開しております。

    監査等委員会における主な審議事項は、監査方針及び監査計画、グループの内部統制システムの整備・運用状況、会計監査人に関する評価と監査結果の相当性、経営の評価とそれに基づく取締役の選解任及び報酬等に関する意見形成等で、当事業年度は、グループガバナンス、コンプライアンス遵守、リスク管理体制及び中期経営計画を重点監査項目として活動を行いました。

    グループガバナンス :当社及び子会社の内部統制システムの整備・運用状況、M&A・投資先企業へのガバナンス状況、当社によるモニタリング状況の確認

    コンプライアンス遵守:法令・社内規程等の遵守及び管理状況、労働環境及び予防措置、内部通報制度の運用状況の確認

    リスク管理体制   :情報セキュリティリスクにかかる管理・運用状況(サイバーセキュリティ、個人情報保護、企業情報漏洩リスク等)、品質管理体制及び品質リスク発生防止に向けた対応状況、輸出入管理に係る整備・運用状況の確認

    中期経営計画    :中期経営計画における最終年度の計画と事業活動状況の整合性、次期中期経営計画の策定プロセス、取締役会の監督状況、サステナビリティ戦略に対する取り組み状況の確認

    c) 監査等委員会の活動内容

    監査等委員会で定めた監査方針及び監査計画に基づき、主として常勤監査等委員が経営委員会等の重要な会議への出席、事業部門・管理部門及び事業所・国内外グループ会社の監査(当事業年度は11部門、21社)、経営監査部及び内部統制に係わる管理部門からの定期的な報告聴取等を行いました。また、監査等委員会と代表取締役との定期的な会合を開催し、会社が対処すべき課題やリスク、監査上の重要課題等について意見交換を行いました。会計監査人とは、年8回の会議を通じて監査の計画、実施状況並びにその結果の報告を受け内容を確認するとともに、監査上の主要な検討事項(KAM)について協議しました。さらに、常勤監査等委員、会計監査人及び経営監査部の三者間で、三様監査会議を定期的に開催し、会計並びに内部統制に関連する情報等の共有や意見交換を行いました。

    d) 監査等委員会の実効性評価

    監査等委員会がその役割・責務を適切に果たし、取締役の職務執行に対する監督・監査機能が有効に発揮されているかを確認するとともに、継続的な改善につなげることを目的として、監査等委員による監査等委員会の実効性評価を実施しています。本評価にあたっては、監査等委員会の運営、取締役会の有効性、監査内容、会計監査人・内部監査部門との連携状況等を評価項目とするアンケートを各監査等委員に対して実施するとともに、その結果を踏まえた意見交換を行いました。その結果、監査等委員会は、審議・報告体制や関係部門との連携について、概ね適切に機能していることを確認いたしました。これらの結果を踏まえ、監査等委員会による監査の実効性は適切に確保されていると判断しています。一方で、監査の効率性、対話の質の向上等、運用面におけるさらなる改善の余地も認識されました。今後も、本評価により得られた課題認識について継続的なフォローを実施し、監査手法や運営の改善に取り組むことで、監査等委員会の実効性のさらなる向上に努めていきます。

    ② 内部監査の状況

    当社は、内部監査部門として各業務執行部門から独立した経営監査部を設置し、当社グループの各制度や業務遂行状況について法令遵守や有効性・効率性の観点から監査を行っています。

    経営監査部は当社の監査等委員会に対して内部監査の計画、実施状況、および結果の報告を定期的に行い、監査等委員会は必要に応じて経営監査部に調査を求めるなど、緊密な連携を保っています。会計監査人との間でも、内部統制監査の計画や結果を中心に情報交換を定期的に行い、緊密な連携を図っています。常勤監査等委員、会計監査人及び経営監査部間での三様監査会議にも出席し、監査状況に関する情報交換、意見交換を行いました。また、取締役会に対しては、内部監査の状況を定期的に報告する体制を構築しています。なお、2026年3月末時点でのグループ全体での内部監査部門のスタッフ数は21名です。

    ③ 会計監査の状況

    (ⅰ) 監査法人の名称:有限責任監査法人トーマツ

    (ⅱ) 継続監査期間:1974年以降

    (ⅲ) 業務を執行した公認会計士の氏名

    指定有限責任社員業務執行社員:鈴木基之、新庄和也

    (ⅳ) 監査業務に係わる補助者の構成:公認会計士20名、公認会計士試験合格者4名、その他31名

    (ⅴ) 監査法人の選定方針と理由

    当社は、会計監査に必要とされる専門性、独立性、品質管理体制等を総合的に考慮した結果、適正な監査を遂行することが可能と判断したため、有限責任監査法人トーマツを会計監査人としております。

    なお、会計監査人が会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると認められる場合には、監査等委員会は、監査等委員全員の同意により解任します。

    また、会社法第340条第1項各号のいずれにも該当しない場合であっても、会計監査人が適格性又は独立性を欠き、適正な監査を遂行することが困難と認められるに至った場合には、取締役会は監査等委員会の決定に従い、会計監査人の解任又は不再任を株主総会に提案します。

    (ⅵ) 監査等委員会による監査法人の評価

    監査等委員会で定めた「会計監査人の選任等に関する基準」に則り、独立性及び品質管理体制、会計監査の実施体制と方法並びに実績、当社グループ連結体制への対応等を評価し、検討した結果、当社の会計監査人として再任が適当であると判断しております。

    ④ 監査報酬の内容等

    (ⅰ) 監査公認会計士等に対する報酬
    区  分 前連結会計年度 当連結会計年度
    監査証明業務に基づく報酬(百万円) 非監査業務に基づく報酬(百万円) 監査証明業務に基づく報酬(百万円) 非監査業務に基づく報酬(百万円)
    提出会社 143 5 203
    連結子会社 51 51
    合計 194 5 254

    (前連結会計年度)

    当社における非監査業務の内容は、非財務情報開示に関する第三者保証業務です。

    (当連結会計年度)

    該当事項はありません。

    (ⅱ) 監査公認会計士等と同一のネットワーク(デロイトトウシュトーマツ)に対する報酬(ⅰ.を除く)
    区 分 前連結会計年度 当連結会計年度
    監査証明業務に基づく報酬(百万円) 非監査業務に基づく報酬(百万円) 監査証明業務に基づく報酬(百万円) 非監査業務に基づく報酬(百万円)
    提出会社 45 33
    連結子会社 839 149 896 146
    839 194 896 179

    (前連結会計年度)

    当社及び当社の子会社における非監査業務の内容は、移転価格税制に関するコンサルティング業務等です。

    (当連結会計年度)

    当社及び当社の子会社における非監査業務の内容は、移転価格税制に関するコンサルティング業務等です。

    (ⅲ) その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容

    重要な報酬がないため記載を省略しております。

    (ⅳ) 監査報酬の決定方針

    事業の規模・特性・監査日数などを勘案のうえ、監査等委員会の同意を得て決定しております。

    (ⅴ) 監査等委員会が会計監査人の報酬に同意した理由

    監査等委員会は、会計監査人の監査計画の内容、前期までの会計監査の職務遂行状況及び当該期の報酬見積りの算出根拠などが適切であるかどうかについて必要な検証を行ったうえで、当会計監査人の報酬は相当であると判断して会社法第399条第1項の同意をしております。

    (4) 【役員の報酬等】

    ① 役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る事項

    (ⅰ) 報酬の基本方針

    当社の取締役及び執行役員(エグゼクティブ・フェローその他執行役員に準ずるものを含む。以下、執行役員、エグゼクティブ・フェローその他執行役員に準ずるものを総称して「執行役員等」という)の役員報酬は、以下の基本的な事項を満たすように定めています。

    ・企業価値及び株主価値の持続的な向上への動機付けとなり、意欲や士気を高めること

    ・優秀な人材を確保・維持し、啓発・報奨すること

    ・報酬制度の決定プロセスは、客観的で透明性が高いこと

    (ⅱ) 報酬体系及び業績連動の仕組み

    執行役員等(執行役員等を兼務する取締役を含む)の報酬体系は、金銭報酬(定額報酬及び賞与)並びに株式報酬で構成します。賞与及び株式報酬は、各人の定額報酬に役位・職責に応じた比率を乗じた金額を標準支給額とし、定額報酬を1とした場合における各報酬の標準支給額の割合の範囲は以下のとおりです。

    株式報酬は、譲渡制限付株式を用いたPSU(Performance Share Unit:業績連動型株式報酬)及びRS(Restricted Stock:譲渡制限付株式報酬)とし、中期経営計画で定める目標達成に向けたインセンティブに加え、中長期的な企業価値向上及び株主の皆様との価値共有の促進をより一層図ることを目的にしています。なお、執行役員等を兼務しない取締役の報酬は、定額報酬のみとしています。

    種類 内容 割合
    金銭報酬 定額報酬 業績に連動しない。12で除した金額を毎月支給する。 1.0
    賞与 単年度の連結業績(ROE、営業利益額)、各担当部門の目標達成度及び定性評価等を踏まえ、標準支給額に対し0~200%の範囲で変動する。原則として毎年6月に支給する。 0.60~0.70
    株式報酬 PSU 中期経営計画における最終事業年度の連結ROE及び各事業年度の連結業績(売上収益、営業利益率)、戦略課題の目標達成度を踏まえ、標準支給額を所定の時期の当社株式の時価で除した数に対し0~150%の範囲で変動する。譲渡制限付株式又はその時価相当額の金銭を、原則として各事業年度の終了後最初に到来する6月に交付する。 0.10~0.225
    RS 標準支給額を取締役会決議時の当社株式の時価で除した数の譲渡制限付株式又はその時価相当額の金銭を、原則として毎年6月に交付する。 0.30~0.45

    (注)1.株式報酬は、事業年度毎に株式の希薄化率が1%を超えない範囲内で交付。当社の取締役及び執行役員等のいずれの地位からも退任するまでの期間中の処分を原則として禁止。

    2.PSU及びRSの交付日までに正当な事由により退任した場合又は当該交付日に国内非居住者である場合には、譲渡制限付株式に代わる時価相当額の金銭を支給。

    (ⅲ) 報酬審議委員会による報酬額・算定方法の審議を踏まえた決定

    監査等委員以外の取締役及び執行役員等の役員報酬は、役位、職務執行の内容及び責任等諸般の事情を総合的に勘案のうえ、報酬審議委員会で審議を行い、その審議結果に基づいて取締役会の決議によって決定します。監査等委員である取締役の役員報酬は、監査等委員である取締役の協議によって決定します。

    報酬審議委員会は、委員の過半数及び委員長を独立社外取締役とし、役員報酬の決定にあたっては、当社業績、事業規模に見合った報酬額を設定するため、グローバルに事業を展開する国内の主要企業の報酬水準を考慮しています。

    (ⅳ) 返還請求等

    当社の取締役(監査等委員である取締役及び外国籍の者を除く)及び執行役員等に重大な法令違反等の非違行為が判明したときその他の事由が生じた場合は、支給ないし付与される賞与、PSU及びRSの全部又は一部の失効、返還請求その他の措置を講じることができるものとしています。

    ② 取締役の報酬等の額

    (単位:百万円)

    役員区分 報酬等の種類別支給者数、総額 合計
    定額 賞与 PSU RS
    員数 員数 員数 員数 員数
    監査等委員以外の取締役(社外取締役を除く) 3名 200 1名 14 1名 2 3名 78 3名 293
    監査等委員である取締役(社外取締役を除く) 2名 63 ―名 ―名 ―名 2名 63
    社外取締役 7名 121 ―名 ―名 ―名 7名 121

    (注)1.上記の賞与及びPSUの額は、報酬審議委員会の審議を経て、2026年5月18日開催の取締役会にて監査等委員以外の取締役に支給することを決議したものです。

    2.社外取締役には、2025年6月27日開催の第161期定時株主総会終結の時をもって任期満了により監査等委員以外の取締役を退任した1名を含んでいます。

    ③ 提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等

                           (単位:百万円)

    氏名 連結報酬等の総額 役員区分 会社区分 定額 賞与 PSU RS
    馬立 稔和 109 取締役 提出会社 77 0 0 32
    德成 旨亮 109 取締役 提出会社 77 0 0 32

    (注)1.連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。

    2.上記の賞与及びPSUの額は、報酬審議委員会の審議を経て、2026年2月5日開催の取締役会にて、不支給とすることを決議したものです。

    ④ 取締役及び執行役員等の個人別報酬等の決定方針の決定方法並びに当事業年度に係る取締役の個人別報酬等の内容が当該方針に沿うものであると取締役会が判断した理由

    取締役及び執行役員等の個人別報酬等の決定方針は、報酬審議委員会にて検討のうえ取締役会に答申し、2022年5月20日開催の当社取締役会において審議・検討のうえ決定し、2025年3月28日開催の当社取締役会において審議・検討のうえ当該方針を2025年4月1日付で改定しています。当事業年度は、報酬審議委員会にて、監査等委員以外の取締役の個人別の報酬と方針との整合性について検討を行い、当該方針に沿う旨を取締役に答申し、取締役会においても当該方針に沿うものと判断しています。

    ⑤ 業績連動報酬等に関する事項

    2026年3月期の賞与を算定する際の連結業績に関する指標、基準値及び実績値は以下のとおりです。連結ROEは資本の効率性を測るため、また、連結営業利益は収益力を測るために用いています。

    業績指標等 下限 基準値 上限
    適用係数(%) 50 100 200 実績 達成度
    連結ROE(%) 3.7 4.7 6.7 △14.1 0%
    連結営業利益(億円) 280 360 540 △1,124 0%

    (注)1.業績が下限を下回る場合、適用係数は0%、上限を上回る場合は、適用係数200%。

    2.ウエイトはそれぞれ、役位により10~50%。

    2026年3月期のPSUを算定する際の指標、基準値及び実績値は以下のとおりです。連結業績のうち、連結売上収益及び連結営業利益率は中期経営計画における財務目標の達成度を測り、成長ドライバー及びサービス・コンポーネントの営業利益は中期経営計画における戦略目標の達成度を測るために用いています。

    業績指標等 下限 基準値 上限
    適用係数(%) 50 100 150 実績 達成度
    連結売上収益(億円) 6,500 7,000 7,700 6,771 77%→39%
    連結営業利益率(%) 9.0 10.0 12.0 △16.6 0%
    連結ROE(%) 7.0 8.0 10.0 △14.1 0%
    成長ドライバーの営業利益(億円) 270 310 370 △1,029 0%
    サービス・コンポーネントの営業利益(億円) 410 460 560 184 0%
    経営基盤強化に向けた取り組み サステナビリティ戦略、人的資本経営等の取り組みを評価 100%

    (注)1.各事業年度において上記評価指標を用いるほか、中期経営計画の最終事業年度には、連結ROEの評価も実施。

    2.中期経営計画最終年度は、財務KPI(連結売上収益、連結営業利益率、連結ROE)の下限値を1項目でも達成できなかった場合は、他の財務KPI項目の達成度を半減させます。

    3.業績が下限を下回る場合の適用係数は0%、上限を上回る場合の適用係数は150%。

    4.ウエイトは、連結売上収益及び連結営業利益率が各25%、連結ROEが20%、成長ドライバー及びサービス・コンポーネントの営業利益並びに経営基盤強化に向けた取り組みが各10%。

    ⑥ 非金銭報酬等に関する事項

    当社は、非金銭報酬等として、譲渡制限及び無償取得事由等の定めのある、PSU及びRSを交付しています。PSU及びRSの内容は、「①役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る事項 (ⅱ)報酬体系及び業績連動の仕組み」に記載のとおりです。

    ⑦ 役員の報酬等に関する株主総会の決議

    当社の取締役の報酬は、株主総会で決議された報酬限度額内で算定しています。

    決議年月日 決議内容 員数※1
    2016年6月29日 金銭報酬:監査等委員である取締役の報酬は、年額1億5,000万円以内 監査等委員である取締役5名
    2022年6月29日 株式報酬(PSU):監査等委員以外の取締役※2に交付するPSUは、各評価対象事業年度あたり交付株式数は11万株以内※3 3名
    株式報酬(RS):監査等委員以外の取締役※2に交付するRSは、譲渡制限付株式の取得に係る出資財産として付与される金銭債権の総額は1事業年度あたり1億円以内、交付株式数は1事業年度あたり15万株以内
    2024年6月24日 金銭報酬:監査等委員以外の取締役の報酬は、年額7億円以内※4(うち社外取締役分は1億円以内) 6名(うち社外取締役3名)

    (注)1.※1は、決議された時点において、その定めの対象とされていた員数。

    2.※2は、社外取締役その他の非業務執行取締役及び国内非居住者を除きます。

    3.※3は、譲渡制限付株式の取得に係る出資財産とするために付与される金銭報酬債権及び金銭の合計額の上限は、交付株式数の上限11万株に譲渡制限付株式の発行又は自己株式の処分に関する取締役会決議日の前営業日における東京証券取引所での当社普通株式の終値を乗じた金額とします。

    4.※4は、使用人兼務取締役の使用人分の報酬を含みません。

    ⑧報酬審議委員会の概要及び報酬等の額の決定過程における活動内容

    報酬審議委員会の概要は、「①役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る事項(ⅲ) 報酬審議委員会による報酬額・算定方法の審議を踏まえた決定」に記載のとおりです。

    当事業年度においては、監査等委員以外の取締役報酬について、報酬審議委員会で定額報酬、賞与、PSU、RSについて各人別の報酬額を検討するとともに、その結果を取締役会に答申し、最終的に取締役会で審議・検討の上、決議しています。

    なお、今般、新たな中期経営計画(2026-2030年度)を策定したことにあわせ、当社は、取締役(監査等委員であるものを除く)の株式報酬制度を改定すること(以下、「本改定」という)を審議し、本改定に関する議案を2026年6月26日開催予定の第162期定時株主総会(以下「本株主総会」という)に付議することとしました。本株主総会では、本改定について、株主の皆様にご承認をお願いする予定です。原案どおり承認可決された場合、次のとおりになります。

    「取締役及び執行役員等の個人別報酬等の決定方針」(改定後)

    (ⅰ) 報酬の基本方針

    当社の取締役及び執行役員(エグゼクティブ・フェローその他執行役員に準ずるものを含む。以下、執行役員、エグゼクティブ・フェローその他執行役員に準ずるものを総称して「執行役員等」という)の役員報酬は、以下の基本的な事項を満たすように定めます。

    ・企業価値及び株主価値の持続的な向上への動機付けとなり、意欲や士気を高めること

    ・優秀な人材を確保・維持し、啓発・報奨すること

    ・報酬制度の決定プロセスは、客観的で透明性が高いこと

    (ⅱ) 報酬体系及び業績連動の仕組み

    執行役員等(執行役員等を兼務する取締役を含む)の報酬体系は、金銭報酬(定額報酬及び賞与)並びに株式報酬で構成します。賞与及び株式報酬は、各人の定額報酬に役位・職責に応じた比率を乗じた金額を標準支給額とし、定額報酬を1とした場合における各報酬の標準支給額の割合の範囲は以下のとおりです。

    株式報酬は、譲渡制限付株式を用いたPSU(Performance Share Unit:業績連動型株式報酬)及びRSU(Restricted Stock Unit:譲渡制限付株式報酬)とし、中期経営計画で定める目標達成に向けたインセンティブを高め、中長期的な企業価値向上及び株主の皆様との価値共有の促進をより図ることを目的にします。なお、非業務執行取締役の報酬は、定額報酬のみとします。

    定額報酬 短期業績 中期業績 長期業績
    賞与 業績連動型株式報酬 譲渡制限付株式報酬
    内容 業績に連動しない。役位・職責に応じた基準額を決定し支給する 役位・職責に応じて基準額を定め、各事業年度の連結業績、各担当部門の目標達成度及び定性評価等に応じて変動。担当部門の業績評価において事業ROICを使用 役位・職責に応じて基準額を定め、所定の時期の当社株式の時価で除した数及び各事業年度の全社評価に応じて変動。経営基盤強化に向けた取り組みは、5つの評価項目(人的資本経営、ものづくり、DX、経営管理、サステナビリティ)それぞれで達成状況を評価 役位・職責に応じて基準額を定め、所定の時期の当社株式の時価で除した数で決定
    比率※ 0.60~0.70 0.20~0.34 0.20~0.34
    評価指標 評価指標 ウエイト 売上収益額 15~30% 営業利益額 15~70% 各担当部門の業績評価 0~40% 定性評価 0%又は30% 評価指標 ウエイト 売上収益額 15~30% 営業利益額 15~70% 各担当部門の業績評価 0~40% 定性評価 0%又は30% 評価指標 ウエイト 全社ROIC 30% ROE 20% 相対TSR 対TOPIX比較 20% 対ピアグループ比較 20% 経営基盤強化に向けた取り組み 10% 評価指標 ウエイト 全社ROIC 30% ROE 20% 相対TSR 対TOPIX比較 20% 対ピアグループ比較 20% 経営基盤強化に向けた取り組み 10%
    評価指標 ウエイト
    売上収益額 15~30%
    営業利益額 15~70%
    各担当部門の業績評価 0~40%
    定性評価 0%又は30%
    評価指標 ウエイト
    全社ROIC 30%
    ROE 20%
    相対TSR 対TOPIX比較 20%
    対ピアグループ比較 20%
    経営基盤強化に向けた取り組み 10%
    業績連動幅 0~200% 0~200%
    種類 金銭 株式
    支給時期 毎月 各事業年度の終了後最初に到来する6月

    (注)1.※は、定額報酬を1とした場合の各報酬割合。役位・職責別に報酬の割合が異なります。

    2.株式報酬は、事業年度毎に株式の希薄化率が1%を超えない範囲内で支給。当社の取締役及び執行役員等のいずれの地位からも退任するまでの期間中の処分を原則として禁止。

    3.業績連動型株式報酬及び譲渡制限付株式報酬の交付日までに正当な事由により退任した場合又は当該交付日に国内非居住者である場合には、譲渡制限付株式に代わる時価相当額の金銭を支給。

    (ⅲ) 報酬審議委員会による報酬額・算定方法の審議を踏まえた決定

    監査等委員以外の取締役及び執行役員等の役員報酬は、役位、職務執行の内容及び責任等諸般の事情を総合的に勘案のうえ、報酬審議委員会で審議を行い、その審議結果に基づいて取締役会の決議によって決定します。監査等委員である取締役の役員報酬は、監査等委員である取締役の協議によって決定します。

    報酬審議委員会は、委員の過半数及び委員長を独立社外取締役とし、役員報酬の決定にあたっては、当社業績、事業規模に見合った報酬額を設定するため、グローバルに事業を展開する国内の主要企業の報酬水準を考慮します。

    (ⅳ) 返還請求等

    当社の取締役(監査等委員である取締役及び外国籍の者を除く)及び執行役員等(外国籍の者を除く)に重大な法令違反等の非違行為が判明したときその他の事由が生じた場合は、支給ないし付与される賞与、業績連動型株式報酬及び譲渡制限付株式報酬の全部又は一部の失効、返還請求その他の措置を講じることができるものとします。

    (ご参考)

    取締役及び執行役員(エグゼクティブ・フェローその他執行役員に準ずるものを含む)の役員報酬割合は、役位・職責が高いほど業績連動割合が高くなる設定としています。標準支給額を100%とした場合における各報酬の割合は以下のとおりです。

    定額報酬 賞与 業績連動型株式報酬 譲渡制限付株式報酬 合計
    会長、社長 42% 30% 14% 14% 100%
    その他 46~50% 30% 10~12% 10~12% 100%

    うち、賞与における各評価指標のウエイトは、以下のとおりです。

    賞与 合計
    売上収益額 営業利益額 各担当部門の業績評価 定性評価
    会長、社長 30% 70% 100%
    その他 15~20% 15~40% 10~40% 30% 100%

    業績連動型株式報酬における当初の対象期間(2026年度-2030年度)の各評価指標のウエイト及び当初の中期経営計画最終年度である2030年度における目標は以下のとおりです。

    評価指標 ウエイト 2030年度の目標
    全社ROIC 30% 7%
    ROE 20% 10%
    相対TSR 対TOPIX比較 20% 当社及び配当込TOPIX比較で評価
    対ピアグループ比較 20% ピアグループTSR成長率との相対順位で評価
    経営基盤強化に向けた取り組み 10% 人的資本経営、ものづくり、DX、経営管理、サステナビリティの5項目を総合的に評価

    (注)賞与、業績連動型株式報酬は、業績によって0~200%の範囲で変動します。適用係数は、下限を50%、上限を200%として設定。業績が下限を下回る場合の適用係数は0%、上限を上回る場合の適用係数は200%とします。

    (5) 【株式の保有状況】

    ① 投資株式の区分の基準及び考え方

    当社は、投資株式のうち、保有することに事業戦略上の意義が認められるものについて、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式として区分しています。なお、当社では、保有目的が純投資目的である投資株式は保有しておりません。

    ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式

    (ⅰ) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容

    政策保有株式として上場株式を保有する場合、政策保有株式毎に、その事業戦略上の意義及び合理性、株主総利回りや関連取引収益などの保有に伴う便益・リスク、当社の資本コストその他の観点も踏まえ、取締役会において定期的に検証・評価を実施し、その結果、保有の必要性・合理性が低いと判断した銘柄については売却の可能性を含め、慎重に検討します。本方針に基づいて取締役会にて検証した結果、一部の政策保有株式については売却することが相当であるものと判断し以下に記載しておりますが、当事業年度において8銘柄186億93百万円の上場株式を売却しております。

    なお、過去3事業年度における上場株式の売却額等は以下のとおりです。

    2023年度 2024年度 2025年度
    銘柄数(銘柄) 19 9 8
    金額(百万円) 16,614 7,591 18,693

    (ⅱ) 銘柄数及び貸借対照表計上額

    銘柄数(銘柄) 貸借対照表計上額の合計額(百万円)
    非上場株式 18 1,220
    非上場株式以外の株式 18 43,597
    (当事業年度において株式数が増加した銘柄)
    銘柄数(銘柄) 株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円) 株式数の増加の理由
    非上場株式 1 20 当社の精密計測技術を新たな産業分野で活用するため
    非上場株式以外の株式

    (当事業年度において株式数が減少した銘柄)

    銘柄数(銘柄) 株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)
    非上場株式 4 957
    非上場株式以外の株式 8 18,693

    (ⅲ) 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報

    (特定投資株式)

    銘柄 当事業年度 前事業年度 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 当社株式の保有の有無
    株式数(株) 株式数(株)
    貸借対照表計上額(百万円) 貸借対照表計上額(百万円)
    東京海上ホールディングス(株) 1,071,935 1,427,935 同社との間では、保険契約等の取引関係があり、事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しております。 有*
    7,834 8,191
    (株)めぶきフィナンシャルグループ 5,684,869 6,394,869 同社との間では、資金借入等の取引関係があり、財務活動の円滑化のため保有しております。 有*
    6,782 4,641
    三菱地所(株) 1,214,237 1,821,237 同社株式については、事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しておりましたが、保有の意義、合理性、その他事業戦略上の意義を踏まえ、取締役会において検証・評価した結果、当該株式の売却を進めています。
    5,247 4,429
    ウシオ電機(株) 1,464,317 1,464,317 同社との間では、精機事業を中心に取引関係があり、事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しております。
    4,123 2,710
    (株)京都フィナンシャルグループ 909,876 909,876 同社との間では、資金借入等の取引関係があり、財務活動の円滑化のため保有しております。 有*
    3,695 2,070
    (株)百十四銀行 432,978 432,978 同社との間では、資金借入等の取引関係があり、財務活動の円滑化のため保有しております。
    3,618 1,505
    (株)しずおかフィナンシャルグループ 841,250 841,250 同社との間では、資金借入等の取引関係があり、財務活動の円滑化のため保有しております。 有*
    2,156 1,365
    三菱瓦斯化学(株) 508,637 678,637 同社株式については、事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しておりましたが、保有の意義、合理性、その他事業戦略上の意義を踏まえ、取締役会において検証・評価した結果、当該株式の売却を進めています。
    1,829 1,578
    (株)エスケーエレクトロニクス 568,400 568,400 同社との間では、ガラス事業において取引関係があり、事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しております。
    1,711 1,334
    (株)アバールデータ 646,700 646,700 同社との間では、精機事業を中心に取引関係があり、事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しております。
    1,667 1,451
    (株)滋賀銀行 171,900 171,900 同社との間では、資金借入等の取引関係があり、財務活動の円滑化のため保有しております。
    1,601 904
    (株)タムロン 1,208,000 302,000 同社との間では、映像事業において取引関係があり、事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しております。なお、株式数の増加は、株式分割によるものです。
    1,196 1,045
    (株)オキサイド 250,000 250,000 同社との間では、カスタムプロダクツ事業を中心に取引関係があり、事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しております。
    1,059 285
    (株)七十七銀行 40,000 40,000 同社との間では、資金借入等の取引関係があり、財務活動の円滑化のため保有しております。
    367 190
    Essilor Luxottica S.A. 6,500 6,500 同社との間では、眼鏡レンズに関する合弁企業である株式会社ニコン・エシロールを共同経営するといった業務提携関係があり、事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しております。
    237 280
    三井住友トラストグループ(株) 40,562 40,562 同社との間では、資金借入等の取引関係があり、財務活動の円滑化のため保有しております。 有*
    199 151
    第一生命ホールディングス(株) 122,600 45,975 同社との間では、資金借入等の取引関係があり、財務活動の円滑化のため保有しております。なお、株式数の増加は、株式分割によるものです。 有*
    174 208
    (株)りそなホールディングス 61,170 61,170 同社との間では、資金借入等の取引関係があり、財務活動の円滑化のため保有しております。 有*
    105 79
    日本電子(株) - 2,300,000 事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しておりましたが、当事業年度に売却を実施しております。
    - 10,534
    銘柄 当事業年度 前事業年度 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 当社株式の保有の有無
    株式数(株) 株式数(株)
    貸借対照表計上額(百万円) 貸借対照表計上額(百万円)
    Oxford Nanopore Technologies PLC - 2,857,160 事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しておりましたが、当事業年度に売却を実施しております。
    - 567
    (株)ヘリオス - 1,537,400 事業の円滑な推進及び取引関係の強化・維持のため保有しておりましたが、当事業年度に売却を実施しております。
    - 417

    (注)1.「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。また、「*」は、当該発行会社は当社株式を保有していませんが当該発行会社の子会社が当社株式を保有しています。

    2.保有効果は定量的なものに限らないため、定量的な保有効果の記載は困難ですが、政策保有株式ごとに、その事業戦略上の意義及び合理性、株主総利回りや関連取引収益などの保有に伴う便益・リスク、当社の資本コストその他の観点も踏まえ、取締役会において定期的に検証・評価を実施しております。

    (みなし保有株式)

    銘柄 当事業年度 前事業年度 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 当社株式の保有の有無
    株式数(株) 株式数(株)
    貸借対照表計上額(百万円) 貸借対照表計上額(百万円)
    (株)三菱UFJフィナンシャル・グループ - 5,355,500 同社との間では、資金借入等の取引関係があり、財務活動の円滑化のため保有しておりましたが、当事業年度に売却を実施しております。 有*
    - 10,770

    (注)1.「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。また、「*」は、当該発行会社は当社株式を保有していませんが、当該発行会社の子会社が当社株式を保有しています。

    2.保有効果は定量的なものに限らないため、定量的な保有効果の記載は困難ですが、政策保有株式ごとに、その事業戦略上の意義及び合理性、株主総利回りや関連取引収益などの保有に伴う便益・リスク、当社の資本コストその他の観点も踏まえ、取締役会において定期的に検証・評価を実施しております。

    ③ 保有目的が純投資目的である投資株式

    該当事項はありません。

    ④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの

    該当事項はありません。

    ⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの

    該当事項はありません。

    5 【従業員の状況等】

    (1) 【人材戦略に関する基本方針等】

    ① 連結会社の人材戦略

    当社グループの人材戦略については、「第2[事業の状況] 2[サステナビリティに関する考え方及び取組] (6)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、これに関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績 ①人材に対する基本的な考え方」及び「②中期経営計画と連動した人材戦略」に記載のとおりです。

    ② 提出会社の従業員の給与などの額及び内容の決定に関する方針

    当社における従業員の給与などの額及び内容の決定に関する方針については、「第2[事業の状況] 2[サステナビリティに関する考え方及び取組] (6)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、これに関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績 ③人材戦略を支える基盤となる人事制度」に記載のとおりです。

    (2) 【従業員の状況】

    ① 連結会社の状況

    2026年3月31日現在

    セグメントの名称 従業員数(人)
    映像事業 7,646
    精機事業 2,746
    ヘルスケア事業 2,095
    コンポーネント事業 1,339
    デジタルマニュファクチャリング事業 802
    その他 4,406
    全社(共通) 894
    合計 19,928

    (注)  従業員数は就業人員です。

    ② 提出会社の状況

    2026年3月31日現在

    従業員数(人) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(円) 平均年間給与の対前事業年度増減率(%)
    4,656 41.9 13.7 7,989,362 △6.1
    セグメントの名称 従業員数(人)
    映像事業 688
    精機事業 1,166
    ヘルスケア事業 326
    コンポーネント事業 618
    デジタルマニュファクチャリング事業 72
    その他 1,106
    全社(共通) 680
    合計 4,656

    (注) 1  従業員数は、就業人員です。

    2  平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。

    ③ 労働組合の状況

    当社の労働組合は、当社の従業員(他社への出向者を含む。)をもって構成するニコン労働組合があり、JAMに加盟しています。2026年3月31日現在の組合員数は、4,321人です。

    なお、労使関係は安定しており特記すべき事項はありません。

    ④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

    提出会社及び主要な連結子会社の状況は以下のとおりです。

    名称 管理職に占める女性労働者の割合(%) 男性労働者の育児休業取得率(%) 労働者の男女の賃金の差異(%)
    全労働者 正規雇用労働者 非正規労働者
    (株)ニコン 8.0 101.0 81.6 81.6
    (株)栃木ニコン 2.3 140.0 75.4 76.3 67.3
    (株)ニコンシステム 3.6 125.0 88.9 86.5 90.0
    (株)ニコンプロダクトサポート 100.0 77.3 80.2 82.8
    (株)栃木ニコンプレシジョン 150.0 71.9 74.1 74.3

    (注)1 連結子会社は、常用雇用者数が301名以上となる連結子会社を対象に記載しています。

    2 管理職に占める女性労働者の割合は2026年3月31日時点を基準日として、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異は当事業年度を対象期間として、それぞれ算出しています。

    3 男性労働者の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。過年度に配偶者が出産した従業員が、当事業年度に育児休業等を取得することがあるため、取得率が100%を超えることがあります。

    4 労働者の男女の賃金の差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。当社グループでは、年齢や性別などに関わらず、パフォーマンスを重視した公正な評価・処遇を行い、従業員一人ひとりの職務・役割の遂行や成果の創出を促進しています。賃金差異の主な要因は、等級別人数構成の差や、育児休業及び時短勤務等の利用によって給与が減額しているもののうち女性の比率が高いことが挙げられます。

    5 当社の女性活躍推進に係る指標や取り組みについては、「第2[事業の状況] 2[サステナビリティに関する考え方及び取組] (6)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、これに関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績」に記載しています。

    第5 【経理の状況】

    1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について

    (1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定により、国際会計基準(以下、「IFRS」という。)に準拠して作成しております。

    (2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。

    また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。

    2.監査証明について

    当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツによる監査を受けております。

    3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について

    当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っております。その内容は以下のとおりであります。
     
    (1) 公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、また、専門的情報を有する団体等が主催する研修に参加することで会計基準等の内容を適切に把握し、又は会計基準等の変更等に的確に対応することができる体制を整備しております。
     
    (2) IFRSに基づく適正な連結財務諸表等を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計処理指針を作成し、これに基づいて会計処理を行っております。グループ会計処理指針は、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握及び当社への影響の検討を行った上で、適時に内容の更新を行っております。

    1 【連結財務諸表等】

    (1) 【連結財務諸表】

    ① 【連結財政状態計算書】
    (単位:百万円)
    注記番号 前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    資産
    流動資産
    現金及び現金同等物 163,590 158,036
    売上債権及びその他の債権 125,441 127,459
    棚卸資産 10 307,533 332,872
    その他の金融資産 11,35 3,116 2,316
    その他の流動資産 12 20,540 25,816
    流動資産合計 620,220 646,499
    非流動資産
    有形固定資産 13 146,473 150,758
    使用権資産 17 18,752 17,600
    のれん及び無形資産 14 165,462 95,614
    退職給付に係る資産 24 13,998 3,309
    持分法で会計処理されている投資 16 10,068 12,417
    その他の金融資産 11,35 76,111 73,974
    繰延税金資産 18 58,614 73,918
    その他の非流動資産 12 817 918
    非流動資産合計 490,294 428,508
    資産合計 1,110,514 1,075,007
    (単位:百万円)
    注記番号 前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    負債及び資本
    負債
    流動負債
    仕入債務及びその他の債務 19 82,200 73,367
    社債及び借入金 20,35 71,413 97,717
    未払法人所得税 18 5,474 5,151
    前受金 27 68,157 67,372
    引当金 21 5,756 9,548
    その他の金融負債 22,35 31,814 30,042
    その他の流動負債 23 40,731 45,101
    流動負債合計 305,545 328,298
    非流動負債
    社債及び借入金 20,35 122,157 122,240
    退職給付に係る負債 24 7,897 8,582
    引当金 21 6,521 5,298
    繰延税金負債 18 11,347 3,257
    その他の金融負債 22,35 13,480 13,323
    その他の非流動負債 23 4,345 5,813
    非流動負債合計 165,746 158,513
    負債合計 471,291 486,811
    資本
    資本金 25 65,476 65,476
    自己株式 25 △7,761 △6,813
    その他の資本の構成要素 25 67,147 108,953
    利益剰余金 25 513,115 419,169
    親会社の所有者に帰属する持分 637,977 586,785
    非支配持分 1,246 1,411
    資本合計 639,223 588,196
    負債及び資本合計 1,110,514 1,075,007
    ② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
    【連結損益計算書】
    (単位:百万円)
    注記番号 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)
    売上収益 27 715,285 677,163
    売上原価 10 △403,318 △399,903
    売上総利益 311,968 277,261
    販売費及び一般管理費 28 △295,155 △289,248
    その他営業収益 29 2,241 10,710
    その他営業費用 29 △16,631 △111,170
    営業利益又は損失(△) 2,422 △112,448
    金融収益 30 5,960 9,204
    金融費用 30 △6,994 △7,518
    持分法による投資利益 16 3,146 4,251
    税引前利益又は損失(△) 4,533 △106,511
    法人所得税費用 18 1,590 20,476
    当期利益又は損失(△) 6,123 △86,035
    当期利益又は損失(△)の帰属
    親会社の所有者 6,123 △86,088
    非支配持分 △0 53
    当期利益又は損失(△) 6,123 △86,035
    1株当たり当期利益又は損失(△)
    基本的1株当たり当期利益又は損失(△)(円) 31 17.86 △261.57
    希薄化後1株当たり当期利益又は損失(△)(円) 31 17.77 △261.57
    【連結包括利益計算書】
    (単位:百万円)
    注記番号 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)
    当期利益又は損失(△) 6,123 △86,035
    その他の包括利益
    純損益に振り替えられることのない項目
    その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動 32 △4,147 12,146
    確定給付制度の再測定 24,32 968 1,900
    持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 32 7 21
    純損益に振り替えられることのない項目合計 △3,172 14,066
    純損益に振り替えられる可能性のある項目
    在外営業活動体の換算差額 32 △2,177 36,830
    キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分 32 359 △45
    持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 32 131 384
    純損益に振り替えられる可能性のある項目合計 △1,687 37,169
    税引後その他の包括利益 △4,859 51,236
    当期包括利益 1,264 △34,799
    当期包括利益の帰属
    親会社の所有者 1,281 △35,068
    非支配持分 △17 269
    当期包括利益 1,264 △34,799
    ③ 【連結持分変動計算書】                                                              (単位:百万円)
    注記番号 親会社の所有者に帰属する持分
    資本金 資本剰余金 自己株式 その他の資本の構成要素
    その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動 確定給付制度の再測定 持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分
    2024年4月1日残高 65,476 897 △7,297 18,965 △1,057
    当期利益又は損失(△)
    その他の包括利益 32 △4,147 968 138
    当期包括利益合計 △4,147 968 138
    剰余金の配当 26
    自己株式の取得及び処分 25 △31 △30,003
    自己株式の消却 25 △29,144 29,144
    株式報酬取引 34 △132 395
    子会社の設立に伴う払込
    子会社に対する所有者持分の変動
    利益剰余金から資本剰余金への振替 28,410
    その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替 △2,909 △968 △10
    所有者との取引額等合計 △897 △464 △2,909 △968 △10
    2025年3月31日残高 65,476 △7,761 11,909 △929
    当期利益又は損失(△)
    その他の包括利益 32 12,048 1,900 405
    当期包括利益合計 12,048 1,900 405
    剰余金の配当 26
    自己株式の取得及び処分 25 △0 △2
    自己株式の消却 25
    株式報酬取引 34 △728 950
    子会社の設立に伴う払込
    子会社に対する所有者持分の変動
    利益剰余金から資本剰余金への振替 728
    その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替 △7,297 △1,900 △17
    所有者との取引額等合計 947 △7,297 △1,900 △17
    2026年3月31日残高 65,476 △6,813 16,660 △541

     (単位:百万円)

    注記番号 親会社の所有者に帰属する持分 非支配持分 資本合計
    その他の資本の構成要素 利益剰余金 合計
    在外営業活動体の換算差額 キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分 合計
    2024年4月1日残高 58,127 △159 75,876 548,843 683,795 1,297 685,091
    当期利益又は損失(△) 6,123 6,123 △0 6,123
    その他の包括利益 32 △2,160 359 △4,842 △4,842 △17 △4,859
    当期包括利益合計 △2,160 359 △4,842 6,123 1,281 △17 1,264
    剰余金の配当 26 △17,328 △17,328 △42 △17,370
    自己株式の取得及び処分 25 △30,034 △30,034
    自己株式の消却 25
    株式報酬取引 34 263 263
    子会社の設立に伴う払込 4 4
    子会社に対する所有者持分の変動 4 4
    利益剰余金から資本剰余金への振替 △28,410
    その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替 △3,887 3,887
    所有者との取引額等合計 △3,887 △41,851 △47,098 △33 △47,132
    2025年3月31日残高 55,966 201 67,147 513,115 637,977 1,246 639,223
    当期利益又は損失(△) △86,088 △86,088 53 △86,035
    その他の包括利益 32 36,713 △45 51,020 51,020 215 51,236
    当期包括利益合計 36,713 △45 51,020 △86,088 △35,068 269 △34,799
    剰余金の配当 26 △16,450 △16,450 △26 △16,475
    自己株式の取得及び処分 25 △3 △3
    自己株式の消却 25
    株式報酬取引 34 222 222
    子会社の設立に伴う払込
    子会社に対する所有者持分の変動 28 28
    利益剰余金から資本剰余金への振替 △728
    その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替 △9,214 9,319 105 △105
    所有者との取引額等合計 △9,214 △7,858 △16,124 △103 △16,228
    2026年3月31日残高 92,679 155 108,953 419,169 586,785 1,411 588,196
    ④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】                            (単位:百万円)
    注記番号 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)
    営業活動によるキャッシュ・フロー
    税引前利益(△は損失) 4,533 △106,511
    減価償却費及び償却費 44,189 43,087
    減損損失 10,816 99,141
    受取利息及び受取配当金 △5,471 △5,632
    持分法による投資損益(△は益) △3,146 △4,251
    固定資産売却損益(△は益) △34 △4,820
    支払利息 2,681 3,541
    売上債権及びその他の債権の増減額(△は増加) 15,298 4,301
    棚卸資産の増減額(△は増加) △20,042 △12,788
    仕入債務及びその他の債務の増減額(△は減少) △1,652 △10,794
    前受金の増減額(△は減少) △3,493 △2,716
    引当金の増減額(△は減少) △2,421 1,984
    その他 9,430 △1,552
    (小計) 50,689 2,990
    利息及び配当金の受取額 8,395 7,917
    利息の支払額 △2,631 △3,354
    法人所得税の支払額又は還付額(△は支払) △8,195 △11,991
    営業活動によるキャッシュ・フロー 48,258 △4,439
    投資活動によるキャッシュ・フロー
    有形固定資産の取得による支出 △52,163 △36,537
    有形固定資産の売却による収入 405 5,329
    無形資産の取得による支出 △17,497 △19,201
    投資有価証券の取得による支出 △865 △1,532
    投資有価証券の売却による収入 7,649 35,702
    投資有価証券の償還による収入 4,000
    子会社又はその他の事業の取得による支出 △12,014
    事業譲渡による収入 3,000
    その他 498 637
    投資活動によるキャッシュ・フロー △69,988 △12,603
    財務活動によるキャッシュ・フロー
    短期借入金の純増減額(△は減少) 33 △9,231 35,111
    長期借入れによる収入 33 69,489 16,000
    長期借入金の返済による支出 33 △34,011 △15,618
    社債の償還による支出 33 △10,000
    リース負債の返済による支出 33 △9,147 △8,047
    配当金の支払額 26 △17,321 △16,447
    非支配持分への配当金の支払額 △42 △26
    自己株式の取得による支出 25 △30,003 △2
    デリバティブの決済による収入 33 10,648
    その他 △189 △114
    財務活動によるキャッシュ・フロー △19,808 858
    現金及び現金同等物に係る換算差額 △1,516 10,629
    現金及び現金同等物増減額(△は減少) △43,054 △5,554
    現金及び現金同等物期首残高 206,644 163,590
    現金及び現金同等物期末残高 163,590 158,036

    【連結財務諸表注記】

    1.報告企業

    株式会社ニコン(以下、当社)は、日本に所在する株式会社であり、東京証券取引所に株式を上場しております。登記されている本社の所在地は、東京都品川区西大井1丁目5番20号であります。

      当社、その子会社(以下、当社グループ)並びに持分法を適用した関連会社及び共同支配企業は、映像事業、精機事業、ヘルスケア事業、コンポーネント事業、デジタルマニュファクチャリング事業等を行っております。当社グループの主な事業内容は、注記「6.事業セグメント」にて開示されております。

     連結財務諸表は、当社グループ並びに持分法を適用した関連会社及び共同支配企業の持分から構成されております。当社は3月31日を期末日としております。
     当連結会計年度末の当社グループの主要な子会社並びに持分法を適用した関連会社及び共同支配企業は、第一部[企業情報]第1[企業の概況]4[関係会社の状況]に記載しております。

    2.作成の基礎

    (1)IFRSに準拠している旨

    当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第312条の規定により国際会計基準(以下、「IFRS」という。)に準拠して作成しております。

    (2)測定の基礎

    当社グループの連結財務諸表は、注記「3.重要性がある会計方針」に記載している金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しております。

    (3)機能通貨及び表示通貨

    当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満を四捨五入して表示しております。

    (4)連結財務諸表の承認

     本連結財務諸表は、2026年6月25日に代表取締役 兼 社長執行役員 CEO 大村泰弘及び執行役員 CFO、財務・経理本部長 松本武史によって承認されております。

    (5)新基準書の早期適用

     当社グループは、2026年3月31日現在有効なIFRSに準拠しており、早期適用しているものはありません。

    (6)新たな基準書及び解釈指針の適用

    当社グループが当連結会計年度より適用した新たな基準書及び解釈指針による、連結財務諸表への重要な影響はありません。

    3.重要性がある会計方針

    (1)連結の基礎

    ① 子会社

    子会社とは、当社グループにより支配されている企業であります。当社グループが投資先の議決権の過半数を保有している場合には、原則として当該投資先を支配していると判断し、子会社に含めております。また、当社グループが保有する議決権が過半数未満の場合であっても、当社グループが投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当該投資先を支配していると判断し、子会社に含めております。

    子会社の財務諸表については、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失した日までの期間を連結財務諸表に含めております。支配を喪失した場合には、支配の喪失に関連した利得及び損失を純損益で認識しております。支配の喪失を伴わない当社グループの持分変動は、資本取引として会計処理し、非支配持分の修正額と支払又は受取対価の公正価値との差額を資本に直接認識し、親会社の所有者に帰属させております。

    子会社が適用する会計方針が当社グループの会計方針と異なる場合には、当社グループの会計方針と整合させるため必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えております。当社グループ内の残高、取引高、収益及び費用は、全額を相殺消去しております。

    一部の子会社では、子会社の所在する現地法制度上、親会社と異なる決算日が要請されていることにより、決算日を統一することが実務上不可能なため当社の決算日と異なる日を決算日としています。連結財務諸表には、子会社の決算日が当社の決算日と異なる場合には、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく子会社の財務数値を用いております。

    ② 関連会社及び共同支配企業に対する投資

    関連会社とは、当社グループが投資先の財務及び経営の方針決定に重要な影響力を有しているが、支配をしていない投資先企業であります。当社グループが投資先の議決権の20%以上50%以下を保有している場合には、原則として重要な影響力を有しているものとしております。

    共同支配企業とは、取決めに対して契約上合意された支配を共有し、関連性のある活動に関する意思決定が、支配を共有している当事者の全員一致の合意を必要とし、かつ、当社グループが当該取決めの純資産に対する権利を有している企業であります。

    関連会社又は共同支配企業の経営成績並びに資産及び負債は、持分法により当社グループの連結財務諸表に反映されます。持分法においては、当初認識時に関連会社又は共同支配企業に対する投資は取得原価で認識され、それ以降は投資先である関連会社又は共同支配企業の純損益及びその他の包括利益の持分の変動に応じて当社グループ持分相当額を認識しております。

    連結財務諸表には、決算日が当社の決算日と異なる日を決算日とする関連会社及び共同支配企業の財務諸表が含まれております。当社の決算日と関連会社及び共同支配企業の決算日との間に生じた重要な取引又は事象の影響については、必要な調整を行っております。

    (2)企業結合

    企業結合は、取得法に基づく会計処理をしております。取得対価は、被取得企業の支配と交換に移転した資産、当社に発生した被取得企業の旧所有者に対する負債及び当社が発行した資本持分の取得日公正価値の合計額として測定されます。

    被取得企業における識別可能な資産及び負債は、以下を除いて、取得日における公正価値で測定しております。

    ① 繰延税金資産又は繰延税金負債は、IAS第12号「法人所得税」に従って認識し測定しております。

    ② 従業員給付契約に係る負債(又は資産)は、IAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しております。

    ③ IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的保有に分類される資産又は処分グループは、当該基準書に従って測定しております。

    ④ 株式報酬に係る負債はIFRS第2号「株式に基づく報酬」に準拠して測定しております。

    のれんは、企業結合で移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額、及び当社グループが以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計が、取得日における識別可能な資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超過額として測定されます。

    当社グループは、非支配持分を公正価値で測定するか、又は識別可能な純資産の認識金額の比例持分で測定するかを、個々の企業結合ごとに選択しております。

    企業結合が生じた報告期間末までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合には、会計処理が完了していない項目は暫定的な金額で測定しております。取得日から1年以内の測定期間に入手した新しい情報が、取得日時点で認識した金額の測定に影響を及ぼすものである場合には、取得日時点で認識した暫定的な金額を遡及修正しております。

    企業結合を達成するために当社グループで発生した取得関連コストは、発生時に費用処理しております。なお、支配獲得後の非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しており、当該取引からのれんは認識しておりません。

    (3)外貨換算

    ① 機能通貨及び表示通貨

    当社グループの各企業の個々の財務諸表は、その企業が事業活動を行う主たる経済環境の通貨である機能通貨で表示しております。当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としております。

    ② 外貨建取引

    外貨建取引は、取引日の直物為替レート又はそれに近似するレートにより機能通貨に換算しております。

    外貨建ての貨幣性項目は、各報告期間の末日現在の為替レートにより機能通貨に換算しております。取得原価で測定される外貨建非貨幣性項目は、取引日の為替レートにより機能通貨に換算しております。公正価値で測定される外貨建非貨幣性項目は、公正価値が決定された日の為替レートにより機能通貨に換算しております。当該換算及び決済により生じる換算差額は、その他の包括利益として認識する場合を除き、純損益として認識し、連結損益計算書の金融収益及び金融費用に含めております。

    ③ 在外営業活動体

    連結財務諸表を表示するために、当社グループの在外営業活動体の資産及び負債(取得により発生したのれん及び公正価値の調整を含む)は、各報告期間の末日現在の為替レートを用いて日本円に換算しております。収益及び費用は、その会計期間中の為替レートが著しく変動していない限り、その期間の平均為替レートで日本円に換算しております。在外営業活動体の財務諸表の換算から生ずる換算差額は、その他の包括利益「在外営業活動体の換算差額」として認識し、その他の資本の構成要素に含めております。在外営業活動体の処分をする場合には、その他の資本の構成要素に累積していた在外営業活動体の換算差額を、処分による利得又は損失が認識される時に資本から純損益に振り替えております。

    なお、在外営業活動体の取得の際に生じたのれん及び公正価値の修正は在外営業活動体の資産及び負債として処理され、期末日の為替レートで換算しております。

    (4)金融商品

    ① デリバティブを除く金融資産

    (ⅰ)当初認識及び測定

    当社グループは、デリバティブを除く金融資産を、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しており、当初認識時において分類を決定しております。

    (a) 償却原価で測定する金融資産
     金融資産は次の条件がともに満たされる場合に償却原価で測定する金融資産に分類しております。

    ・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている場合

    ・金融資産の契約条件により元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる場合

    償却原価で測定する金融資産は、公正価値(直接帰属する取引コストを含む)で当初測定しております。当初測定後は、実効金利法を用いて帳簿価額を算定しております。また償却原価で測定する金融資産に係る利息発生額は連結損益計算書の金融収益に含まれております。

    (b) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

    投資先との取引関係の維持又は強化を主な目的として保有する株式などの資本性金融商品について、当初認識時に、主にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。
     その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後の公正価値の変動をその他の包括利益として認識しております。金融資産の認識を中止した場合には、その他の包括利益を通じて認識された利得又は損失の累計額を利益剰余金に振り替えております。なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産から生じる配当金については、配当を受領する権利が確立された時点で純損益として認識しております。

    (c) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しなかった金融資産及び償却原価で測定する金融資産に分類されない負債性金融商品は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
     純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後の公正価値の変動を純損益として認識しております。

    (ⅱ)金融資産の認識の中止

    金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、あるいは金融資産を譲渡し、実質的に所有に伴うすべてのリスクと経済価値のほとんどすべてを他の企業に移転した場合に、金融資産の認識を中止しております。

    (ⅲ)償却原価で測定する金融資産の減損

    当社グループは、償却原価で測定する金融資産の減損に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しております。
     当社グループは、各報告日において、測定する金融資産に係る信用リスクが当初認識時点以降に著しく増大しているかどうかを評価しております。具体的には、当初認識時点から信用リスクが著しく増大していない場合には、12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定しております。一方、当初認識時点から信用リスクが著しく増大している場合には、残存期間に亘る予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定しております。なお、売上債権であって、重要な金融要素を含んでいない場合には、当初認識時点から常に全期間の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定しております。

    信用リスクが著しく増大しているか否かは、債務不履行発生のリスクの変動に基づき判断しており、債務不履行発生のリスクに変動があるかどうかの判断にあたっては、次を考慮しております。

    ・取引先相手の財務状況
      ・過去の貸倒損失計上実績
      ・過去の期日経過情報

    貸倒引当金繰入額又は戻入額は純損益で認識しており、連結損益計算書の販売費及び一般管理費に含めております。

    ② デリバティブを除く金融負債

    (ⅰ)当初認識及び測定

    当社グループは、デリバティブを除く金融負債を、償却原価で測定する金融負債及び純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しており、当初認識時において分類を決定しております。

    (a) 償却原価で測定する金融負債
     純損益を通じて公正価値で測定する金融負債以外の金融負債は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。
     償却原価で測定する金融負債は、当初認識時に公正価値からその発行に直接起因する取引コストを減算して測定しております。また、当初認識後は、実効金利法に基づく償却原価で測定しており、利息発生額は連結損益計算書の金融費用に含めております。

    (b) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債

    純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識時に公正価値により測定し、当初認識後の公正価値の変動を純損益として認識しております。

    (ⅱ)金融負債の認識の中止

    金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となった時に金融負債の認識を中止しております。

    ③ 金融資産及び金融負債の相殺表示

    金融資産及び金融負債は、残高を相殺する強制可能な法的権利が存在し、純額で決済するか、又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図が存在する場合にのみ、連結財政状態計算書上において純額で表示しております。

      ④ 金融商品の公正価値測定

    報告期間末において、金融商品の公正価値は、活発な市場における公表価格で測定しております。金融商品に関する市場が活発でない、又は市場が存在しない場合は、適切な評価技法を用いて公正価値を測定しております。公正価値で測定する金融商品について、その公正価値の観察可能度合いによって公正価値ヒエラルキーをレベル1から3に分類しております。

    公正価値ヒエラルキーの定義は、次のとおりであります。
    レベル1 - 活発な市場における同一資産又は負債の市場価格により測定した公正価値
    レベル2 - 直接又は間接的に観察可能な価格で構成されたインプットを使用して測定した公正価値
    レベル3 - 資産又は負債に関する観察可能でないインプットを使用して測定した公正価値

    (5)デリバティブ及びヘッジ会計

    当社グループは、為替レート及び金利の変動によるリスクに対処するため、為替予約取引、金利スワップ取引、通貨スワップ取引、通貨オプション取引等のデリバティブ取引を行っております。

    なお、当社グループの方針として投機目的のデリバティブ取引は行っておりません。

    ヘッジの開始時においてヘッジ取引を行うための戦略や、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係について文書化しております。さらに、ヘッジ手段が指定されている期間において関連するヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動を相殺するのにきわめて有効であるかどうかを継続的に評価しております。

    デリバティブは、デリバティブ取引契約が締結された日の公正価値で当初認識し、当初認識後は報告期間末の公正価値で再測定しております。当初認識後の変動は次のとおり処理しております。

    ① 公正価値ヘッジ

    ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動は、純損益として認識しております。ヘッジ対象の公正価値の変動は、ヘッジ対象の帳簿価額を調整するとともに、純損益として認識しております。

    ② キャッシュ・フロー・ヘッジ

    キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定し、かつ適格なデリバティブの公正価値の変動の有効部分はその他の包括利益として認識しております。利得又は損失のうち重要な非有効部分は直ちに純損益として認識しております。

    ヘッジされた予定取引がその後に非金融資産もしくは非金融負債の認識を生じる場合、又は、非金融資産もしくは非金融負債に係るヘッジされた予定取引が公正価値ヘッジが適用される確定約定となった場合には、その他の包括利益で認識し、資本に累積している金額を、当該資産又は負債の当初の原価又はその他の帳簿価額に直接振り替えております。それ以外のキャッシュ・フロー・ヘッジについては、ヘッジされた予想将来キャッシュ・フローが純損益に影響を与えるのと同じ期間に、資本に累積している金額は純損益に振り替えております。ただし、当該金額が損失であり、当該損失の全部又は一部が将来の期間において回収されないと企業が予想する場合には、回収が見込まれない金額を、直ちに純損益に振り替えております。

    当社グループがヘッジ指定を取消した場合、ヘッジ手段が失効、売却、終結又は行使された場合、もしくは、もはやヘッジ会計として適格でない場合には、ヘッジ会計を中止しております。その他の包括利益で認識し、資本に累積している金額は、そのまま資本に残し、ヘッジ対象である取引が最終的に純損益として認識された期間に、純損益に振り替えております。予定取引がもはや発生しないと見込まれる場合には、資本に累積している金額は、直ちに純損益に振り替えております。

    (6)資本

    ① 普通株式

    当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を「資本金」及び「資本剰余金」に計上し、直接発行コスト(税効果考慮後)は「資本剰余金」から控除しております。

    ② 自己株式

    自己株式を取得した場合には取得原価で認識し、資本から控除して表示しております。また、その取得に直接起因する取引コストは、資本から控除しております。自己株式を処分した場合、受取対価を資本の増加として認識し、帳簿価額と受取対価との差額は資本剰余金に含めております。

    (7)現金及び現金同等物

    現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなります。

    (8)棚卸資産

    棚卸資産は、原価と正味実現可能価額のいずれか低い額により測定しております。原価は主として総平均法により算定し、当該原価には購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の保管場所及び状態に至るまでに要したすべての費用を含んでおり、加工費には、固定及び変動製造間接費の適切な配賦額も含んでおります。

    正味実現可能価額とは、通常の事業の過程における予想売価から、完成までに要する見積原価及び販売に要する見積コストを控除した額であります。

    (9)有形固定資産

    当社グループは、有形固定資産の測定方法として原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。

    取得原価には、資産の取得に直接付随する費用、資産除去及び原状回復費用の当初見積額、適格要件を満たす資産の借入コスト等が含まれております。土地及び建設仮勘定以外の有形固定資産は、取得原価から残存価額を控除した償却可能価額について、使用可能となった時点から見積耐用年数にわたり、定額法で減価償却を行っております。

    主な有形固定資産の見積耐用年数は次のとおりであります。

    建物 30~40年
    機械装置 5~10年

    見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各連結会計年度末に見直しを行っております。

    有形固定資産の認識の中止から生じる損益はその処分(売却)による正味収入と帳簿価額の差額を純損益として認識しております。

    (10)無形資産

    当社グループは、無形資産の認識後の測定方法として原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。

    ① 個別取得した無形資産

    個別取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。

    ② 企業結合で取得した無形資産

    企業結合で取得した無形資産は、取得日現在における公正価値で測定しております。

    ③ 自己創設無形資産

    研究活動の支出は、発生した年度に連結損益計算書上の費用として認識しております。

    開発(又は内部プロジェクトの開発局面)における支出は、次のすべての認識要件を満たした場合に限り資産として認識することとしており、その他の支出はすべて発生時に費用処理しております。

    (a) 使用又は売却できるように無形資産を完成させることの、技術上の実行可能性

    (b) 無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという意図

    (c) 無形資産を使用又は売却できる能力

    (d) 無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法

    (e) 無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性

    (f) 開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力

    自己創設無形資産の取得原価は、資産の認識基準を最初に満たした日以降に発生する支出の合計となります。

    耐用年数を確定できる無形資産は、当該無形資産が使用可能となった時点から見積耐用年数にわたり、定額法により償却を行っております。見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各連結会計年度末に見直しを行っております。

    主な無形資産の見積耐用年数は、次のとおりであります。

    技術関連資産 10~13年
    ソフトウエア 5年

    耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産は償却を行わず、毎年又は減損の兆候が存在する場合にはその都度減損テストを実施しております。

    無形資産の認識の中止から生じる損益は、正味処分収入と資産の帳簿価額の差額を純損益として認識しております。

    (11)のれん

    当初認識時点におけるのれんの測定については「(2)企業結合」に記載のとおりです。当初認識後ののれんは、減損損失累計額を控除した取得原価で測定しております。

    のれんは、資金生成単位又は資金生成単位グループに配分し、少なくとも年1回又は減損の兆候がある場合にはその都度、減損テストを実施しております。資金生成単位又は資金生成単位グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、のれんの減損損失を純損益として認識し、その後の戻入れは行っておりません。

    減損については「(13)非金融資産及び持分法で会計処理されている投資の減損損失」に記載のとおりです。

    (12)リース

    当社グループは、契約の開始時に、当該契約がリース又はリースを含む契約であるかどうかを判定しております。契約が、特定された原資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリース又はリースを含む契約であると判定しております。

    ① 借手としてのリース

    当社グループは、リースの開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しております。

    使用権資産の当初測定は、開始日において取得原価によって行っております。開始日後の事後測定は、原価モデルによる測定を採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。使用権資産は、開始日から使用権資産の耐用年数の終了時又はリース期間の終了時のいずれか早い時まで減価償却しております。

    リース負債の当初測定は、開始日において未決済のリース料の現在価値で測定しております。開始日後は、リース負債に係る金利及び支払リース料を反映するようにリース負債を事後測定しております。また、契約条件の変更等があった場合は、リース負債の再測定を行い、使用権資産を修正しております。財政状態計算書上、リース負債は、その他の金融負債に含めて表示しております。

    なお、短期リース及び少額資産のリースのリース料は、リース期間にわたり定額法により費用を認識しております。

    ② 貸手としてのリース

    当社グループは、リースをファイナンス・リース又はオペレーティング・リースのいずれかに分類しております。原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを借手に移転する場合にはファイナンス・リースに分類し、それ以外の場合は、オペレーティング・リースに分類しております。

    (a) ファイナンス・リース

    ファイナンス・リース取引においては、対象リース取引の正味リース投資未回収額を債権として計上しております。

    (b) オペレーティング・リース

    オペレーティング・リースに基づく受取リース料は、リース期間にわたり定額法により収益計上しております。

    (13)非金融資産及び持分法で会計処理されている投資の減損損失

    当社グループでは、各報告期間の末日現在において、非金融資産の減損の兆候の有無を評価しております。

    減損の兆候がある場合には、当該資産の回収可能価額の見積りを行っております。なお、減損の兆候の有無にかかわらず、のれん及び耐用年数の確定できない又は未だ使用可能ではない無形資産については、少なくとも年1回減損テストを実施しております。

    また持分法で会計処理されている投資は、減損の客観的な証拠が存在する場合に、投資全体の帳簿価額を単一の資産として減損テストを実施しております。

    資産又は資金生成単位の回収可能価額は、資産又は資金生成単位の処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としております。個別資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位又は資金生成単位グループの回収可能価額を見積っております。使用価値は、見積将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより算定しており、使用する割引率は、貨幣の時間価値、及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いております。

    全社資産は別個のキャッシュ・インフローを発生させないため、個別の全社資産の回収可能価額は算定できません。全社資産に減損の兆候がある場合、当該資産の処分を決定している場合を除き、全社資産が属する資金生成単位又は資金生成単位グループの回収可能価額を算定し、帳簿価額と比較しております。

    資産又は資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合に、当該資産の帳簿価額をその回収可能価額まで減額し、減損損失として認識しております。

    過去の期間において、のれん以外の資産について認識した減損損失は、減損損失が最後に認識された以後、認識した減損損失がもはや存在しないか、あるいは減少している可能性を示す兆候に基づき、当該資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、算定した回収可能価額と過年度で減損損失が認識されなかった場合の減価償却控除後の帳簿価額とのいずれか低い方を上限として、戻入れております。

    (14)売却目的で保有する非流動資産

    非流動資産(又は資産グループ)の帳簿価額が、継続的使用ではなく、主として売却取引により回収される場合、売却目的保有に分類しております。売却目的保有に分類するためには、現況で直ちに売却することが可能で、当社グループの経営者が売却計画の実行を確約しており、1年以内に売却が完了する予定である必要があります。売却目的保有に分類した資産は、帳簿価額と、売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しております。当該資産については減価償却又は償却は行っておりません。

    (15)従業員給付

    ① 退職後給付

    当社グループの従業員退職後給付制度は、確定給付制度と確定拠出制度があります。

    当社国内グループでは、主として規約型確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を採用しておりますが、一部は中小企業退職金共済制度に加入しております。また、一部の当社在外グループでは、確定給付制度及び確定拠出制度を採用しております。

    (ⅰ)確定給付制度

    確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用は、予測単位積増方式を用いて個々の制度ごとに算定され、その現在価値は、将来の予想支払額に割引率を適用して算定しております。割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した、連結会計年度末の優良社債の市場利回りを参照して決定しております。確定給付制度に係る資産又は負債の純額は、確定給付制度債務の現在価値から、制度資産の公正価値(必要な場合には、確定給付資産の上限及び最低積立要件への調整を含む)を控除したものであり、資産又は負債として連結財務諸表で認識しております。確定給付制度の当期勤務費用及び確定給付負債(資産)の純額に係る利息の純額は純損益として認識しております。確定給付制度の再測定額は、発生した期に一括してその他の包括利益で認識し、直ちに利益剰余金に振り替えております。過去勤務費用は、発生時に純損益として認識しております。

    (ⅱ)確定拠出制度

    確定拠出型の退職給付に係る費用は、従業員が役務を提供した期間に費用処理しております。

    ② その他の長期従業員給付

    長期勤続休暇等の長期従業員給付に関する債務は、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を現在価値に割り引いて算定しております。

    ③ 短期従業員給付

    短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として計上しております。
     当社グループは、従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の法的及び推定的債務を負っており、その債務の金額を信頼性をもって見積ることができる場合、支払われると見積られる額を負債として認識しております。

    (16)株式報酬

    ① 持分決済型株式報酬制度

    当社は、当社の取締役(監査等委員、社外取締役その他の非業務執行取締役を除く)及び執行役員(エグゼクティブ・フェローその他執行役員に準ずるものを含む)(以下、「業務執行取締役等」という)に対する報酬制度として、持分決済型のストック・オプションを採用しております。ストック・オプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定条件が充足されずに失効する数を考慮した上で、権利確定期間にわたり定額法で費用処理し、対応する金額を資本の増加として認識しております。付与されたストック・オプションの公正価値は、ブラック・ショールズ・モデルに基づいて測定されております。

    当社は、業務執行取締役等に対する報酬制度として、持分決済型の譲渡制限付株式報酬制度を採用しております。受け取ったサービスの対価は、付与した当社の株式の公正価値を参照して測定し、測定されたサービスの対価を費用処理するとともに、対応する金額を資本の増加として認識しております。

    当社は、業務執行取締役等に対する報酬制度として、中期経営計画で示す業績の実現及び企業価値の持続的向上のためのインセンティブを一層高めることを目的に、持分決済型の業績連動型株式報酬制度を採用しております。受け取ったサービスの対価は、付与した当社の株式の公正価値を参照して測定し、測定されたサービスの対価を費用処理するとともに、対応する金額を資本の増加として認識しております。

    ② 現金決済型株式報酬制度

    一部の子会社は、同社の企業結合時の取締役に対する報酬制度として、現金決済型の長期インセンティブ報酬制度(Long-Term Incentive Plan)を採用しております。受領した役務及び発生した負債の公正価値を測定しており、権利確定期間にわたって費用として認識し、同額を負債の増加として認識しております。当該負債の公正価値は期末日及び決済日において再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しております。

    (17)引当金

    当社グループは、過去の事象の結果として、現在の法的債務又は推定的債務が存在し、当該債務を決済するために経済的便益をもつ資源の流出が必要となる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に、引当金を認識しております。

    引当金として認識された金額は、報告期間の末日における現在の債務を決済するために要する支出の最善の見積りであります。

    貨幣の時間的価値の影響が重要な場合には、引当金額は見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及びその負債に特有なリスクを反映した税引前の割引率で割り引いた現在価値で測定しております。時の経過に伴う割引額の振戻しは金融費用として認識しております。

    ① 製品保証引当金

    一定期間無償修理を行う旨の約定がある製品に対する修理費に充てるため、過年度の売上実績と保証実績に基づいて将来の製品保証費用を見積り、引当金を認識、測定しております。将来において経済的便益の流出が予測される時期は、各連結会計年度末日より概ね1年以内であります。

    ② 資産除去債務

    事務所等の賃貸借契約に対する原状回復義務及び固定資産に関連する有害物質の除去に備えて、過去の実績に基づき将来支払うと見込まれる資産除去債務を見積り、引当金を認識、測定しております。将来において経済的便益の流出が予測される主な時期は、各連結会計年度末日より1年経過後であります。

    (18)収益の認識

    当社グループは、下記の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。

      ステップ1:顧客との契約を識別する

      ステップ2:契約における履行義務を識別する

      ステップ3:取引価格を算定する

      ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する

      ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する

    当社グループは、「映像事業」において、レンズ交換式・レンズ一体型のデジタルカメラやデジタルシネマカメラ、交換レンズなど、映像関連製品やその周辺領域の製品・サービスを提供、「精機事業」において、FPD露光装置及び半導体露光装置の製品・サービスを提供、「ヘルスケア事業」において、生物顕微鏡などのライフサイエンスソリューション分野、超広角走査型レーザー検眼鏡などのアイケアソリューション分野や細胞受託生産ソリューション分野の製品・サービスを提供、「コンポーネント事業」において、工業用顕微鏡、測定機、X線/CT検査システムなどの産業機器事業関連、光学コンポーネント、光学部品やエンコーダなどのデジタルソリューションズ事業関連、EUV関連コンポーネントや宇宙関連製品などのカスタムプロダクツ事業関連、FPDフォトマスク基板などのガラス事業関連の製品・サービスを提供、「デジタルマニュファクチャリング事業」において、金属3Dプリンターの製品・サービスを提供しております。

    製品の販売及びサービス業務について顧客との契約に基づき履行義務を識別しております。

    製品の販売については、主に顧客への引渡の際に据付を要する製品については据付完了時点、また、据付を要しない製品については引渡時点に、顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、当該時点において収益を認識しております。収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート等を控除した金額で測定しております。

    サービス業務については、履行義務が一時点で充足される場合にはサービス提供完了時点において、一定期間にわたり充足される場合にはサービス提供期間にわたり定額で、又は進捗度に応じて収益を認識しております。

    (19)政府補助金

    政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、補助金が受領されることについて合理的な保証が得られる場合に認識しております。政府補助金で資産を取得した場合、繰延収益として補助金を計上し、当該資産の耐用年数にわたり、規則的に純損益として認識しております。

    (20)法人所得税

    法人所得税費用は当期税金費用と繰延税金費用から構成されております。法人所得税費用は、その他の包括利益又は資本において直接認識される項目から生じる場合や企業結合から生じる場合を除き、当期の純損益として認識しております。

    当期税金費用は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率及び税法は、報告期間の末日までに制定又は実質的に制定されたものであります。

    繰延税金費用は、報告期間の末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異に基づいて算定しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しております。

    繰延税金資産及び負債は、報告期間の末日までに制定され、又は実質的に制定されている税率(及び税法)に基づいて、資産が実現する期又は負債が決済される期に適用されると予想される税率で算定しております。

    なお、次の一時差異に対しては、繰延税金資産又は負債を計上しておりません。

    ・のれんの当初認識から生じる一時差異

    ・企業結合以外の取引で、かつ会計上の利益にも課税所得(欠損金)にも影響を与えない取引における資産又は負債の当初認識から生じる一時差異

    ・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合

    ・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消の時点をコントロールすることができ、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合

     繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に対して課されている場合、相殺しております。

    当社及び一部の国内連結子会社では、グループ通算制度を適用しております。また、一部の在外連結子会社では、連結納税制度を適用しております。

    当社グループは、経済協力開発機構が公表した第2の柱モデルを導入するために制定又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関して、認識及び情報開示に対する例外を適用しております。

    (21)1株当たり当期利益

    基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期利益を、各連結会計年度中の発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。

    希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整して計算しております。

    4.見積り及び判断の利用

    連結財務諸表の作成において、資産、負債、収益及び費用の報告額は経営者による会計方針の選択や見積りにより影響されます。見積りの算定の基礎となる仮定は、過去の経験及び入手可能な情報を収集し、報告期間の末日現在において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者による最善の判断に基づいております。経済状態や市場、消費動向、また当社各事業の属する産業における需要や供給の変化等を踏まえた一定の仮定を置いたうえで、見積りを行っております。しかし、その性質上、これらの見積りは、将来において、異なる結果となる可能性があります。

    見積りは継続して見直されております。これらの見直しによる影響は、当該見積りを見直した期間及び将来の期間において認識しております。

    連結財務諸表に重要な影響を与える会計方針を適用する過程で経営者が行った判断に関する情報は、次のとおりであります。

    ・子会社、関連会社及び共同支配企業の範囲(「3.重要性がある会計方針(1)連結の基礎」)

    ・収益認識(「3.重要性がある会計方針(18)収益の認識」)

    翌連結会計年度に資産や負債の帳簿価額の重要な修正につながるリスクを伴う見積り及びその基礎となる仮定は次のとおりであります。

    ・企業結合により取得した資産及び引き受けた負債の公正価値の見積り

    (注記3.重要性がある会計方針(2)企業結合、注記7.企業結合)

    ・金融商品の公正価値測定

    (注記3.重要性がある会計方針(4)金融商品、注記35.金融商品)

    ・棚卸資産の評価

    (注記3.重要性がある会計方針(8)棚卸資産、注記10.棚卸資産)

    ・有形固定資産、無形資産及び使用権資産の耐用年数

    (注記3.重要性がある会計方針(9)有形固定資産、(10)無形資産、(12)リース)

    ・非金融資産の減損テストにおける割引キャッシュ・フロー予測の計算に用いた重要な仮定

    (注記3.重要性がある会計方針(13)非金融資産及び持分法で会計処理されている投資の減損損失、

    注記15.非金融資産の減損損失)

    ・従業員給付

    (注記3.重要性がある会計方針(15)従業員給付、注記24.従業員給付)

    ・株式報酬

    (注記3.重要性がある会計方針(16)株式報酬、注記34.株式報酬)

    ・引当金の会計処理と評価

    (注記3.重要性がある会計方針(17)引当金、注記21.引当金)

    ・繰延税金資産の回収可能性

    (注記3.重要性がある会計方針(20)法人所得税、注記18.法人所得税)

    ・偶発負債の将来の経済的便益の流出の可能性

    (注記38.偶発負債)

    5.未適用の公表済基準書

    連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書及び解釈指針の新設又は改訂のうち、以下を除き、重要な影響を及ぼす該当事項はありません。なお、以下基準の適用による影響は検討中であります。

    基準書 基準名 強制適用時期(以降開始年度) 当社グループ適用年度 新設・改訂の概要
    IFRS第18号 財務諸表における表示及び開示 2027年1月1日 2028年3月期 ・損益計算書における比較可能性の改善・経営者が定義した業績指標の透明性の向上・財務諸表における情報のより有用なグルーピング

    6.事業セグメント

    (1)報告セグメントの概要

    当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

    当社グループは経済的特徴の類似性等を考慮したうえで各事業部を集約し、「映像事業」、「精機事業」、「ヘルスケア事業」、「コンポーネント事業」及び「デジタルマニュファクチャリング事業」の5つを報告セグメントとしております。

    「映像事業」はレンズ交換式・レンズ一体型のデジタルカメラやデジタルシネマカメラ、交換レンズなど、映像関連製品やその周辺領域の製品・サービスを提供、「精機事業」はFPD露光装置及び半導体露光装置の製品・サービスを提供、「ヘルスケア事業」は生物顕微鏡などのライフサイエンスソリューション分野、超広角走査型レーザー検眼鏡などのアイケアソリューション分野、細胞受託生産ソリューション分野の製品・サービスを提供、「コンポーネント事業」は工業用顕微鏡、測定器、X線/CT検査システムなどの産業機器事業関連、光学コンポーネント、光学部品やエンコーダなどのデジタルソリューションズ事業関連、EUV関連コンポーネントや宇宙関連などのカスタムプロダクツ事業関連、FPDフォトマスク基板などのガラス事業関連の製品・サービスを提供、「デジタルマニュファクチャリング事業」は金属3Dプリンターの製品・サービスを提供しております。

    (2)報告セグメントに関する情報

    報告セグメントの会計処理方法は、注記「3.重要性がある会計方針」で記載している当社グループの会計方針と同じであります。報告セグメントの利益は、営業利益をベースとした数値であります。

    セグメント間の売上収益は市場実勢価格に基づいております。

    当社グループのセグメント情報は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日) 映像事業 精機事業 ヘルスケア事業 コンポーネント事業 デジタルマニュファクチャリング事業 その他(注1) 合計 調整額(注2) 連結
    売上収益
    外部顧客からの売上収益 295,363 201,963 116,452 74,136 23,356 4,015 715,285 715,285
    セグメント間の売上収益 2,140 185 156 8,319 340 97,006 108,147 △108,147
    売上収益合計 297,503 202,148 116,608 82,456 23,696 101,021 823,432 △108,147 715,285
    セグメント利益又は損失(△)(注3) 41,306 1,544 6,735 7,185 △15,225 2,922 44,468 △42,047 2,422
    金融収益 5,960
    金融費用 △6,994
    持分法による投資利益 3,146
    税引前利益又は損失(△) 4,533
    セグメント資産 166,079 165,754 133,808 77,447 133,003 43,660 719,752 390,762 1,110,514
    その他の項目
    減損損失(注4) 850 7,886 1,009 9,746 1,071 10,816
    減価償却費及び償却費 8,420 5,276 6,608 5,562 6,326 3,583 35,774 8,415 44,189
    有形固定資産、使用権資産、のれん及び無形資産の増加額 24,056 9,355 7,572 10,212 6,495 4,353 62,044 22,109 84,153

    (注1)「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。

    (注2)セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の「営業損失」と調整を行っております。セグメント利益又は損失(△)の調整額には、セグメント間取引消去1,911百万円及び各セグメントに配賦されない全社損益△43,958百万円が含まれております。全社損益には、主に基礎研究や新規事業創設、ものづくり革新に関連する「成長投資関連費用」△20,457百万円、また本社機能の一般管理費、各セグメントに配賦されないその他営業損益を合算した「本社管理部門費用」△23,500百万円が含まれております。
    セグメント資産は、連結財政状態計算書の資産と調整を行っております。セグメント資産の調整額には、各セグメントに配分していない全社資産388,054百万円、セグメント間取引消去2,708百万円が含まれております。全社資産は主に当社及び連結子会社での余資運用資金(現金及び現金同等物)、長期投資資金(株式)、繰延税金資産、各セグメント共用の固定資産及び使用権資産の一部であります。

    (注3)セグメント利益又は損失(△)には、連結損益計算書の「その他営業費用」に計上している構造改革関連費用が含まれております。内訳は、映像事業△41百万円、精機事業△1,265百万円、コンポーネント事業△1,823百万円及び各セグメントに配賦されない全社損益△1,794百万円であります。

    (注4)減損損失の主な内訳は、注記「15.非金融資産の減損損失」に記載されております。

    (単位:百万円)
    当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日) 映像事業 精機事業 ヘルスケア事業 コンポーネント事業 デジタルマニュファクチャリング事業 その他(注1) 合計 調整額(注2) 連結
    売上収益
    外部顧客からの売上収益 290,053 167,258 111,922 76,176 28,090 3,664 677,163 677,163
    セグメント間の売上収益 1,464 243 207 8,407 69 89,681 100,072 △100,072
    売上収益合計 291,517 167,501 112,129 84,583 28,160 93,345 777,235 △100,072 677,163
    セグメント利益又は損失(△)(注3) 16,715 △4,565 1,561 9,553 △106,282 1,401 △81,617 △30,831 △112,448
    金融収益 9,204
    金融費用 △7,518
    持分法による投資利益 4,251
    税引前利益又は損失(△) △106,511
    セグメント資産 174,333 170,191 144,110 73,844 62,984 61,504 686,967 388,040 1,075,007
    その他の項目
    減損損失(注4) 37 5,778 11 1,548 90,627 31 98,032 1,110 99,141
    減価償却費及び償却費 9,786 3,764 7,062 5,646 6,670 3,669 36,598 6,490 43,087
    有形固定資産、使用権資産、のれん及び無形資産の増加額 10,914 9,723 11,547 5,587 7,904 6,141 51,815 14,341 66,156

    (注1)「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。

    (注2)セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の「営業損失」と調整を行っております。セグメント利益又は損失(△)の調整額には、セグメント間取引消去284百万円及び各セグメントに配賦されない全社損益 △31,115百万円が含まれております。全社損益には、主に基礎研究や新規事業創設、ものづくり革新に関連する「成長投資関連費用」△17,881百万円、また本社機能の一般管理費、各セグメントに配賦されないその他営業損益を合算した「本社管理部門費用」△13,235百万円が含まれております。
    セグメント資産は、連結財政状態計算書の資産と調整を行っております。セグメント資産の調整額には、各セグメントに配分していない全社資産400,285百万円、セグメント間取引消去△12,245百万円が含まれております。全社資産は主に当社及び連結子会社での余資運用資金(現金及び現金同等物)、長期投資資金(株式)、繰延税金資産、各セグメント共用の固定資産及び使用権資産の一部であります。

    (注3)セグメント利益又は損失(△)には、連結損益計算書の「その他営業費用」に計上している構造改革関連費用が含まれております。内訳は、映像事業△3,210百万円、精機事業△896百万円、コンポーネント事業△693百万円、デジタルマニュファクチャリング事業△685百万円、その他△1,150百万円及び各セグメントに配賦されない全社損益△751百万円であります。

    (注4)減損損失の主な内訳は、注記「15.非金融資産の減損損失」に記載されております。

    (3)地域別情報

    外部顧客からの売上収益

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    日本 101,893 100,321
    米国 185,314 166,330
    欧州 115,513 121,335
    中国 169,590 170,475
    その他 142,975 118,703
    合計 715,285 677,163

    (注) 売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

        日本、米国及び中国以外の区分に属する主な国又は地域は、次のとおりであります。
        ① 欧州:英国、フランス、ドイツ
        ② その他:カナダ、アジア、中東、オセアニア、中南米

    非流動資産

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    日本 140,008 147,336
    北米 27,041 24,027
    欧州 149,012 75,291
    中国 4,621 4,826
    タイ 8,138 10,705
    その他 2,685 2,706
    合計 331,503 264,890

    (注) 非流動資産を資産の所在地により、国又は地域に分類しております。
    日本、中国及びタイ以外の区分に属する主な国又は地域は、次のとおりであります。
    ① 北米:米国、カナダ
    ② 欧州:英国、フランス、ドイツ
    ③ その他:アジア、中東、オセアニア、中南米
    金融商品、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を含んでおりません。

    (4)主要な顧客に関する情報

    売上高の10%以上を占める単一の外部顧客が存在しないため、記載しておりません。

    7.企業結合

    前連結会計年度に生じた企業結合は、次のとおりであります。

    当社は、RED.com, LLC(以下「RED社」)の持分のすべてを2024年4月8日に取得し、完全子会社化しました。

    (1)企業結合の概要

    ① 被取得企業の名称、事業の内容

     名称  :RED.com, LLC(現社名:RED Digital Cinema, Inc.)

     事業内容:業務用シネマカメラの開発、製造、販売、サービス

    ② 企業結合を行った主な理由

    RED社は2005年の創業以来、映画やCM撮影などに使用されるプロフェッショナル向けのシネマカメラを手掛ける企業です。RED社は、独自のRAW圧縮技術による「RED ONE 4K」や最先端の「V-RAPTOR [X]」などのデジタルシネマカメラを開発するなど、シネマカメラ市場をリードする製品を多くリリースしてきました。また、RED社の製品は、アカデミー賞の受賞をはじめとした数多くのハリウッド作品に選ばれており、世界中の監督やシネマトグラファーからその革新性と画質が高い評価を得ております。

    今回の子会社化により、製品開発における高い信頼性や映像処理技術、ユーザーインターフェイス、光学技術などの知見を持つ当社と、独自の画像圧縮技術やカラーサイエンスをはじめとしたシネマカメラにおけるノウハウを培ってきたRED社の強みが一体化され、業務用動画機において特色のある製品開発が可能になります。当社とRED社はそれぞれの知見やノウハウを結集し、双方の事業基盤やネットワークを最大限活用しながら、今後拡大が見込まれる業務用動画市場の開拓を目指します。

    ③ 被取得企業の支配を獲得した方法

     現金を対価とする持分の取得

    ④ 支配獲得日

     2024年4月8日

    ⑤ 取得した議決権比率

     100%

    (2)取得対価及びその内訳

    (単位:百万円)
    項目 金額
    現金 12,722
    取得対価の合計(注) 12,722

    (注)持分取得後における価格調整が完了し、取得対価は確定しております。

    (3)取得関連コスト

    当該企業結合に係る取得関連コストは、前連結会計年度において575百万円を連結損益計算書上の「販売費及び一般管理費」に計上しております。

    (4)支配獲得日における資産及び負債の公正価値及びのれん

    (単位:百万円)
    項目 暫定的な公正価値 修正額 修正後の公正価値
    流動資産 6,402 82 6,483
    非流動資産(注1) 8,957 313 9,270
    資産合計 15,359 395 15,754
    流動負債 3,077 342 3,418
    非流動負債 2,216 △1,850 365
    負債合計 5,292 △1,509 3,784
    純資産 10,066 1,904 11,970
    取得により生じたのれん(注2) 3,101 △2,349 752

    当該企業結合に関し、取得した資産及び引き受けた負債の金額及び発生したのれんに対する取得対価の配分が確定しておらず暫定的な処理を行っておりましたが、前連結会計年度に配分が確定したことに伴い、支配獲得日におけるのれんの金額を修正しております。

    (注1)識別可能な無形資産7,167百万円が含まれており、技術関連資産が7,167百万円となります。

    (注2)のれんは、今後の事業展開により期待される将来の超過収益力であります。また、認識されたのれんのうち、税務上損金算入が見込まれるものはありません。

    (5)子会社の支配獲得による支出

    RED社持分の取得価額と取得のための支出(純額)との関係は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    項目 金額
    RED社持分の取得対価 12,722
    RED社現金及び現金同等物 △708
    差引:RED社取得のための支出 12,014

    (注)持分取得後における価格調整が完了し、取得対価は確定しております。

    (6)当社グループの業績に与える影響

    連結損益計算書に計上されている取得日以降の被取得企業の売上収益は5,960百万円、親会社の所有者に帰属する当期損失は7,064百万円であります。

    (7)企業結合が期首に完了したと仮定した場合の、当社グループの売上収益及び当期損益

    当該企業結合が期首に完了したと仮定した場合の売上収益及び当期損益は、前連結会計年度の連結損益計算書に与える影響額に重要性が乏しいため、記載を省略しております。

    当連結会計年度に生じた企業結合は、ありません。

    8.現金及び現金同等物

    現金及び現金同等物の内訳は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    現金及び現金同等物
    現金及び預金 130,428 111,413
    預入期間が3ヶ月以内の定期預金等 33,162 46,623
    合計 163,590 158,036

    9.売上債権及びその他の債権

    売上債権及びその他の債権の内訳は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    受取手形及び売掛金 93,589 89,386
    リース債権 25,790 30,014
    その他 7,245 9,745
    貸倒引当金(控除) △1,183 △1,686
    合計 125,441 127,459

    (注) 売上債権及びその他の債権は償却原価で測定する金融資産に分類しております。

    貸倒引当金については、注記「35.金融商品(5)信用リスク管理」をご参照ください。

    10.棚卸資産

    棚卸資産の内訳は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    商品及び製品 116,668 132,546
    仕掛品 126,057 129,915
    原材料及び貯蔵品 64,807 70,411
    合計 307,533 332,872

    前連結会計年度に費用処理した棚卸資産の金額は、売上原価403,127百万円とその他営業費用230百万円であります。売上原価には、正味実現可能価額が簿価を下回る資産に対して、廃棄・評価減した棚卸資産の金額18,220百万円が含まれております。その他営業費用には、廃棄・評価減した棚卸資産の金額230百万円を「構造改革関連費用」に含めて計上しております。

    当連結会計年度に費用処理した棚卸資産の金額は、売上原価399,690百万円であります。売上原価には、正味実現可能価額が簿価を下回る資産に対して、廃棄・評価減した棚卸資産の金額12,871百万円が含まれております。

    11.その他の金融資産

    (1)内訳

    その他の金融資産の内訳は、次のとおりであります。 

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    デリバティブ資産 511 462
    株式 51,954 47,183
    その他 26,762 28,645
    合計 79,227 76,291
    その他の金融資産(流動) 3,116 2,316
    その他の金融資産(非流動) 76,111 73,974

    金融資産の分類については、注記「35.金融商品(2)金融商品の分類」をご参照ください。デリバティブ資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産(ヘッジ会計が適用されているものを除く)、株式は主にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産にそれぞれ分類しております。

    (2)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

    ① 主な銘柄及び公正価値

    株式は主に取引関係の維持・強化目的で保有しているため、主にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。

    (単位:百万円)
    銘柄 前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    東京海上ホールディングス(株) 8,191 7,834
    (株)めぶきフィナンシャルグループ 4,641 6,782
    三菱地所(株) 4,429 5,247
    ウシオ電機(株) 2,710 4,123
    (株)京都フィナンシャルグループ 2,070 3,695
    (株)百十四銀行 1,505 3,618
    (株)しずおかフィナンシャルグループ 1,365 2,156
    三菱瓦斯化学(株) 1,578 1,829
    (株)エスケーエレクトロニクス 1,334 1,711
    (株)アバールデータ 1,451 1,667

    ② 認識の中止時点における公正価値、資本でその他の包括利益として認識されていた累積損益

    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

    (単位:百万円)
    公正価値 資本でその他の包括利益として認識されていた累積損益
    7,596 2,909

    当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

    (単位:百万円)
    公正価値 資本でその他の包括利益として認識されていた累積損益
    35,691 7,297

    資本でその他の包括利益として認識されていた累積損益は、認識の中止時点で利益剰余金に振り替えております。

    12.その他の資産

    その他の資産の内訳は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    未収消費税等 7,165 8,317
    前払費用 5,340 5,503
    未収還付法人税等 2,568 6,567
    その他 6,284 6,347
    合計 21,357 26,734
    その他の資産(流動) 20,540 25,816
    その他の資産(非流動) 817 918

    13.有形固定資産

    (1)増減表

    有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減は次のとおりであります。

    取得原価
    (単位:百万円)
    建物及び構築物 機械装置及び運搬具 土地 建設仮勘定 その他 合計
    前連結会計年度(2024年4月1日) 154,873 207,454 15,251 36,658 96,361 510,597
    取得 202 2,168 47,466 1,675 51,511
    企業結合による取得 27 161 6 615 808
    処分 △4,847 △6,705 △10 △7,380 △18,942
    科目振替等 39,199 10,606 △72,277 9,986 △12,486
    為替換算差額 884 1,920 △6 5 685 3,488
    前連結会計年度(2025年3月31日) 190,337 215,603 15,245 11,848 101,943 534,976
    取得 783 2,454 35,490 1,055 39,782
    処分 △8,811 △9,911 △97 △53 △4,888 △23,761
    科目振替等 7,045 8,531 △29,946 6,361 △8,009
    為替換算差額 4,328 6,148 399 233 4,777 15,885
    当連結会計年度(2026年3月31日) 193,683 222,824 15,547 17,572 109,248 558,874
    減価償却累計額及び減損損失累計額
    (単位:百万円)
    建物及び構築物 機械装置及び運搬具 土地 建設仮勘定 その他 合計
    前連結会計年度(2024年4月1日) 113,538 185,105 172 370 77,985 377,170
    減価償却費(注1) 6,974 8,101 6,629 21,703
    減損損失(注2) 985 2,561 2,300 2,013 7,859
    処分 △4,847 △6,539 △7,329 △18,715
    科目振替等 60 △2,266 △138 △416 △2,761
    為替換算差額 769 1,902 1 575 3,247
    前連結会計年度(2025年3月31日) 117,480 188,863 172 2,533 79,455 388,503
    減価償却費(注1) 6,397 8,413 6,969 21,779
    減損損失(注2) 3,224 2,613 3,568 550 9,955
    処分 △8,542 △7,175 △52 △4,311 △20,080
    科目振替等 △43 △2,619 △790 △603 △4,055
    為替換算差額 3,101 5,171 6 3,736 12,014
    当連結会計年度(2026年3月31日) 121,617 195,267 172 5,264 85,795 408,116

    (注1)有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれて

            おります。

    (注2)注記「15. 非金融資産の減損損失」をご参照ください。

    帳簿価額

    (単位:百万円)
    建物及び構築物 機械装置及び運搬具 土地 建設仮勘定 その他 合計
    前連結会計年度(2025年3月31日) 72,857 26,740 15,073 9,315 22,488 146,473
    当連結会計年度(2026年3月31日) 72,066 27,557 15,375 12,308 23,452 150,758
    (2)担保に供している資産

    担保に供している有形固定資産の金額に重要性はないため、記載を省略しています。

    (3)コミットメント

    前連結会計年度及び当連結会計年度現在の、有形固定資産の取得に関するコミットメントは、それぞれ10,084百万円及び27,153百万円であります。

    14.のれん及び無形資産

    (1)増減表
     のれん及び無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減は次のとおりであります。

    取得原価
    (単位:百万円)
    のれん 技術関連資産 顧客関連資産 商標権 ソフトウエア 工業所有権 開発費 その他 合計
    前連結会計年度(2024年4月1日) 89,702 65,771 1,958 801 83,857 26,417 27,898 1,753 298,157
    取得による増加 11,504 686 51 12,240
    企業結合による取得 752 7,167 579 239 8,737
    内部開発による増加 5,587 5,587
    処分 △2,235 △232 △3,390 △66 △5,923
    科目振替等 △2,305 △303 17 △2,592
    為替換算差額 △658 △716 △22 5 △131 3 △315 △55 △1,890
    前連結会計年度(2025年3月31日) 89,796 72,222 1,937 806 91,269 26,809 29,780 1,699 314,317
    取得による増加 13,403 472 2 13,877
    内部開発による増加 6,352 6,352
    処分 △982 △309 △390 △8,550 △464 △842 △658 △12,195
    科目振替等 △2,329 △44 1 △2,371
    為替換算差額 9,398 7,377 167 33 1,361 69 3,604 65 22,073
    当連結会計年度(2026年3月31日) 98,211 79,291 2,103 449 95,154 26,843 38,893 1,109 342,053

     償却累計額及び減損損失累計額

    (単位:百万円)
    のれん 技術関連資産 顧客関連資産 商標権 ソフトウエア 工業所有権 開発費 その他 合計
    前連結会計年度(2024年4月1日) 6,022 23,379 1,509 439 68,304 25,013 13,547 1,371 139,583
    償却費(注1) 6,651 88 9 3,984 350 2,045 82 13,210
    減損損失(注2) 329 122 355 1,400 480 57 2,743
    処分 △2,235 △232 △2,921 △63 △5,451
    科目振替等 △122 △86 △336 △28 △573
    為替換算差額 △15 △317 △58 1 △91 4 △135 △46 △658
    前連結会計年度(2025年3月31日) 6,336 29,835 1,538 804 71,240 25,049 12,679 1,373 148,854
    償却費(注1) 5,938 46 2 4,434 334 2,438 65 13,258
    減損損失(注2) 61,268 26,338 177 589 10 11 88,392
    処分 △982 △309 △390 △8,518 △842 △624 △11,665
    科目振替等 △17 △31 △48
    為替換算差額 1,592 3,568 145 33 740 17 1,505 49 7,648
    当連結会計年度(2026年3月31日) 68,214 65,370 1,906 449 68,468 25,379 15,790 864 246,439

    (注1)無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。

    (注2)注記「15. 非金融資産の減損損失」をご参照ください。

      帳簿価額

    (単位:百万円)
    のれん 技術関連資産 顧客関連資産 商標権 ソフトウエア 工業所有権 開発費 その他 合計
    前連結会計年度(2025年3月31日) 83,459 42,387 398 2 20,029 1,760 17,101 326 165,462
    当連結会計年度(2026年3月31日) 29,997 13,921 197 26,686 1,464 23,103 246 95,614

    (2)担保に供している資産

    担保に供している資産はありません。

    (3)コミットメント

    前連結会計年度及び当連結会計年度現在の、無形資産の取得に関するコミットメントは、それぞれ655百万円及び1,682百万円であります。

    (4)重要な無形資産

    当連結会計年度現在において、当社グループの主な無形資産は技術関連資産であります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日) 残存償却年数
    Nikon SLM Solutions AG 29,446 3,147 7年
    Optos Plc 6,472 4,735 2年

    15.非金融資産の減損損失

    (1)減損損失

    当社グループは、事業の種類別セグメントをもとに、概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位にグルーピングを行った資金生成単位にて、資産の減損判定を実施しております。なお、遊休資産については今後の具体的な使用又は売却の見込みを勘案し、個別資産又は複数の資産をグルーピングした資金生成単位にて減損判定を実施しております。減損判定の結果、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、その回収可能価額まで帳簿価額を減額し、減損損失として計上しております。回収可能価額は、資産又は資金生成単位の処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としております。減損損失は、連結損益計算書の「その他営業費用」に含まれております。

    (2)認識した減損損失及び認識に至った事象及び状況

    当社グループは、減損判定の結果、前連結会計年度及び当連結会計年度において減損損失をそれぞれ10,816百万円及び99,141百万円計上しております。減損損失の資産別内訳は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    有形固定資産 7,859 9,955
    使用権資産 215 783
    無形資産 2,413 27,124
    のれん 329 61,268
    その他 11
    合計 10,816 99,141

    減損損失のセグメント別の内訳は、注記「6.事業セグメント」をご参照ください。

    (前連結会計年度)

    映像事業において、主に英国の生産・販売子会社であるMark Roberts Motion Control Limitedで、市況の悪化に伴い当初想定された収益が見込まれなくなったことから、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として減損損失850百万円を計上しております。回収可能価額は使用価値に基づき算定しており、税引前の割引率は、当該資金生成単位の加重平均資本コストを基礎に18.0%としております。なお、当該減損損失には、のれん及び識別可能資産が329百万円及び477百万円含まれております。

    精機事業において、当社で主要顧客の投資計画の見直しや半導体市況の回復の遅れに伴い、当初想定された収益が見込まれなくなったことから、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として7,886百万円計上しております。回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値に基づいており、マーケット・アプローチ及びコスト・アプローチにより算定しております。当該公正価値はヒエラルキーレベル3に区分しております。

    コンポーネント事業において、主に欧州等の生産・販売子会社の再編に伴い、今後の具体的な使用が見込まれない固定資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として1,009百万円計上しております。回収可能価額は使用価値に基づき算定しており、その価値を備忘価額等としております。

    上記に加え、各セグメントに配賦されない全社損益において、当社の拠点再編に伴い、今後の具体的な使用が見込まれない固定資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として1,071百万円計上しております。回収可能価額は使用価値に基づき算定しており、その価値を備忘価額等としております。

    なお、減損損失10,816百万円のうちコンポーネント事業及び各セグメントに配賦されない全社損益における減損損失1,003百万円及び1,071百万円は、構造改革関連費用として計上しております。詳細は、注記「29.その他営業収益及び費用」をご参照ください。

    (当連結会計年度)

    精機事業において、半導体露光装置ビジネスの低迷により、当初想定された収益が見込まれなくなったことから、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として5,778百万円計上しております。回収可能価額は主に処分コスト控除後の公正価値に基づいており、マーケット・アプローチ及びコスト・アプローチにより算定しております。当該公正価値はヒエラルキーレベル3に区分しております。

    コンポーネント事業において、主に米国の開発・生産拠点であるAvonix Imaging, Inc.で買収時に想定していた収益構造の前提が変化したことにより、当初想定された収益が見込まれなくなったことから、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として1,467百万円計上しております。回収可能価額は主に使用価値に基づき算定しており、税引後の割引率は当該資金生成単位の加重平均資本コストを基礎に10.7%(前連結会計年度10.6%)としております。なお、当該減損損失にはAvonix Imaging, Inc.に関するのれん701百万円及び識別可能無形資産270百万円が含まれております。

    デジタルマニュファクチャリング事業において、金属3Dプリンター市場の将来成長率の低下や競争環境の激化等を背景に、当初想定された収益が見込まれなくなったことから、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として90,627百万円計上しております。回収可能価額は主に使用価値に基づき算定しており、税引後の割引率は当該資金生成単位の加重平均資本コストを基礎に10.3%としております。なお、当該減損損失にはNikon SLM Solutions AGに関するのれん60,568百万円及び識別可能無形資産26,244百万円が含まれております。

    その他の事業において、事業の見直しに伴い、今後の具体的な使用が見込まれない固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として608百万円計上しております。回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値に基づき算定しており、その価値を備忘価額等としております。当該公正価値はヒエラルキーレベル3に区分しております。

    上記に加え、各事業部で今後の具体的な使用が見込まれない固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として662百万円計上しております。回収可能価額は主に処分コスト控除後の公正価値に基づき算定しており、その価値を備忘価額等としております。当該公正価値はヒエラルキーレベル3に区分しております。

    なお、減損損失99,141百万円のうちその他の事業における減損損失608百万円は、構造改革関連費用として計上しております。詳細は、注記「29.その他営業収益及び費用」をご参照ください。

    (3)のれんの減損テスト

    資金生成単位又は資金生成単位グループに配分されたのれんの帳簿価額は、以下のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    映像事業 741 792
    ヘルスケア事業 26,840 28,683
    コンポーネント事業 1,156 522
    デジタルマニュファクチャリング事業 54,723
    合計 83,459 29,997

    各資金生成単位又は資金生成単位グループに配分されたのれんのうち、主要なものの帳簿価額はOptos Plc 28,440百万円(前連結会計年度:26,597百万円)であり、その資金生成単位はヘルスケア事業に属しております。

    (Nikon SLM Solutions AG)

    デジタルマニュファクチャリング事業におけるNikon SLM Solutions AGののれんについて、当該資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回ったため、減損損失 60,568百万円を計上いたしました。

    回収可能価額は、使用価値に基づき算定しております。使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映し、経営者が承認した5年間の事業計画を基礎としております。計画後8年目まではインフレ率に基づく継続成長率2.2%まで逓減する成長率を設定し、9年目以降の継続価値を加味したキャッシュ・フローの見積額(税引後)を現在価値に割り引いて算定しております。税引後の割引率は、当該資金生成単位の加重平均資本コストを基礎に10.3%としております。

    (Optos Plc)

    回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値に基づき算定しております。処分コスト控除後の公正価値は、過去の経験と外部からの情報を反映し、経営者が承認した10年間の事業計画、及び事業計画の期間超過後は成長率を基礎とした継続価値によるキャッシュ・フローの見積額(税引後)を現在価値に割り引いて算定しております。

    キャッシュ・フロー予測を延長するために用いた成長率は2.1%(前連結会計年度:2.3%)であり、税引後の割引率は、当該資金生成単位の加重平均資本コストを基礎に10.7%(前連結会計年度:10.6%)としております。

    なお、回収可能価額は各資金生成単位又は資金生成単位グループの帳簿価額を11,981百万円上回っていますが、仮に割引率が1.6%上昇した場合には、公正価値が帳簿価額を下回り減損損失が発生する可能性があります。

    16.持分法で会計処理されている投資

    (1)関連会社に対する投資

    個々には重要性のない関連会社に対する投資の帳簿価額は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    帳簿価額合計 4,618 6,753

    個々には重要性のない関連会社の当期包括利益の持分取込額は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    当期利益に対する持分取込額 2,928 3,929
    その他の包括利益に対する持分取込額 138 405
    当期包括利益に対する持分取込額 3,066 4,334

    (2)共同支配企業に対する投資

    個々には重要性のない共同支配企業に対する投資の帳簿価額は以下のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    帳簿価額合計 5,449 5,663

    個々には重要性のない共同支配企業の当期包括利益の持分取込額は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    当期利益に対する持分取込額 218 322
    その他の包括利益に対する持分取込額
    当期包括利益に対する持分取込額 218 322

    17.リース

    (1)借手側

    当社グループが、借手としてリースしている資産は主にオフィスビルや倉庫などの不動産であり、一部の契約には延長オプションや解約オプションが付与されております。延長オプションは、契約期間終了より一定期間の契約を延長するオプションであり、解約オプションは、契約に定めた期間より前に貸手に書面をもって通知した場合に早期解約が可能となるオプションであります。これらのオプションについて、リース契約主体である当社グループは、不動産価格の動向や事業環境を踏まえ、事業への利用を継続するか、中止するかを判断した上、必要に応じて行使しております。

    なお、リース契約によって課された制限(配当、追加借入及び追加リースに関する制限など)はありません。

    ① 使用権資産の帳簿価額、増加額及び減価償却費

     使用権資産の帳簿価額は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    建物及び構築物 14,199 13,234
    機械装置及び運搬具 3,129 3,049
    その他 1,423 1,317
    合計 18,752 17,600

    前連結会計年度及び当連結会計年度に増加した使用権資産は、それぞれ6,402百万円及び8,498百万円であります。

     使用権資産の減価償却費は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    建物及び構築物 7,424 6,161
    機械装置及び運搬具 1,299 1,377
    その他 553 539
    合計 9,276 8,076

    (注)使用権資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。

    ② リースに係る収益及び費用

     連結損益計算書に含まれているリースに係る収益の内訳は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    使用権資産のサブリースによる収益 17 13

     連結損益計算書に含まれているリースに係る費用の内訳は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    費用処理したリース費用
    短期リースに係る費用 4,424 3,654
    少額資産のリースに係る費用 1,207 1,383
    変動リース料 119 62
    リース負債に係る支払利息 357 517

     ③ リースに係るキャッシュ・アウトフロー

    連結キャッシュ・フロー計算書に含まれているリースに係るキャッシュ・アウトフローは、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    リースに係るキャッシュ・アウトフロー 15,253 13,664

    ④ リース負債

     リース負債の満期分析は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    1年以内 7,464 7,155
    1年超2年以内 4,675 4,668
    2年超3年以内 3,002 3,519
    3年超4年以内 2,313 2,031
    4年超5年以内 1,184 1,846
    5年超 2,545 1,948
    合計 21,183 21,168
    控除:リース負債に係る金利費用 △1,105 △1,317
    リース負債の現在価値 20,078 19,850
    連結財政状態計算書上の金額
    リース負債(流動) 7,109 6,776
    リース負債(非流動) 12,969 13,075

    (2)貸手側

     ① ファイナンス・リース

    当社グループは、ファイナンス・リースとして、超広角走査型レーザー検眼鏡などの賃貸を行っております。

      前連結会計年度及び当連結会計年度におけるファイナンス・リースの販売損益は、それぞれ6,535百万円及び6,766百万円であります。

      また、正味リース投資未回収額に対する金融収益及び変動リース料に係る収益は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    正味リース投資未回収額に対する金融収益 988 1,138
    変動リース料に係る収益

      ファイナンス・リースに基づくリース投資未回収総額の満期分析は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    1年以内 8,957 10,498
    1年超2年以内 7,832 9,026
    2年超3年以内 5,915 6,613
    3年超4年以内 3,551 4,119
    4年超5年以内 1,381 1,770
    5年超 224 422
    リース投資未回収総額 27,860 32,449
    未稼得金融収益 2,070 2,435
    正味リース投資未回収額 25,790 30,014

     ② オペレーティング・リース

    当社グループは、オペレーティング・リースとして、主に映像機器のロボット制御ソリューションに関する装置の賃貸を行っております。

      前連結会計年度及び当連結会計年度において、連結損益計算書に含まれているオペレーティング・リースに基づくリース収益は、それぞれ561百万円及び769百万円であります。

      なお、賃貸料部分には指数又はレートに応じて決まるものではない変動リース料が含まれており、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ22百万円及び33百万円であります。

    オペレーティング・リースに基づく受取リース料の満期分析は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    1年以内 159 176
    1年超2年以内 97 95
    2年超3年以内 62 62
    3年超4年以内 44 33
    4年超5年以内 18 4
    5年超
    合計 379 370

    18.法人所得税

    (1)繰延税金

    繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別内訳は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    繰延税金資産
    繰越欠損金 6,518 17,549
    減損損失 4,600 6,508
    棚卸資産 26,760 30,397
    未払賞与 2,731 2,961
    製品保証引当金 698 691
    退職給付に係る負債 2,311 2,536
    減価償却費 27,532 28,355
    工事進行基準 1,666 2,651
    リース負債 4,306 4,006
    その他 22,665 21,763
    繰延税金資産合計 99,789 117,417
    繰延税金負債
    資本性金融商品 △17,916 △19,616
    子会社留保利益 △8,139 △8,185
    退職給付に係る資産 △2,809 △4,462
    企業結合により識別された無形資産 △10,172 △1,387
    使用権資産 △4,164 △3,994
    その他 △9,322 △9,111
    繰延税金負債合計 △52,522 △46,755
    繰延税金資産(負債)純額 47,267 70,662

    連結財政状態計算書上の繰延税金資産及び繰延税金負債は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    繰延税金資産 58,614 73,918
    繰延税金負債 11,347 3,257
    繰延税金資産(負債)純額 47,267 70,662

    繰延税金資産及び繰延税金負債の増減内容は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    期首残高 34,840 47,267
    当期利益への計上額 10,346 25,440
    その他の包括利益への計上額
    確定給付制度の再測定 △549 △1,004
    その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動 2,546 △1,174
    持分法適用会社のその他の包括利益に対する持分 △5 △9
    キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分 △140 6
    企業結合による取得 △11
    その他 239 136
    期末残高 47,267 70,662

    当期利益への計上額については、注記「18.法人所得税(3)法人所得税費用」をご参照ください。

    当社グループは、繰延税金資産の認識にあたり、将来減算一時差異又は繰越欠損金の一部又は全部が将来課税所得に対して利用できる可能性を考慮しております。繰延税金資産の回収可能性の評価においては、予定される繰延税金負債の取崩、予測される将来課税所得及びタックス・プランニングを考慮しております。当社グループは、認識された繰延税金資産については、過去の課税所得水準及び繰延税金資産が認識できる期間における将来課税所得の予測に基づき、税務便益が実現する可能性は高いと判断しております。

    繰延税金資産を認識していない繰越欠損金、繰越税額控除及び将来減算一時差異は次のとおりであります。

    なお、繰越欠損金及び繰越税額控除は税額ベースであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    繰越欠損金 12,125 7,613
    繰越税額控除 292 411
    将来減算一時差異 94,920 131,233

    繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の金額と繰越期限は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    1年目 5 15
    2年目 39
    3年目 56
    4年目 102 51
    5年目 84 26
    5年超 11,896 7,464
    合計 12,125 7,613

    (2)未認識の繰延税金負債

    繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に係る将来加算一時差異の金額は次のとおりであります。

    これらは一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に解消しない可能性が高いことから、繰延税金負債を認識しておりません。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に係る一時差異 57,252 76,837

    (3)法人所得税費用

    法人所得税費用の内訳は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    当期税金費用 8,756 4,964
    繰延税金費用 △10,346 △25,440
    合計 △1,590 △20,476

    前連結会計年度及び当連結会計年度において、当期税金費用に含まれる国際最低課税額に対する法人税等の金額は、それぞれ468百万円及び256百万円であります。繰延税金費用については、注記「18.法人所得税(1)繰延税金」をご参照ください。

    (4)実効税率の調整

    各年度の法定実効税率と実際負担税率との調整は次のとおりであります。実際負担税率は税引前利益に対する法人所得税の負担割合を表示しております。

    (単位:%)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    法定実効税率 30.6 30.6
    連結子会社の税率差異 △33.3 2.5
    試験研究費の税額控除 △28.3 0.3
    子会社等への投資に伴う税効果 3.0 9.4
    交際費等の永久に損金に算入されない項目 22.2 △0.8
    未認識の繰越欠損金又は一時差異の影響額 5.2 △7.0
    税率変更による影響 △14.3 1.0
    持分法における投資損益 △21.2 1.2
    のれんの減損損失 2.2 △17.6
    その他 △1.2 △0.4
    実際負担税率 △35.1 19.2

    19.仕入債務及びその他の債務

    仕入債務及びその他の債務の内訳は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    支払手形及び買掛金 70,764 61,012
    その他の債務 11,436 12,355
    合計 82,200 73,367

    仕入債務及びその他の債務は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。

    20.社債及び借入金

    社債及び借入金の内訳は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日) 平均利率(%)(注1) 返済期限
    流動
    短期借入金 45,823 81,691 1.27
    1年以内に返済予定の長期借入金 15,598 16,026 0.42 2026年6月~2027年3月
    1年以内に償還予定の社債(注2) 9,992
    合計 71,413 97,717
    非流動
    長期借入金(注3) 112,188 112,266 1.08 2028年2月~2035年3月
    社債(注2) 9,968 9,974
    合計 122,157 122,240

    (注1)平均利率については加重平均利率を使用しております。当該利率を算定する際の利率及び残高は期末時点のものを使用しております。

    (注2)主な社債の発行条件の要約は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    会社名 銘柄 発行年月日 前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日) 利率(%) 担保 償還期限
    ㈱ニコン 第22回無担保社債 2020年12月2日 9,992 - 0.150 なし 2025年12月2日
    ㈱ニコン 第23回無担保社債 2020年12月2日 9,968 9,974 0.470 なし 2030年12月2日

    (注3)長期借入金には、財務制限条項が付された借入金が、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ90,241百万円及び89,946百万円含まれております。当該財務制限条項は、各連結会計年度末の連結財政状態計算書における親会社の所有者に帰属する持分からその他の資本の構成要素を控除した金額を前連結会計年度末比75%以上に維持することを確約するものであり、当社はこれを遵守しております。

     社債及び長期借入金の返済期日到来予定期別内訳については、注記「35.金融商品」に記載しております。

    21.引当金

    引当金の増減内容は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    製品保証引当金 資産除去債務 その他 合計
    前連結会計年度(2024年4月1日) 5,029 6,740 4,408 16,178
    流動負債 5,009 29 2,854 7,892
    非流動負債 20 6,712 1,554 8,286
    期中増加額 2,298 552 1,181 4,031
    期中減少額(目的使用) △2,367 △1,896 △220 △4,482
    期中減少額(戻入) △755 △222 △2,154 △3,131
    在外営業活動体の換算差額 △30 15 △304 △319
    前連結会計年度(2025年3月31日) 4,175 5,190 2,911 12,276
    流動負債 4,167 210 1,378 5,756
    非流動負債 8 4,980 1,532 6,521
    期中増加額 1,835 734 3,495 6,064
    期中減少額(目的使用) △1,677 △135 △1,150 △2,962
    期中減少額(戻入) △918 △17 △27 △962
    在外営業活動体の換算差額 211 94 124 429
    当連結会計年度(2026年3月31日) 3,627 5,866 5,353 14,846
    流動負債 3,616 589 5,343 9,548
    非流動負債 11 5,277 10 5,298

    22.その他の金融負債

    その他の金融負債の内訳は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    デリバティブ負債 209 342
    未払金 22,777 21,476
    リース負債 20,078 19,850
    その他 2,230 1,697
    合計 45,295 43,365
    その他の金融負債(流動) 31,814 30,042
    その他の金融負債(非流動) 13,480 13,323

    23.その他の負債

    その他の負債の内訳は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    未払費用 38,156 41,387
    未払消費税 2,051 2,689
    その他 4,869 6,838
    合計 45,076 50,914
    その他の負債(流動) 40,731 45,101
    その他の負債(非流動) 4,345 5,813

    24.従業員給付

    (1) 退職給付制度の概要

    当社は、規約型確定給付企業年金制度(キャッシュバランスプラン)と確定拠出制度を採用しております。
     国内グループ会社では、主として規約型確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を採用しておりますが、一部は、中小企業退職金共済制度に加入しております。また、一部の在外グループ会社では、確定給付制度及び確定拠出制度を採用しております。その他、従業員の退職に際して割増退職金を支払う場合があります。
     当社グループの確定給付制度では、年金給付金及び一時金等の支払いを将来にわたり確実に行うという目的に資するため、年金運用の方針を定め、年金資産の運用や管理を委託する運用受託機関を選定しております。運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、所定の方針に基づき制度資産の運用を行う責任を負っております。
     確定給付債務は、年金数理計算上の仮定に基づいて測定されているため、割引率等の仮定の変動によるリスクに晒されております。制度資産は、主に市場性のある株式、債券及びその他の利付証券から構成されており、株価及び金利の変動リスクに晒されております。

    確定拠出制度において、当社及び一部の子会社の責任は、各社ごとに定められた退職金規程に定められた拠出額を拠出することに限定されております。

    (2) 確定給付制度

    確定給付制度の給付額は、勤務年数、退職時の給与支払額及びその他の要素に基づき設定されております。

    ① 連結財政状態計算書に計上された負債と資産の純額

    連結財政状態計算書で計上された確定給付負債及び資産の純額と、確定給付制度債務及び制度資産との関係は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    確定給付制度債務の現在価値 87,479 75,738
    制度資産の公正価値 △130,398 △119,848
    小計 △42,919 △44,110
    資産上限額による影響 30,506 42,521
    非積立型の確定給付制度債務の現在価値 6,312 6,862
    合計 △6,101 5,273
    連結財政状態計算書上の金額
    退職給付に係る負債 7,897 8,582
    退職給付に係る資産 △13,998 △3,309
    連結財政状態計算書に計上された負債と資産の純額 △6,101 5,273

    ② 確定給付債務

    確定給付債務の現在価値の増減は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    確定給付制度債務の現在価値期首残高 101,189 93,790
    当期勤務費用 2,581 2,598
    利息費用 1,620 2,084
    再測定
    人口統計上の仮定の変化による数理計算上の差異 △102 △189
    財務上の仮定の変化による数理計算上の差異 △4,728 △4,384
    給付支払額 △6,637 △7,941
    過去勤務費用 46 △1
    為替換算差額 △136 1,653
    清算 (注) △5,047
    その他 △41 36
    確定給付制度債務の現在価値期末残高 93,790 82,600

    (注)当連結会計年度において、海外の一部の連結子会社の退職給付制度について年金バイアウトを実施しました。

    ③ 制度資産

    (ⅰ) 制度資産の公正価値の増減

    制度資産の公正価値の増減は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    制度資産の公正価値期首残高 133,242 130,398
    利息収益 1,985 2,869
    再測定
    利息以外の制度資産に係る収益 △532 10,345
    事業主による拠出 2,370 2,683
    制度加入者による拠出 39 47
    給付支払額 △6,449 △7,645
    為替換算差額 △242 1,292
    清算(注1) △5,141
    退職給付信託の一部返還(注2) △14,862
    その他 △15 △138
    制度資産の公正価値期末残高 130,398 119,848

    (注1)当連結会計年度において、海外の一部の連結子会社の退職給付制度について年金バイアウトを実施しました。

    (注2)当連結会計年度において、当社の退職給付債務に対して退職給付信託財産を含む年金資産が積立超過の状態にあり、今後もその状態が継続すると見込まれることから、退職給付信託の一部(株式)の返還を受けました。

    (ⅱ) 資産の上限額

    資産の上限額による影響の変動は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    期首残高 27,725 30,506
    確定給付資産の純額を資産上限額に制限
    していることの影響の変動 2,781 12,015
    期末残高 30,506 42,521

    (ⅲ) 制度資産の内訳

    制度資産の公正価値の内訳は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    活発な市場での市場価格があるもの 活発な市場での市場価格がないもの 活発な市場での市場価格があるもの 活発な市場での市場価格がないもの
    生保一般勘定 5,682 8,098
    株式(国内) 16,359 17,964
    株式(海外) 13,160 13,740
    債券(国内) 36,699 38,195
    債券(海外) 18,679 13,357
    オルタナティブ投資 19,466 18,810
    その他 197 20,155 173 9,511
    制度資産合計 197 130,201 173 119,675

    (注)当社グループの確定給付制度への出資は、税法上の損金算入限度額、制度資産の積立状態、数理計算等の様々な要因を考慮の上で行われます。合同運用信託に投資している制度資産は、活発な市場での市場価格がないものに分類しております。生保一般勘定は、生命保険会社が主として元本と利息を保証している一般勘定において年金資産を運用しているものであります。

    (ⅳ) 制度資産の運用

    当社グループにおける制度資産の運用は、受給者に対する年金給付及び一時金等の支払いを確実にすることを目的とし、将来にわたって健全な年金制度運営を維持するために必要とされる運用収益を長期的に確保することを運用目標としています。
      運用目標を達成するため、定期的に政策的資産構成割合を検討し、資産配分を行っております。政策的資産構成割合の検討に際しては、ALM分析等の結果を踏まえて、投資対象の期待収益率とリスク、各投資対象の収益率の相関係数を考慮しております。なお、市場環境や運用環境等に著しい変化があった場合などには、必要に応じて、政策的資産構成割合の見直しを随時行います。

    ④ 重要な数理計算上の仮定

    確定給付債務の現在価値の算定に用いた重要な数理計算上の仮定は次のとおりであります。

    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    割引率 2.16% 2.53%

    重要な数理計算上の仮定である割引率が変動した場合に、退職給付債務の現在価値に与える影響の感応度分析は、次のとおりであります。本分析においては、その他の変数は一定であることを前提としております。また、当連結会計年度の分析は、前連結会計年度と同様の基礎を用いて実施しております。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    影響額 0.5%上昇した場合 △4,410 △3,671
    0.5%低下した場合 4,595 3,913

    (3) 確定拠出制度

    前連結会計年度及び当連結会計年度において、確定拠出制度に関して費用処理した金額は、それぞれ3,013百万円及び3,578百万円であります。

    (4) 将来キャッシュ・フローに与える影響

    翌連結会計年度における、確定給付制度への拠出金額は2,471百万円と予測しております。

    確定給付制度債務の加重平均存続期間は、前連結会計年度12.3年、当連結会計年度11.2年であります。

    (5) 従業員給付費用

    前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「その他営業費用」に含まれる従業員給付費用の合計額は、それぞれ186,990百万円及び187,097百万円であります。従業員給付費用には、給与、賞与、法定福利費及び退職給付に係る費用等を含めております。

    25.資本及びその他の資本項目

    (1)資本金及び自己株式

    当社の発行可能株式総数及び発行済株式総数は次のとおりであります。なお、当社が発行する株式はすべて無額面の普通株式であり、発行済株式は全額払込済みであります。

    (単位:株)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    授権株式数
    普通株式 1,000,000,000 1,000,000,000
    発行済株式数
    期首 351,476,686 333,585,686
    期中増減(注1) △17,891,000
    期末 333,585,686 333,585,686
    自己株式
    期首 5,019,477 4,757,522
    期中増加(注2) 17,892,767 1,495
    期中減少(注3) △18,154,722 △582,408
    期末 4,757,522 4,176,609

    (注1)前連結会計年度の、普通株式の発行済株式数の減少17,891,000株は、2024年10月31日開催の取締役会で決議した自己株式の消却による減少であります。

    (注2)前連結会計年度の、普通株式の自己株式の株式数の増加17,892,767株は、2024年10月31日開催の取締役会で決議した自己株式の取得による増加17,891,000株及び単元未満株式の買取による増加1,767株であります。
    当連結会計年度の、普通株式の自己株式の株式数の増加1,495株は、単元未満株式の買取による増加であります。

    (注3)前連結会計年度の、普通株式の自己株式の株式数の減少18,154,722株は、2024年10月31日開催の取締役会で決議した自己株式の消却による減少17,891,000株、譲渡制限付株式報酬の受益者に対する交付による減少129,679株、ストック・オプションの行使による減少114,600株及び業績連動型株式報酬の受益者に対する交付による減少19,443株であります。
    当連結会計年度の、普通株式の自己株式の株式数の減少582,408株は、ストック・オプションの行使による減少391,500株、譲渡制限付株式報酬の受益者に対する交付による減少163,162株、業績連動型株式報酬の受益者に対する交付による減少27,746株であります。

    (2)資本剰余金

    会社法では、株式の発行に対しての払込み又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されております。資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。

    (3)利益剰余金

    会社法では、剰余金の配当により減少する剰余金の額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されております。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当することができ、また株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。

    (4)その他の資本の構成要素

    ① その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動

    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る評価損益の累計額であります。

    ② 確定給付制度の再測定

    確定給付制度の再測定は、期首時点の数理計算上の仮定と実際の結果との差異による影響額及び数理計算上の仮定の変更による影響額であります。これについては、発生時にその他の包括利益で認識し、その他の資本の構成要素から利益剰余金に直ちに振り替えております。

    ③ 持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分

    持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分は、その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動、確定給付制度の再測定、及び在外営業活動体の換算差額が含まれております。

    ④ 在外営業活動体の換算差額

    連結会社の在外営業活動体の財務諸表をそれらの機能通貨から連結会社の表示通貨である日本円に換算することによって生じた換算差額であります。

    ⑤ キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分

    キャッシュ・フロー・ヘッジに係るヘッジ手段の公正価値の変動から生じた利得又は損失のうち、ヘッジ有効部分の累計額であります。

    26.配当金

    配当の総額は次のとおりであります。

    決議 株式の種類 配当金の総額(百万円) 1株当たり配当額(円) 基準日 効力発生日
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
    2024年6月24日 定時株主総会 普通株式 8,661 25.00 2024年3月31日 2024年6月25日
    2024年11月7日 取締役会 普通株式 8,666 25.00 2024年9月30日 2024年12月2日
    当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    2025年6月27日 定時株主総会 普通株式 8,221 25.00 2025年3月31日 2025年6月30日
    2025年11月6日 取締役会 普通株式 8,229 25.00 2025年9月30日 2025年12月2日

    また、配当の効力発生日が翌年度となるものは次のとおりであります。

    決議予定 株式の種類 配当金の総額(百万円) 1株当たり配当額(円) 基準日 効力発生日
    当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    2026年6月26日 定時株主総会 普通株式 4,941 15.00 2026年3月31日 2026年6月29日

    27.売上収益

    (1)収益の分解

    当社グループは経済的特徴の類似性等を考慮したうえで各事業部を集約し、「映像事業」、「精機事業」、「ヘルスケア事業」、「コンポーネント事業」及び「デジタルマニュファクチャリング事業」の5つを報告セグメントとしております。当該報告セグメントは、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績の評価をするために、定期的に検討を行う対象としていることから、これらの事業で計上する収益を売上収益として表示しております。顧客の所在地に基づく地域別に分解した売上収益及びセグメント売上収益の関連は、次のとおりであります。

    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 

    (単位:百万円)
    映像事業 精機事業 ヘルスケア事業 コンポーネント事業 デジタルマニュファクチャリング事業 その他(注1) 合計
    日本 31,435 15,236 15,702 37,142 606 1,773 101,893
    米国 74,508 25,851 55,251 16,308 13,396 0 185,314
    欧州(注2) 57,824 21,176 21,376 7,403 7,654 79 115,513
    中国 66,033 87,875 9,739 4,035 26 1,881 169,590
    その他(注2) 65,562 51,825 14,384 9,249 1,674 282 142,975
    合計 295,363 201,963 116,452 74,136 23,356 4,015 715,285
    顧客との契約から認識した収益 295,027 201,963 105,960 74,136 23,356 4,015 704,458
    その他の源泉から認識した収益(注3) 336 10,492 10,828

    (注1)「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。

    (注2)日本、米国及び中国以外の区分に属する主な国又は地域は、次のとおりであります。
        ① 欧州:英国、フランス、ドイツ
        ② その他:カナダ、アジア、中東、オセアニア、中南米

    (注3)その他の源泉から認識した収益には、IFRS第16号に基づくリース収益等が含まれています。

    当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 

    (単位:百万円)
    映像事業 精機事業 ヘルスケア事業 コンポーネント事業 デジタルマニュファクチャリング事業 その他(注1) 合計
    日本 28,005 17,968 16,089 35,705 820 1,734 100,321
    米国 65,233 19,570 49,031 15,502 16,994 166,330
    欧州(注2) 57,833 24,220 23,291 7,269 8,620 101 121,335
    中国 71,349 81,594 9,156 6,800 1 1,574 170,475
    その他(注2) 67,633 23,905 14,355 10,900 1,655 255 118,703
    合計 290,053 167,258 111,922 76,176 28,090 3,664 677,163
    顧客との契約から認識した収益 289,556 167,258 101,021 76,176 28,090 3,664 665,765
    その他の源泉から認識した収益(注3) 498 10,901 11,398

    (注1)「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。

    (注2)日本、米国及び中国以外の区分に属する主な国又は地域は、次のとおりであります。
        ① 欧州:英国、フランス、ドイツ
        ② その他:カナダ、アジア、中東、オセアニア、中南米

    (注3)その他の源泉から認識した収益には、IFRS第16号に基づくリース収益等が含まれています。

    ① 財・サービスの内容と履行義務の充足時点

    (ⅰ)製品の販売

    (映像事業)

    映像事業においては、レンズ交換式・レンズ一体型のデジタルカメラやデジタルシネマカメラ、交換レンズなど、映像関連製品やその周辺領域の製品の販売を行っております。

    映像事業における製品の販売については、製品を顧客に引き渡した時点で、顧客が製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されたと判断して収益を認識しております。すなわち、当該時点において、製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスク及び経済価値が顧客に移転し、顧客から取引対価の支払いを受ける権利を得ていると判断しております。

    (精機事業)

    精機事業においては、FPD露光装置及び半導体露光装置の販売を行っております。

    精機事業における製品の販売については、顧客への製品の引渡の際に据付を要する製品については、製品を顧客に引き渡した後に、契約に基づく製品の仕様を満たした状態で顧客の指定する場所に製品の据付を完了した時点で、顧客が製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されたと判断して収益を認識しております。すなわち、当該時点において、製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスク及び経済価値が顧客に移転し、顧客から取引対価の支払いを受ける権利を得ていると判断しております。

    顧客への製品の引渡の際に据付を要しない製品については、製品を顧客に引き渡した時点で、顧客が製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されたと判断して収益を認識しております。すなわち、当該時点において、製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスク及び経済価値が顧客に移転し、顧客から取引対価の支払いを受ける権利を得ていると判断しております。

    (ヘルスケア事業)

    ヘルスケア事業においては、生物顕微鏡などのライフサイエンスソリューション分野、超広角走査型レーザー検眼鏡などのアイケアソリューション分野や細胞受託生産ソリューション分野の製品の販売を行っております。

    ヘルスケア事業における製品の販売については、製品を顧客に引き渡した時点で、顧客が製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されたと判断して収益を認識しております。すなわち、当該時点において、製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスク及び経済価値が顧客に移転し、顧客から取引対価の支払いを受ける権利を得ていると判断しております。

    顧客の検収が必要となるヘルスケア事業における製品の販売については、製品を顧客に引き渡した後に、顧客が製品の検収を完了した時点で、顧客が製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されたと判断して収益を認識しております。すなわち、当該時点において、製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスク及び経済価値が顧客に移転し、顧客から取引対価の支払いを受ける権利を得ていると判断しております。

    (コンポーネント事業)

    コンポーネント事業においては、電子部品、自動車、航空機などの産業分野向けの工業用顕微鏡、非接触三次元測定機、非破壊検査を可能とするX線/CT検査システムなどの産業機器事業関連製品、光学コンポーネント、光学部品やエンコーダなどのデジタルソリューションズ事業関連製品、EUV関連コンポーネントや宇宙関連製品などを取り扱うカスタムプロダクツ事業関連製品やFPDフォトマスク基板などのガラス事業関連製品の販売を行っております。

    コンポーネント事業における製品の販売については、製品を顧客に引き渡した時点で、顧客が製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されたと判断して収益を認識しております。すなわち、当該時点において、製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスク及び経済価値が顧客に移転し、顧客から取引対価の支払いを受ける権利を得ていると判断しております。

    顧客の検収が必要となるコンポーネント事業における製品の販売については、製品を顧客に引き渡した後に、顧客が製品の検収を完了した時点で、顧客が製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されたと判断して収益を認識しております。すなわち、当該時点において、製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスク及び経済価値が顧客に移転し、顧客から取引対価の支払いを受ける権利を得ていると判断しております。

    (デジタルマニュファクチャリング事業)

    デジタルマニュファクチャリング事業においては、金属3Dプリンターの販売を行っております。

    デジタルマニュファクチャリング事業における製品の販売については、製品を顧客に引き渡した時点で、顧客が製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されたと判断して収益を認識しております。すなわち、当該時点において、製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスク及び経済価値が顧客に移転し、顧客から取引対価の支払いを受ける権利を得ていると判断しております。

    顧客の検収が必要となるデジタルマニュファクチャリング事業における製品の販売については、製品を顧客に引き渡した後に、顧客が製品の検収を完了した時点で、顧客が製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されたと判断して収益を認識しております。すなわち、当該時点において、製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスク及び経済価値が顧客に移転し、顧客から取引対価の支払いを受ける権利を得ていると判断しております。

    (ⅱ)サービスの提供

    当社グループでは、当社グループ製品に対する有償修理・保守、並びにFPD露光装置及び半導体露光装置等の移設等のサービス業務を提供しております。

    サービス提供完了時点に顧客の検収作業が行われる場合には、当該時点に履行義務が充足されたと判断して収益を認識しております。顧客がサービス提供期間にわたって便益を受ける場合には、当該期間にわたって履行義務が充足されたと判断して、定額で、又は進捗度に応じて収益を認識しております。

    ② 取引価格の算定

    当社グループは、履行義務を充足した時、又は、充足するにつれて、当該履行義務に配分した取引価格に基づき収益を認識します。取引価格には、固定金額、変動金額、又は、その両方が含まれる場合があります。取引価格の算定にあたっては、契約の内容により、当社グループが顧客により約束された対価の性質、時期及び金額等、契約の条件及び自らの取引慣行を考慮して、顧客との契約において約束された対価の金額が変動するものがあります。

    対価の金額が変動する主な取引は、販売数量や販売金額に基づくリベートや値引き、返品権付き製品販売や顧客が当社グループ製品の販売のためエンドユーザーへ提供する販売促進等の費用になります。これらの変動対価の見積りは、収益から控除しております。

    販売数量や販売金額に基づくリベートや値引きの見積りは、過去の実績などに基づいた最頻値法を用いて、認識した収益の累計額の重大な戻入が生じない可能性が非常に高い範囲でのみ認識しております。

    返品権付き製品販売については、返金負債を過去の実績等を考慮して見積り、収益から控除しております。返金負債の決済時に顧客から製品を回収する権利について、当該製品の従前の帳簿価額から当該製品の回収のための予想コストを控除した額を参照して、資産として認識しています。

    顧客が当社グループ製品の販売のためエンドユーザーへ提供する販売促進等の費用については、当社グループが顧客へ当該費用の支払いを行い、かつ、その公正価値を合理的に見積もれない場合は、その対価を収益から控除しております。

    なお、顧客に対して、個別に、又は品質保証型の製品保証に加えて追加でサービス型の製品保証を提供する場合には、当該製品保証を別個の履行義務として特定し、取引価格を配分して収益を認識しております。

    ③ 支払条件

    履行義務の充足後、別途定める支払条件により短期のうちに支払いを受けております。履行義務を充足してから対価を受領するまでの期間が通常は1年以内であるため、営業債権については、実務上の便法を使用し、重大な金融要素の調整は行っておりません。

    契約資産は、報告日時点で完了しているが、まだ請求していない履行義務に係る対価に関連するものです。

    契約資産は、支払に対する権利が無条件になった時点で債権に振り替えられます。

    地域や顧客に応じて、契約条件に従って履行義務の充足前に前受けの形式により対価を受領する場合には、前受金を計上しております。

    (2)契約残高

    顧客との契約から生じた債権、契約資産及び前受金の残高は以下のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    顧客との契約から生じた債権 92,753 88,106
    契約資産 3,390 5,604
    前受金 68,157 67,372

    前連結会計年度の前受金の重要な変動は、契約による増加209,132百万円、収益認識による減少212,672百万円であります。また収益認識による減少のうち、期首現在の前受金の残高に含まれていた金額は64,551百万円であります。

    当連結会計年度の前受金の重要な変動は、契約による増加162,616百万円、収益認識による減少165,039百万円であります。また収益認識による減少のうち、期首現在の前受金の残高に含まれていた金額は43,612百万円であります。

    なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、過去の期間に充足した履行義務から認識した収益の額に重要性はありません。

    (3)残存履行義務に配分した取引価格

    前連結会計年度末時点における未充足の履行義務に配分した取引価格は、102,146百万円であり、主に精機事業において2年以内に収益認識することを予定しております。

    当連結会計年度末時点における未充足の履行義務に配分した取引価格は、105,846百万円であり、主に精機事業において2年以内に収益認識することを予定しております。

    なお、実務上の便法を適用し、当初の予想契約期間が1年以内の取引は含んでおりません。また、顧客との契約からの対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。

    28.販売費及び一般管理費

    販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    減価償却費及び償却費 23,787 21,963
    研究開発費 74,554 70,843
    従業員給付費用 86,149 88,188
    広告宣伝費及び販売促進費 25,631 22,435
    その他 85,034 85,819
    合計 295,155 289,248

    29.その他営業収益及び費用

    (1)その他営業収益

    その他営業収益の内訳は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)
    保険金収入 603 461
    補助金収入 685 730
    貸与資産収入 200 286
    固定資産売却益(注1) 64 5,122
    事業譲渡益(注2) 2,978
    その他 690 1,133
    合計 2,241 10,710

    (2)その他営業費用

    その他営業費用の内訳は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    減損損失(注3) 8,743 98,534
    固定資産売却損 29 302
    構造改革関連費用(注3、注4、注5) 4,923 7,385
    その他 2,937 4,949
    合計 16,631 111,170

    (注1)当連結会計年度の固定資産売却益に、各セグメントに配賦されない全社損益において当社における遊休地を売却したことに伴う土地売却益が4,951百万円含まれております

    (注2)当連結会計年度の事業譲渡益は、精機事業において当社が保有する半導体のウェハ接合技術の研究開発事業を譲渡したことに伴う事業譲渡益であります。

    (注3)減損損失及び構造改革関連費用については、注記「15.非金融資産の減損損失」をご参照ください。

    (注4)前連結会計年度における構造改革関連費用の内訳は、下記の表のとおりです。
    精機事業において、米国の販売子会社の要員最適化を進めたことに伴い、割増退職金等を1,265百万円計上しております。
    コンポーネント事業において、持続可能な事業体質への転換を図るため、主に欧州等の生産・販売子会社の再編を進めたことに伴い、減損損失及び割増退職金等を1,823百万円計上しております。
    各セグメントに配賦されない全社損益において、主に当社拠点の再編を進めたことに伴い、減損損失等を1,794百万円計上しております。

    (百万円)
    内容 金額
    減損損失 2,074
    割増退職金等 1,720
    外部専門家に関する費用 288
    その他 841
    合計 4,923

    (注5)当連結会計年度における構造改革関連費用の内訳は、下記の表のとおりです。
    映像事業において、事業ポートフォリオを改めて検討しMark Roberts Motion Control Limitedの全株式を譲渡した結果、支配喪失に伴う損失及び外部専門家に関する費用を3,210百万円計上しております。
    精機事業において、サービス拠点最適化を進めたことに伴い、割増退職金等を896百万円計上しております。
    コンポーネント事業において、持続可能な事業体質への転換を図るため、主に欧州等の生産・販売子会社の再編を実施したことに伴い、外部専門家に関する費用等を693百万円計上しております。
    デジタルマニュファクチャリング事業において、主に欧州等の生産・販売子会社の要員最適化を進めたことに伴い、割増退職金等を685百万円計上しております。
    上記に加え、拠点再編の実施に伴う減損損失及び割増退職金等を、その他の事業及び各セグメントに配賦されない全社損益において、1,150百万円及び751百万円計上しております。

    (百万円)
    内容 金額
    関係会社株式売却関連損失 2,946
    割増退職金等 1,712
    外部専門家に関する費用 722
    減損損失 608
    その他 1,398
    合計 7,385

    30.金融収益及び金融費用

    金融収益及び金融費用の内訳は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    金融収益
    受取配当金
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(注1) 1,429 1,383
    受取利息
    償却原価で測定する金融資産 4,042 4,249
    為替差益 3,058
    その他(注3) 489 513
    合計 5,960 9,204
    金融費用
    支払利息
    償却原価で測定する金融負債 2,681 3,541
    為替差損 3,165
    デリバティブ評価損(注2) 885 3,773
    その他 263 205
    合計 6,994 7,518

    (注1)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産から生じた受取配当金の内、認識の中止を行った金融資産に係る配当金は、前連結会計年度及び当連結会計年度においてそれぞれ153百万円及び379百万円であります。その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産については、注記「11.その他の金融資産」をご参照ください。

    (注2)デリバティブ評価損は、為替予約、金利通貨スワップ及び通貨オプション取引に関連して発生したものであります。

    (注3)前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ392百万円及び459百万円の有価証券評価益をその他に含めております。

    31.1株当たり当期利益

    親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり当期利益又は損失(△)及び希薄化後1株当たり当期利益又は損失(△)の算定基礎は次のとおりであります。 

    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    基本的1株当たり当期利益又は損失(△)の算定基礎
    親会社の所有者に帰属する当期利益 又は損失(△)(百万円) 6,123 △86,088
    親会社の普通株主に帰属しない利益 又は損失(△)(百万円)
    基本的1株当たり当期利益又は損失(△) の計算に使用する当期利益又は損失(△)(百万円) 6,123 △86,088
    普通株式の期中平均株式数(千株) 342,808 329,125
    基本的1株当たり当期利益又は損失(△)(円) 17円86銭 △261円57銭
    希薄化後1株当たり当期利益又は損失(△)の算定基礎
    基本的1株当たり当期利益又は損失(△) の計算に使用する当期利益又は損失(△)(百万円) 6,123 △86,088
    当期利益調整額(百万円)
    子会社の発行する潜在株式に係る調整額
    希薄化後1株当たり当期利益又は損失(△) の計算に使用する当期利益又は損失(△)(百万円) 6,123 △86,088
    普通株式の期中平均株式数(千株) 342,808 329,125
    ストック・オプションによる普通株式増加数(千株) 1,771
    希薄化後の期中平均株式数(千株) 344,578 329,125
    希薄化後1株当たり当期利益又は損失(△)(円) 17円77銭 △261円57銭

    (注)当連結会計年度において、当社が発行するストック・オプションについては、希薄化効果を有していないため、希薄化後1株当たり当期損失の算定に含めておりません。

    32.その他の包括利益に係る組替調整額及び法人所得税

    その他の包括利益の項目別の当期発生額及び組替調整額、並びに法人所得税の影響は次のとおりであります。 

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    純損益に振り替えられることのない項目
    その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動
    当期発生額 △5,361 17,055
    法人所得税 1,214 △4,910
    税引後 △4,147 12,146
    確定給付制度の再測定
    当期発生額 1,517 2,904
    法人所得税 △549 △1,004
    税引後 968 1,900
    持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分
    当期発生額 12 30
    法人所得税 △5 △9
    税引後 7 21
    純損益にその後に振り替えられる可能性のある項目
    在外営業活動体の換算差額
    当期発生額 △2,177 36,901
    組替調整額 △70
    税引前 △2,177 36,830
    キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分
    当期発生額 △16 △507
    組替調整額 515 455
    税引前 499 △51
    法人所得税 △140 6
    税引後 359 △45
    持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分
    当期発生額 131 384
    その他の包括利益合計 △4,859 51,236

    33.財務活動に係る負債の調整表

     財務活動に係る負債の変動は以下のとおりであります。

     前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

    (単位:百万円)
    2024年4月1日残高 キャッシュ・フローを伴う変動 キャッシュ・フローを伴わない変動 2025年3月31日残高
    企業結合 新規リース契約 為替変動 公正価値変動 その他
    社債及び借入金(注) 166,706 26,247 551 66 193,570
    リース負債 25,465 △9,147 271 5,466 △146 △1,832 20,077
    デリバティブ資産 △10,535 10,648 △113

    (注)連結財政状態計算書上における流動負債及び非流動負債の「社債及び借入金」の合計額であります。

    「社債及び借入金」のキャッシュ・フローを伴う変動は、連結キャッシュ・フロー計算書における「短期借入金の純増減額」、「長期借入れによる収入」、「長期借入金の返済による支出」の純額です。なお、その他には利息費用等が含まれています。

    「リース負債」のその他には契約変更等による変動額が含まれています。

     当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

    (単位:百万円)
    2025年4月1日残高 キャッシュ・フローを伴う変動 キャッシュ・フローを伴わない変動 2026年3月31日残高
    企業結合 新規リース契約 為替変動 公正価値変動 その他
    社債及び借入金(注) 193,570 25,494 791 103 219,957
    リース負債 20,077 △8,047 6,024 1,280 515 19,849

    (注)連結財政状態計算書上における流動負債及び非流動負債の「社債及び借入金」の合計額であります。

    「社債及び借入金」のキャッシュ・フローを伴う変動は、連結キャッシュ・フロー計算書における「短期借入金の純増減額」、「長期借入れによる収入」、「長期借入金の返済による支出」、「社債の償還による支出」の純額です。なお、その他には利息費用等が含まれています。

    「リース負債」のその他には契約変更等による変動額及び支配の喪失による変動が含まれています。

    34.株式報酬

    当社グループは、中長期の業績及び企業価値を向上させることを目的とし、株式報酬制度を採用しております。

    (1)株式報酬型ストック・オプション制度

    (ⅰ)株式報酬型ストック・オプション制度の内容

    新株予約権の行使期間は付与日から30年を経過する日までとなります。

    対象勤務期間内に退任日が到来した場合には、権利が確定するのは在任月数相当分の新株予約権に限ります。

    当社のストック・オプション制度は持分決済型の株式報酬として会計処理しております。

    なお、当社は、2023年3月期より譲渡制限株式報酬制度を導入したことにより、ストック・オプション制度を廃止しました。そのため、2023年3月期以降に付与されたストック・オプションはありません。

    前連結会計年度及び当連結会計年度において存在するストック・オプション制度の詳細は次のとおりであります。

    付与数(株) 付与日 行使期限 行使価格 付与日の公正価値
    第5回 26,100 2007年8月27日 2037年8月27日 1円 3,259円
    第6回 117,900 2008年11月25日 2038年11月25日 1円 734円
    第7回 68,100 2009年8月10日 2039年8月10日 1円 1,408円
    第8回 66,800 2010年7月14日 2040年7月14日 1円 1,527円
    第9回 99,700 2012年3月19日 2042年3月19日 1円 2,037円
    第10回 108,300 2012年8月23日 2042年8月23日 1円 1,726円
    第11回 119,600 2013年8月1日 2043年8月1日 1円 1,632円
    第12回 177,400 2014年8月1日 2044年8月1日 1円 1,183円
    第13回 207,000 2015年7月28日 2045年7月28日 1円 1,040円
    第14回 198,600 2016年7月29日 2046年7月29日 1円 1,213円
    第15回 115,500 2017年7月27日 2047年7月27日 1円 1,681円
    第16回 121,800 2018年4月23日 2048年4月23日 1円 1,644円
    第17回 220,900 2019年4月22日 2049年4月22日 1円 953円
    第18回 473,800 2020年4月17日 2050年4月17日 1円 374円
    第19回 222,800 2021年8月20日 2051年8月20日 1円 807円

    (ⅱ)ストック・オプションのオプション数及び平均行使価格

    ストック・オプションの状況は次のとおりであります。

    前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)
    オプション数(株) 加重平均行使価格(円) オプション数(株) 加重平均行使価格(円)
    期首未行使残高 1,815,700 1 1,701,100 1
    権利付与
    権利失効/満期消滅
    権利行使 114,600 1 391,500 1
    期末未行使残高 1,701,100 1 1,309,600 1
    期末行使可能残高 1,701,100 1 1,309,600 1

    前連結会計年度において行使されたストック・オプションは次のとおりであります。

    権利行使数(株) 権利行使期間 権利行使日時点の加重平均価格(円)
    第5回 700 2024年4月1日から2025年3月31日 1,671
    第7回 2,700 2024年4月1日から2025年3月31日 1,779
    第8回 4,400 2024年4月1日から2025年3月31日 1,651
    第9回 19,600 2024年4月1日から2025年3月31日 1,591
    第10回 13,800 2024年4月1日から2025年3月31日 1,683
    第11回 21,200 2024年4月1日から2025年3月31日 1,643
    第12回 26,500 2024年4月1日から2025年3月31日 1,645
    第13回 15,500 2024年4月1日から2025年3月31日 1,666
    第14回 3,400 2024年4月1日から2025年3月31日 1,656
    第15回 2,900 2024年4月1日から2025年3月31日 1,621
    第16回 3,900 2024年4月1日から2025年3月31日 1,621
    合計 114,600 1,645

    また、当連結会計年度において行使されたストック・オプションは次のとおりであります。

    権利行使数(株) 権利行使期間 権利行使日時点の加重平均価格(円)
    第5回 2,800 2025年4月1日から2026年3月31日 1,710
    第6回 14,000 2025年4月1日から2026年3月31日 1,710
    第7回 10,000 2025年4月1日から2026年3月31日 1,649
    第8回 3,500 2025年4月1日から2026年3月31日 1,943
    第9回 12,900 2025年4月1日から2026年3月31日 1,652
    第10回 22,500 2025年4月1日から2026年3月31日 1,635
    第11回 27,800 2025年4月1日から2026年3月31日 1,671
    第12回 50,700 2025年4月1日から2026年3月31日 1,861
    第13回 47,900 2025年4月1日から2026年3月31日 1,853
    第14回 47,100 2025年4月1日から2026年3月31日 1,764
    第15回 25,100 2025年4月1日から2026年3月31日 1,818
    第16回 42,200 2025年4月1日から2026年3月31日 1,709
    第17回 77,300 2025年4月1日から2026年3月31日 1,753
    第18回 7,700 2025年4月1日から2026年3月31日 1,968
    合計 391,500 1,766

    前連結会計年度の未行使のストック・オプションの行使価格は1円、加重平均残存契約年数は22.7年であります。

    当連結会計年度の未行使のストック・オプションの行使価格は1円、加重平均残存契約年数は22.3年であります。

    (2)譲渡制限付株式報酬制度

    (ⅰ)譲渡制限付株式報酬制度の内容

      当社の譲渡制限付株式報酬制度は、業務執行取締役等に一定の株式譲渡制限期間及び当社による無償取得事由等の定めがある当社普通株式(以下「譲渡制限付株式」)を交付する報酬制度であります。
      当社の譲渡制限付株式報酬制度は、原則として毎年、取締役会決議に基づき、業務執行取締役等に対して、譲渡制限付株式を交付するものであります。譲渡制限付株式は業務執行取締役等のいずれの地位からも退任するまでの期間中の処分が原則として禁止され、一定の事由が生じた場合には、譲渡制限付株式報酬のすべてにつき当社が無償で取得します。譲渡制限は業務執行取締役等が一定期間継続して、業務執行取締役等のいずれかの地位にあったことを条件として、譲渡制限付株式の全部について、譲渡制限期間が満了した時点をもって譲渡制限を解除します。

      当社の譲渡制限付株式報酬制度は持分決済型の株式報酬として会計処理しております。

    (ⅱ)期中に付与された付与株式数及び公正価値

     付与日の公正価値は、取締役会決議日の前営業日の東京証券取引所における当社普通株式の終値を基礎として測定しております。期中に付与された譲渡制限付株式は、以下のとおりであります。

    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    付与日 2024年5月17日 2025年5月19日
    付与数(株) 129,679 163,162
    付与日の公正価値(円) 1,687 1,431

    (3)業績連動型株式報酬制度

    (ⅰ)業績連動型株式報酬制度の内容

    当社の業績連動型株式報酬制度は、業務執行取締役等に対して、支給対象中期経営計画の対象期間の各事業年度における業績目標等の達成度に応じて算定した数の当社普通株式又は普通株式の時価相当額の金銭(以下「当社株式等」)を交付する報酬制度を採用しております。本制度に基づく報酬制度は、取締役会が別途定める連続した複数事業年度を対象とし、予め役位に応じた基準株式数及び業績目標等を提示し、各事業年度終了後に、当社株式等を業績の目標の達成度に応じて当社業務執行取締役等に交付するものであり、持分決済型の株式報酬として会計処理しております。

    (ⅱ)期中に付与された付与株式数及び公正価値

    公正価値は、測定日における株価を使用して測定しております。期中に付与された業績連動型株式報酬は、以下のとおりであります。

    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    付与数(株) 56,534 14,990
    公正価値(円) 1,482 1,888

    (4)長期インセンティブ報酬制度(Long-Term Incentive Plan)

    一部の子会社は、同社の企業結合時の取締役に対して、権利確定日までの一定期間の勤務を条件に、同社株式の公開買付け時における公開価格を基礎とした金額を現金で決済する長期インセンティブ報酬制度(Long-Term Incentive Plan)(以下「LTIP」)を採用しております。

    対象者に対して付与されたLTIPは現金決済型の株式報酬として会計処理しております。

    前連結会計年度及び当連結会計年度において、当該制度に関する負債の帳簿価額は、それぞれ525百万円及び  334百万円であります。

    (5)株式報酬費用

                                                   (単位:百万円)

    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    持分決済型(株式報酬型ストック・オプション制度)
    持分決済型(譲渡制限付株式報酬制度) 219 234
    持分決済型(業績連動型株式報酬制度) 43 △13
    現金決済型 442 101
    合計 704 323

    株式報酬費用は、主に連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上されております。

    35.金融商品

    (1)資本管理

    当社グループは、資本効率及び財務の健全性を意識した経営のもと、持続的な成長に向け、事業投資と株主還元のバランスを考慮した資本配分を行ってまいります。株主還元については安定的な配当の実施を基本といたします。そのために必要な資金については、収益力の維持向上により創出する営業キャッシュ・フローで賄うことを基本とし、必要に応じて銀行借入及び社債等による資金調達を行ってまいります。
     当社グループは、資本の効率性を追求してROEを経営上の重要な指標に据え、向上を目指してまいります。

    (単位:%)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    ROE 0.9 △14.1

    なお、当社は会社法による利益準備金の要求以外の外部からの資本規制は受けていません。

    (2)金融商品の分類

    金融商品の分類は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    <金融資産>
    現金及び現金同等物 (注記8) 163,590 158,036
    償却原価で測定する金融資産
    売上債権及びその他の債権 (注記9) 125,441 127,459
    その他の金融資産 (注記11) 5,359 5,437
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
    その他の金融資産 (注記11) 23,504 23,363
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
    その他の金融資産 (注記11) 50,364 47,490
    合計 368,258 361,785
    <金融負債>
    償却原価で測定する金融負債
    仕入債務及びその他の債務 (注記19) 82,200 73,367
    社債及び借入金 (注記20) 193,570 219,957
    その他の金融負債 (注記22) 45,085 43,023
    純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
    その他の金融負債 (注記22) 188 339
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融負債
    その他の金融負債 (注記22) 21 3
    合計 321,064 336,689

    (3)財務上のリスク管理方針

    当社グループが保有する金融商品は、市場リスク(為替リスク、金利リスク、株価変動リスク)、信用リスク、流動性リスクなどの様々なリスクに晒されています。こうした様々なリスクを軽減するため、当社グループでは、取引内容、取引規模や地域特性に応じたリスク軽減のための施策を実施しております。

    (4)市場リスク管理

    当社グループは、外国為替レート及び資本性金融商品の価格変動による市場リスクに晒されております。

    市場リスクをヘッジするために、先物為替予約等のデリバティブ金融商品を利用しております。デリバティブを保有又は発行するにあたっては、外国為替換算リスク、金利リスク、価格リスク、デリバティブ又はそれ以外の金融商品を掌る当社グループの管理規程に基づいて行っております。また、管理規程に基づく適正な運用を内部監査により継続的にモニタリングしております。

    (ⅰ)為替リスク管理

    グローバルに事業を展開していることから生じている外貨建ての営業債権は、為替の変動リスクに晒されています。一方、営業債務である支払手形及び買掛金の一部には、原料等の輸入に伴う外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されていますが、概ね同じ外貨建ての売掛金残高の範囲内にあります。そのため、主として外貨建ての営業債務をネットしたポジションについて主に先物為替予約を利用してヘッジし、ヘッジ会計の要件を満たしているものはヘッジ会計を適用しております。なお、為替相場の状況により、9ヶ月を限度として、輸出入にかかる予定取引により確実に発生すると見込まれる外貨建て営業債権に対する先物為替予約を行っております。

    a)外貨感応度分析

    各連結会計年度末において保有する外貨建金融商品について、日本円が米ドル、ユーロに対して1%高くなった場合の税引前利益及びその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響額は、次のとおりであります。計算にあたり使用した通貨以外の通貨は変動しないものと仮定しております。

    (単位:百万円)
    米ドル ユーロ
    前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日) 前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)
    税引前利益 △462 △219 △346 44
    その他の包括利益(税効果考慮前) △28 △1 40 39

    b)デリバティブ

    通貨デリバティブの詳細は、次のとおりであります。

    ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    契約額等 うち1年超 公正価値 契約額等 うち1年超 公正価値
    為替予約取引
    売建
    米ドル 11,456 113 11,449 △87
    ユーロ 24,238 △27 15,489 26
    その他 3,100 △8 2,533 15
    買建
    米ドル 8,918 △35 13,166 181
    合計 47,712 43 42,636 136

    ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    契約額等 うち1年超 公正価値 契約額等 うち1年超 公正価値
    為替予約取引
    売建
    ユーロ 4,197 7 4,045 25
    その他 1,682 △1 1,583 7
    買建
    英ポンド 3,217 245 2,506 97 108
    合計 9,097 250 8,134 97 140

    当社グループは、外貨建資産及び負債に係る為替相場変動のヘッジを目的とした先物為替予約を金融機関と行っております。

    (ⅱ)金利変動リスク

    固定金利と変動金利双方で資金を借り入れているため、金利変動リスクに晒されております。

    有利子負債の殆どは固定金利により調達された社債及び借入金ですが、変動金利による借入金については、原則として金利スワップ契約により実質的に固定金利による借入金と同等の効果を得ております。

    a)金利感応度分析

    金利変動リスクのある変動金利の長期借入金については、金利スワップ取引を利用してキャッシュ・フローを固定化し、リスクを軽減しております。当社グループにおける金利変動リスクに対するエクスポージャーは限定的であり、金利変動に対する影響は軽微であります。

    b)デリバティブ

    金利デリバティブの詳細は、次のとおりであります。

      ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    契約額等 うち1年超 公正価値 契約額等 うち1年超 公正価値
    金利通貨スワップ取引
    受取変動・支払固定 1,672 1,672 △244
    合計 1,672 1,672 △244

      ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    契約額等 うち1年超 公正価値 契約額等 うち1年超 公正価値
    金利スワップ取引
    受取変動・支払固定 500 500 10 5,500 5,500 89
    合計 500 500 10 5,500 5,500 89

    (ⅲ)その他の価格リスク

    有価証券及び投資有価証券については、市場価格の変動リスクに晒されていますが、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。

    以下の感応度分析は報告期間末の株式価格エクスポージャーに基づき算定しております。

    前連結会計年度及び当連結会計年度において株式の市場価格が5%変動する場合、FVTOCI指定した資本性金融商品の公正価値の変動の結果として、その他の包括利益(税効果考慮前)はそれぞれ2,252百万円増減及び2,186百万円増減いたします。

    (5)信用リスク管理

    当社グループは、営業債権である受取手形、売掛金及びリース債権等、未収入金等のその他の債権及びその他の金融資産について、信用リスク(当社グループが保有する金融資産の相手方が債務を履行できなくなり、当社グループが財務的損失を被ることとなるリスク)に晒されております。

    営業債権である受取手形、売掛金及びリース債権等については、顧客の信用リスクに晒されております。当該リスクに関しては、取引相手ごとに決済条件に準じた期日及び残高の管理、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握、また取引内容、取引規模、取引先の信用力に応じ、前受金、取引信用保険等の活用により信用リスクの軽減を図っております。

    未収入金等のその他の債権についても、取引相手先の信用リスクに晒されておりますが、概ね短期間で決済されるものであります。

    デリバティブ取引は、契約相手先の契約不履行により生ずる信用リスクに晒されております。デリバティブ取引の執行・管理については、取引権限を定めた社内規程に基づき運用されており、また、デリバティブの利用にあたっては、信用リスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っております。
     連結財務諸表に表示されている金融資産の減損控除後の帳簿価額は、獲得した担保の評価額を考慮に入れない、当社グループの信用リスクに対するエクスポージャーの最大値であります。

    (ⅰ)売上債権及びその他の債権等に係る信用リスクエクスポージャー

    売上債権及びその他の債権に係る当社グループの信用リスクエクスポージャーは、次のとおりであります。売上債権及びその他の債権については、回収可能性や信用リスクの著しい増加等を考慮して、将来の予想信用損失を測定して、貸倒引当金を計上しております。信用リスクが著しく増加しているか否かについては、債務不履行発生リスクの変動により評価しております。そのために、取引相手先の財務状況、過去の貸倒損失計上実績、過去の期日経過情報などを考慮して判断しております。売上債権に係る貸倒引当金は、常に全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しており、全期間の予想信用損失を個別に測定する場合と集合的に測定する場合があります。集合的に測定する場合であっても、売上債権の見積将来キャッシュ・フローに不利な影響を与える、以下のような一つ又は複数の事象が発生している場合には、信用減損した売上債権として個別債権ごとに予想信用損失を測定しております。

    ・債務者の重大な財政的困難

    ・債務不履行又は期日経過などの契約違反

    ・債務者が破産又は他の財務上の再編を行う可能性が高くなったこと

    売上債権及びその他の債権

    (単位:百万円)
    帳簿価額 常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 信用減損している金融資産 合計
    前連結会計年度(2025年3月31日) 121,650 1,119 122,769
    当連結会計年度(2026年3月31日) 123,596 1,407 125,003

    上記の金融資産には、受取手形及び売掛金、リース債権等を含んでおります。

    未収入金等のその他の債権は、貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産であり、前連結会計年度及び当連結会計年度の債権残高は、それぞれ3,855百万円及び4,141百万円であります。

    その他の金融資産

    (単位:百万円)
    帳簿価額 貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 貸倒引当金を全期間にわたる予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 合計
    信用リスクが当初認識以降に著しく増大した金融資産 信用減損している金融資産
    前連結会計年度(2025年3月31日) 252 6 258
    当連結会計年度(2026年3月31日) 303 6 309

    (ⅱ)貸倒引当金の増減分析

    当社グループは金融資産が減損した場合、減損を資産の帳簿価額から直接減額せず、貸倒引当金勘定により処理しております。貸倒引当金の増減は次のとおりであります。

    売上債権及びその他の債権

    (単位:百万円)
    貸倒引当金 常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 信用減損している金融資産 合計
    前連結会計年度(2024年4月1日) 623 496 1,120
    期中増加額 29 694 723
    期中減少額(目的使用) △276 △276
    期中減少額(戻入) △284 △126 △410
    企業結合による取得 4 4
    在外営業活動体の換算差額 28 △6 22
    前連結会計年度(2025年3月31日) 400 782 1,183
    期中増加額 79 887 965
    期中減少額(目的使用) △201 △201
    期中減少額(戻入) △83 △144 △226
    連結除外による減少 △4 △73 △77
    在外営業活動体の換算差額 43 △1 42
    当連結会計年度(2026年3月31日) 436 1,249 1,686

    上記の貸倒引当金は、受取手形及び売掛金、リース債権等が対象であります。

    未収入金等のその他の債権について、前連結会計年度及び当連結会計年度の貸倒引当金の残高はありません。 

       その他の金融資産

    (単位:百万円)
    貸倒引当金 貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 貸倒引当金を全期間にわたる予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 合計
    信用リスクが当初認識以降に著しく増大した金融資産 信用減損している金融資産
    前連結会計年度(2024年4月1日) 6 6
    期中増加額
    期中減少額(目的使用)
    期中減少額(戻入)
    在外営業活動体の換算差額
    前連結会計年度(2025年3月31日) 6 6
    期中増加額
    期中減少額(目的使用)
    期中減少額(戻入)
    在外営業活動体の換算差額
    当連結会計年度(2026年3月31日) 6 6

    (6) 流動性リスク管理

    営業債務や借入金等の金融負債は、支払期日に支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。
     当社グループは、中長期的な資金計画を定期的に作成・更新する等の方法により手元流動性の状況を把握し、状況に応じた適切な手元資金を維持、確保することで流動性リスクを管理しております。

    また、当社グループはグローバルキャッシュマネジメントシステムを導入しており、国内外の子会社が保有する資金を含むグループ資金を集中的かつ効率的に管理することにより、流動性リスクの低減に努めております。

    流動性及び金利リスク表

    次の表は当社グループの金融負債の残存契約満期日別金額を示しております。

    当該表は、当社グループが支払いを要求される最も早い日を基にして金融負債の割引前キャッシュ・フローに基づき作成しており、金利及び元本のキャッシュ・フローを含んでおります。

    (単位:百万円)
    帳簿価額 契約上のキャッシュ・フロー 1年以内 1年超~5年以内 5年超
    前連結会計年度(2025年3月31日)
    非デリバティブ金融負債
    長期借入金(1年以内に返済予定のものを含む) 127,786 135,201 16,751 62,614 55,836
    社債(1年以内に返済予定のものを含む) 19,961 20,277 10,057 188 10,032
    短期借入金 45,823 45,908 45,908
    リース負債 20,078 21,183 7,464 11,174 2,545
    仕入債務及びその他の債務 82,200 82,200 82,200
    デリバティブ金融負債
    デリバティブ負債 209 209 209
    当連結会計年度(2026年3月31日)
    非デリバティブ金融負債
    長期借入金(1年以内に返済予定のものを含む) 128,293 136,052 17,281 58,246 60,525
    社債(1年以内に返済予定のものを含む) 9,974 10,220 47 10,173
    短期借入金 81,691 81,779 81,779
    リース負債 19,850 21,168 7,155 12,065 1,948
    仕入債務及びその他の債務 73,367 73,367 73,367
    デリバティブ金融負債
    デリバティブ負債 342 342 98 244

    各報告期間の末日現在におけるコミットメント・ライン総額及び借入実行残高は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    コミットメント・ライン総額 150,500 200,500
    借入実行残高 40,000
    未実行残高 150,500 160,500

    (7) 金融商品の公正価値等に関する事項

     ①公正価値で測定する金融商品

    公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーは、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) レベル1 レベル2 レベル3 合計
    デリバティブ 511 511
    株式 45,043 6,911 51,954
    その他 1,596 19,807 21,402
    資産合計 45,043 2,107 26,717 73,868
    デリバティブ 209 209
    負債合計 209 209
    (単位:百万円)
    当連結会計年度(2026年3月31日) レベル1 レベル2 レベル3 合計
    デリバティブ 462 462
    株式 43,727 3,456 47,183
    その他 1,985 21,223 23,208
    資産合計 43,727 2,447 24,679 70,853
    デリバティブ 342 342
    負債合計 342 342

    公正価値で測定する主な金融商品の測定方法は、以下のとおりであります。

    (ⅰ)デリバティブ
     デリバティブ資産及びデリバティブ負債のうち為替予約、金利スワップ、通貨スワップ及び通貨オプションの公正価値については、契約を締結している金融機関等による提示価格や、利用可能な情報に基づく適切な評価方法により算定しており、レベル2に分類しております。

    (ⅱ)株式
     活発な市場が存在する株式の公正価値は、取引所の価格を公正価値としてレベル1に分類しております。活発な市場が存在しない株式の公正価値は、観察可能なインプットを用いて算定している場合にはレベル2に分類し、観察不能なインプットを用いてマーケット・アプローチや将来キャッシュ・フローを割引く方法により公正価値を算定している場合には、レベル3に分類しております。

    (ⅲ)その他
     その他のうち活発な市場が存在しない銘柄の公正価値は、観察可能なインプットを用いて算定している場合にはレベル2に分類し、観察不能なインプットを用いてマーケット・アプローチや将来キャッシュ・フローを割引く方法により公正価値を算定している場合には、レベル3に分類しております。

    経常的にレベル3で測定する金融商品の期首から期末までの変動は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    期首残高 31,438 26,717
    利得又は損失
    純損益(注1) △479 △1,102
    その他の包括利益(注2) △573 △1,796
    取得 874 1,552
    売却・決済 △4,003 △709
    分配金 △21
    在外営業活動体の換算差額 1 37
    レベル3から他の分類への振替(注3) △541
    期末残高 26,717 24,679

    (注1)純損益に含まれている利得及び損失は、各報告期間の末日時点の純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものであり、「金融収益」及び「金融費用」に含まれております。

    (注2)その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、各報告期間の末日時点のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものであり、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」に含まれております。

    (注3)前連結会計年度におけるレベル3から他の分類への振替は、投資先が取引所に上場したことによるものであり、レベル1への振替であります。

    ②償却原価で測定する金融商品

    償却原価で測定する金融商品の帳簿価額及び公正価値は、次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(2025年3月31日) 当連結会計年度(2026年3月31日)
    帳簿価額 公正価値 帳簿価額 公正価値
    金融負債
    社債 19,961 19,310 9,974 9,213
    長期借入金 127,786 122,512 128,293 121,738
    合計 147,747 141,822 138,266 130,951

    (注)1年以内に返済予定又は償還予定の残高を含んでおります。

        社債及び長期借入金については、注記「20.社債及び借入金」をご参照ください。

    償却原価で測定する主な金融商品に係る公正価値の測定方法は、以下のとおりであります。

    社債の公正価値については、市場価格に基づき算定しており、公正価値ヒエラルキーをレベル1に分類しております。長期借入金の公正価値については、将来キャッシュ・フローを国債の利回り等適切な指標に信用スプレッドを上乗せした利率で割り引いて算定しており、公正価値ヒエラルキーはレベル3に分類しております。
     社債及び長期借入金以外の償却原価で測定する金融資産及び金融負債の公正価値は、帳簿価額と近似しております。

    36.関連当事者取引

    (1)関連当事者間取引及び未決済残高

    前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

    該当事項はありません。

    当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

    該当事項はありません。

    (2)主要な経営幹部に対する報酬

    主要な経営幹部に対する報酬は次のとおりであります。

    (単位:百万円)
    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    月額報酬及び賞与 387 397
    譲渡制限付株式報酬 75 78
    業績連動型株式報酬 33 3
    合計 496 478

    37.子会社、関連会社及び共同支配企業

    当連結会計年度末の当社グループの重要な子会社、関連会社及び共同支配企業は、「第一部[企業情報]第1[企業の概況]4[関係会社の状況]」に記載しております。

    38.偶発負債

    (訴訟関連)

    当社グループが事業展開する中で、国内外において、係争案件へ発展すること、訴訟の被告になることや政府機関による調査を受けることがあります。当社グループでは、係争案件や訴訟に関連した債務に関し、当該債務を決済するために経済的便益をもつ資源の流出が必要となる可能性や、その影響額について信頼性のある見積りができるかを勘案のうえ、引当金の認識を検討しております。
      当社のインド子会社は、当社デジタルカメラ製品の輸入に関連して、インド税当局から調査を受け、2016年10月、同製品について関税、延滞税及び加算税の支払決定を受けておりました。これに対し、当社インド子会社は、2017年1月、同国間接税租税審判所(CESTAT:Customs, Excise and Service Tax Appellate Tribunal)へ不服申立を行いましたが、2017年12月、当該申立は棄却されました。当社インド子会社はこれを不服とし、2018年1月、同国最高裁判所(以下「最高裁」)に対して上告し、2021年3月に最高裁は当社インド子会社に対する関税、延滞税及び加算税の支払決定を取り消す判決を下しました。この判決に対して、インド税当局が2021年4月に再審請求を行った結果、最高裁は2024年11月に当該請求を認め、CESTATへ審理を差し戻しました。2025年4月、CESTATは差戻審において、同製品が免税対象であるとの判決を下しましたが、2026年2月にインド税当局はこの判決を不服として最高裁に上告しました。なお、現時点で最終的な訴訟の結果を予想することは不可能であるため、上記会計方針に則り、引当金は認識しておりません。

    (契約・法令対応)

    当社の連結子会社であるOptos Plcに関し、同社がリファービッシュ製品と新品とを区別せず販売していたという疑義が提起されたことを受け、当社では外部機関の協力を得て社内調査を実施いたしました。調査の結果、同社のリファービッシュ製品の品質については問題がないものと判断しておりますが、米国政府系顧客等との契約及びそれに関連する米国における法令に抵触する可能性があることが判明しました。当社は、顧客に対する補償費用及び当該米国法令に抵触した場合の課徴金等に備えるため、引当金2,624百万円を計上しております。

    また、当社は米国におけるリファービッシュ製品の販売に関する開示規制に抵触している事実はないものと判断しております。なお、今後の進捗次第では、上記引当額を超える各規制当局への支出や顧客あての補償費用等が新たに発生し、当社の連結業績に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点ではその影響額を合理的に見積もることが困難と判断しております。

    その他の案件においては、現時点において、当社の連結業績や財政状態へ重要な影響を与えるものはないと考えております。

    39.重要な後発事象

    当社グループは、後発事象を2026年6月25日まで評価しております。2026年6月25日現在、記載すべき重要な後発事象はありません。

    (2) 【その他】

    当連結会計年度における半期情報等

    中間連結会計期間 当連結会計年度
    売上収益 (百万円) 312,915 677,163
    税引前中間(当期)損失(△) (百万円) △5,265 △106,511
    親会社の所有者に帰属する中間利益又は当期損失(△) (百万円) 5,356 △86,088
    基本的1株当たり中間利益又は当期損失(△) (円) 16.28 △261.57

    2 【財務諸表等】

    (1) 【財務諸表】

    ① 【貸借対照表】
    (単位:百万円)
    前事業年度(2025年3月31日) 当事業年度(2026年3月31日)
    資産の部
    流動資産
    現金及び預金 45,228 23,877
    受取手形 4,627 1,098
    売掛金 ※1 45,319 ※1 40,884
    商品及び製品 42,277 53,236
    仕掛品 108,201 109,921
    原材料及び貯蔵品 15,262 15,540
    その他 ※1 50,405 ※1 43,350
    貸倒引当金 △1 △52
    流動資産合計 311,317 287,854
    固定資産
    有形固定資産
    建物 46,213 44,466
    構築物 1,254 1,139
    機械及び装置 15,234 15,197
    車両運搬具 45 50
    工具、器具及び備品 9,130 9,250
    土地 8,297 8,279
    リース資産 840 769
    建設仮勘定 5,075 4,028
    有形固定資産合計 86,088 83,178
    無形固定資産
    ソフトウエア 15,213 21,303
    技術資産 6,961 6,259
    その他 1,287 1,262
    無形固定資産合計 23,461 28,824
    投資その他の資産
    投資有価証券 67,291 64,742
    関係会社株式 192,625 107,396
    関係会社出資金 16,790 18,086
    関係会社長期貸付金 ※1 4,652 ※1 8,932
    前払年金費用 12,827 12,768
    繰延税金資産 35,980 39,839
    その他 1,196 1,197
    貸倒引当金 △3,510 △9
    投資その他の資産合計 327,851 252,950
    固定資産合計 437,400 364,952
    資産合計 748,716 652,805
    (単位:百万円)
    前事業年度(2025年3月31日) 当事業年度(2026年3月31日)
    負債の部
    流動負債
    電子記録債務 ※1 8,260 ※1 6,592
    買掛金 ※1 48,895 ※1 44,310
    短期借入金 39,950 79,950
    1年内返済予定の長期借入金 15,385 15,885
    1年内償還予定の社債 10,000
    リース債務 356 362
    未払金 ※1 8,728 ※1 7,112
    未払費用 ※1 30,311 ※1 22,885
    未払法人税等 873 1,039
    前受金 ※1 46,944 ※1 45,011
    預り金 ※1 41,569 ※1 41,162
    製品保証引当金 1,639 1,195
    品質保証引当金 1,581
    その他 ※1 717 ※1 771
    流動負債合計 253,627 267,855
    固定負債
    社債 10,000 10,000
    長期借入金 112,623 112,738
    リース債務 686 611
    資産除去債務 1,708 1,842
    関係会社事業損失引当金 14,932
    その他 797 537
    固定負債合計 140,746 125,729
    負債合計 394,373 393,584
    純資産の部
    株主資本
    資本金 65,476 65,476
    資本剰余金
    資本準備金 80,712 80,712
    資本剰余金合計 80,712 80,712
    利益剰余金
    利益準備金 5,565 5,565
    その他利益剰余金
    研究開発積立金 2,056 2,056
    オープンイノベーション促進積立金 321 321
    買換資産圧縮積立金 3,923 3,314
    圧縮積立金 2,612 1,822
    別途積立金 111,211 111,211
    繰越利益剰余金 60,349 △37,815
    利益剰余金合計 186,037 86,474
    自己株式 △7,761 △6,813
    株主資本合計 324,464 225,848
    評価・換算差額等
    その他有価証券評価差額金 28,178 32,104
    繰延ヘッジ損益 10 82
    評価・換算差額等合計 28,189 32,186
    新株予約権 1,692 1,187
    純資産合計 354,344 259,222
    負債純資産合計 748,716 652,805
    ② 【損益計算書】
    (単位:百万円)
    前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
    売上高 ※11 452,779 ※11 387,870
    売上原価 ※11 316,094 ※11 286,365
    売上総利益 136,685 101,506
    販売費及び一般管理費 ※1 138,607 ※1 132,864
    営業損失(△) △1,922 △31,358
    営業外収益
    受取利息及び受取配当金 ※11 9,240 ※11 13,950
    その他 ※11 5,267 ※11 4,746
    営業外収益合計 14,506 18,696
    営業外費用
    支払利息 1,760 2,065
    その他 ※11 8,406 ※11 3,308
    営業外費用合計 10,166 5,373
    経常利益又は経常損失(△) 2,419 △18,035
    特別利益
    固定資産売却益 ※2,※11 25 ※2,※11 4,970
    投資有価証券売却益 ※4 4,743 ※4 14,719
    事業譲渡益 ※5 2,978
    退職給付信託返還益 ※6 10,625
    その他 3 21
    特別利益合計 4,771 33,313
    特別損失
    固定資産売却損 ※3 3 ※3 297
    減損損失 7,822 9,332
    投資有価証券売却損 522
    投資有価証券評価損 143 3,453
    関係会社株式評価損 ※7 84,646
    関係会社清算損 31 ※8 4,654
    関係会社譲渡損 48
    関係会社事業損失 ※9 5,277
    構造改革関連費用 ※10 2,032 ※10 1,969
    品質保証引当金繰入額 1,581
    その他 2
    特別損失合計 15,310 106,501
    税引前当期純損失(△) △8,121 △91,223
    法人税、住民税及び事業税 1,224 △2,631
    法人税等調整額 △4,904 △5,651
    法人税等合計 △3,680 △8,282
    当期純損失(△) △4,441 △82,941
    ③ 【株主資本等変動計算書】

      前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

    (単位:百万円)
    株主資本
    資本金 資本剰余金 利益剰余金
    資本準備金 その他資本剰余金 資本剰余金合計 利益準備金 その他利益剰余金
    研究開発積立金 買換資産圧縮積立金 圧縮積立金 オープンイノベーション促進積立金 別途積立金
    当期首残高 65,476 80,712 80,712 5,565 2,056 4,508 2,815 321 111,211
    当期変動額
    買換資産圧縮積立金の取崩 △585
    圧縮積立金の取崩 △202
    剰余金の配当
    剰余金の配当(中間配当)
    当期純損失(△)
    自己株式の取得
    自己株式の処分 31 31
    自己株式の消却 △29,144 △29,144
    剰余金の内訳科目間の振替 29,113 29,113
    株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
    当期変動額合計 △585 △202
    当期末残高 65,476 80,712 80,712 5,565 2,056 3,923 2,612 321 111,211
    (単位:百万円)
    株主資本 評価・換算差額等 新株予約権 純資産合計
    利益剰余金 自己株式 株主資本合計 その他有価証券評価差額金 繰延ヘッジ損益 評価・換算差額等合計
    その他利益剰余金 利益剰余金合計
    繰越利益剰余金
    当期首残高 110,443 236,919 △7,297 375,809 35,033 △169 34,864 1,866 412,539
    当期変動額
    買換資産圧縮積立金の取崩 585
    圧縮積立金の取崩 202
    剰余金の配当 △8,661 △8,661 △8,661 △8,661
    剰余金の配当(中間配当) △8,666 △8,666 △8,666 △8,666
    当期純損失(△) △4,441 △4,441 △4,441 △4,441
    自己株式の取得 △30,003 △30,003 △30,003
    自己株式の処分 395 426 426
    自己株式の消却 29,144
    剰余金の内訳科目間の振替 △29,113 △29,113
    株主資本以外の項目の当期変動額(純額) △6,855 180 △6,675 △174 △6,849
    当期変動額合計 △50,094 △50,882 △464 △51,345 △6,855 180 △6,675 △174 △58,195
    当期末残高 60,349 186,037 △7,761 324,464 28,178 10 28,189 1,692 354,344

      当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

    (単位:百万円)
    株主資本
    資本金 資本剰余金 利益剰余金
    資本準備金 その他資本剰余金 資本剰余金合計 利益準備金 その他利益剰余金
    研究開発積立金 買換資産圧縮積立金 圧縮積立金 オープンイノベーション促進積立金 別途積立金
    当期首残高 65,476 80,712 80,712 5,565 2,056 3,923 2,612 321 111,211
    当期変動額
    買換資産圧縮積立金の取崩 △609
    圧縮積立金の取崩 △790
    剰余金の配当
    剰余金の配当(中間配当)
    当期純損失(△)
    自己株式の取得
    自己株式の処分 △172 △172
    自己株式の消却
    剰余金の内訳科目間の振替 172 172
    株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
    当期変動額合計 △609 △790
    当期末残高 65,476 80,712 80,712 5,565 2,056 3,314 1,822 321 111,211
    (単位:百万円)
    株主資本 評価・換算差額等 新株予約権 純資産合計
    利益剰余金 自己株式 株主資本合計 その他有価証券評価差額金 繰延ヘッジ損益 評価・換算差額等合計
    その他利益剰余金 利益剰余金合計
    繰越利益剰余金
    当期首残高 60,349 186,037 △7,761 324,464 28,178 10 28,189 1,692 354,344
    当期変動額
    買換資産圧縮積立金の取崩 609
    圧縮積立金の取崩 790
    剰余金の配当 △8,221 △8,221 △8,221 △8,221
    剰余金の配当(中間配当) △8,229 △8,229 △8,229 △8,229
    当期純損失(△) △82,941 △82,941 △82,941 △82,941
    自己株式の取得 △2 △2 △2
    自己株式の処分 950 778 778
    自己株式の消却
    剰余金の内訳科目間の振替 △172 △172
    株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 3,926 72 3,998 △504 3,493
    当期変動額合計 △98,164 △99,563 947 △98,616 3,926 72 3,998 △504 △95,122
    当期末残高 △37,815 86,474 △6,813 225,848 32,104 82 32,186 1,187 259,222
    【注記事項】
    (重要な会計方針)

    1 有価証券の評価基準及び評価方法

    (1) 満期保有目的の債券

    償却原価法

    (2) 子会社株式及び関連会社株式

    移動平均法による原価法

    (3) その他有価証券

     ① 市場価格のない株式等以外のもの

    決算日の市場価格等に基づく時価法

    (評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)

     ② 市場価格のない株式等

    移動平均法による原価法

    なお、投資事業有限責任組合及びそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。

    2 デリバティブの評価基準及び評価方法

    時価法

    3 棚卸資産の評価基準及び評価方法

    (1) 仕掛品

    個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法)

    (2) その他の棚卸資産

    総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法)

    4 固定資産の減価償却の方法

    (1) 有形固定資産(リース資産を除く)

    定額法を採用しております。

    なお、主な耐用年数は次のとおりであります。

    建物      30~40年

    機械及び装置  5~7年

    (2) 無形固定資産(リース資産を除く)

    定額法を採用しております。

    なお、主な耐用年数は、自社利用ソフトウエア5年であります。

    (3) リース資産

    所有権移転外ファイナンス・リース取引については、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。

    5 繰延資産の処理方法

    社債発行費は支出時に全額費用として処理しております。

    6 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準

    外貨建金銭債権債務は、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。

    7 引当金の計上基準

    (1) 貸倒引当金

     債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討することにより、回収不能見込額を計上しております。

    (2) 製品保証引当金

      一定期間無償修理を行う旨の約定がある製品に対する修理費に充てるため、売上高を基準として過去の実績負担率により算定した額を基礎に計上しております。
    また、個別に見積り可能な製品保証見込費用についてはその見積額を計上しております。

    (3) 退職給付引当金

     従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。なお、過去勤務費用は、発生した期から10年(平均残存勤務期間以内の一定の年数)による定額法により費用処理しております。また、数理計算上の差異は、発生した期の翌期から10年(平均残存勤務期間以内の一定の年数)による定額法により費用処理しております。
     退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については給付算定式基準によっております。

     年金資産見込額が、退職給付債務見込額に未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用を加減した額を下回る場合には、当該差異を退職給付引当金として計上し、上回る場合には当該超過額を前払年金費用として計上しております。

    (4) 関係会社事業損失引当金

     関係会社の事業に係る損失に備えるため、関係会社に対する出資金額及び貸付金額を超えて当社が負担することとなる損失見込額を計上しております。

    (5) 品質保証引当金

     製品の保証期間の有無にかかわらず実施する無償修理に要する支出に備えるため、今後発生すると見込まれる金額を合理的に見積り計上しております。

    8 収益の認識

     下記の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。

      ステップ1:顧客との契約を識別する
      ステップ2:契約における履行義務を識別する
      ステップ3:取引価格を算定する
      ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
      ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する

     当社は、「映像事業」において、レンズ交換式・レンズ一体型のデジタルカメラやデジタルシネマカメラ、交換レンズなど、映像関連製品やその周辺領域の製品・サービスを提供、「精機事業」において、FPD露光装置及び半導体露光装置の製品・サービスを提供、「ヘルスケア事業」において、生物顕微鏡、細胞培養観察装置などのライフサイエンスソリューション分野の製品・サービスを提供、「コンポーネント事業」において、工業用顕微鏡、測定機、X線/CT検査システムなどの産業機器事業関連、光学コンポーネント、光学部品やエンコーダなどのデジタルソリューションズ事業関連、EUV関連コンポーネントや宇宙関連製品などのカスタムプロダクツ事業関連、FPDフォトマスク基板などのガラス事業関連の製品・サービスを提供、「デジタルマニュファクチャリング事業」において、金属3Dプリンターの製品・サービスを提供しております。

     製品の販売及びサービス業務について顧客との契約に基づき履行義務を識別しております。
     製品の販売については、主に顧客への引渡の際に据付を要する製品については据付完了時点、また、据付を要しない製品については引渡時点に、顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、当該時点において収益を認識しております。収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート等を控除した金額で測定しております。
     サービス業務については、履行義務が一時点で充足される場合にはサービス提供完了時点において、一定期間にわたり充足される場合にはサービス提供期間にわたり定額で収益を認識しております。

    9 ヘッジ会計の方法

    (1) ヘッジ会計の方法

     繰延ヘッジ処理によっております。

    (2) ヘッジ手段とヘッジ対象

    ヘッジ手段

    為替予約、通貨オプション、通貨スワップ、金利スワップ

    ヘッジ対象

    外貨建債権・債務、外貨建予定取引、社債及び借入金

    (3) ヘッジ方針

     デリバティブ取引に関する権限規程及び取引限度額等を定めた内部規程に基づき、ヘッジ対象に係る為替相場変動リスク及び金利変動リスクを一定の範囲内でヘッジしております。

    (4) ヘッジ有効性評価の方法

     ヘッジ対象のキャッシュ・フロー変動の累計又は相場変動とヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動の累計又は相場変動を比較し、両者の変動額等を基礎にして、ヘッジ有効性を評価しております。

    10 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項

    (1) 退職給付に係る会計処理

     退職給付に係る未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっております。

    (2) グループ通算制度の適用

     グループ通算制度を適用しております。

    (重要な会計上の見積り)

    財務諸表の作成において、資産、負債、収益及び費用の報告額は経営者による会計方針の選択や見積りにより影響されます。見積りの算定の基礎となる仮定は、過去の経験及び入手可能な情報を収集し、報告期間の末日現在において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者による最善の判断に基づいております。経済状態や市場、消費動向、また当社各事業の属する産業における需要や供給の変化等を踏まえた一定の仮定を置いたうえで、見積りを行っております。しかし、その性質上、これらの見積りは、将来において、異なる結果となる可能性があります。

    見積りは継続して見直されております。これらの見直しによる影響は、当該見積りを見直した期間及び将来の期間において認識しております。

    翌事業年度に資産や負債の帳簿価額の重要な修正につながるリスクを伴う主な見積り項目は次のとおりであります。

    ・関係会社株式の評価

    市場価格のない関係会社株式の減損処理の要否は、取得原価と実質価額とを比較することにより判定されており、実質価額が取得原価に比べ50%以上低下したときは、当該会社の事業計画に基づき回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除いて実質価額まで減損処理する方針としております。なお、超過収益力を反映して取得した株式の実質価額は、連結財政状態計算書に計上されているのれんと同様、関係会社の事業計画等に基づき見積りを行っておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等により事業計画等の見直しが必要となった場合、翌事業年度の財務諸表において、関係会社株式の金額に重要な影響を与える可能性があります。

    ・繰延税金資産の回収可能性

    見積りの内容及びその基礎となる仮定は、連結財務諸表注記「4.見積り及び判断の利用」、当事業年度の財務諸表に計上した金額は貸借対照表をご参照ください。

    ・固定資産の減損

    見積りの内容及びその基礎となる仮定は、連結財務諸表注記「4.見積り及び判断の利用」、当事業年度の財務諸表に計上した金額は貸借対照表及び損益計算書をご参照ください。

    (未適用の会計基準等)

    ・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)

    ・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)等

    1 概要

    国際的な会計基準と同様に、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いを定めるものであります。

    2 適用予定日

    2028年3月期の期首から適用予定であります。

    3 当該会計基準等の適用による影響

    「リースに関する会計基準」等の適用による財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中であります。

    (貸借対照表関係)

    ※1  関係会社に対する金銭債権及び金銭債務

    前事業年度(2025年3月31日) 当事業年度(2026年3月31日)
    短期金銭債権 66,276 百万円 52,847 百万円
    長期金銭債権 4,652 百万円 8,932 百万円
    短期金銭債務 74,398 百万円 69,572 百万円

    ※2  偶発債務

     保証債務は、銀行借入金等に関する保証で、内訳は次のとおりであります。

    前事業年度(2025年3月31日) 当事業年度(2026年3月31日)
    子会社(銀行借入金) 3,997 百万円 子会社(銀行借入金) 4,004 百万円
    従業員(住宅資金他) 15 百万円 従業員(住宅資金他) 13 百万円
    4,012 百万円 4,017 百万円
    (損益計算書関係)

    ※1 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。

    前事業年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日) 当事業年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)
    研究開発費 69,256 百万円 66,279 百万円
    修繕費 10,590 百万円 13,857 百万円

     なお、販売費及び一般管理費のうち販売費に属する割合は、前事業年度は概ね13%、当事業年度は概ね13%であります。

    ※2  固定資産売却益の内訳は、次のとおりであります。

    前事業年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日) 当事業年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)
    土地 百万円 4,951 百万円
    建物 百万円 0 百万円
    構築物 百万円 0 百万円
    機械及び装置 19 百万円 6 百万円
    車両運搬具 0 百万円 0 百万円
    工具、器具及び備品 4 百万円 10 百万円
    その他 1 百万円 3 百万円
    25 百万円 4,970 百万円

    ※3  固定資産売却損の内訳は、次のとおりであります。

    前事業年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日) 当事業年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)
    機械及び装置 2 百万円 297 百万円
    工具、器具及び備品 1 百万円 0 百万円
    その他 0 百万円 百万円
    3 百万円 297 百万円

    ※4 投資有価証券売却益

     前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

    当社では、政策保有目的株式の売却による売却益4,743百万円を投資有価証券売却益として特別利益に計上しております。

     当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

    当社では、政策保有目的株式の売却による売却益14,719百万円を投資有価証券売却益として特別利益に計上しております。

    ※5 事業譲渡益

     当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

    当社が保有する半導体のウェハ接合技術の研究開発事業を譲渡したことにより、事業譲渡益2,978百万円を特別利益に計上しております。詳細については、(企業結合等関係)をご参照ください。

    ※6 退職給付信託返還益

     当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

    当社は、将来の退職給付に備えることを目的として退職給付信託を設定しておりますが、退職給付債務に対して退職給付信託財産を含む年金資産が積立超過の状態にあり、今後もその状態が継続すると見込まれることから、退職給付信託の一部について返還を受けました。これに伴い未認識数理計算上の差異の一部を一括処理したことにより、退職給付信託返還益10,625百万円を特別利益に計上しております。

    ※7 関係会社株式評価損

     当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

    当社連結子会社であるNikon SLM Solutions Group AGの将来キャッシュ・フローについて、金属3Dプリンター市場の成長率低下や競争環境の激化等により当初想定された収益の実現が見込まれなくなったことから、当社が保有する同社株式の実質価額が低下したため、関係会社株式評価損84,410百万円を特別損失に計上しております。

    ※8 関係会社清算損

     当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

    当社連結子会社であるNikon Metrology NVの清算に伴う損失等が含まれております。

    ※9 関係会社事業損失

     前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

     当社連結子会社であるMark Roberts Motion Control Limitedの将来キャッシュ・フローについて、出資を超えて当社が負担することになる関係会社事業損失引当金を過年度において541百万円計上しておりましたが、事業環境の悪化により当社が保有する同社株式の実質価額がさらに低下したため、関係会社事業損失引当金繰入額5,277百万円を関係会社事業損失として特別損失に計上しております。

    ※10 構造改革関連費用

     前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

    当社では、拠点の再編により構造改革を進めた結果、2,032百万円を構造改革関連費用として特別損失に計上しております。内訳は次のとおりであります。

    内容 金額
    国内拠点再編に伴う損失 1,679 百万円
    グループ会社における再編に伴う費用 354 百万円

     当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

    当社では、関係会社の再編により構造改革を進めた結果、1,969百万円を構造改革関連費用として特別損失に計上しております。内訳は次のとおりであります。

    内容 金額
    関係会社における再編に伴う損失及び費用 1,218 百万円
    国内拠点再編に伴う損失 751 百万円

    ※11 関係会社との取引高

    前事業年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日) 当事業年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)
    営業取引高
    関係会社への売上高 287,472 百万円 249,058 百万円
    関係会社よりの仕入高 208,585 百万円 200,250 百万円
    営業取引以外の取引高 24,336 百万円 20,461 百万円
    (有価証券関係)

    子会社株式及び関連会社株式

    前事業年度(2025年3月31日)

     子会社株式及び関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式187,409百万円、関連会社株式5,216百万円)においては、市場価格のない株式等のため、時価を記載しておりません。

    当事業年度(2026年3月31日)

     子会社株式及び関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式102,180百万円、関連会社株式5,216百万円)においては、市場価格のない株式等のため、時価を記載しておりません。

    (税効果会計関係)

    1 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理

    当社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。

    2  繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳

    前事業年度(2025年3月31日) 当事業年度(2026年3月31日)
    (繰延税金資産)
    棚卸資産 17,723 百万円 22,419 百万円
    未払賞与 1,216 百万円 1,327 百万円
    減価償却費 26,848 百万円 27,626 百万円
    製品保証引当金 502 百万円 377 百万円
    減損損失 4,151 百万円 6,043 百万円
    工事進行基準 1,666 百万円 2,651 百万円
    株式評価減 8,201 百万円 29,777 百万円
    その他 11,397 百万円 12,526 百万円
    繰延税金資産小計 71,704 百万円 102,745 百万円
    評価性引当額 △20,147 百万円 △46,170 百万円
    繰延税金資産合計 51,557 百万円 56,576 百万円
    (繰延税金負債)
    固定資産圧縮積立金 △3,000 百万円 △2,364 百万円
    その他有価証券評価差額金 △12,565 百万円 △14,325 百万円
    その他 △11 百万円 △48 百万円
    繰延税金負債合計 △15,577 百万円 △16,737 百万円
    繰延税金資産の純額 35,980 百万円 39,839 百万円

    3  法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳

    前事業年度(2025年3月31日) 当事業年度(2026年3月31日)
    法定実効税率 30.6 30.6
    (調整)
    受取配当金、交際費等の永久差異 25.3 4.9
    試験研究費等の税額控除(通算税効果額を含む) 14.9
    評価性引当額の増減 △29.0 △27.8
    外国子会社からの配当等に係る外国源泉税 △1.2 △0.1
    税率変更による影響 7.4 1.1
    国際最低課税額に対する法人税等 △5.8
    その他 2.9 0.4
    税効果会計適用後の法人税等の負担率 45.3 9.1

    4 国際最低課税額に対する法人税等

    前事業年度における法人税、住民税及び事業税に含まれる国際最低課税額に対する法人税等の金額は468百万円です。

    (企業結合等関係)

     当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

    事業分離

    当社は、当社が保有する半導体のウェハ接合技術の研究開発事業について、2025年9月30日付で株式会社SCREENホールディングスに事業譲渡いたしました。

    1 事業分離の概要

     (1)分離先企業の名称

      株式会社SCREENホールディングス

     (2)分離した事業の内容

      半導体のウェハ接合技術の研究開発事業

     (3)事業分離を行った理由

    半導体の高性能化技術の一つとして注目されているウェハ接合について、株式会社SCREENホールディングスと当社との間で今後の協業について検討を重ねてきた結果、当該技術を同社に譲渡することが最善であると判断し、本契約の締結に至っております。

     (4)事業分離日

      2025年9月30日

     (5)法的形式を含むその他取引の概要に関する事項

       受取対価を現金等の財産のみとする事業譲渡

    2 実施した会計処理の概要

     (1)移転損益の金額

      2,978百万円

     (2)移転した事業に係る資産の適正な帳簿価額並びにその主な内訳

      有形固定資産 22百万円

     (3)会計処理

    移転したことによって受け取った現金等の財産は時価により計上し、移転した事業に係る資産の帳簿価額との差額を事業譲渡益として認識しております。

    3 継続的関与の概要

    ウェハ接合装置に係る接合ユニット部に関する開発設計について、事業提携契約を締結しております。

    (収益認識関係)

     顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表注記「27.売上収益」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。

    (重要な後発事象)

    該当事項はありません。

    ④ 【附属明細表】
    【有形固定資産等明細表】
    区分 資産の種類 当期首残高(百万円) 当期増加額(百万円) 当期減少額(百万円) 当期償却額(百万円) 当期末残高(百万円) 減価償却 累計額(百万円)
    有形固定資産 建物 46,213 3,105 1,351(1,338) 3,500 44,466 47,493
    構築物 1,254 30 22(22) 122 1,139 3,139
    機械及び装置 15,234 7,643 3,226(2,888) 4,454 15,197 94,957
    車両運搬具 45 38 4(4) 29 50 754
    工具、器具及び備品 9,130 2,908 553(508) 2,235 9,250 30,048
    土地 8,297 - 18 - 8,279 -
    リース資産 840 329 78(72) 323 769 896
    建設仮勘定 5,075 20,960 22,007(4,466) - 4,028 -
    86,088 35,012 27,260(9,298) 10,662 83,178 177,286
    無形固定資産 特許権 1,107 288 3(3) 264 1,128 961
    商標権 91 - - 9 82 10
    施設利用権 88 - 2 34 52 13
    技術資産 6,961 - - 702 6,259 760
    ソフトウエア 15,213 9,582 590(580) 2,902 21,303 6,247
    23,461 9,869 595(583) 3,911 28,824 7,991

    (注) 1 当期減少額欄の()内は内書きで、減損損失計上額(構造改革関連費用として計上した減損損失を含む。)であります。

         2 建設仮勘定の当期増加額は、各資産の取得に伴う増加額であり、当期減少額は、各資産科目への振替であります。

    【引当金明細表】
    区分 当期首残高(百万円) 当期増加額(百万円) 当期減少額(百万円) 当期末残高(百万円)
    貸倒引当金 3,511 890 4,340 61
    関係会社事業損失引当金 14,932 2,646 17,579
    製品保証引当金 1,639 1,032 1,476 1,195
    品質保証引当金 1,581 1,581

    (2) 【主な資産及び負債の内容】

    連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。

    (3) 【その他】

    該当事項はありません。

    第6 【提出会社の株式事務の概要】

    事業年度 4月1日から3月31日まで
    定時株主総会 6月中
    基準日 3月31日
    剰余金の配当の基準日 3月31日、9月30日
    1単元の株式数 100株
    単元未満株式の買取り
    取扱場所 (特別口座)東京都府中市日鋼町1-1 三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
    株主名簿管理人 (特別口座)東京都府中市日鋼町1-1 三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
    取次所
    買取手数料 株式の売買の委託に係る手数料相当額として別途定める金額
    公告掲載方法 当会社の公告方法は電子公告とする。ただし事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合は、日本経済新聞に掲載してこれを行う。なお、電子公告は当社のホームページに掲載しており、そのアドレスは次のとおりです。https://www.jp.nikon.com/
    株主に対する特典 なし

    (注) 当会社の株主(実質株主を含む)は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない。

    ・会社法第189条第2項各号に掲げる権利

    ・会社法第166条第1項の規定による請求をする権利

    ・株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利

    ・株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売渡すことを請求する権利

    第7 【提出会社の参考情報】

    1 【提出会社の親会社等の情報】

    当社は、親会社等はありません。

    2 【その他の参考情報】

    当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に次の書類を提出しております。

    (1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書

    事業年度 第161期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 2025年6月26日関東財務局長に提出

    (2) 内部統制報告書及びその添付書類

    2025年6月26日関東財務局長に提出

    (3) 半期報告書及び確認書

    第162期中(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日) 2025年11月6日関東財務局長に提出

    (4) 臨時報告書

    企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2(取締役会における決議の結果)の規定に基づく臨時報告書

    2025年5月19日関東財務局長に提出

    企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書

    2025年7月2日関東財務局長に提出

    企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号(子会社の解散及び精算)の規定に基づく臨時報告書

    2025年8月7日関東財務局長に提出

    企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第4号(主要株主の異動)の規定に基づく臨時報告書

    2025年10月6日関東財務局長に提出

    企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号及び19号(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象)の規定に基づく臨時報告書

    2026年2月5日関東財務局長に提出

    企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号(代表取締役の異動)に基づく臨時報告書

    2026年2月12日関東財務局長に提出

    企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象)に基づく臨時報告書

    2026年2月25日関東財務局長に提出

    企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象)に基づく臨時報告書

    2026年4月30日関東財務局長に提出

    企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2(取締役会における決議の結果)の規定に基づく臨時報告書

    2026年5月18日関東財務局長に提出

    (5) 臨時報告書の訂正報告書

    2025年7月2日に提出した臨時報告書に係る訂正報告書

    2025年7月10日関東財務局長に提出

    2026年5月18日に提出した臨時報告書に係る訂正報告書

    2026年5月19日関東財務局長に提出

    (6) 訂正発行登録書(株券、社債券等)

    2025年6月3日、2025年7月2日、2025年7月10日、2025年8月7日、2025年10月6日、2026年2月5日、2026年2月12日、2026年2月25日、2026年4月30日、2026年5月18日、2026年5月19日関東財務局長に提出

    第二部 【提出会社の保証会社等の情報】

    該当事項はありません。

    独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書

    2026年6月25日

    株 式 会 社 ニ   コ   ン

    取 締 役 会 御中

    有限責任監査法人 ト ー マ ツ

    東京事務所

    指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士 鈴 木 基 之
    指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士 新 庄 和 也

    <連結財務諸表監査>

    監査意見

    当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ニコンの2025年4月1日から2026年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、及び連結財務諸表注記について監査を行った。

    当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条により規定された国際会計基準に準拠して、株式会社ニコン及び連結子会社の2026年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

    監査意見の根拠

    当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

    監査上の主要な検討事項

    監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

    Nikon SLM Solutions AGに関するのれん及び無形資産の評価
    監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応
    【連結財務諸表注記】15.非金融資産の減損損失に記載のとおり、会社は2026年3月期において、Nikon SLM Solutions AGに関するのれんの減損損失60,568百万円、無形資産の減損損失26,244百万円を計上している。会社は、のれんについて、少なくとも年1回、又は減損の兆候が識別された場合に減損テストを実施している。減損テストにおいては、のれんを含む資金生成単位の非金融資産の帳簿価額と使用価値に基づき算定された回収可能価額を比較し、帳簿価額が回収可能価額を上回る場合には、当該超過額を減損損失として認識する。当連結会計年度において、【連結財務諸表注記】15.非金融資産の減損損失に記載のとおり、金属3Dプリンター市場の将来成長率の低下や競争環境の激化等を背景に、買収時に想定した収益が見込まれなくなったことから、Nikon SLM Solutions AGに関するのれん及び無形資産について減損の兆候を認識し、減損テストを実施した。その結果、資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を上回ったため、減損損失を計上した。使用価値に基づき算定された回収可能価額の見積りにおける重要な仮定は、事業計画に含まれる売上収益の予測、事業計画期間後の成長率及び割引率である。売上収益は市場参加者の予想を織り込んで見積られており、会社の収益成長計画や関連する金属AM市場の成長見通しが含まれるため、将来の不確実性を伴う。また、当該減損損失が連結損益計算書に与える金額的影響は重要であり、割引率の算定におけるインプットデータの選択には高度な専門知識を要し、経営者の判断が含まれる。以上より、Nikon SLM Solutions AGに関するのれん及び無形資産の金額は、その評価の前提となる重要な仮定に経営者の主観や判断が含まれ、見積りの不確実性を伴い、また、その評価の結果計上された減損損失計上額は連結損益計算書における金額的重要性が高いことから、当監査法人はのれん及び無形資産の評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、Nikon SLM Solutions AGに関するのれん及び無形資産の評価を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。(1)内部統制の評価・売上収益を含む事業計画の策定・承認、重要な仮定の設定及び使用価値の算定結果の連結会計課責任者による査閲に関する内部統制を中心に、のれん及び無形資産の減損損失の認識及び測定に関連する内部統制の整備及び運用状況を理解し、主要な統制のデザイン及び運用を評価した。(2)使用価値の見積りの合理性の検討・使用価値の算定に用いられた将来キャッシュ・フローの予測について、経営者が作成し承認した事業計画との整合性を検証した。・過年度に策定された事業計画と実績数値を比較分析し、経営者による見積りプロセスの有効性を評価した。・重要な仮定である事業計画に含まれる売上収益の予測について、過去からの趨勢分析及び受注状況の確認に加え、会社の市場予測と利用可能な外部評価機関による市場予測との比較を実施し、経営者の見積りの妥当性を評価した。・重要な仮定である事業計画期間後の成長率について、その設定方法及び根拠を会計基準に照らして検討するとともに、関連国のインフレ率等との整合性を評価した。・当監査法人の評価専門家を利用し、会社が算定した使用価値の測定に採用した評価方法及び重要な仮定である割引率の妥当性について、使用したデータの合理性、計算の正確性を検討した。

    その他の記載内容

    その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

    当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。

    連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。

    当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。

    その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。

    連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任

    経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。

    連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。

    監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

    連結財務諸表監査における監査人の責任

    監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。

    監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

    ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。

    ・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。

    ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。

    ・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。

    ・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。

    ・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。

    監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

    監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。

    監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。

    <内部統制監査>

    監査意見

    当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社ニコンの2026年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。

    当監査法人は、株式会社ニコンが2026年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

    監査意見の根拠

    当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

    内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任

    経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。

    監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。

    なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。

    内部統制監査における監査人の責任

    監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。

    監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

    ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。

    ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。

    ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。

    監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

    監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。

    <報酬関連情報>

    当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】に記載されている。

    利害関係

    会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。

    以  上

    ※1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。

    独立監査人の監査報告書

    2026年6月25日

    株 式 会 社 ニ   コ   ン

    取 締 役 会 御中

    有限責任監査法人 ト ー マ ツ

    東京事務所

    指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士 鈴 木 基 之
    指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士 新 庄 和 也

    <財務諸表監査>

    監査意見

    当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ニコンの2025年4月1日から2026年3月31日までの第162期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。

     当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ニコンの2026年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

    監査意見の根拠

     当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。)に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

    監査上の主要な検討事項

    監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

    Nikon SLM Solutions AG株式の評価
    監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応
    【注記事項】(損益計算書関係)※7 関係会社株式評価損に記載のとおり、損益計算書に計上されている関係会社株式評価損84,410百万円は、Nikon SLM Solutions AG株式に関する評価損であり、当該株式の回収可能価額(実質価額)を反映して認識したものである。会社は、当該関係会社株式の評価を検討するに当たり、当該株式の帳簿価額(取得原価)と回収可能価額を比較している。回収可能価額の見積りには、事業計画に基づく将来見通し等を用いることから、連結財務諸表におけるNikon SLM Solutions AGに係るのれん及び無形資産の評価と同様に、経営者の主観や判断が含まれ、見積りの不確実性を伴い、またその評価の結果計上された関係会社株式評価損の損益計算書に与える金額的影響は重要である。以上より、当監査法人はNikon SLM Solutions AG株式の評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当該Nikon SLM Solutions AG株式の関係会社株式の評価に用いられた回収可能価額(実質価額)の見積りは、連結財務諸表上ののれん及び無形資産の減損テストにおける使用価値の算定に用いた事業計画等を基礎としており、主要な仮定(将来の売上収益見通し、成長率及び割引率等)は概ね共通している。当監査法人は、これらの前提が連結財務諸表上の減損テストと共通することを踏まえ、主として、連結財務諸表に係る監査報告書の監査上の主要な検討事項「Nikon SLM Solutions AGに関するのれん及び無形資産の評価」に記載した監査上の対応を実施した。

    その他の記載内容

    その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

    当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。

    財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。

    当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。

    その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。

    財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任

    経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。

    財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。

    監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

    財務諸表監査における監査人の責任

    監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。

    監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

    ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。

    ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。

    ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。

    ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。

    ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。

    監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

    監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。

    監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。

    <報酬関連情報>

    報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

    利害関係

    会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。

    以  上

    ※1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。