ナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッド 有価証券報告書
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| 【提出書類】 | 有価証券報告書 |
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条第1項 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 令和8年1月9日 |
| 【事業年度】 | 自 2024年10月1日 至 2025年9月30日 |
| 【会社名】 | ナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッド (ABN 12 004 044 937) (National Australia Bank Limited) (ABN 12 004 044 937) |
| 【代表者の役職氏名】 | グループ最高財務責任者 (Group Chief Financial Officer) ショーン・ドゥーリー (Shaun Dooley) |
| 【本店の所在の場所】 | オーストラリア連邦 ビクトリア州 3000 メルボルン バークストリート 395 28階 (Level 28, 395 Bourke Street, Melbourne, Victoria, 3000 Australia) |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 弁護士 梅 津 立 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号 大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 |
| 【電話番号】 | 03-6775-1000 |
| 【事務連絡者氏名】 | 弁護士 山下 舞 弁護士 津田 桃佳 弁護士 高柳 志帆 弁護士 安井 優介 |
| 【連絡場所】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号 大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 |
| 【電話番号】 | 03-6775-1000 |
| 【縦覧に供する場所】 | ナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッド東京支店 (103-0022 東京都中央区日本橋室町二丁目2番1号 室町東三井ビルディング18階) |
第一部 【企業情報】
(注) 1 本報告書「第3-2 持続可能性に関する観点と施策」および「5-3 コーポレート・ガバナンスの状況等」において、「当社グループ」および「当社」という用語は、ナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッドおよびその支配下にある事業体を意味するものとして同じ意味で使用されている。本報告書のその他の部分においては、別段の記載がある場合を除き、「当社」及び「NAB」とはいずれもナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッドを指す。「当社グループ」とは全体としてみたナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッドおよびその被支配会社を指す。別段の注記が付されている場合を除き、本報告書中の情報は当社の2025年度年次報告書の日付である2025年11月6日時点のものである。
2 本報告書に記載の金額は、別段の記載がない限り、オーストラリア・ドルで表示される。「百万豪ドル」は百万オーストラリア・ドルを指し、「10億豪ドル」は10億オーストラリア・ドルを指す。本報告書において便宜上記載されている日本円への換算は、1豪ドル=100.17円の換算レート(2025年11月6日現在の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場仲値)により換算されている。
3 本有価証券報告書の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
4 将来の見通しに関する記述
本報告書には、「将来の見通しに関する記述」またはこれに該当するとみなされうる記述が含まれている。これらの将来の見通しに関する記述は、「野心」、「考える」、「見積もる」、「計画する」、「推定する」、「予想する」、「期待する」、「目標」、「目指す」、「意図する」、「可能性がある」、「ことがある」、「だろう」、「かもしれない」または「はずだ」、あるいはそれらそれぞれの否定形や他の変化形、もしくはその他の類似表現を含む将来の見通しに関する用語の使用または戦略、計画、目的、目標、将来の出来事もしくは意図に関する議論によって識別できる。また、将来の収益ならびに財務状態および財務業績に関する示唆および指針も、将来の見通しに関する記述に含まれる。読者は、それらに全面的に依拠することがないよう警告されている。将来の見通しに関する記述は、将来の業績の保証ではなく、既知・未知のリスク、不確定要素その他の要素を伴い、その多くが当社グループの制御の範囲を超えるものであり、これらの要素により実際の結果が当該記述において明示または黙示された内容と大幅に異なる可能性がある。実際の結果がかかる記述と大きく異ならないという保証はない。この他にも、当社グループの財務実績または経営環境の重大な変化、法令の重大な変更または規制政策もしくは解釈の変更ならびにロシア-ウクライナ間の紛争および中東紛争およびその他の地政学上の緊張状態の現在進行中の影響、オーストラリアおよび世界の経済環境ならびに資本市場の状況ならびに世界各国の貿易政策の変化に関連するリスクおよび不確実性を含め(これらに限定されない)、該当する記述において予想されているものと大きく異なる実際の結果をもたらす可能性がある多くの要因が存在する。追加の情報は、「第3-3 事業等のリスク」に記載されている。
5 本報告書の表における「大」とは、100%を超える割合を指す。
6 当社グループが使用するIFRSに基づかない主要財務業績指標
本書で詳述する一定の財務指標は国際財務報告基準(「IFRS」)の範囲内での会計上の尺度ではない。経営陣は、当社グループの全般的な財務業績および財務状況を評価するためにこれらの財務指標を用いており、このような財務指標が示されることによってアナリストおよび投資家に対して当社グループの営業成績に関する有用な情報が提供されると確信している。
当社グループはその報告書類に含まれるIFRSに基づかない指標を定期的に見直すことによって、適切な財務指標のみが取り入れられるようにしている。上記の財務上の指標に関する詳細は、以下および用語集に記載している。
7 現金収益に関する情報
現金収益は、当社グループおよび投資業界により用いられるIFRSに基づかない主要財務業績指標である。当社グループはまた、現金収益が当社グループの基本的業績であると考えられるものをよりよく反映していることから、内部管理報告においても現金収益を使用している。現金収益は、継続事業からの法定純利益に特定の非現金収益項目を調整して計算される。非現金収益項目は、業績を評価し、事業の基本的な傾向を分析する際に別途考慮され、除外される。これらの項目には、ヘッジおよび公正価値の変動、取得無形資産の償却ならびに当社グループの事業の買収、統合、処分および閉鎖に関連する損益ならびにその他の特定の項目が含まれる。現金収益は、当社グループのキャッシュフロー、資金調達状況または流動性状況を示すことを意図しているものではなく、またキャッシュフロー計算書に表示される金額を意図しているものでもない。現金収益は法定財務指標ではなく、オーストラリア会計基準に従って提示されておらず、オーストラリア監査基準に基づく監査または検討を経ていない。2025年9月30日に終了した年度の現金収益は、以下の項目を含まない。
-ヘッジ、公正価値およびヘッジの変動
-取得無形資産の償却
-買収、統合、処分および事業閉鎖の費用
8 純利息マージンに関する情報
純利息マージン(「純利息マージン」)は、期中平均利付資産の割合として表される、純利息収益(現金収益ベースで算出される。)として計算されるIFRSに基づかない主要財務業績指標である。
9 平均残高に関する情報
平均株主資本合計(当社株主に帰属する。)を含む平均残高、平均資産合計および期中平均利付資産は、日次法定平均残高に基づいている(例外は平均リスク加重資産(「RWA」)であり、これは報告日および直前の2回の四半期末時点のRWAを参照して算出される。)。この方法により、単純平均では反映されないような、季節性、発生時期および再編成(非継続事業を含む)をより正確に反映する数値が得られる。
第1 【本国における法制等の概要】
1 【会社制度等の概要】
(1) 【提出会社の属する国・州等における会社制度】
当社は、オーストラリア連邦の会社を規制する法律である、2001年会社法(「会社法」)により規制される。会社法はオーストラリア証券投資委員会(「ASIC」)が統制している。
オーストラリア連邦の諸法律(「連邦法」)および当社が業務を行うオーストラリア各州の法律は当社の業務の運営面に種々の影響を与えているが、とくに当社に関係の深い重要な連邦法は現行の連邦銀行法を構成する諸法であり、これには1959年銀行法(「銀行法」)、1998年オーストラリア金融監督権限法および1998年金融部門(株式保有)法(「FSSA」)が含まれる。オーストラリア証券取引所(「ASX」)の上場規則(「上場規則」)および2006年(連邦)マネーロンダリング・テロ資金供与防止法もまた当社の業務の一部に影響を及ぼす。
当社に適用のある会社法の主要な規定の概略は以下の通りである。
会社の定款は、会社法およびコモンローの規定とともに、会社内部の業務を規制する。会社法は種々の置き替え可能な規則を置いており、置き換え可能なこれらの規則を置き換えるか変更する定款を会社が採択するまで会社の内部規則として機能する。当社は定款(「当社定款」)を採択し、当社定款には置き換え可能な規則として適用される会社法の規定が当社に適用されないことを明示的に記載している。
当社定款には、当社の業務、事務、権利および権限ならびに株主、取締役その他の役員の権利および権限に関して、法律の規定と矛盾しないあらゆる事項を定めることができる。当社定款は、株主総会において本人が出席しているかまたはその他の者が代表して議決権を有する株主の75%以上の多数をもって決議される場合にのみ改訂することができる。
当社定款はとりわけ次の事項に関する規定を含んでいる。
● 株式の名義書換および譲渡を含む会社の株式に付随する権利および義務。
● 株主総会の投票および運営方法。
● 取締役、取締役の人数、権限、義務および任免に関する手続ならびに取締役会の議事の運営。
● 会社秘書役の任命および社印の使用。
● 配当の宣言およびその支払。
● 株主への通知手続。
● 当社の清算に際しての資産の分配。
会社法は、会社に対し、その取引および財務状況および業績を正確に記録しかつこれを説明し、真正かつ公正な財務諸表の作成および監査を可能にする書面による会計帳簿を保持することを要求している。会社はまた、会社法に基づき事業期間終了後に財務報告書(会計基準に基づき要求される財務諸表およびその注記、財務諸表およびその注記についての取締役会の宣言から成る)、取締役会の報告書ならびに監査報告書を所定の期限前に株主に提出することを要する。上場規則はまた、定期的な財務報告の要求を規定する。財務報告書はオーストラリア会計基準、オーストラリア会計解釈指針および2001年会社規則を遵守の上、会社法に則り、当社の財務状況および業績を真正かつ公正に表示していなければならない。個別財務諸表に加え、当社の場合のようにグループ内の親会社である会社は、オーストラリアの会計基準に基づき、親会社と事業期間を通して随時親会社が支配していた会社の連結財務諸表の作成を要する。その場合、財務報告書は連結グループの財務状況および業績について真正かつ公正な見解を示さなければならない。監査人は独立の公認会計士とし、少なくとも1名の監査法人のメンバーが会社法に基づき登録されたオーストラリアに通常居住する会社監査人でなければならない。監査人は財務報告書について以下の事項に関する意見を述べる義務を有する。
● 財務報告書がオーストラリア会計基準に従って作成されており財務状況および業績について真実かつ公正な概観を示していることを含み、財務報告書が会社法に則していること。
● 監査人は、監査の実施にすべて必要な情報、説明および支援を得ていること。
● 当社が財務報告書の作成および監査を可能にするため十分な会計帳簿を保持していること。
● 当社が会社法の要求するその他すべての記録および登録簿を保持していること。
これらの事項の欠如、不履行または不足についての詳細は監査報告書に記載されなければならない。
取締役は、会社法で特定された事項に関する株主宛の報告書を作成しなければならない。これらの事項には、会計年度中支払われた配当額、会計年度中推奨されたが支払われなかった配当額、当該会計年度の業績およびこれらの業績の結果の検討、会計年度中に行われた主要な業務についての記載、これらの業務の性質の重要な変更、ならびに当社の将来の会計年度における業務または業績もしくは経営状態に重大な影響を及ぼした、またはその可能性のある会計年度末から生じた事項の詳細が含まれる。
(当社のように)ASXに上場されている会社の取締役会の報告書には、当該会社の株主が自社の経営、財務状況および事業戦略ならびに翌会計年度以降に対する展望について十分な知識に基づく評価を行うために合理的に必要とされる情報、さらに取締役会メンバーおよび上級経営陣の報酬の決定に関する取締役会の方針の検討、かかる方針と会社の業績との関係の検討ならびに報酬の性質および額の詳細をも含まなければならない。
取締役会は、ASICおよびASXに会計年度末から3ヶ月以内に年次財務報告書の写しを提出しなければならない。当社は株主に対して、次の定時株主総会から21日前までまたは会計年度末から4ヶ月後のいずれか早い方までに年次報告書を提供しなければならない。提供方法として、当社のウェブサイトで閲覧可能とする方法がある。株主は、年次財務報告書の全文の写しの受領を希望できる。半期報告書はASICには半期終了から75日以内に、またASXには半期終了から2ヶ月以内(またはこれより早い時にASICに提出した場合はその時)に提出しなければならない。半期報告書を株主に送付する義務はないが、かかる半期報告書はASXに提出され、ASXのウェブサイトで公衆の縦覧に付され、通常は当社のウェブサイトに掲載される。
(上記で概説した)会社法第2M章に基づく当社の年次財務報告義務に加え、2025年1月1日以降に開始する年次報告期間から、オーストラリアにおいて新たな気候関連報告義務が課されるようになった(会社法の改正および新たな会計基準であるオーストラリア会計基準審議会(「AASB」)S2 気候関連開示の導入による。)。2026年度年次報告以降、当社には年次サステナビリティ・レポートの作成が義務付けられる。これには、短期、中期、長期のいずれにおいても当社グループのキャッシュフロー、資金へのアクセス、または資本コストに影響を及ぼす可能性が合理的に予想される重要な気候関連のリスクと機会に関する、ガバナンス、戦略、リスク管理、指標および目標に関連する気候関連財務開示が含まれる。サステナビリティ・レポートに対する外部監査および保証プロセスは、2025年1月1日から2030年6月30日までの期間に段階的に導入され、その後はサステナビリティ・レポートの監査要件が他の第2M章に基づく報告と整合される。年次財務報告の要件と同様に、当社の取締役はサステナビリティ・レポートの準備に関して宣言することが求められる。
オーストラリアの会社の定款には、最終配当の支払は株主総会の承認事項とする旨の規定を設けることがあるが、これはオーストラリアでは通常当てはまらない。中間配当については、定款は通常、株主の承認を要することなく取締役がこれを実行し得ることを定めている。当社では、すべての配当を決定し、支払う権限は取締役に付与されている。
株主
会社法の規定に従い、公開会社(当社等)は、株主総会を毎暦年少なくとも1回は開催しなければならない。この総会は、定時株主総会と称される。定時株主総会の議事は、一般的に取締役の選任または再選ならびに年次財務諸表および年次報告書の審議である。その他の議事は、会社法の通知に関する規定に従い提案される。これに加え、取締役または一定比率の議決権付き株式を保有する株主は、その他の株主総会を招集することができる。この総会は、単に株主総会と称されている。
会社の株式に付随する議決権は、株主総会におけるその行使方法とともに、定款および会社法第2G章に定められている。
株主総会への出席権および議決権を有する株主は、代理人(プロクシー)、代理人(アトーニー)、あるいは適切な場合は法人の代表者によって株主総会に出席することができる。この場合のかかる代理人等は当社の株主たることを要しない。当社定款には、株主総会の定足数および総会の議長の任命等株主総会に係る規定がある。
株主総会の決議は、通常一般の決議方法、すなわち株主総会に出席しておりかつ議決権を有する株主の投票(本人、代理人または代表者によるものかを問わない。)の過半数によって採択される。しかし特定の事項(例えば当社定款の変更)については、会社法または当社定款によって、特別決議、すなわち出席しておりかつ議決権を有する株主の投票(本人、代理人または代表者によるものかを問わない。)の75%以上による決議承認を経ることが必要とされている。
経営および運営
公開会社(例えば当社)は3名以上の取締役によって運営されることが要求されている。取締役は自然人でなければならない。当社定款は取締役の数を5人以上14人以下と規定している。そのうち少なくとも2名はオーストラリアに通常居住する者でなければならない。取締役の当社運営権限(およびこの権限に対するすべての制限)は定款で定められている。取締役は、定款に基づき当社の業務を運営する権限を付与されており、会社法または定款により当社の株主総会において行使することが要求されていない権限についてすべて行使できる。
取締役は、取締役会として行為しなければならず、取締役会は諸決議を会議で行うほか、会議を開催することなく持回り決議の方法によりこれを行うことができる。個々の取締役は、取締役会の決議で付与された範囲内においてのみ当社を代表して行為する権限を有する。
(当社のような)公開会社は少なくとも1名の秘書役を置くことを義務づけられているが、会社法はその他の特定の役職員の任命を要求していない。秘書役は自然人でなくてはならず、会社法および取締役会の決定に基づき特定の機能と責任を有している。少なくとも1名の秘書役は、オーストラリア国内に通常居住していなければならない。
当社定款は、当社の業務運営権を取締役に付与するのみならず、取締役が業務運営権限を専有するものと定めており、これによって、株主全体が会社業務の運営方法につき取締役会に指示を与え、業務遂行につき取締役会の決定した事項を覆すことを排除している。但し、株主は次の事項により最終的決定権を保持している。
(イ) 取締役会に諸権限を付与している当社定款を株主総会の特別決議を経て修正すること。
(ロ) 取締役の解任または不再任を決議すること。
当社定款によって付与された権利および権限を行使するに際しては、取締役は必要な注意と勤勉さをもってこれに当り、当社の最善の利益のために正しい目的で誠実に行為する義務を負っている。業務上の判断を行う場合、取締役は、かかる判断を誠実かつ正しい目的で行い、かつ会社法が要求するその他の一定の条件を満たす場合は、必要な程度の技術と注意をもって行為をしたとみなされる。
株式の発行
会社法、上場規則、当社定款、株主に付与される特別な権利に従うことを条件として、あらゆる種類の株式の発行はすべて取締役の管理下にあり、取締役は、適切と判断した条件によりこれら株式を発行することができる。
(2) 【提出会社の定款等に規定する制度】
以下は、当社定款および当社ガバナンスの重要な事項の概要である。
目的
当社は1893年6月23日にオーストラリア、ビクトリア州で設立された。当社はASICに登録されており、当社のオーストラリア事業番号は12 004 044 937である。当社定款は当社の目的を特定していない。会社法に基づき、当社は法人としての法的な能力および権限を有している。
取締役
当社定款は当社の取締役に関する様々な事項を規制している。
(イ) 取締役が重大な個人的利益を有する事項
取締役会において審議された事項に重大な個人的利益を有する取締役は、当社定款および会社法に規定された以下の4つの状況における場合を除き、かかる事項が審議されている間は会議に出席できず、かかる事項に投票することはできない。
(ⅰ)かかる事項に重大な個人的利益を有しない取締役が、かかる事項に利益を有する取締役の氏名、かかる取締役のかかる事項に対する利益の性質および範囲ならびに当社の業務との関係を明らかにし、かかる利益を有する取締役の利益によりかかる取締役による決議参加および出席の資格を剥奪するべきでないことを残りの取締役が認める旨述べた決議を採択した場合、
(ⅱ)ASICが会社法に基づき、取締役による重大な個人的利益があってもかかる取締役に出席および決議参加を許可する宣言または命令を行った場合、
(ⅲ)個人的利益を有する取締役の欠格のために取締役会の定足数を満たすに十分な数の取締役がいない場合(この場合、1名以上の取締役(重大な個人的利益を有する取締役を含む。)がかかる事項を審議するために株主総会を招集することができる。)、
(ⅳ)かかる事項が、取締役の重大な個人的利益があってもかかる事項の検討中に取締役による取締役会における決議参加および出席を会社法が特別に許可する種類の事項であった場合。
(ロ) 非業務執行取締役の報酬
非業務執行取締役の報酬総額は当社が株主総会においてこれを決定する。報酬総額は非業務執行取締役間での合意に基づきまたは合意がなされない場合には同等に配分され、会社による別の決定は必要ない。
さらに、各取締役は、会議出席のため往復するにあたってまたは同様に当社業務に従事した場合に発生した合理的な出張費、宿泊費その他の費用について払い戻しを受ける権利を有する。
(ハ) 取締役により行使可能な借入権限
当社定款に基づき、当社の業務は、会社法または当社定款により、株主総会において行使されることが要求されていない当社の権限をすべて行使できる取締役により運営される。
取締役は、金銭の借入または調達をし、当社の資産もしくは事業または未払込資本金の全部もしくは一部に対し担保権を設定し、および債券を発行しまたは当社もしくはその他の者の負債、債務もしくは義務のため債券を付与する当社のあらゆる権限を、当社のために行使する権限を明示的に付与されている。これらの権限は当社定款の修正によってのみ変更でき、株主総会において当社株主による特別決議の採択により承認を受ける必要がある。
株主権-普通株式
普通株式の保有者は取締役会が随時決定する株式の配当金を受領する権利を有する。支払済みであるが未請求の配当金は、請求または未請求金額に関する法律に従い取り扱いが要求されるまでは投資できる。未請求の配当金または分配金に関する当社への請求は5年以内に行わなければ無効である。一部払込済普通株式の保有者は、当該株式の発行規程により、当該株式に引受時に払い込まれた額(あるいは、一定の状況下では引受後に当該株式に随時払い込まれる額)に比例して普通株式配当を受領する権利を有する。
会社法は、配当金の決定の直前における会社の資産が負債を上回っており、かつかかる超過分が配当金の支払に十分であり、かつ配当金の支払が会社の株主全体にとって公平かつ合理的であり、かつ会社の債権者に対する支払能力を著しく損なわない限り会社は配当金を支払ってはならない旨規定する。配当金の支払の前に、取締役会は取締役会が適正な目的のためにあてることがその裁量で適切と考える準備金をとりおくことができ、配当金として分配するべきでないと考える額を準備金に移転せずに繰り越すことができる。
各普通株主は(本人または代理人もしくは代表者により)株主総会において挙手により1議決権を行使する権利を有し、投票による場合は保有する全額払込済普通株式1株につき1議決権を行使する権利を有する。投票により議決権を行使する一部払込済株式の保有者は、払込請求に基づき払込済である資本額が株式の総発行価格に占める割合に応じた数の議決権を行使できる。
当社の清算の際には、普通株主は他の種類の株主全員および債権者より劣位にランクされ、清算の際の剰余資産に対する完全な権限を有する。
普通株主は保有する株式を償還する権利を有しない。
全額払込済普通株式の保有者は当社による資本の払込の追加的な要請に対する義務を有しない。一部払込済普通株式の保有者は株式の発行の条件および当社定款に従ってなされた払込請求に基づき株式の未払額を支払う義務を負う。
当社定款には、普通株式の既存または将来の保有者に対する株式の大量保有による差別的取扱に関する規定はない。
法定のマネジャーは、銀行法に従い、ある認可預金受入機関(「ADI」)(NABはそのうちの1つである。)について、そのADIがその義務を履行することができなくなるかまたは支払停止に陥る可能性があるとオーストラリア健全性規制庁(「APRA」)がみなす状況を含む特定の状況において任命される。とりわけ、法定のマネジャーは、NABの定款、会社法、NABが当事者である契約の条件もしくはNABが上場リストに名を連ねる金融市場(ASXを含む。)の上場規則に関わらず、NABの株式および株式を取得する権利を消却しまたは株式に付随する権利を変更もしくは消却することができる。
株主権-普通株式を表章する米国預託株式
米国預託株式(「ADS」)1株は預託機関または保管機関に預託された全額払込済当社株式1株で構成される。ADSを構成する全額払込済株式に付された権利は、上記の全額払込済普通株式に付された権利と同じである。これらの権利は全額払込済普通株式の保有者としての預託機関あるいは保管機関に帰属する。但し、ADSを証する米国預託証券(「ADR」)の保有者はADRの発行に適用される規程に基づき預託機関または保管機関に対する一定の権利を有する。
株式および業績連動型新株引受権
株式(様々な制限に服する)、業績連動型オプションおよび業績連動型新株引受権は、従業員に短期および長期のインセンティブを与える方法として当社グループにより随時利用されている。
当社グループが運営する株式およびオプションのプランは、「第6-1 財務書類」 (2025年9月30日に終了する事業年度分) の注記 34 「株式報酬」に記載されている。
社印
当社は当社定款に規定された社印を持つ。社印は、取締役会の権限または取締役会が社印の使用の権限を付与する取締役会委員会の権限に従ってのみ使用されるものとし、社印押捺済の書類には取締役1名が署名し、他の取締役、秘書役、またはその他かかる書類もしくはかかる書類が含まれる一連の書類の副署のため取締役会が選任した者1名による副署を添える。
(3) 【オーストラリアの金融制度】
オーストラリアの金融制度の規制および監督の責任は、APRA、ASIC、オーストラリア金融取引報告・分析センター(「AUSTRAC」)、オーストラリア準備銀行、およびオーストラリア財務省の5つの別個の機関が負う。2025年6月30日現在のオーストラリアの金融制度は、74の銀行(相互銀行を除く。)、52の相互銀行および6のその他ADIから成る*(1)*。
2 【外国為替管理制度】
当社の定款は、非居住者であるかまたは外国の普通株式の保有者が保有証券についての権益を有するかまたは議決権を行使することを制限していない。
ASXに上場されているオーストラリアの公開会社(当社等)の合併、買収および売却は、詳細かつ広範囲に及ぶ法律およびASXの規則の規制を受ける。
要約すると、会社法に基づき、ある取引の結果、概ね、その者またはその他の者が保有するオーストラリアの上場会社の議決権が20%以下から20%超に増加する場合、または当初の議決権が20%超90%未満である場合に少しでも増加する場合は、その者は当該会社の発行済議決権付株式の関連持分を取得してはならない。但し、株式が法律により特別に許可される方法で取得される場合は除かれる。この制限は、オーストラリアの上場会社における20%超の保有株式の売却を希望する株主が有する選択権を制限することにもなる。
オーストラリアの法律は、オーストラリアの市場における競争を大幅に減少させる効果を及ぼすかまたは及ぼす可能性のある買収を規制している。
外国会社によるオーストラリアの会社に対する一定の利権の買収もまたオーストラリア連邦の財務大臣(「オーストラリアの財務大臣」)による検討および承認を受けなければならない。
さらに、FSSAに基づき、銀行の株式の取得に対して特定の制限が課される。FSSAの下で、ある者(会社を含む。)が、オーストラリアの金融部門会社に対する持分を取得することにより、かかる者が保有するかかる金融部門会社の議決権(かかる者の関係者の議決権を含む。)がかかる金融部門会社の議決権の20%を上回ることとなる場合、かかる者は、最初にオーストラリアの財務大臣の承認を得ることなくそのような取得を行ってはならない。ある者の保有する議決権が20%未満の場合であっても、オーストラリアの財務大臣は、かかる者がかかる会社に対する実質的な支配権を有する旨を宣言する権限を有し、オーストラリア連邦裁判所の裁定を申請することにより、かかる者に対してかかる支配権を放棄するよう要求することができる。金融部門会社の定義には、当社をはじめとする銀行が含まれる。
(1)情報はAPRAの2024-25アニュアル・レポートに記載されている。詳細については、(https://www.apra.gov.au/news-and-publications/apra-annual-reports)を参照のこと。
3 【課税上の取扱い】
下記の税務に関する検討は、単なる概要の記述であり、完全な技術的分析または当社株式もしくは当社社債の日本の実質保有者に対するオーストラリアおよび日本のすべての税効果を列挙することを意図するものではない。同検討は、現在有効な法律、規則および決定に基づいており、オーストラリアおよび日本の法律の改正の影響を受ける。税務は複雑な法分野であり、保有者の税効果は、保有者がおかれる特有の状況によっては本解説において詳述されたものとは異なる可能性がある。その場合、保有者は、当社の株式または社債の保有者であることによる税効果について自分自身で別途税務上の助言を求めるべきである。
(1) 【株式】
オーストラリアの居住者と日本の居住者との間で発生する所得(配当金を含む。)に対するオーストラリアおよび日本両国の所得税については、「所得に対する租税に関する二重課税の回避および脱税の防止のための日本国とオーストラリアとの間の条約」(「租税条約」)がこれを規定している。
日本国居住者でかつオーストラリアの非居住者である者(かつオーストラリアにおける恒久的施設を通じて行われる取引または事業の一環として株式を保有しない者)が実質的に保有する当社株式に対して支払われる配当金については、租税条約の規定により原則として配当金総額の10%がオーストラリアの源泉徴収税として徴収される。しかしながら、オーストラリアの配当帰属方式の下で、100%税額控除の対象となる配当金は、オーストラリアの源泉徴収税を免除されている。源泉徴収税は、導管体からの外国所得として申告されていない課税配当にのみ適用される。
当社の日本における実質株主は、当社株式の売却により実現した資産譲渡益については、オーストラリアにおける恒久的施設を通じて行われる取引または事業の一部として、株式が保有されている場合を除き、オーストラリアの所得税を課されることはない。
通常、オーストラリアの非居住者であってオーストラリアにおける恒久的施設を通じて行われる取引または事業の一環として株式を保有する日本の当社株式の実質株主は、かかる株式の売却からの利益もしくは収益がオーストラリアを源泉とする場合(かかる株主によるオーストラリア国外の証券取引所を通じたかかる株式の受益権の売却においては通常、売却からの利益もしくは収益がオーストラリアを源泉とすることにはならない)は、かかる利益または収益はオーストラリアの所得税の課税対象となる。かかる場合には、処分によって発生する利益または収益は恒久的施設に帰する範囲内で通常の所得税が課される。同様に、損失は、恒久的施設に帰する範囲内で、許容される限度で控除される。
配当金に対するオーストラリアの源泉徴収税に服する当社の日本における実質株主は、租税条約の第25条第1項に基づき、日本における税額控除の適用を受けることができる。
日本における課税については、「第8 本邦における提出会社の株式事務等の概要」を参照のこと。
(2) 【社債】
(イ) オーストラリアにおける課税
以下の条件が充足される場合、オーストラリア税法に基づき、社債に関してオーストラリアの利息に対する源泉徴収は免除される。
(ⅰ)社債を発行し、利息が支払われる時に発行会社がオーストラリアの居住者であること。利息は、利子の性質を有するかまたは利子に代わる額その他一定の額を含むものとされる。
(ⅱ)社債の募集は、以下の条件のうち一つを満たす方法でなされなければならない。
-金融市場において業務を営む過程において融資または投資もしくは証券取引を業として行う関係を有しない10以上の金融機関または証券ディーラーに対する募集、
-100以上の投資家に対する募集、
-証券取引所への上場が認められる社債の募集、
-公衆が入手可能な情報源を通じての募集、
-上記のいずれかの方法で30日以内に社債を売出すディーラー、幹事会社または引受会社に対する募集、または、
-グローバル・ボンドの形式による募集。
(ⅲ)発行の時点で、社債が発行会社の関係者(社債の販売に関してディーラー、幹事会社または引受会社としての資格の範囲における場合を除く。)により取得されているか取得が予定されている(直接または間接を問わない。)ことを発行会社が知らないかまたは推測する合理的な理由がないこと。
(ⅳ)利息の支払の時点で、受取人が発行会社の関係者であることを発行会社が知らないかまたは推測する合理的な理由がないこと。
公募書類に別段の規定がある場合を除き、当社は、発行会社として、上述の公募基準(またはグローバル・ノート/ボンドの条件)を満たし、かつ、その他利息に対する源泉徴収の免除についての関連あるオーストラリア税法の条件を満たす方法で社債を発行する。オーストラリアの非居住者であってオーストラリアにおける恒久的施設を通じて行われる取引または事業の一環として社債を保有するのではない日本の実質保有者は、社債の売却もしくは償還から実現された利益もしくは収益がオーストラリアを源泉としない場合(オーストラリアの非居住者による別のオーストラリアの非居住者に対する社債の売却からの利益もしくは収益は、社債がオーストラリア国外で売却され、かつ交渉がすべてオーストラリア国外でなされ、かつ文書がオーストラリア国外で締結された場合は、オーストラリアを源泉とすることにはならない)は、かかる利益または収益はオーストラリアの所得税の課税対象とならない。
(ロ) 日本における課税
日本国の居住者または日本国の法人が支払を受ける社債の利息は、日本国の租税に関する現行法令の定めるところにより課税対象となる。社債の譲渡によって生じる所得については、その譲渡人が内国法人である場合は、益金となる。譲渡人が日本国の居住者である個人である場合には、社債の譲渡によって生じる所得については日本国の租税に服する。かかる社債の利息および社債の譲渡に関する所得の計算においては、一定の範囲内で、上場株式等および一定の公社債等の譲渡損益や配当金・利子等との損益通算をすることができる。
4 【法律意見】
当社の規制業務・企業・顧客担当ジェネラル・カウンシルにより、以下の趣旨の法律意見が提出されている。
(1) 当社は、オーストラリア連邦法およびビクトリア州法に基づく会社として適法に設立されかつ有効に存続しており、資産を保有し、本報告書(第8号様式)に記載された銀行業務を遂行するための権能を完全に具備していること。および、
(2) 同法務担当ジェネラル・カウンシルの知り得た限り、かつその信ずる範囲内においては、本報告書(第8号様式)第1-1、2、3節にそれぞれ記載の本国における法制等の概要の記載は真実かつ正確であること。
第2 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
下表は最近5事業年度における当社グループの主要な経営指標等の推移を示している。
注-下表の数値は、当社グループの2021年度から2025年度までの監査済み連結財務報告書および/または未監査の通期業績発表、経営陣による財政状態および経営成績に関する説明および分析に基づいている。したがって、かかる数値は当該監査済み財務書類および/または未監査の通期業績発表、経営陣による財政状態および経営成績に関する説明および分析と合わせて読まれ、またそれらを参照することにより完全となるものとする。
国際財務報告基準に基づく財務データ-2021年度から2025年度
| 当社グループ | |||||||
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |||
| 1 | 税引前利益(百万豪ドル) | 9,691 | 9,879 | 10,450 | 9,744 | 9,068 | |
| 2 | 当社株主に帰属する当期純利益 (百万豪ドル) | 6,759 | 6,960 | 7,414 | 6,891 | 6,364 | |
| 3 | 払込資本(百万豪ドル)(1) | 36,123 | 36,581 | 38,546 | 39,399 | 43,247 | |
| 4 | 払込資本を構成する発行済証券 総数(千株) (内 全額払込済普通株式総数) (千株) | 3,055,569 (3,063,033) | 3,065,396 (3,074,038) | 3,120,821 (3,128,949) | 3,147,494 (3,153,813) | 3,275,998 (3,281,991) | |
| 5 | 純資産(百万豪ドル)(2) | 63,647 | 62,213 | 61,503 | 59,032 | 62,779 | |
| 6 | 資産合計(百万豪ドル) | 1,109,062 | 1,080,248 | 1,059,083 | 1,055,126 | 925,968 | |
| 7 | 総自己資本比率(3) | 20.32% | 20.92% | 19.88% | 18.17% | 18.91% | |
| 8 | 配当性向(4) | 76.9% | 75.2% | 70.6% | 70.5% | 65.8% | |
| 9 | 従業員数 (フルタイム相当)(5) | 41,723 | 38,996 | 38,128 | 35,128 | 32,741 | |
(1)**「払込資本」および「払込資本を構成する発行済証券総数」は、全額払込済普通株式で構成されている。前期間までは、(ⅰ)全額払込済普通株式および(ⅱ)一部払込済普通株式で構成されていた。「払込資本を構成する発行済証券総数」は、従業員インセンティブ制度の要件を満たすために当社グループの被支配会社により信託保管されている自己株式について調整されている。
*(2)*純資産額は、資産合計から負債合計を引いたものである。
*(3)*オーストラリア健全性規制庁(「APRA」)の定義による。
*(4)*配当性向は、当該期間の配当額を法定の1株当たり利益で除して計算されている。
*(5)*フルタイム相当従業員(「FTE」)数には、パートタイム従業員(フルタイム換算済)および従業員名簿に記載されていないフルタイム相当従業員(契約社員等)が含まれる。
2 【沿革】
当社グループは包括的かつ総合的な金融商品および金融サービスを提供する金融サービス組織である。
当社の歴史は1858年に設立されたザ・ナショナル・バンク・オブ・オーストラレイシアに遡る。ナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッドは当社の本拠地であるオーストラリアで1893年6月23日に設立された株式会社である。
登録事務所の住所はオーストラリア連邦 ビクトリア州 3000、メルボルン、バークストリート 395、28階である。当社は1959年銀行法(連邦法)および2001年会社法(連邦法)の規定に基づき業務を行っている。
1981年、ザ・ナショナル・バンク・オブ・オーストラレイシアは、1834年に設立されたザ・コマーシャル・バンキング・コーポレーション・オブ・シドニーと合併した。
NAB証券株式会社は、2019年6月28日付で日本の関東財務局から証券業者としての登録を受け、2019年8月15日に日本証券業協会の会員となった。
3 【事業の内容】
戦略のハイライト (1)
2024年11月発表に発表された当社グループの進化した戦略の実行は、2025年に好ましい成果をもたらした。当該戦略は、顧客アドボカシーの大幅な向上、スピードとシンプルさの向上、継続的な技術の刷新に注力しており、事業者向け銀行業務の成長、預金増加の促進および自社の住宅貸付の強化という当社グループの三つの重点項目を支える。これらの優先項目を規律をもって実行することで、当社グループは長期的に魅力的かつ持続可能な株主リターンを提供する立場を確立できると見込んでいる。
事業者向け・プライベートバンキング業務(「B&PB」)では、リレーションシップ志向に根ざしつつデジタル、データ、アナリティクスによって加速する、よりシンプルでシームレスなバンキング体験に注力している。2025年にバンカー向けに展開した新たな事業貸付プラットフォームは重要な成果であり、より簡単かつ迅速な貸付ができるようになった。結果として、事業貸付のやり取りの大半が現在デジタルで行われており、顧客の融資要請に対する融資承認までの所要時間は2022年から約20%短縮された。2025年には、事業決済における継続的なイノベーションや事業取引口座の顧客オンボーディング体験の改善も行われ、預金成果の改善を支えた。事業者向け・プライベートバンキング業務の事業貸付残高は2025年に7.3%増加し、SME向け事業貸付の市場シェアも拡大した。(2)
預金残高は2025年に6.6%増加し、新規の事業取引口座の開設数は2024年比で12%増加、2022年比では26%増加した。
個人向け銀行業務(「PB」)においては、当社グループは規律あるアプローチと自社チャネルのパフォーマンス改善に注力しつつ、厳しい住宅貸付市場のただ中にある。2025年を通じて、オーストラリアにおける住宅貸付の勢いは改善し、残高*(3)は5.2%増加し、市場全体比では0.9倍(4)(2024年は0.6倍)となった。自社チャネルによる借入実行額は2025年に総借入実行額の41%に上昇し、2024年の38%から改善した。これは、2025年には自社の住宅貸付担当のバンカー約270名をオンボーディングする(5)などバンカーの能力やツールへの投資の恩恵を受けたものである。2025年、リテール預金も堅調な実績を示しており、これは当社グループの支店ネットワーク活性化に向けた投資が支えとなっている。個人向け銀行業務における預金残高は、2025年に前年比で9.2%増加し、新規の個人向け取引口座開設数は2024年比で18%増加した。2022年以降の重要な重点項目のひとつは、新しい現代的な無担保貸付プラットフォームの開発であり、2025年には取得したシティのホワイトレーベル・パートナーの大多数(および顧客の相当部分)が新プラットフォームへ正常に移行するという重要なマイルストーンを達成した。シティの移行の残りは2025年12月までに完了する予定である(6)*。
法人・機関投資家向け銀行業務は、リターン重視の戦略を維持している。この戦略は、ターゲットセクターの顧客との長期的な関係に注力した成長を規律ある形で進めること、業務の簡素化、取引を容易にする技術ソリューションの提供、そしてトランザクションバンキング機能の活用を組み合わせたものである。この戦略の実行により、2025年はトランザクションバンキングの受注獲得、預金の10.5%増加、貸付の11.8%成長など、引き続き堅調な成果が得られた。
ニュージーランド銀行業務(「NZB」)は、個人向けおよび事業者向けセクターでの成長に注力し、よりシンプルでデジタル対応が進んだ銀行となるという戦略的優先事項に対して順調に進捗している。2025年のこれらの戦略の実行により、顧客数の堅調な増加、顧客NPS*(7)の改善(ニュージーランド銀行は現在消費者NPS(8)*で首位)、家計預金および貸付で業界全体の水準を上回る成長ならびに事業貸付におけるリーディングポジションの維持といった成果が得られた。これらは、厳しい経済環境が続く中で収益の支えとなっている。
健全な顧客基盤と従業員のエンゲージメントは、当社グループが持続的に成長する能力を支えている。顧客および従業員体験の改善はこれの中核であり、引き続き重要な優先投資対象である。グループの直近の従業員エンゲージメントスコアは2025年7月時点で78と年間を通じて安定しており上位四分位ベンチマーク*(9)と同水準である。2025年9月終了の12ヶ月間における戦略的顧客NPS(10)の結果はまちまちであった。事業NPSは-6から-1に改善し、当社は主要行の中で引き続き第2位にランクしている。一方、マス消費者NPSは-2から0へ改善し、当社の順位は第3位から第2位へ上昇した。大企業・機関投資家NPS(11)*は1ポイント低下し、グループの順位は同点首位から第2位に後退した。
これらの顧客スコアは、オーストラリアおよびニュージーランドで最も顧客中心の企業であるというグループの目的を達成するには、なお一層の取り組みが必要であることを示している。2025年に当社グループは、より細分化され一貫した顧客アドボカシー手法である「NABカスタマーボイス」の展開を開始した。この取組みは、顧客のフィードバックをより体系的に測定・取得・活用し、当社グループの対応スピードを高め、従業員の間で顧客成果に対する説明責任と連携を促進することを目的としている。顧客と対面する新手法を導入済みのチャネルでは、顧客対応NPSに有意な向上が見られ、これまでの結果は良好である。2026年にさらなる展開が予定されている。このアプローチは長期的に当社グループの戦略的顧客NPSの改善を促すと見込まれている。
戦略を実行し、顧客および従業員の成果を改善するための重要な要素は投資支出であり、2025年には投資支出が2024年の16億豪ドルから18億豪ドルに増加した。当社グループの業務の簡素化、自動化およびデジタル化、データ・分析・AIの活用促進、より新しい技術環境への移行など、技術関連の施策は引き続き投資の主要な部分を占めている。これらの施策を段階的に実行することで、バンカーは顧客のために時間を割き、より迅速に対応できるようになる一方で、顧客は自らが望む時間と場所でセルフサービスを利用する機会が増えている。同時に、技術の刷新は当社グループの業務のレジリエンス、リスクおよびスケーラビリティを向上させ、2025年には149を超えるレガシー化した技術資産の廃止を支えた。これらの施策は当社グループの効率性向上にも寄与し、投資を継続しながらのコスト管理の助けにもなっている。当社グループは、2025年には生産性向上による利益として420百万豪ドルの効果を実現し、その結果、2025年の現金ベースの営業費用の増加を、給与の検証および是正に伴う130百万豪ドルの費用を含め、4.6%に抑えることができた*(12)*。
当社は2025年を通じて慎重なバランスシート設定を維持した。2025年には、当社グループは、385百万豪ドルを超える顧客の詐欺被害損失を防止または回収した。2025年9月時点で一括引当金の信用リスク加重資産に対する比率は1.33%であり、貸付総額の84%を預金で賄っており、いずれもCOVID‑19以前の水準を大きく上回る水準である。流動性および資金比率は規制上の最低値を大きく上回っている。グループのCET1比率は、2025年9月時点で11.70%で、貸付高の増加、事業への長期投資の拡大および当社グループの市場での自社株買いの完了*(13)などにより、前年比で65ベーシス・ポイント低下した。グループの保有するMLCライフの残存持分の売却完了(14)を勘案すると、当社グループのCET1は形式上11.81%となり、これはAPRAが2027年1月からAT1資本を段階的に廃止する決定の影響を含む、グループの目標である11.25%超に照らしても遜色ない水準となっている(15)*。
当社グループは楽観と自信を持って前進している。バランスシートの設定は慎重であり、当社グループは、顧客アドボカシーの大幅な向上、スピードとシンプルさの向上に向けた一貫した投資を下支えに、長期的に持続的な成長と魅力的なリターンを実現する明確な戦略を有している。
*(1)*本セクション中の金額は、現金収益に基づいている。
*(2)*オーストラリア準備銀行の最新統計(金融業を除く。)に基づく。最新データは2025年8月時点のもので、2024年9月と比較している。当社のSME市場シェアには事業者向け・プライベートバンキング業務および法人・機関投資家向け銀行業務に関する事業貸付が含まれる。
*(3)*個人向け銀行業務、事業者向け・プライベートバンキング業務およびユー・バンクにおける住宅貸付残高を示す。
*(4)APRA月次認可預金取扱機関統計。2025年9月時点の最新データ。*
*(5)*生産性向上で相殺され、FTEでは純増が120であった。
*(6)*統合および移行のスケジュールは変更される可能性がある(第三者パートナーのもたらす結果を含む。)。
*(7)*ネットプロモーター®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー・インク、ナイス・システムズ・インクおよびフレッド・ライクヘルドの登録商標である。
*(8)*インサイトHQ(旧カモッラリサーチ)のリテール・マーケット・モニター(データは随時更新の12ヶ月分)を出典とする。2025年9月30日現在指定されている主たる銀行サービス提供者のNPS。結果はニュージーランドの主要5行を反映している。順位は、絶対スコアに基づいているが、他ブランドのスコアと信頼区間が重なっている場合がある。
*(9)*エンゲージメントスコアとは、グリントの従業員エンゲージメント結果を指す。上位四分位の比較は、グリントの顧客グループ(国内外、全業種)を対象としている。
(10)ネットプロモーター®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー・インク、ナイス・システムズ・インクおよびフレッド・ライクヘルドの登録商標である。RFIグローバルのアトラスを出典とし**、2025年9月までの6ヶ月移動平均で測定されている。マス消費者層とは、18歳以上の全消費者を指し、個人所得が26万豪ドル以上および/または投資可能資産が250万豪ドル以上および/または資産が85万豪ドル超の18歳以上の消費者を除く。事業戦略NPSは、全企業を対象としている。順位は、統計的に有意な差異ではなく、スコアの絶対値に基づき、主要4行との比較に基づいている。
*(11)*コアリション・グリーンウィッチの「ボイス・オブ・クライアント2025オーストラリア:大企業向けリレーションシップバンキング研究」
*(12)*法定のコスト増加率は3.4%。
*(13)*当社グループは、発表済みの30億豪ドルの市場での自社株買いを2025年3月12日に完了し、結果として87.8百万株の普通株式を買い戻し、消却した。そのうち6億豪ドル分の株式は2025年度に買い戻された。
*(14)*当社グループの残り20%のMLCライフの持分の日本生命への497百万豪ドルでの売却(2025年10月31日に完了した。)。
*(15)APRAの方針に基づき、当社を含む国際的に活動する大手銀行は、1.5%の追加的Tier 1資本(AT1)を0.25%の普通株式等Tier 1(CET1)資本および1.25%のTier 2資本に置き換える。*
4 【関係会社の状況】
(1) 親会社
当社は別の法人もしくは自然人または外国政府によって直接または間接的に支配されていない。
(2) 子会社
子会社に関する情報は「第6-1 財務書類」(2025年9月30日をもって終了した事業年度)の注記31「子会社および他の企業への関与」に記載されている。
5 【従業員の状況】
フルタイム相当従業員
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 | 2024年 9月終了 | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 | 2025年 9月終了 | 2025年 3月終了 | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 | ||
| フルタイム相当従業員 (「FTE」)数(スポット) | 41,723 | 38,996 | 7.0% | 41,723 | 39,976 | 4.4% | |
| フルタイム相当従業員 (「FTE」)数(平均) | 40,112 | 38,525 | 4.1% | 40,891 | 39,314 | 4.0% | |
第3 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
上記「第2-3 事業の内容」、下記「第3-4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」および「第6-1 財務書類」(2025年9月30日に終了する事業年度分)の注記30「コミットメントおよび偶発債務」を参照のこと。
下記「第3-4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」および注記30「コミットメントおよび偶発債務」に記載されている情報は、2025年9月30日時点のものである。下記「第3-4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」および注記30「コミットメントおよび偶発債務」に関するそれ以降の情報については、「第6-3 その他」および「第6-1 財務書類」(2025年9月30日に終了する事業年度分)の注記37「後発事象」を参照のこと。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
従業員
当社の従業員戦略
2024年10月、当社はオーストラリアおよびニュージーランドで最も顧客中心の企業になるという当社グループの戦略的目標に向けて、当社の従業員戦略を刷新した。当社の従業員戦略は、当社で働くことを誇りに思い顧客に没頭する従業員を実現することを目標に据えている。
当社のより広範な変革の重要な実行要因として、従業員戦略はタレント、文化およびリーダーの三つの柱を通じて実行される。
戦略的目標の達成を支えるため、当社は2024年10月に刷新された5つのフー・ウィー・アーに基づく行動を開始した。これらの行動はリーダーおよび従業員に対する明確な期待を示し、組織全体で顧客中心主義を推進するために必要なマインドセットを強化する。
| 当社で働くことを誇りに思い、顧客中心主義を貫く従業員 | ||||||||||||
| 当社の強み | ||||||||||||
| 人材:将来を見据えた高度なスキルを持つグローバルな労働力 | 人材:将来を見据えた高度なスキルを持つグローバルな労働力 | 文化:シンプルに業務を遂行する顧客中心主義の文化 | 文化:シンプルに業務を遂行する顧客中心主義の文化 | リーダー:パフォーマンスを鼓舞し、サポートする世界水準のリーダー | リーダー:パフォーマンスを鼓舞し、サポートする世界水準のリーダー | |||||||
| 人材:将来を見据えた高度なスキルを持つグローバルな労働力 | ||||||||||||
| 文化:シンプルに業務を遂行する顧客中心主義の文化 | ||||||||||||
| リーダー:パフォーマンスを鼓舞し、サポートする世界水準のリーダー | ||||||||||||
| 1.将来を見据えたグローバルなスキルベースの労働力。 2.従業員に幅広いキャリアの機会を提供する包摂的な人材システム。 3.多様な人材を惹きつけ、定着させるための市場をリードする従業員価値の提案。 4.市場で成功するために必要なスキルを開発するための的を絞った学習機会。 | 1.各自の目的を明確化し、各自の役割にかかわらず、従業員一人ひとりが顧客体験に与える影響を理解している。 2.従業員が顧客のために常に成果を上げ、仕事を成し遂げるための支援を受ける。 3.顧客中心で、パフォーマンス重視の協力的で包摂的な環境。 4.従業員は当社の最も強力なブランド大使であり、当社で働くことを誇りに思っている。 | 1.顧客中心主義の模範となる世界水準のリーダー。 2.一貫性と説明責任を奨励する明確なリーダーシップの基準、行動と期待。 3.共感と好奇心を持って他者の潜在能力と高いパフォーマンスを引き出す未来に適応したリーダー。 4.それぞれのリーダーのニーズに合わせたプログラムで、リーダーとしての成長を支える。 | ||||||||||
| 成功の指標 | ||||||||||||
| ● 学習と成長の機会 ● ジェンダーおよびファースト・ネーションの比率 ● 望ましくない離職の削減(ターゲット層) ● 雇用主としてのブランド認知度/魅力 ● 重要なセグメントの社内登用 | ● エンゲージメント・スコア ● インクルージョン指数 ● エンゲージメント指標のバスケット(帰属意識、推奨、ウェルビーイング、eSat) ● 従業員NPS ● 顧客中心主義の度合いを示す指数 ● 「フー・ウィー・アー」の浸透度スコア | ● 上位25%のリーダーのスコアと上位25%のエンゲージメント・スコア ● 「独自のリーダーシップ」のロールモデル作り ● 2025年度のリーダーシップ能力のベースラインの確立 | ||||||||||
| フー・ウィー・アー | ||||||||||||
| 顧客中心である | シンプルにする | 迅速に行動する | 自分のものにする | 共に目的を達成する | ||||||||
従業員戦略の遂行
当社は2025年に、従業員戦略の遂行を支える主要な施策を実施した。
・文化変革戦略と文化の枠組みを刷新し、文化がどのように理解され、測定され、定着されるかを定義した。
・望ましい行動のロールモデル化を支援し、文化施策を定着させるためのカルチャー・チャンピオンというネットワークを設立した。
・「ハウ・ウィー・リード」という普遍的なリーダーシップ能力フレームワークを導入し、際立ったリーダーシップへの投資を強化するとともに、世界水準の人材リーダーの採用・育成・定着を指導する基盤を整えた。
・NAB・エレベイト・タレントを通じた新たな採用アプローチを試行し、目指す文化と戦略的目標との整合を確保することを目指した。
・スキルベースの組織を実現するためのスキル分類体系を開発した。
・重要なスキルに焦点を当てた専門プログラム、学習パスおよびアカデミーを通じて、プロダクトオーナーおよびバンカー向けの重点的な能力開発を開始した。
従業員構成
当社は全世界で41,000人超*(1)*の従業員を擁している。無期雇用の従業員の約88%は、オーストラリアとニュージーランドに勤務しており、その他はアジア、ロンドン、ニューヨークおよびパリで勤務している。この1年間、当社のインド法人とベトナム法人は成長を続けた。
表**1:2025年度 契約タイプ別・男女別の労働力(%)***(1)*
| 女性 | 男性 | |
| 無期雇用フルタイム | 31.1 | 37.2 |
| 無期雇用パートタイム | 5.8 | 1.1 |
| 有期雇用フルタイム | 1.3 | 2.5 |
| 有期雇用パートタイム | 0.1 | 0.0 |
| 非正規雇用 | 0.5 | 0.1 |
| 外部/臨時職員/契約社員 | 7.1 | 12.3 |
| (1)出典:2025年9月30日現在の従業員数に基づく人員分布。数値は四捨五入されているため、合計が100%にならない場合がある。 | ||
*(1)*廃止された事業を除く、2025年9月30日時点のフルタイム相当の従業員数。
グラフ1:地域別従業員分布(1)
| (1)出典:2025年9月30日現在の従業員数に基づく人員分布。数値は四捨五入されているため、合計が100%にならない場合がある。 |
エンゲージメント
従業員のフィードバックに耳を傾け行動することは、従業員エンゲージメントの要である。当社の従業員エンゲージメント調査は、グループ戦略およびフー・ウィー・アーに基づく行動と整合しており、文化、リーダーシップ、業務負荷、ウェルビーイングといったドライバーに関する示唆を提供する。これらの示唆は、リーダーがチームのニーズに対応するために役立ち、組織全体の傾向や改善機会についてエグゼクティブ・リーダーシップ・チームに情報を提供する。
2025年、当社の平均エンゲージメント・スコアは78*(1)*で横ばいとなり、2024年7月の結果と一致した。このスコアは引き続きグローバルの上位四分位ベンチマークである78を満たしている。
事業全体で確認された主要な強みとしては、従業員がリーダーを高く評価していること、ならびに「独自のリーダーシップ」の実践がチーム内に定着していることが挙げられる。従業員はまた、日々の業務と当社の顧客中心の目標との強いつながりを報告している。
改善の機会としては、業務の進め方を簡素化することや進捗を遅らせる障壁を取り除くことが含まれる。
*(1)2025年の従業員エンゲージメント調査はViva Glintにより実施され、スコアは2025年2月および2025年7月に実施された2回の調査の平均に基づく。オーストラリア、ニュージーランドおよび全世界の従業員を含み、ユー・バンク、外部コンサルタントおよび外部委託サービス提供者は除く。*
リーダーシップの能力
世界水準の、顧客中心のリーダーを育成し、従業員の業績を鼓舞・支援するために、当社は2025年に独自のリーダーシップへの取り組みで築いた基盤を踏まえ、主に以下の施策を実施した。
・ハウ・ウィー・リードに関する能力を定義し、各キャリア段階における人材リーダーの核心的な期待事項を明確化した。
・リーダーシップ能力を測定し、ハウ・ウィー・リードに関するフレームワークに沿ったリーダーシップの強みと育成領域の示唆を提供する360度フィードバックツールを導入した。
・変化の牽引、心理的安全性および文化の牽引に関するツールやマスタークラスを含む新たなリーダー育成支援を提供した。
・当社へ新たに入行したリーダーおよび昇格したばかりのリーダー全員を、旗艦プログラムである「独自のリーダーシップ」プログラムに登録した。プログラムを修了したリーダーは、従業員エンゲージメント調査における従業員満足度、包摂性、心理的安全性および学習者の安全といった指標でより高いスコアを獲得する傾向がある。
従業員の能力
当社は戦略的目標を実現するために必要なスキルと能力の構築を継続している。2025年に実施した主な施策は以下のとおりである。
・AIの開発と監督、人間とAIの協働やプログラミング、戦略的先見性を含む、AIを活用するための将来に向けたスキルの開発。
・入社後の最初の8週間以内に新入社員向けのカルチャー・イマージョン・セッションを実施。これにより顧客中心の文脈を提供し、フー・ウィー・アーに基づく行動の定着を加速する。
・事業者向け・プライベートバンキング業務および個人向け銀行業務全体でバンカーの能力を向上させ、卓越した顧客体験を支える事業開発およびリレーションシップ・マネジメントのスキルに注力した。
・全従業員に対しリスクを自分で抱える意識を強化するため、既存従業員向けのリスク、行動およびコンプライアンス、金融犯罪リスクに対する意識、金融犯罪の脅威と脆弱性、サイバー・セーフティに関するトレーニングの完了を義務付けた。
・「カスタマーボイス」を通じた顧客体験の強化。これを通して顧客対応チームは顧客からのフィードバックに耳を傾け、学び、それを改善策の立案に反映している。
・ユーデミー・ビジネス等のプラットフォームを含むデジタル学習ツールへのアクセスを拡大し、継続的な学習を支援。
・グローバル・テック・アカデミーを活用して、オーストラリア、ベトナムおよびインドに拠点を置くデジタルハブ全体で技術スキルとキャリアパスの向上を推進。
・プロダクトオーナーは当社の「カスタマーボイス」の仕組みを可能にする重要な役割を担っており、プロダクトオーナー向けの重点的な能力向上を2025年に開始し、2026年も継続する予定である。
| エンプロイヤー・オブ・チョイス・アワード 2025年、当社は新卒採用、包摂性および従業員体験に関する複数の表彰を受けた。 ・Prospleの「オーストラリアの大学生就職先トップ100社」において、銀行・金融業界の新卒採用企業ランキングで4年連続で第1位。 ・オーストラリア職場平等指数においてプラチナ認定を取得し、LGBTQIA+従業員の包摂に関する最高評価を受けた。 ・StarCampテクノロジー・インターンシップ・プログラムがTIARA人材獲得賞(ANZ初期キャリア部門)を受賞。 ・当社のサイバー・セーフティおよびリスク・行動・コンプライアンス・規制に関する学習プログラムが、2025年のオーストラリア研修開発協会のアワードで評価された。 ・オーストラリア障害者ネットワークより、2025年の障害者雇用に積極的な採用企業に認定された。 |
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給与の是正
当社は、現在および過去の従業員に影響を及ぼす給与関連の問題について、検証および是正を実施している。これらの検証および是正に関連して、2025年に約130百万豪ドルの費用が発生しており、本件は継続中であるため費用の総額は未確定である。
包摂性と多様性
当社は、さまざまな背景、アイデンティティ、経験を持つ人々を含む広範な顧客基盤にサービスを提供している。卓越した顧客サービスを提供するために、当社は事業を展開するコミュニティを理解し、その声を反映することに注力している。
顧客の多様性を反映した労働力を構築・支援するための方針および進捗指標が整備されている。従業員が評価されたと感じ、自身の考えを発信する力を持てるようになると、業績や生産性が向上し、イノベーションが増加し、リスクの管理もより効果的になる。
当社の取締役会が承認した包摂性および多様性戦略枠組み(「枠組み」)は、すべての従業員と顧客が当社において帰属感を抱き成功できることを重視している。この枠組みは、以下の3つの主要原則に基づいて構築されている。
1.包摂的リーダーシップ
2025年、当社は以下の一連の重点施策を通じて包摂的リーダーシップの支援と促進に取り組んだ。
・すべての従業員が評価され、貢献できると感じられるようにする実践についてリーダーを教育した。
・エグゼクティブ・リーダーシップ・チームの主要業績指標に多様性と包摂性の目標を維持し、報酬結果に連動させた。
・各事業部と連携して事業部別の行動計画を策定し、事業リーダーが主導し実行した。
2.包摂的な職場
当社は、誰もが歓迎され、あらゆる違いが尊重される職場を育んでいる。施策はすべての従業員に利益をもたらし、誰もが安心して発言でき、最大の力を発揮できる環境を促進するよう設計されている。
当社の説明責任行動計画*(1)および和解行動計画(2)*の柱は、従業員体験と代表性に焦点を当てる。
従業員が主導する従業員リソースグループ(「ERG」)は、実体験を共有し、コミュニティを構築し、組織全体での理解を深める役割を果たしている。当社は、以下の5つのERGを支援している。
・カルチュラル・インク
・ファースト・ネーション・ウォーキング・トゥギャザー
・ナビリティ
・ジェンダー・エクイティ
・NABプライド
詳細は、nab.com.au/about-us/careers/inclusion-diversityを参照。
3.顧客の包摂
当社は、すべての顧客が当社との銀行取引の際に包摂され重要視されていると感じられることを目指している。当社の情報、サービスおよび商品はすべての人に利用しやすいよう設計されている。
2025年、NABプライドERGは職場で利用できるLGBTQIA+包摂リソースを顧客にも提供する取り組みを拡大した。詳細は、nab.com.au/about-us/careers/inclusion-diversity/nab-pride/more-out-and-proudを参照。
当社は、外部団体と連携して、より広いコミュニティでの帰属意識の醸成を支援している。2025年の連携活動には以下が含まれる。
・アフリカン・ミュージック・アンド・カルチュラル・フェスティバルのプラチナスポンサー
・ミッドサマ・フェスティバルの主要パートナー
・プライド・カップの主要スポンサー
包摂的かつアクセシブルなバンキングに関する追加情報は、NABの2025年度年次報告書の顧客セクションを参照。
*(1)*https://www.nab.com.au/content/dam/nabrwd/documents/reports/corporate/accessibility-action-plan.pdf で入手可能。
*(2)*https://www.nab.com.au/content/dam/nab/documents/reports/corporate/reconciliation-action-plan-2024-2027.pdf で入手可能。
当社の包摂的ポリシー
当社の休暇ポリシーは、従業員の人生の重要な節目を支援するものである。2025年には以下のポリシーと成果が実施・実現された。
・育児休暇、流産休暇および介護休暇:当社は最長16週間の有給休暇を認めている。育児休暇を取得した男性は298名で、2024年と同水準であった。育児休暇取得者全体に占める男性の割合は49%であった。全性別でオーストラリア拠点の従業員の職場復帰率は98%に達した。当社はこの割合をモニタリングし、復職時の家族ニーズを支援している。
・文化・宗教休暇:年間最大3労働日の有給休暇が利用可能である。2025年には7,464名の従業員が重要な文化的・宗教的行事や慣習を祝い、行うためにこの休暇を利用した。
・有給のコンパッショネート休暇:当社のアボリジニおよび/またはトレス海峡諸島民の従業員が利用できる服喪休暇を含む。2025年には、3,775名の従業員がこの有給のコンパッショネート休暇を利用した。
取締役会およびエグゼクティブ・リーダーシップ・チームは、より広いコミュニティを反映する人員を構築し、多様な背景と経験を持つ人材を引き付け維持することにコミットしている。当社の包摂性・多様性ポリシーは、取締役会が多様性に関する施策および取り組みの影響を年に一度以上の頻度で検証することを要求している。エグゼクティブ・リーダーシップ・チームは枠組みの実行責任を負う。詳細は nab.com.au/about-us/corporate-governanceを参照。
ハラスメントおよび差別の防止
当社は、性的嫌がらせ、性別に基づく差別、職場のいじめを含むあらゆる形態の差別・セクハラを一切容認しない方針を維持している。違法行為の予防と対応の両面に引き続き注力しており、人間性を中心に据えたトラウマに配慮したアプローチを採用して、声を上げることを奨励するとともに、リーダーシップ、文化、研修、リスク管理、支援、報告、監視および評価の各領域にわたって迅速に対処している。
セクハラおよび差別に関する報告は、法的義務に関する教育、知見、傾向および事業全体におけるこれら事案の性質と根本的要因に関する情報を含め、すべてのプロフェッショナル・スタンダード・フォーラムで提示された。当社は、強いトップの姿勢というメッセージを伝えるための的を絞ったコミュニケーションを行い、全従業員向けに年次の行動・リスク研修を実施するとともに、ハラスメントや差別に関する懸念に対応するピープル・リーダーへの支援を提供している。
現行のポリシーガイドラインは、nab.com.au/content/dam/nabrwd/About-Us/shareholder-centre/documents/discrimination-harassment-guidelines.pdfで入手できる。
測定可能な目標
当社は、ジェンダーバランス、賃金平等および職場の包摂性に関して明確な目標を設定している。2025年において、取締役会は2025年の目標をさらに1年間延長することを承認し、当社の新たな包摂性および多様性戦略枠組みならびに2026年に予定されているオーストラリア職場ジェンダー平等法に関する法制の変更との整合を図ることとした。
本年度も、表2に示すとおり、測定可能な目標に関して前向きな展開を継続した。
表2:当社の2023年度から2026年度の数値目標に対する進展
| 数値目標 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度目標 |
| 1.多様性に富むリーダーシップチームおよび人材パイプライン: 事業の各給与水準の人員に占める各ジェンダーの比率が40から60%であること(1) 当社グループ取締役会(非業務執行取締役)に占める各ジェンダーの比率が40から60%であること 当社の子会社の取締役会に占める各ジェンダーの比率が40から60%であること | ||||
| 女性の割合 | ||||
| 当社取締役会 (非業務執行取締役) | 55% | 60% | 63% | 40-60% |
| 当社グループ子会社の 取締役会 | 53% | 55% | 51% | 40-60% |
| 経営幹部 (給与レベル7) | 33% | 42% | 36% | 40-60% |
| 経営幹部 (給与レベル6) | 37% | 35% | 38% | 40-60% |
| 上級経営陣 (給与レベル5) | 38% | 39% | 40% | 40-60% |
| 経営陣 (給与レベル4) | 39% | 39% | 40% | 40-60% |
| 非経営職 (給与レベル3) | 46% | 46% | 45% | 40-60% |
| 非経営職 (給与レベル2) | 56% | 56% | 56% | 40-60% |
| 非経営職 (給与レベル1) | 68% | 67% | 66% | 40-60% |
| 全組織 | 50% | 50% | 49% | 40-60% |
| 2.公平な報酬-公平に報酬を支払い、2025年度までにジェンダー間の賃金格差を10%未満とする当社目標を支える | ||||
| ジェンダー間の賃金格差(2) | 15.8% | 15.1% | 14.9% | 10%未満 |
| 3.包摂的な職場文化(3)(4) | ||||
| 女性のスコア(5) | 79 | 81 | 79 | ベンチマーク |
| 男性のスコア(5) | 82 | 83 | 81 | ベンチマーク |
| 障害および/またはニューロダイバーシティのある人(6) | 77 | 80 | 77 | ベンチマーク |
| 代表性の低いエスニック集団(7) | 83 | 84 | 82 | ベンチマーク |
| LGBTQIA+ | 80 | 81 | 79 | ベンチマーク |
| ケアラー(8) | 81 | 83 | 82 | ベンチマーク |
*(1)*無期雇用フルタイムおよびパートタイム従業員の母集団を用いて算出した、各給与水準における女性の割合に基づく。
*(2)*賃金格差分析は、当社のオーストラリアを拠点とする従業員における男女間の賃金格差の平均を示すもので、各年の報告期間は前年の7月1日から6月30日までを反映している(例えば、2025年は2023年7月1日から2024年6月30日までを反映している。)。男女間の賃金格差は、雇用レベルごとの女性の平均基本給を男性の平均基本給で除して計算される。同等の役割における男女の賃金格差を個別に測定するものではない。分析には、正社員、有期雇用および非正規雇用の従業員を含み、契約社員は含まない。数値は、職場ジェンダー平等庁(「WGEA」)が公表しているものである。
*(3)*包摂的労働文化のスコアは、2025年7月(2025年スコア)、2024年7月(2024年スコア)および2023年7月(2023年スコア)に実施された従業員エンゲージメント調査への当社の回答に基づいている。目標は2025年に見直され、調査提供者であるGlintが用いる手法に基づくグローバルベンチマークと比較した包摂スコアを測定するよう変更された。グローバルベンチマークは、2025年に82、2024年および2023年に81であった。包摂スコアは、以下の3つの質問に対する回答の合計に基づいている。1.「職場で自分らしくいられると感じる。」、2.「尊重と尊厳をもって扱われている。」および3.「出自や属性にかかわらず、私の会社では成功の機会が平等に与えられている。」。この表では、歴史的に代表性の低かった特定のグループに男性を加えたスコアを表している。包摂スコアは従業員エンゲージメント調査の該当質問への回答を用いて算出され、加重平均として計算される。これにより、より規模の大きい集団からの回答が全体スコアに対して比例的に影響を与えるようにしている。
*(4)*当社の従業員エンゲージメント調査に含まれる雇用グループとは、オーストラリアの全部門および当社海外拠点の正社員、有期契約社員や非正規社員および契約社員および派遣社員である。当社の従業員エンゲージメント調査から除外される雇用グループは、外部コンサルタントおよび外部委託業者である。ユー・バンクは、当社の従業員エンゲージメント調査の人員構成統計部分に参加していないため、報告された包摂スコアにユー・バンクのデータは含まれていない。
*(5)*回答者の性別はSAP/ワークデイの記録に基づいている。
*(6)2024年度からの従業員エンゲージメント調査では、障害の有無の設問にニューロダイバージェンスを含めるため、カテゴリーを拡大した。障害および/またはニューロダイバーシティのある人とは、「障害がある」、「ニューロダイバーシティがある」または「障害およびニューロダイバーシティがある」のいずれかにの回答をした人を指す。*
*(7)2023年度以降のエスニック・マイノリティの定義付けに使用される方法は、当社の国際的な従業員の増加を考慮に入れている。エスニック・マイノリティの計算には、オーストラリア、ニュージーランド、英国および米国の従業員のみが含まれる。エスニック・マイノリティの集団は、これら対象地域でエスニック・マイノリティとみなされる民族性を有する個人で構成されている。その他の地域に拠点を置く従業員は、エスニック・マイノリティの定義がそれらの地域では異なるため、計算には含まれていない。*
*(8)*家族または障害のある他者(子ども、成人または高齢者を含む。)に対して、無報酬の介護、援助または支援を提供することに時間を費やしていると回答した従業員。
健康、安全およびウェルビーイング健康および安全上のリスク管理
当社は、従業員のウェルビーイングを支え、高いパフォーマンスを可能にする安全で健康的な職場環境を引き続き優先している。
当社の健康・安全に対するアプローチは、働き方の変化、技術の進展、そして持続可能なパフォーマンスを促すための心理社会的リスクの管理の重要性の高まりを踏まえて進化してきた。
2025年度の休業災害発生率*(1)*は0.36と低水準を維持しており、これは予防重視の積極的な取り組みを反映している。
システムおよびプロセスは、新たな立法指針および実務規範との整合によって強化され、事業運営全体で実施された重点的なリスク評価から得られた知見がこれを支えている。
リーダーが心理社会的ハザードを特定・管理する上で果たす重要な役割を認識し、組織変革、職務要求、業務負荷、職務設計などの領域で効果的なリスク管理を支援するための新たなツールおよびリソースを導入した。ブラック・ドッグ・インスティテュートが開発した「職場メンタルヘルス・トレーニング」を導入し、当社の学習プラットフォームを通じてすべての従業員が利用できるようにした。
攻撃的な顧客行動の予防と対応は引き続き重要な優先事項である。事業横断の上級リーダーが参加する新設のガバナンスフォーラムがこの領域での継続的な取組みを監督している。これには、攻撃的行動の要因の理解を深めることや、従業員が適時かつ適切なウェルビーイング支援を利用できるようにすることが含まれる。
*(1)*休業災害発生率は、休業を伴う労働災害の件数を総労働時間で除し、1,000,000を乗じて算出される。
従業員ウェルビーイングの支援
当社は、従業員の身体的・精神的なウェルビーイングを支える各種サービスへのアクセスを提供している。これには、健康リソースを備えた双方向型のオンラインプラットフォーム、毎年のインフルエンザ予防接種、年間を通じて実施される健康促進キャンペーンが含まれる。
職場の柔軟性はウェルビーイングを実現する重要な要因であり続けている。2025年7月の従業員エンゲージメント調査では、73.1%の従業員がハイブリッド勤務(定期的なリモート勤務を含む、オフィス勤務または完全リモート勤務)を行っていると報告されている。仕事と生活の両立を支援するための多様な休暇オプションが利用可能であり、年次有給休暇・長期勤続休暇を使って休息とリフレッシュを促すユー・リーブもこれに含まれる。
業務に影響を及ぼし得る傷病に対する早期介入は、当社の健康管理スペシャリストのチームを通じて推進されている。障害を持つ従業員に対しては、人間性を中心に据えたアプローチに基づく職場調整が適用される。
家庭内暴力の影響を受ける従業員に対する支援についての周知も継続しており、専門家によるサービスへの迅速なアクセスや有給休暇の利用が確保されるようにしている。
従業員支援プログラムは、当社の海外拠点の従業員およびその家族にも範囲が拡大され、24時間年中無休の秘匿カウンセリングおよびコーチングが提供されている。本サービスは当社の顧客も無料で利用可能である。
気候変動および環境
気候変動戦略
当社は、オーストラリアのネットゼロへの移行を支援する上で重要な役割を担っている。当社は、当社のファイナンスド・エミッションおよびファシリテーテッド・エミッションならびに業務に関して、2050年までにネットゼロを達成することを目指している。
2025年、当社は、顧客支援、気候変動対応能力への投資、ならびに気候変動パートナーシップおよびアドボカシーへの投資に注力し、気候に関する目標に向けて前進した。
2025年、当社は、オーストラリアおよびニュージーランドで最も顧客中心の企業でありたいという当社の目標を反映するために、当社の気候変動戦略を刷新した。当社の戦略的優先課題は、強靱なネットゼロ経済に向けて共に前進する中で顧客を支援することである。当社の新しい気候変動戦略の詳細については、当社の2025年度気候変動報告書を参照のこと。
2025****年度気候変動報告書
2025年度気候変動報告書は、気候関連財務情報開示タスクフォースの開示勧告(「TCFD勧告」)に沿い、同組織が定める開示カテゴリーである戦略、ガバナンス、リスク管理ならびに指標および目標を採用して作成された。
当社がTCFDの要件の要素をどのように統合しているかについての詳細は、nab.com.au/annualreportsで入手可能な2025年度気候変動報告書を参照のこと。
ガバナンス
取締役会は、気候変動関連のリスクおよび機会を含むサステナビリティ関連事項の監督を継続する。気候変動は、当社にとってサステナビリティに関する重要な優先課題の分野の一つであり、当社の気候変動戦略、リスク管理および業績は、サステナビリティ・ガバナンスに対する当社グループのより広範なアプローチに沿って管理されている。
リスク管理
経営職および取締役会の責任を含む、気候変動関連事項に関する当社グループのガバナンスの詳細については、当社の2025年度年次報告書67ページの「コーポレート・ガバナンスに関するステートメント」および「当社の戦略におけるサステナビリティ」セクション(29ページ~31ページ)を参照のこと。
2025年、当社は、リスク選好、方針および枠組みの一部として、また当社のオペレーション、サプライチェーンおよび顧客に関連するリスク評価プロセスの一環として、気候関連リスクの考慮事項を当社のリスク管理実務に引き続き統合した。
気候関連リスクがどのように特定、測定、監視、管理および報告されているかの詳細については、当社の2025年度年次報告書「サステナビリティリスク管理」セクション(34ページ~36ページ)を参照のこと。
指標および目標
当社は、気候変動戦略に対する実績を評価・管理するため、指標および目標を用いている。これには、当社に起因するファイナンスド・エミッションおよびファシリテーテッド・エミッション、事業上の排出、ならびに当社の環境関連融資に関する目標が含まれる。
セクター別脱炭素化目標
当社は、顧客への融資、特に高排出セクターへの貸付を通じて、温室効果ガス(「GHG」)排出削減に最も大きな影響を与え得ると認識している。当社は、UNEP FIガイダンスで特定された9つの高排出セクターのうち8つ(農業セクターには目標は設定されていない。)に対して12のセクター別脱炭素化目標を設定し、またポートフォリオにおけるエクスポージャーを把握・管理するため、ファイナンスド・エミッションおよびファシリテーテッド・エミッションを引き続き監視している。詳細は、当社の2025年度気候変動報告書の「パフォーマンス概要」を参照のこと。
当社****の環境融資目標
当社のグループ戦略は、当社が社会的課題に対する商業的対応をいかに促すかに強く注力している。これには、気候変動対策を支援するための優先分野に対する当社の環境融資目標の設定が含まれる。
当社の、2030年までに800億豪ドルという環境融資目標は、当社および当社の顧客にとっての気候関連の機会を定量化し伝えるための重要な指標である。2025年9月30日時点で、累計の環境融資は177億豪ドルに達しており、そのうち120億豪ドルが貸付活動、57億豪ドルがファシリテートされた資本市場活動である*(1)*。
*(1)*詳細は、当社の2025年度気候変動報告書の環境融資目標のセクションを参照のこと。
事業上のGHG排出量および環境規制報告
当社の気候に関する目標は、エネルギー効率化イニシアティブの実施、廃棄物削減および再生可能エネルギー源への移行を通じて、当社の業務において2050年までにネットゼロを達成することである。
2025年環境報告年度において、当社グループの市場ベースの総GHG排出量(スコープ1、2および3*(2))は、認証再生可能エネルギーの使用を考慮した上で、81,267トンCO2-e(2024年度:76,818(3)*トンCO2-e)であった。GHG排出量の増加は主に、当社がスコープ3の事業上の排出量の境界を拡大したこと、ならびにインドおよびベトナムにおける事業拡大によるものである。
*(2)*スコープ1GHG排出量は、現地での化石燃料燃焼および車両フリートの燃料消費を含む、組織が所有または支配する排出源からの直接排出量である。スコープ2排出量は、購入電力からの間接排出量である。スコープ3排出量は、組織の活動の結果、組織の境界外で発生するその他すべての間接排出量に関連する。しかし、本報告書内で報告されている当社グループのスコープ3排出量は、業務のみに関連しており、当社グループのファイナンスド・エミッションおよびファシリテーテッド・エミッションに関連するスコープ3排出量は含まれていない。当社グループは、スコープ3に帰属するファイナンスド・エミッションについての報告を2021年に開始した。帰属するファイナンスド・エミッションは、当社グループの業務上の排出インベントリ境界には含まれていない。
*(3)当社グループは、廃棄物の焼却に関連して過大に算定されていた排出量を是正するため、2024年の事業上の排出量の数値を19トンCO2-e*分修正再表示した。
当社グループはまず、エネルギー効率化イニシアティブの実施および再生可能電力の購入を通して当社グループの事業に伴うスコープ1、2、および3のGHG排出に関連したGHG排出量を回避および削減し、その後、残余排出量に対するカーボンオフセットを無効化する。当社グループは、2025年に81,267*(4)(5)のオフセットを無効化し、割り当てた。これらのオフセットは、オーストラリア・カーボン・クレジット・ユニット(「ACCUs」)およびヴェリファイド・カーボン・ユニットの混合であり、また、BNZ(6)*が、BNZの事業のToitū認証要件を満たすためにToitūを通じて別途購入したオフセットもある。
当社の気候関連の規制上の義務に関する詳細は、2025年度気候変動報告書43〜47ページの「事業上の排出削減」セクション、当社の2025年度年次報告書の「環境・社会・ガバナンス開示」セクション、および当社ウェブサイト*(7)*を参照のこと。
*(4)*当社グループは、マーケット基準に基づき、オフセットを無効化した。
*(5)2025年には、BNZの2024年10月1日から2025年9月30日の報告年度への移行の影響を考慮して、さらに33のオフセットを無効化した。*
*(6)BNZは、Toitūネット・カーボンゼロの認証を受けた組織である。この自主的なカーボン認定プログラムは、国際標準化機構14064-1:2018の基準に従って温室効果ガス排出量を測定し削減することに焦点を当てた一連の基準および規則を毎年遵守することを求めている。*
*(7)nab.com.au/about-us/sustainability/environment/performanceの「炭素排出量の計算方法」を参照のこと。*
自然および生物多様性
最も重要な自然関連のリスク、機会、影響および依存状態は、当社の顧客に関連している。当社は、当社グループ自身の事業におけるこれらの要素の適用についても考慮している。
自然関連の開示は、自然関連財務情報開示タスクフォース(「TNFD」)の支柱であるガバナンス、戦略、リスク管理ならびに指標および目標を用いて示されている。
自然関連のガバナンス
当社グループのサステナビリティ・ガバナンスの枠組みは、自然関連のリスクおよび機会の検討を支援するものである。詳細は当社の2025年度年次報告書のサステナビリティ・ガバナンスのセクションを参照のこと。
自然関連の戦略
2025年、当社は、主要な国際・国内の進展*(8)*の理解を深めることに努め、自然に対する戦略的アプローチのためのロードマップを進めた。
*(8)*これには、例えば、TNFD、ネイチャー・ポジティブ・イニシアティブ、および連邦政府のネイチャー・ポジティブ・プランなどが含まれる。
パートナーシップおよびエンゲージメント
当社は、顧客に影響を与える重要な動向および課題を把握するため、主要な業界対話を通じて自然関連の事項に取り組んでいる。これらには次のものが含まれる。
・オーストラリア土地保全連盟(「ALCA」)年次会議
・ネイチャー・ポジティブ-ビジネスリーダー・アンビション・ダイアログ
・オーストラリア気候・生物多様性財団 ネイチャー・ポジティブ円卓会議
・オーストラリア・サステナビリティ・フレームワーク・イニシアティブ 自然資本諮問グループ
・オーストララシア責任投資協会 ネイチャー・ワーキンググループ
・持続可能な開発のためのオーストラリア経済人会議
・UNEP-FI
・オーストラリア農業サステナビリティ・フレームワーク
当社は、農業、水産養殖(漁業を含む)、自然を基盤とする観光およびケアリング・フォー・カントリーに従事する顧客に焦点を当て、ファースト・ネーションズの顧客の自然との関係をよりよく理解するための取組みを継続した。
この分析は2026年も継続され、コミュニティ、業界および学術の視点が取り入れられる。
自然関連のリスク管理
当社は、科学、技術、規制、自主的イニシアティブおよび社会的期待の変化に応じて、リスク管理へのアプローチを定期的に更新・進化させており、これにはリスク選好の年次レビューも含まれる。
データおよび洞察
自然関連の洞察を支援するために必要なツールおよび技術は、急速に進化している。当社グループは、意思決定を支援するため、新しく登場する手法をレビューしている。
2025年、当社は、TNFDの指針に沿って、顧客の自然との結び付きをポートフォリオ全体で評価することを支援するデータおよび技術ソリューションの検証・探索を継続した。これには、データ分析企業であるGIST Impactを活用したトライアルの開発が含まれる。トライアルは、当社がポートフォリオレベル、特に農業セクターの企業に対する自然関連の影響および依存関係を把握するための手法を確立することを目的としている。
このトライアルでは、データを用いて顧客に関する洞察力を生み出すことができる範囲を検証し、そして最終的に持続可能な実践に取り組む顧客を支援する当社の能力を検証する。作業は継続中であり、2026年に完了する予定である。
森林伐採
森林伐採およびその他の形態の開墾は、生物多様性への重要な脅威であり、銀行、政府、業界および土地所有者が協力して解決策を見つける必要がある。
森林伐採は、当社の予備的なポートフォリオ評価*(9)*で特定された自然関連の影響の一つであり、農業、林業ならびにエネルギーおよび公共事業などの産業に影響を与えている。
当社グループが、顧客が適切な許可、承認または免除なしに開墾を行っている、あるいは関与していると認識した場合(以下、「違法な開墾」と呼ぶ。)、その問題は以下の通り調査される。調査結果に基づき、リスク選好および当社のESG、信用および金融犯罪に関する方針およびプロセスに沿って、適切な対応が取られる。
2025年、当社は、このリスクを管理し、当社のエクスポージャーを把握するため、アプローチの強化を継続した。
*(9)*nab.com.au/annualreports で閲覧可能な2025年度サステナビリティ・データ・パックの「エクスポージャー」タブを参照のこと。
当社のエクスポージャーの把握
2025年、当社は、事業者向け・プライベートバンキング業務の顧客(地域およびアグリビジネスの顧客を含む)による違法な開墾の可能性を調査するためのアプローチを強化した。違法な開墾の可能性は、次の場合に明らかになる可能性がある。
1. 新規顧客のオンボーディング申請を審査しているとき
2. バンカーが顧客の所有地で違法な開墾が行われている疑いを持ったとき
3. メディア報道または外部関係者の関与を通じて、顧客の所有地で違法な開墾が行われている可能性が当社に通知されたとき
当社は、州および連邦の許認可要件ならびに1999年環境保護・生物多様性保存法(「EPBC法」)に基づく国家的に重要な環境事項を考慮する。
特定されたリスクを管理するために顧客に対して取られる措置は、いずれも調査結果に基づいている。これには、顧客を綿密に監視すること、契約上の保護措置の検討、必要に応じて再生支援のための追加融資の提供、追加貸付の制限、または当社のエクスポージャーの縮小などが含まれる可能性がある。
2025年、当社は、36の事業者向け・プライベートバンキング業務の顧客に関して違法な開墾の疑惑を調査した。これは、新規顧客のオンボーディング時または年次レビュー時に適用される、更新されたESGチェックリストのプロセスの適用に加えて行われるものである。
支援ツールおよびデータ
当社は、当社のエクスポージャーの把握に役立てるために、公開されている各種ツールおよびデータソースを利用している。これには、以下が含まれる。
・気候変動・エネルギー・環境・水資源省(「DCCEEW」)の保護事項検索ツール。このツールは、EPBC法に基づく国家的に重要な環境事項およびその他の保護事項に関する一般的な指針を提供するものである。特定の場所に環境資産が存在するかどうかや、環境アセスメントの要件を把握するために使用される。
・オーストラリア国立大学の植生監視・評価プログラム(「VMAP」)。これは、オーストラリア全土の樹木などの木本植生に関する情報を提供するものである。VMAPのウェブサイトは異なる期間の衛星画像を掲載しており、ある地点または地域での樹木被覆率の変化を把握するのに役立つ。
顧客リスク評価の強化
2025年の間に、当社は、当社の顧客リスク評価およびデュー・ディリジェンスプロセスを強化し、バンカーが潜在的な問題を特定するのを支援するため、森林伐採に関する具体的な質問を組み込んだ。これには、サステナビリティ関連のリスク評価のためのリスクベースのトリガー閾値の変更が含まれ、これにより、より多くの顧客が強化された評価の対象となり、当社は、顧客が植生除去活動を行う計画をよりよく把握できるようになった。これらの変更は、新規顧客または新たな融資を申し込む既存顧客に適用される。
データおよび分析ソリューションの検討
当社は、貸付ポートフォリオ内のどこで開墾が発生する可能性があるのかを把握するため、公開されているツールを補完するソリューションを検討しており、これには、地理空間解析を用いたトライアル(下記参照)の開始が含まれる。このトライアルでは、既存および新規の環境・植生被覆情報をどのように業務プラットフォームに組み込むことができるかについての検討も含まれる。
データ駆動型インサイトの試用-ジオスケープ
ジオスケープ・オーストラリアは、よりスマートで安全かつ生産的なオーストラリアの実現のため、位置情報に関する機能の調達、契約、管理および提供を専門とした地理空間インテリジェンスを提供している。
ジオスケープは、州ごとの植生管理法の基盤となる植生に関する情報を含むトライアルケースを提供している。このトライアルケースは、2026年に完了する予定であり、このリスクを管理する当社の取組みを支援するためのインサイトを提供する予定である。
意識向上および能力構築
今年、当社は、農業や不動産開発などの業界で顧客対応を行う事業者向け・プライベートバンキング業務の部門のバンカーを対象とする追加の必須研修に投資した。当該研修内容には、影響を受けやすい地点、生物多様性および絶滅危惧種への潜在的な影響ならびに復旧義務が含まれる。また、バンカーに対しては、違法な開墾の事例も取り上げ、この特定のリスクを強調している。
加えて、外部専門家を招いた教育的ブリーフィングが、上級バンカーおよび業務執行役員のグループに対して実施された。
主要な利害関係者との対話
当社は、森林伐採への理解ならびに森林伐採関連リスクの管理を支援するデータおよびツールの利用可能性についての理解をさらに深めるため、引続き主要な利害関係者(投資家、顧客、業界団体、政府、環境系非政府組織)との対話を行う。
2025年の取組みには、以下が含まれる。
・オーストラリア慈善保護財団との定期的な対話。
・土地転換に関する世界資源研究所主催のワークショップへの参加。
・VMAPツールのローンチへの参加。
より広範な取組み
森林伐採の管理は、複雑かつ変化する事項であり、当社の直接的な権限を超えた、継続的かつ協調的な社会行動が必要となる。これには、以下が含まれる。
・州および連邦の法律(環境保護・生物多様性保存法を含む)に基づく土地所有者の義務に関する教育・啓発資料および活動。
・アカウンタビリティ・フレームワーク・イニシアティブなどの超国家的イニシアティブと、植生管理に関するオーストラリア(州および連邦)法との相互作用。
・欧州連合の森林破壊防止規制などの貿易制限、および農業バリューチェーン内で森林破壊ゼロ製品を調達するという企業の新たなコミットメント。こうしたコミットメントは、一部の生産者に商業的リスクをもたらす可能性がある。
・製品の認定および追跡可能性ソリューションの開発。
・森林伐採とみなされる可能性のある活動を迅速に特定できるようにするための、十分な詳細な解像度での土地利用変化に関する定期的かつ全国的に一貫したデータの利用可能性。
自然関連の指標および目標
2022年以降、当社グループは、当社の環境パフォーマンスを包含する統合年次報告書を作成してきた。当社グループが収集している、自然に対して当社が与える直接的な影響に関するデータは以下の表に示されている。
| 自然変化の要因 | 直接的影響の測定 |
|---|---|
| 気候変動 | スコープ1およびスコープ2のGHG排出量 |
| 陸地・淡水・海の利用変化 | 水の使用量(飲料水の取水量) |
| 資源利用・補給 | 総エネルギー使用量 事務用紙使用量 車両燃料 |
| 廃棄物 | 埋立処分される廃棄物量 |
自然および環境パフォーマンスに関する詳細は、2025年度サステナビリティ・データ・パック*(10)*に含まれている。これには、自然関連の影響および依存関係へのエクスポージャーの評価も含まれている。
当社は、これらの環境運用指標における影響の低減を追求する取組みを引続き実施し、その実績を報告する。
*(10)*nab.com.au/annualreports で閲覧可能な2025年度サステナビリティ・データ・パックの「エクスポージャー」タブを参照のこと。
3 【事業等のリスク】
リスク要因
リスク要因の開示
当社グループ特有のリスク
以下は、当社およびその被支配会社(「当社グループ」)に関連する主要なリスクおよび不確定性に関する記述である。これらのリスクが発生する可能性を、確実性をもって判断することは不可能である。
しかし、本報告書提出日現在当社が知っている情報、各リスクの発生の可能性およびかかるリスクが具体化した場合に当社グループに与える潜在的なマイナスの影響に関する当社の最善の判断に基づき、当社が最も重大であると考える分野のリスクが最初に挙げられている。これらのリスクの1または複数が具体化した場合、当社グループの評判、戦略、事業、営業、財務状況および将来の業績は重大な悪影響を被る可能性がある。
当社グループのリスク管理体制および内部統制は、当社グループが直面しているリスクの正確な特定、評価または取扱いにあたり十分または効果的でない場合がある。その他、不明であるかまたは重要でないとみなされているが、後に判明するかまたは重要なものとなる可能性のあるリスクがある。これらは個別にまたは組み合わさって、当社グループに悪影響を及ぼす可能性がある。そのため、当社グループは、将来の業績、収益性、収益の分配または資本収益率について補償または保証しない。
戦略リスク
戦略リスクとは、外部環境の変更への不適切な対応から生じる収益、資本、流動性、資金調達または評判に関するリスクおよび重要な変更計画を実行する際に下流への影響を適切に考慮して効果的な結果を得ることができないリスクをいう。
戦略的計画は、履行できない可能性があり、期待された利益をすべてもたらさない可能性があり、またはその他の方法により当社グループのリスク構成を変更する可能性がある。
当社グループは、合意された戦略に沿った取組みの実行に、多額の資金、人材および技術リソースを投資している。これらの取組みは、顧客、技術、セキュリティー、強靱性、業務改善、シナリオ計画、文化および従業員、規制コンプライアンス、ならびに環境、社会およびガバナンス(「ESG」)関連事項および関連するプロセスや統制の変更を含む、幅広い分野に注力している。これらの取組の多くは、外部業者、パートナー、または当社グループの支配が及ばない要因に依存しているか、将来においても依存する可能性がある。これらの取組みは、期待された利益および成果の全部または一部を実現しないリスク、または顧客の期待と規制または法的要件の遵守の必要性との間で衝突を引き起こす可能性がある。これらの取組みは、オペレーショナルリスク、法令遵守リスク、戦略リスクおよびその他のリスクを増大させる可能性があり、これらのリスクが適切に評価または制御されない可能性がある。
当社グループが戦略に基づく実行を果たせない場合、またはこれらの戦略計画を効果的に実施できない場合、当社グループに重大な損失、評判の悪化、法律もしくは義務の違反、または期待された利益の未達成をもたらす可能性があり、最終的に当社グループの業務、財務実績および財務状況が重大な悪影響を被る可能性がある。
当社グループは、絶えず変化する外部環境にさらされている。
当社グループは、地政学的な事象、マクロ政策に関する事象、財政政策に関する事象、および様々なセクターベースの政策を通じた生活費の上昇圧力に対する政府の対応を含む数多くの要因に影響される、動的かつ不確実なマクロ経済環境において活動を行っている。高まる不確実性および変化するマクロ経済・政治環境により、当社グループは、サプライヤー依存、在庫管理および顧客エクスポージャー、または戦略的取組みなどに関して特定の事業慣行を変更せざるを得ない可能性があり、その結果、当社グループのコストが増加したり、財務実績に悪影響を及ぼしたりする可能性がある。
当社グループが活動する市場全体にわたり熾烈な競争が繰り広げられている。当社グループは、伝統的な金融サービス提供者、オンライン銀行、ならびに外国銀行およびノンバンクの競合他社(プライベート・クレジット・ファンド、資産管理会社、年金ファンド、年金基金、ファミリー・オフィス、保険会社、ミューチュアル・ファンド、ヘッジファンド、証券仲介会社、金融テクノロジー会社、デジタルプラットフォームおよび世界的な大手テクノロジー企業等)を含むその他の関係者との競争に直面している。競合他社のうちの一部は、よりコストが低いか、当社グループと異なるまたは当社グループよりも競争力のある経営・ビジネスモデル、技術プラットフォームもしくは商品を有している。また、より軽い規制監督下にある競合他社もある。
顧客の獲得競争および業界におけるブローカーの利用の増加は、利益マージンの減少および/またはマーケット・シェアの損失ならびに顧客関係の仲介機能の排除のリスクにつながる可能性がある。激しい競争は、特に住宅抵当貸付等の画一化された取扱商品におけるさらなる価格圧力のリスクも高め、その場合、単価の最も安い提供者がマーケット・シェアを獲得し、業界の収益プールが損なわれるおそれがある。このような要因により、最終的に当社グループの財務実績および財務状況、収益性ならびに投資家のリターンが影響を被る可能性がある。
進化する業界の傾向、技術の変化、AIの導入拡大ならびに地政学的要因および環境要因は、顧客およびその他の利害関係者のニーズおよび志向ならびに株主の期待に影響を及ぼしており、また引き続き及ぼす可能性がある。変化は突然発生する可能性があり、当社グループは、これらの変化を正確にもしくは十分な速さで予想し、または、顧客およびその他の利害関係者のニーズおよび志向に応え、競合他社に後れをとらないように十分な余裕をもって適応するための資源と柔軟性を備えていない可能性がある。これらのリスクは、技術(金融サービス業界への影響を含む。)が急速なペースで進化し続けている現在の状況下において高まっている。さらに、異なる利害関係者の間で相反する期待が存在する場合、当社グループは、特定の傾向や要因に関する利害関係者の期待に応えられない可能性がある。
当社グループに影響を及ぼす可能性のある最近の動向には、以下が含まれる。
● 当社グループおよび顧客にとって引き続き重要な戦略的考慮事項である、生成AIおよびエージェント型AIを含むAIの性能の急速な開発および活用。事業プロセスまたは顧客向け各種サービスにおけるAIの導入が不十分または欠如している場合、AIツールをうまく活用している競合他社と比べて当社グループに戦略的不利をもたらす可能性があり、当社グループにとって望ましくない財務的および非財務的結果をもたらすかもしれない。さらに、AIイノベーションの進展の速さやその微妙な差異により、リスクが生じる可能性があり、当社グループに重大な影響を与える可能性がある。また、AI技術の導入は、特に新たなアプリケーションがプライバシー、消費者保護もしくは差別に関する十分な保護措置なしに、または有効な統制、ガバナンス、従業員もしくはリスク管理能力を伴わずに導入された場合には、その他のリスクカテゴリーにわたる既存のリスクを増幅させる可能性もある。
● 顧客がそのESG関連の業績目標を達成するのを支援するための貸付。当社グループが事業を行う複数の法域(オーストラリア、欧州、日本およびシンガポール等)で、持続可能なファイナンスの分類法が導入されつつあり、活動が「グリーン」または「持続可能」であるかを評価するための定義には相違がある。こうした相違は複雑な環境を創り出しており、解釈の違いによるグリーンウォッシングのリスクにつながる可能性がある。
● デジタル決済、新たな決済インフラおよび新たな技術(消費者および機関投資家によるステーブルコイン、暗号通貨およびその他のデジタル資産の継続的な採用を含む。)の利用の増加を含む、進化し、ますます複雑化する支払状況ならびに従来の決済方法からの移行
● オーストラリアの銀行セクターにおける消費者データ権(「CDR」)の実施の継続。CDRは、特定の消費者データおよび事業者顧客データならびに商品およびサービスに関するデータの共有を義務づけ標準化することによって、サービス提供者間の競争および革新を増加させようとするものである。世界的な大手テクノロジー企業がCDRへの参加を選択した場合、これらの企業がより多くのデータにアクセスする可能性があり、金融サービス等の他のセクターを含め、そのような企業の競争力が高まる可能性がある。
買収および売却の追求からリスクが生じる可能性がある。
当社グループは買収、売却、ジョイントベンチャーおよび投資を含む様々な会社の機会を定期的に検討している。
ビジネスチャンスの追求は、その性質上、当社グループが買収もしくは投資対象を過大評価するか、または売却対象を過小評価するリスクを含めた取引リスクのほか、風評被害または規制当局による介入の可能性を伴う。当社グループは、事業の統合または分離において困難(期待したシナジーが実現できないこと、業務の中断、経営資源の転換または予想を上回る費用を含む。)に直面する可能性がある。これらのリスクおよび困難は、最終的に当社グループの財務実績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。当社グループは、投資対象事業が計画どおりの業績を上げない場合や、顧客、従業員および供給業者との関係が予想どおりに維持されない場合、またはその事業が当社グループのリスク構成に予想外の変化をもたらす場合、買収、ジョイントベンチャーまたは投資後に予期しない経済的損失を被る可能性がある。
また、当社グループは、売却した事業について、残存する株式の保有、継続的なサービスおよびインフラの提供、または誓約、保証、補償およびその他の取得者に対する継続的な契約上の保護措置を通じて、売却した事業の一部の債務を維持する合意を含め、エクスポージャーを引き続き有する可能性がある。さらに当社グループは、過去の買収に関連して、または売却完了後の分離した事業に関連して引き続き相手方に対するエクスポージャーを引き続き有する可能性がある。例えば、当社が2022年6月にシティグループのオーストラリア消費者向け事業を買収した後も、当社グループは、特定の移行サービスについてシティグループの技術インフラに引き続き依存しており、一方で2021年5月に当社が助言、プラットフォーム、年金および投資ならびに資産運用業務をIOOF・ホールディングス(現インシグニア・ファイナンシャル)に売却したことに関連して、当社は、インシグニア・ファイナンシャルに対し、一部の取引完了前の事項に関連する補償を提供した。こうした継続的なエクスポージャーは、当社グループの事業および財務実績に悪影響を及ぼす可能性がある。
信用リスク
信用リスクとは、顧客が当社グループに対して契約条件に従った債務の履行が不可能となるリスクをいう。信用リスクは当社グループの貸付事業およびマーケッツ・トレーディング事業の双方から生じる。
オーストラリアおよびニュージーランド全域での事業状況の悪化および継続的な経済的逆風は、債務不履行ローンの増加の加速を通じて、短中期的に当社グループの信用リスク構成を悪化させる可能性がある。
サプライ・チェーンの混乱、労働力供給の制限および投入コストの上昇(不安定な商品価格およびエネルギー価格を含む。)を含む事業状況の悪化は、建設、卸売および製造等のセクターにおける負担の増加につながる可能性がある。同時に、小売、観光、ホスピタリティおよび個人向けサービス等の消費者の裁量支出に敏感なセクターは、家計の財政負担の増加の結果として生じる消費者信頼感および行動の変化に特にさらされる。オーストラリアでは、事業およびマクロ経済状況の悪化ならびに技術の変化が失業率の上昇を招く可能性がある一方で、ニュージーランドでは、これらの動きが既に高水準にある失業率をさらに悪化させ、持続させる可能性がある。
全体として、生産性の抑制と厳しい事業状況の相互作用により、信用リスクが高まり、家計および事業における財務的脆弱性が増大し、破産、企業倒産および失業の増加につながる可能性がある。こうした動きは、当社グループの信用損失率の上昇および当社グループ商品に対する需要の減少につながるおそれがある。
世界的なマクロ経済状況の悪化は、当社グループの信用パフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性がある。
当社グループは、主にオーストラリアおよびニュージーランドで事業を展開しており、アジア、英国(UK)、ヨーロッパおよび米国にも事業を展開している。借入水準は、顧客の信頼、雇用動向、市場金利ならびにその他の経済、事業および金融市場の状況および予測に大きく左右される。したがって、事業状況に影響を与える世界経済への圧力および金融市場における潜在的な構造的変化は、当社グループの信用リスクを高めている。
一部の主要経済国における政治的分断および保守主義的な政策は、国際貿易活動を混乱させており、今後も混乱が続く可能性がある。関税制度および報復措置が、貿易摩擦を激化させ、貿易フローを変化させ、不確実性を高めている。関税のさらなる導入もしくは税率変更または報復的な貿易制限は、依然として不確実であり、国内総生産、企業・消費者の信頼感および消費者の裁量支出を含む一般的な経済状況に影響を与える可能性があり、最終的には当社グループの顧客に不利な結果を及ぼす可能性がある。輸出志向の経済であるオーストラリアおよびニュージーランドは、これらの混乱にさらされており、国際貿易、商品市場および外国為替に関与する顧客もリスクに直面しているため、当社グループの信用損失の可能性が高まる。
中国は、オーストラリアおよびニュージーランドにとって重要な貿易相手国であり、両国の輸出収入は、中国の経済成長および貿易政策設定に著しく影響されている。長引く国内消費の低迷、不動産セクターにおける数年にわたるデレバレッジ、ならびにEUおよび米国等の主要経済国との継続的な貿易緊張等、中国経済の構造的課題は、引き続き国際貿易フローにリスクをもたらしている。オーストラリアおよびニュージーランドの輸出が農業およびコモディティに集中していることを踏まえると、中国の経済状況の悪化は、これらのセクターに不均衡な影響を与える可能性がある。当社グループは、オーストラリアおよびニュージーランドの農業セクターに大きな貸付エクスポージャーを有しており、中国での経済的逆風が長引けば、影響を受ける顧客の間での財務的負担が増加し、信用リスクの増大およびデフォルト率の上昇につながる可能性がある。
地政学的な緊張の高まりは、当社グループに悪影響を及ぼし、信用リスクをさらに高める可能性がある。
地政学的な不安定さは、当社グループの顧客に影響を与え続けている。
● ロシア・ウクライナ間および中東における武力紛争は、サプライ・チェーンを混乱させ、コモディティ価格にリスクをもたらし、金融市場のボラティリティを増大させるおそれがある。これらの圧力は、家計および企業の強靱性を低下させ、信用リスクを増大させるおそれがある。
● 特に米国、中国および地域同盟が関与するアジア太平洋地域での戦略的緊張が高まっている。オーストラリアが、英国および米国との三国間安全保障パートナーシップ(「AUKUS」)等の安全保障協定に参加していることは、中国からの貿易制限のリスクを増大させ、オーストラリアの輸出セクターおよび当社グループの顧客基盤に直接的な影響を及ぼす。
● 国際貿易ルートおよび政策の混乱は、現在進行中のサプライ・チェーン問題および世界経済の成長鈍化のリスクを高め、当社グループの顧客の事業および信用実績に直接的な影響を及ぼす可能性がある。
これらのリスクは、今後も続くことが予想され、当社グループの信用エクスポージャーおよび財務業績に潜在的な影響を与える可能性がある。オーストラリアおよびニュージーランドにおける広範な経済状況も影響を受け、より広範な信用損失のリスクを高める可能性がある。
不動産市場の評価低迷は債務不履行ローンに係る損失の増加をもたらす可能性がある。
オーストラリアおよびニュージーランドにおける住宅ローンならびに商業用不動産ローンは、当社グループの貸付金および支払承諾総額の重要な要素である。その結果、当社グループは、これらの市場に対する信用リスク・エクスポージャーを高めている。
オーストラリアおよびニュージーランドの住宅用不動産および商業用不動産市場は、金利変動、経済状況ならびに需要および供給の構造的変化に影響される循環変動にさらされている。特にメルボルン、シドニー、オークランドなどの主要都市における不動産価格の変動は、ローンに対して保有される担保価値に影響を与えるおそれがある。商業用不動産セクターは、需要の変化から恩恵を受けるセグメントがある一方で、他のセグメントでは構造調整を迫られており、引き続き多様な傾向を見せている。
担保(事業用貸付におけるものを含む。)として使用される住宅用不動産または商業用不動産の価格がローンの価値を下回って下落した場合、当社グループは、顧客の債務不履行の場合に損失にさらされる。債務不履行の場合、最も大きな影響は、ローン・トゥー・バリュー比率の高い住宅抵当貸付または商業用不動産の顧客から生じる可能性が高い。これは、ひいては、当社グループの財務実績および財務状況ならびに投資家のリターンに影響を及ぼす可能性がある。
オーストラリアおよびニュージーランドの農業セクターの厳しい状況は、顧客の債務不履行の増加につながる可能性がある。
当社グループはオーストラリアおよびニュージーランドの農業部門に対する貸手の中で大きなマーケット・シェアを占めている。同部門は、以下を含むいくつかの要因によってマイナスの影響を受ける可能性がある。
● 労働力供給の制限
● 貿易制限および関税
● 商品価格の乱高下(特に農産物の価格)
● 為替変動
● 顧客選好およびマーケットアクセスの変化
● 病気および病原菌や害虫の流入
● 輸出および検疫に係る規制
● サプライ・チェーンの制約ならびにサプライ・チェーンの生産者の責任、トレーサビリティおよび透明性要件の増加
● 異常気象(大量の降水、干ばつまたは森林火災を含む。)
● 環境への影響および違法な森林伐採による潜在的なエクスポージャーの双方を含む、土壌の健康状態の悪化および森林伐採等の自然関連リスクの管理に関する期待
これらの要因は、顧客の債務不履行による当社グループの損失の増加をもたらし、最終的には当社グループの財務実績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
市場リスク
市場リスクとは、当社グループが市場価格の悪化により、当社グループの金融商品、銀行の資産および負債のポジションの価値の変動またはヘッジと評価調整により損失を被る可能性があるリスクをいう。当社グループに影響を与える価格の悪化は、特に市場の不安定性が高い時期または流動性が減少している時期において、信用スプレッド、金利、為替相場および商品価格において発生する可能性がある。市況は、不確実な経済状況と地政学的リスクの増大を受けて、依然として不安定である。
市場リスクによる重大な損失をもたらす事象が発生した場合、当社グループの財務業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
当社グループは、信用スプレッドリスクにさらされている。
信用スプレッドリスクとは、信用スプレッドの不利な変動(金融市場の不安定性に起因する信用スプレッドの拡大を含む。)により当社グループが損失を負うリスクをいう。同リスクは、当社グループのトレーディング勘定および銀行勘定における重大なリスクである。当社グループのトレーディング勘定は、対象会社または発行会社の認識されている信用の質が変化する結果、証券およびデリバティブの価値の信用リスク変動にさらされる。信用スプレッドリスクは、当社グループが確定利付証券(社債、住宅ローン債権担保証券等)の売買を希望する顧客にリスク移転サービスを提供する際に、当社グループのトレーディング勘定に蓄積する。当社グループはまた、顧客の需要を予想して確定利付証券の目録を保有する際、または確定利付証券について値付け活動(顧客に売買価格を見積もること)を行う際に信用スプレッドリスクにさらされる可能性がある。また、当社グループのトレーディング勘定は信用評価調整を通じて信用スプレッドリスクにもさらされている。信用スプレッドの拡大は信用評価調整の価値に悪影響を及ぼす可能性がある。
当社グループの銀行勘定には、当社グループの流動性リスクの管理に必要な当社グループの流動性ポートフォリオの大多数を構成する質の高い流動資産が含まれる。当社グループは、準政府債の保有に係るスプレッドの変動を通じて信用スプレッドリスクの影響を受ける。これらのポジションは、信用スプレッドが不利に変動する期間中は当社グループのトレジャリー業務のポートフォリオに重大なボラティリティ(損益または準備金のいずれかにおいてとらえられる)を生じさせる可能性がある。当社グループのウェアハウジング、仲介および引受業務を通じて発生する住宅ローン債権担保証券のポジションも銀行勘定の一部を構成しており、信用スプレッドの変動に影響を受ける。
当社グループは、金利リスクにさらされている。
当社グループの財務実績および資本基盤は、金利の変動の影響を受けている。
当社グループのトレーディング勘定は、金利変動の結果として証券およびデリバティブの価値の変動にさらされる。当社グループのトレーディング勘定は、当社グループが顧客のために金利ヘッジによるソリューションを提供する際、顧客の要求を予想して金利リスクを保持する際、または確定利付証券もしくは金利デリバティブについて値付け活動を行う際に金利リスクを蓄積する。
バランスシートおよびオフバランスシートの項目は、当社グループ内で金利リスク・エクスポージャーを引き起こす可能性がある。金利およびイールド・カーブは経時的に変化するため、当社グループは、そのバランスシート上の金利プロファイルにより収益および経済的価値の損失にさらされる可能性がある。かかるエクスポージャーは、当社グループの貸付ポートフォリオと預金ポートフォリオ(およびその他資金調達源)との間の満期日構成のミスマッチにより、また仮に金利が変動する場合、貸付商品および預金商品の利率がどの程度変化し得るかによって発生し、それにより当社グループの純利息マージンに影響を及ぼす。
当社グループは、外国為替リスクにさらされている。
外国為替リスクは、当社グループのトレーディング勘定および銀行勘定に存在している。
外国為替リスクおよび換算リスクは、世界中の金融市場および国際的な事業運営への参入により、当社グループ金融商品のポジション、損益、資産および負債の価値に対する為替変動の影響に起因する。
当社グループの所有構造は、資本および配当の本国送金等によって外貨エクスポージャーを引き起こす海外子会社および関連会社に対する投資を含む。したがって、当社グループの事業は、為替レートの変動およびデリバティブおよびヘッジ契約の値洗いによる評価の変化の影響を受ける可能性がある。
特に断りのない限り、当社グループの財務書類は豪ドル建てで作成かつ表示されており、当社グループが投資または取引を行い、利益を稼得する(または損失を被る)際に用いる他通貨と豪ドルとの不利な為替変動が生じた場合には、当社グループの財務実績および財務状況が悪影響を受ける可能性がある。
当社グループは、引受リスクを転嫁できない場合は市場リスクにさらされる。
当社グループ会社は、金融仲介業者として、上場および非上場の債券、株価指数連動型有価証券および株式の募集を含む数多くの各種取引、リスクおよび結果を引受けまたは保証している。引受けの義務または保証は、当該証券の価格設定および発行に関するものである場合もあるため、当社グループは、当該リスクの全部または一部を他の市場参加者に転嫁できなかった場合に潜在的な損失(重大なものである可能性がある。)にさらされる可能性がある。
資本、資金調達および流動性リスク
当社グループは、資金調達リスクおよび流動性リスクにさらされている。
流動性リスクとは、当社グループが金銭債務を満期到来時に履行できないリスクをいう。これらの債務には、要求時または契約上の満期日における預金支払、満期のホールセール借入金および借入資本の期日弁済、借入利息の支払ならびに営業上の費用および税金の支払が含まれる。当社グループはまた、事業を行うすべての法域において堅実なおよび規制上の流動性義務を遵守しなければならない。当社グループの流動性水準の大幅な悪化は、その理由如何にかかわらず当社グループの資金調達コストの増加をもたらすか、新規貸付高を抑制するか、または当社グループによる堅実なもしくは規制上の流動性義務の違反を引き起こす可能性がある。これは、当社グループの評判、財務実績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
資金調達リスクは、当社グループが継続事業、規制上の要求、戦略的計画および目標を支援するための短期・長期の資金調達ができないリスクである。当社グループは、その事業運営に必要な資金を調達するため、顧客預金を使用することと合わせ、国内外の資本市場にアクセスしている。当社グループがこれらの市場にアクセスする能力または貸手の資金提供力が大幅に低下した場合、当社グループの評判、財務実績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。当社グループは、資金調達および流動性水準を支えるため海外のホールセール資金調達に頼っている。マーケット・ボラティリティや地政学的要因が増す期間は、当社グループによるこの資金調達手段へのアクセスが制限される可能性がある。世界資本市場において混乱が生じた場合、当社グループの証券に対する投資家の関心が理由の如何を問わず低下した場合、および/または顧客預金が減少した場合、当社グループの資金調達および流動性の水準が悪影響を被る可能性がある。これにより、資金の取得コストが増加し、利用可能な資金の満期までの期間が短縮されもしくは額が減少し、当社グループの資金へのアクセスに不利な条件が課せられ、新規貸付高が抑制され、または当社グループの財務状況が悪影響を被る可能性がある。
当社グループの自己資本比率は、健全性要件の影響を被る可能性があり、当社グループは自己資本比率の管理において困難に直面する可能性がある。
資本リスクは、当社グループが戦略的機会から利益を得、日々の銀行サービスを維持し、あるいは想定外の損失から自らを防御するために水準または構成が適切な資本および準備金を有していないリスクである。資本は、当社グループの財務健全性の基礎である。資本は、当社グループの活動による想定外の損失を吸収するバッファーを提供することにより、その事業を支える。
当社グループは、事業を行う法域全体において資本に関する健全性要件を遵守しなければならない。これらの要件およびそれらのさらなる変更は、
● 当社グループが当社グループ内の企業全体における資本を管理する能力を制限するか、
● 株式およびハイブリッド商品の配当金もしくは分配金の支払を制限するか、
● 当社グループに対し、(絶対的な意味で)より多くの資本の調達もしくはより質の高いより多くの資本の調達を要求するか、または
● バランスシートの増大を抑制する可能性がある。
当社グループの自己資本比率は、収益、資産の増加および質、当社グループのリスク加重資産(「RWA」)の変動、当社グループがエクスポージャーを有する他の通貨に対する豪ドルの価値の変動、事業戦略またはリスク選好の変更ならびに規制要件の変更を含む複数の要因の影響を被る可能性がある。
オーストラリアとニュージーランドの主要な規制自己資本の枠組みの動向は、以下を含む。
● 段階的に導入されている、オーストラリア健全性規制庁(「APRA」)により国内のシステム上重要な銀行に対して課される損失吸収力の要件。総自己資本について求められていたRWAの3%にあたる増加が中間的に2024年1月1日をもって実施され、2026年1月1日以降さらにRWAの1.5%にあたる漸次的増加が適用される予定である。これらの要件は主にTier2資本の発行を通じて充足される予定であり、調達コストはシニア債務に比して割高である。
● 資本構成の簡素化と危機対応能力の強化をねらいとした、APRAによるその他Tier1(「AT1」)資本調達商品の改革。この変更により、当社グループを含む高度な銀行については、2027年1月1日以降、1.5%AT1資本は0.25%普通株式等Tier1資本と1.25%Tier2資本の組み合わせに取って代わる。これらの変更は当社グループの資本構成、信用格付および資金調達コストに影響を及ぼす可能性がある。
● ニュージーランドにおける資本改革。同改革の下、ニュージーランド準備銀行は預金受入機関向けの主要な資本設定の見直しを実施中である。この見直しの結果は、バンク・オブ・ニュージーランド(「BNZ」)および当社グループが保有を義務付けられている資本の水準と構成に影響を及ぼす可能性がある。
当社グループの資本要件の評価の根拠とされた情報または前提が不正確であることが判明した場合、当社グループの業務ならびに財務実績および財務状況は悪影響を被る可能性がある。
当社グループの信用格付またはアウトルックの引下げは、当社グループの資金調達コストおよび資本市場へのアクセスに悪影響を及ぼす可能性がある。
信用格付は、借入人の信用度に関する評価であり、市場参加者が当社グループならびにその商品、サービスおよび証券を評価するにあたって使用されることがある。格付機関は、継続的な格付見直し業務を行っているが、これは、当社グループの信用格付の設定および見通しまたは当社グループが業務を行う法域の信用格付に変更をもたらす可能性がある。信用格付は、業務上およびその他の市場の要因(例えばESG関連要因)またはいずれの格付機関の格付方法の変更からも影響を受ける。
当社グループ、当社グループの有価証券または当社グループが事業を行う1もしくは複数の国の国債の格付が引き下げられた場合、当社グループの資金調達コストが増加するかまたは資本市場へのアクセスが制限される可能性がある。この結果、当社グループの流動性水準の低下をもたらし、デリバティブ契約その他の保証付資金調達において担保の追加が要求される可能性もある。また、同業者と比較した当社グループの信用格付の引下げは、当社グループの競争力、財務実績および財務状況に悪影響をもたらす可能性がある。
技術・情報セキュリティーリスク
技術・情報セキュリティーリスクは、技術および情報資産の不適切な使用、管理、保護に起因するリスクに関係している。これらのリスクは総合的に、情報と技術システムの機密性、完全性および可用性に影響を与え、業務中断、財務的損失、評判の毀損、または規制上の罰則をもたらす可能性がある。
プライバシー、情報セキュリティーおよびデータの侵害は、当社グループの評判および業務に悪影響を及ぼす可能性がある。
当社グループは、人員、内部技術システムおよびネットワークを通じて、また限られた数のクラウドサービスプロバイダーを含む外部のサービス提供者の技術システムおよびネットワークを通じて大量の個人情報および機密情報を収集し、処理し、保管し、送信している。この相互接続された複雑な環境は、当社グループの情報セキュリティーリスクに対する脆弱性を高めている。情報セキュリティーに対する脅威は、先進的AI、量子コンピューティングおよび詐欺やサイバー攻撃の実行に使用される一層高度化した技術など新興技術の使用を通じたものを含め、ますます進化している。さらに、当社グループに対してサイバー攻撃の脅威を及ぼす可能性のある有害なアクターの数、性質およびリソースが増しており、これには個人サイバー犯罪者、犯罪者またはテロリストの組織網ならびに豊富な資源および機能を有する大規模で高度な外国政府が含まれる。
当社グループが技術システム、ネットワークならびにセキュリティーの方針、手続および管理を維持し、改善しようとする試みがこれらの脅威への対処に十分ではないまたは十分に優先されないリスクがある。脆弱性の改善は、複雑な技術環境(当社グループの外部サービス提供者の技術環境を含む。)および脅威の急速に進化する性質が原因で、適時に完了することが困難な場合があり、これによって新たな脆弱性が発生し続けることになる。サイバー攻撃の脅威が変化し続けることから、当社グループは、防護層を修正もしくは強化し、または情報セキュリティーの脆弱性を調査し、もしくは是正するために多額の追加資金を支出しなければならない可能性がある。
また当社グループは、セキュリティーに対する脅威を当社グループが必ずしも予測できるとは限らず、また、結果として生じる損害を防止または最小限とするための有効な情報セキュリティーの方針、手続および管理を実施できない可能性もある。サイバー攻撃が成功すると、検知されるまでの間長時間持続する可能性があり、検知後に当社グループがサイバーセキュリティのインシデントとそれを構成する情報の範囲、量および種類について完全かつ信頼性のある情報を取得するのにかなりの時間がかかる可能性がある。調査の間、当社グループはインシデントの影響の全容または是正方法を必ずしも知らず、リスクを緩和するために措置がとられ、決定が行われることで、インシデントのコストやマイナスの結果がさらに増す可能性がある。さらに、当社グループは、サイバーセキュリティ事象が解決されるかまたは十分な調査がなされる前に同事象に関する情報の開示を求められる可能性がある。
また当社グループは、特に要求されないかまたは法律で認められない情報を図らずも保持する可能性があり、これにより潜在的なデータ侵害または不遵守の影響が増大する。さらに、当社グループは、機密情報の処理および保管を行い、また技術サービスを開発および提供する(クラウドインフラの使用を含む。)ために厳選した外部技術提供者(オーストラリア国内および海外)を使用している。当社グループがサービス提供者により日常的に実行されるセキュリティープロトコルを監督し、管理する力には限りがある。これらのサービス提供者による管理の失敗により、当社グループと当社グループが保管するデータについて機密性、完全性または利用可能性が失われる可能性がある。
加えて、当社グループは法律上の義務に基づき、または規制上の報告の一環として、機密情報を主要な規制当局に提出する可能性がある。当社グループが規制当局により実行されるセキュリティープロトコルを監督し、管理する力には限りがある。
当社グループ内、またはかかる外部技術提供者もしくは規制当局におけるセキュリティーの侵害は、業務上の混乱、情報の盗失もしくは滅失、プライバシー法の侵害、規制当局による執行行為、民事制裁金、顧客もしくは従業員の救済、訴訟、財務損失または市場シェアもしくは財産の喪失をもたらすおそれがある。これは、全体的または部分的に当社グループの制御を超えることがあり、当社グループの財務実績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、オーストラリアの大組織の一部は近年大きなサイバー攻撃を経験し、世間の大きな反応を呼び起こし政治・規制面で注目度を上げた。
技術とサービスの混乱は、当社グループの評判および業務に悪影響を及ぼす可能性がある。
当社グループの業務の多くは技術および外部サービス提供者(システム上重要な支払システム、中央清算機関および証券決済機関等の金融市場のインフラストラクチャーを含む。)に依存している。そのため、当社グループおよび外部サービス提供者の情報技術のシステム、プロセスおよび基盤の財務健全性、信頼性、回復力、安全性およびパフォーマンスは、当社グループの業務の効果的な実施、ひいては財務実績および財務状況にとって不可欠である。当社グループの技術とサービスの信頼性、安全性および回復力は、技術環境の複雑性、クラウドサービスプロバイダーを含むサプライヤーの選択、集中および依存に加えて、技術システムを最新の状態に保てないこと、当社グループまたは外部サービス提供者における深刻であるが起こり得る技術的混乱の結果システムおよびデータを許容時間内に修復または回復できないことにより影響を受けてきており、受ける可能性がある。
金融サービス業界における技術の急速な進展、オンデマンドのインターネットおよびモバイルサービスへの顧客の期待の増加により、当社グループは様々なオペレーショナルリスクにさらされている。当社グループまたは外部サービス提供者の技術、重要業務またはサービスの混乱は、全体的にまたは部分的に当社グループの制御を超えることがあり、業務の混乱、規制当局による執行行為、顧客救済、訴訟、財務損失、情報の盗失または滅失、マーケット・シェアまたは財産の喪失をもたらすおそれがあり、あるいは当社グループが変化および革新をもたらすスピードおよび機敏性に悪影響を及ぼす可能性がある。
さらに、かかる混乱は、当社グループが主要な情報(顧客と従業員の記録等)およびインフラを保護する能力に対して当社グループ内外の利害関係者が寄せる信頼に悪影響を及ぼす可能性がある。その結果、当社グループの評判に悪影響を及ぼす可能性があり、これにより顧客の喪失、株価の下落、格付の引下げおよび規制上の批判または罰金がもたらされる可能性がある。
業務遂行リスク
業務実行リスクとは、プロセス、外部サービス提供者、モデル、人材からなる業務エコシステムの脆弱性や障害に起因し、当社グループの業務サービス提供能力に損失または混乱が生じるリスクを指す。
プロセス、外部サービス提供者およびモデルの複雑性は、当社グループの業務への重大なリスクを引き起こす。
当社グループの事業は、複雑性の程度の異なる大量のプロセスおよび取引の実行を伴う。当社グループは、その方針、手続、管理およびインフラが意図したとおりに機能していること、また外部サービス提供者が自らのリスクを効果的に管理し、要求されたサービスを当社グループに提供していることに依存している。これらのプロセスの複雑さは、当社グループが複数の法域で事業を展開していることによってさらに増している。設計ミス、実行、監督の不履行またはシステムの利用不能性は、AIなどの新技術に関する場合を含み、当社グループの業務、顧客へのコミットメント、財務実績、および評判に大きな影響を及ぼし、規制当局による批判、エンフォースメントまたは罰金がもたらされる可能性がある。
モデルは、当社グループの業務の遂行(例えば、資本要件や顧客への賠償金の支払の計算ならびにエクスポージャーに係る測定およびストレステスト)において広く使用されている。使用されたモデルが不十分であるかまたは誤ったもしくは妥当でない仮定、判断もしくは情報に基づいていることが判明した場合は、当社グループの顧客ならびに当社グループの財務実績および財務状況に悪影響を及ぼすことがある。とりわけ、当社グループによるAIや機械学習技術の使用は、アルゴリズムやデータセットに欠陥があるかまたは不十分であるかもしれないリスクにさらされている。これは、不正確なまたは効果的でない決定、予測または分析をもたらす可能性があり、その使用に関連する潜在的なエシカルリスクやソーシャルリスク(例えば、意図的でない差別、偏見および虚偽情報)を発生させる可能性がある。さらに、当社グループが第三者の特許権その他の知的財産権を侵害または盗用した(当社グループまたは外部サービス提供者が生成モデルにおいて利用許諾が得られていないデータに基づく生成AI出力を利用した場合を含む。)ことが判明した場合、当社グループは、状況によっては、顧客に特定の製品もしくはサービスを提供すること、または特定の方法、プロセス、著作権、商標、営業秘密もしくはライセンスを利用してこれらから利益を得ることを禁じられる可能性がある。
当社グループは、人為的ミスのリスクにさらされている。
当社グループのサービス、手続、管理および決定は、その従業員、代理人および外部のサービス提供者の適切な行動およびそれらからの情報提供に依存している。当社グループは、直接的な財務損失、顧客、従業員または商業上の機密データの喪失、規制上の罰金および評判の棄損などの悪影響を当社グループにもたらすおそれがある、こうした仕事の遂行時の人為的ミスによるオペレーショナルリスクにさらされている。
当社グループは、適切な人材を惹きつけ、報酬を支払い、つなぎ止めることができない可能性がある。
当社グループは、銀行業および技術を深く理解しており、変化する顧客のニーズを満たすために必要な技術革新を含む当社グループの戦略を実行し、運営することのできる、主要な役員、従業員および取締役を惹きつけ、つなぎ止める自身の能力に依存している。同様に、当社グループは、当社グループが直面する重要な業務上のリスクおよび関連するコンプライアンス・リスクに対処するために必要な技術的スキルセットを深く理解している、重要な幹部および従業員を惹きつけ、定着させる能力にも依存している。雇用慣行(多様性、差別禁止、職場の柔軟性、給与管理および給与コンプライアンスならびに職場の健康・安全および従業員のウェルビーイングならびに重要な技能について競争的な労働市場を含む。)の潜在的な脆弱性は、必要な知識、技能および能力を有する適任の人材を惹きつけ、つなぎ止める当社グループの能力に影響を及ぼし得るオペレーショナルリスクの誘因である。心理社会的リスク(顧客からの攻撃、仕事量の問題または不適切な変革管理等の職場要因に関連するものを含む。)は、規制当局の監視が強化され、レピュテーションリスクが高まっている分野であり、人材を惹きつつけ、定着させる当社グループの能力に悪影響を与える可能性がある。
当社グループが重要な人材を惹きつけ、つなぎ止める能力は、効果的な報酬体系および人材活用制度を設計し実施するだけでなく、(内的および外的な)変化に十分かつ適切に対応する当社グループの能力にも依存している。これは、適用のある重要な規制上の要件を含むいくつかの要因によって抑制されることがある。
特に当社グループが海外での人員を拡大し続けている中で、当社グループが求めるスキルを有する主要な業務執行役員、従業員および取締役の人材市場は、国内外ともに非常に競争が激しくなっている。重要な人材の想定外の流出または適切な資格を有する個人を惹きつける上での困難は、当社グループの業務の有効性、戦略の実行および利害関係者の信頼に影響を与える可能性がある。こうした人材関連リスクは、同様の人的資源の制約に直面している可能性がある海外ベンダーを含む外部のサービス提供者にも及ぶ可能性がある。
外部事象は、当社グループのプロセス、人材および重要なサービス提供者に悪影響を及ぼす可能性がある。
当社グループは、オーストラリアおよびニュージーランド各地ならびにアジア、ヨーロッパおよび米国の複数の拠点に支店および事務所を構えている。また、世界中に所在する重要なサービス提供者に依存している。これらの場所は、洪水、伝染病、地震、テロ、武力紛争および政府の政策などの気候、生物、政治、地政学または地質学的に関わる事象の影響を受ける可能性がある。こうした事象は、グローバルサプライチェーンの混乱、人材の確保、財産の損害、事業の混乱ならびに当社グループの業務の安全性および継続性など、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性がある。さらに、当社グループがかかる外部事象の影響を管理できない場合、当社グループが従業員のために安全な職場を提供する能力を損ない、および/または評判の毀損につながる可能性がある。
金融犯罪および詐欺リスク
詐欺リスクを含む金融犯罪リスクとは、金融システムの不正利用を防止・検知・対応するための法律・規制・方針を欺き、資産を横領し、あるいは法律・規制・方針に基づく義務を回避することを意図した故意または機会主義的な行為のリスクである。これには、マネーロンダリング、テロ資金供与、大量破壊兵器等の拡散資金供与、贈収賄および腐敗、制裁違反ならびに当社グループ、その顧客またはシステムを標的とした詐欺を含む不正行為など、内部および外部の脅威が含まれる。
当社グループは、製品、サービスまたは業務を通じて贈収賄、腐敗または金融犯罪にさらされる可能性があり、金融犯罪に関する法律、規制または内部方針の違反または違反の疑いに巻き込まれるおそれがある。
金融システムの不正利用が発生した場合、当社グループは重大な金銭的損失および評判の毀損を被る可能性があり、統制が全く存在しないかまたは有効でない場合には、監督強化、執行措置および罰則の対象となる可能性がある。
当社グループは、事業を展開する各法域におけるマネーロンダリング対策およびテロ資金供与対策(「AML/CTF」)、贈収賄・腐敗防止(「ABC」)および金融制裁に関する要件の対象となり、近年これらに対する監督・規制・執行は強化されている。グローバルな金融・取引に従事する銀行として、当社グループは複数の法域におけるAML/CTF、ABCおよび金融制裁法の下で運営している。発見されていない内部統制の不備またはコンプライアンス上の問題に対する是正が不十分であることは、重大な金銭的および規制上の罰則につながる可能性があり、当社グループの評判および財務実績・状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
ロシア・ウクライナ紛争に伴って追加的かつ広範に課される経済制裁および輸出管理措置を背景に制裁違反のリスクが増大している。これには、金融機関による輸出管理に関するデュー・ディリジェンスに対する規制当局からの期待の高まり、グローバルな規制当局による前例のない速度での新規指定/リスト化の増加ならびに制裁の対象者が制裁の影響を回避・迂回しようとする試みが継続していることが含まれる。
オーストラリアの2024年マネーロンダリング防止およびテロ資金供与対策改正法は、2024年12月10日に王室承認を受け、改正法の新たな義務は2025年から2026年にかけて段階的に施行される。改正法は、マネーロンダリングおよびテロ資金供与リスクに加え、大量破壊兵器等の拡散資金供与リスクを報告主体が考慮することを明示的に求めている。改正には、弁護士、不動産売買代理人、会計士、不動産関連専門家など追加のセクターの規制が含まれており、これらの一部は当社グループの顧客となる可能性がある。
当社は2022年4月に、同社のオーストラリアにおけるAML/CTF法令遵守に関し、オーストラリア金融取引報告・分析センター(「AUSTRAC」)と強制執行可能な履行確約書を締結した。AUSTRACの最高経営責任者は、2025年7月25日に、AUSTRACが当社の強制執行可能な履行確約書を解除したことを確認した。
当社グループは、既知の具体的なAML/CTF適合性問題の調査および是正を継続して実施しており、AML/CTFのシステム、手続および統制の改善を目指した措置を講じている。この作業が進展する過程で、さらなる適合性の問題が識別されAUSTRACや同等の外国規制当局への報告がなされる可能性があり、当社グループのシステムおよびプロセスの更なる強化・拡充が求められる可能性がある。調査や是正措置の結果不利益が生じる場合、当社グループの顧客、評判、事業運営、財務状況および業績に悪影響を及ぼす可能性がある。AML/CTF適合性に関する詳細は、「第6-1 財務書類」の注記30「コミットメントおよび偶発債務」を参照のこと。
当社グループは不正行為および詐欺に関連するリスクの高まりにさらされている。
不正行為および詐欺は金融サービス業界およびその顧客にとって引き続き大きな課題である。これらの犯罪行為は高度な犯罪ネットワークによって行われることが多く、銀行商品、電気通信サービスおよび特にソーシャル・メディアなどのデジタルプラットフォームの悪用を含む。
当社グループは顧客、サービス提供者および内部のやり取りを通じて不正行為や詐欺に関連するリスクにさらされており、不正行為および詐欺は当社グループに対して金銭的損失、評判の毀損および規制上の不利な措置をもたらす可能性がある。場合によっては、当社グループが顧客に生じた損失について責任を問われることもあり得る。これらのリスクは当社グループの財務実績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があり、また顧客の信頼と信用を損なうおそれがある。
オーストラリアでは、銀行、電気通信およびデジタルプラットフォーム産業を含む指定事業者を対象とする「詐欺防止フレームワーク(「SPF」)」が法制化された。SPFには、ガバナンス義務ならびに責任に関する拘束力のある決定を伴う、内部・外部の紛争解決に関する原則および要件が含まれる。
サステナビリティ・リスク
サステナビリティ・リスクとは、当社グループのまたはその顧客および供給業者のサステナビリティ、回復力、リスクおよびリターン特性、価値または評判に悪影響を及ぼす可能性のあるESG関連の事象または状況が生じるリスクをいう。
気候変動、その他の環境上の影響および自然関連リスクによる物理的リスクおよび移行リスクによって顧客の債務不履行が増加し、担保の価値が減少する可能性がある。
異常気象、天気の不安定化および長期にわたる気候変動ならびに土壌汚染等のその他の環境による影響ならびに森林伐採、生物多様性の喪失および生態系の劣化を含むその他の自然関連リスクは、水の安全保障ならびに不動産および資産の価値に影響を及ぼし、または損害、作物被害、既存の土地利用が継続可能でなくなることならびに/または事業の経営の中断、サプライ・チェーンまたは市場アクセスの断絶等の影響を原因として顧客の喪失を引き起こす可能性がある。オーストラリアとニュージーランドは、近年、干ばつ、熱波、山火事、サイクロンや洪水などの厳しい気象現象に見舞われており、今後も異常気象の被害を受ける可能性がある。これらの事象の深刻度および発生頻度の高まりは、今後の貸付ポートフォリオにとってリスクとなる。
生物多様性の喪失や生態系の劣化などの気候や自然に関連するリスクの影響は、全容の把握に時間を要し、重大な被害に遭った地域の家庭、事業および第一次生産者のみならず、そのような地域の農産物やその他の製品に依存する他の都市のサプライ・チェーンにまで及ぶ広範囲のものとなる可能性がある。これらの損失が当社グループに及ぼす影響は当社グループが担保として保有する資産の価値および流動性の低下やこれらの資産がどの程度保険に加入しているか、または保険に加入できるのか、また保険料を負担できるのかにより悪化する可能性があり、それによって貸付が債務不履行となった場合に当社グループが資金を回収する能力が影響を受ける可能性がある。
また、経済、政府および企業が低炭素かつ再生可能な代替物への移行や気候変動への適応を目指す中で、気候変動関連の移行リスクが高まっている。エネルギーコストの変動、市場アクセスの変化、その他の移行リスクと相俟って、これらのリスクは顧客の債務不履行による損失の増加や資産価値の低下を招く可能性がある。当社グループの顧客および外部のサービス提供者の一部は悪影響を受ける可能性がある。
炭素集約度の高い商品およびサービスに対する投資家の投資意欲の減退および顧客の需要の減少、持続可能な金融に関するタクソノミーの新たな要件、気候変動関連の訴訟の増加ならびに気候変動などの環境の影響を軽減させるために策定され、変化し続ける法令および政府の指針は、そのような顧客にサービスを提供する当社グループの顧客または製品もしくはサービスに悪影響を及ぼす可能性がある。さらに、関連するサプライ・チェーン(低炭素社会への移行を支援するために必要な原材料や設備等)に、現代奴隷制等の社会的リスクが存在するため、移行リスクの管理はより困難となっている。
これらのリスクは、短期、中期そして長期にわたって顧客の債務不履行の将来および現在の水準を増加させ、それによって当社グループが直面する信用リスクを増加させ、当社グループの財務実績、財務状況、収益性および投資家の収益率に悪影響を及ぼす可能性がある。
新たな規制上の要求への対応、資産の改修、エネルギー効率の高い低炭素化への投資、炭素クレジットの購入または炭素税の支払いを含む気候変動に関連する立法および規制の取り組みおよび顧客からの要求ならびに低炭素経済への移行に伴う影響は、当社グループおよび/またはその顧客に悪影響を及ぼす可能性のある業務上の変更および追加支出をもたらす可能性がある。
当社グループ、その顧客またはサプライヤーは、ESGリスク・パフォーマンスに関する法律上、規制上もしくは自主的な基準またはより広範な株主、地域社会および利害関係者の期待に応えられない可能性がある。
ESG問題の管理は、法律上、規制上および自主基準ならびに健全性基準ならびに地域社会および利害関係者の期待に左右されており、その対象範囲、内容および参加のレベルは、産業分野、市場および地理的要素によって変化し続けている。さらに、気候、自然や人権への影響に関する見解など、持続可能性に関する利害関係者の様々に異なる考え方は、当社グループの事業活動に影響を及ぼしており、今後も影響を与え続ける可能性があり、コンプライアンス要件の監視の厳格化および複雑化をもたらす可能性がある。
ESGデュー・ディリジェンスの義務化は、当社グループが事業を展開する一部の国・地域で実施される可能性があり、ESGリスクを管理・監視・対処するための当社グループのプロセスや能力に対する要求が高まる可能性がある。
当社グループは、ESG問題に関連する潜在的なリスクおよび機会について、有効な準備または管理を行わない場合、あるいはそのように認識された場合、またはESG関連の基準、要件および自主的約束を遵守しない場合、訴訟、罰金、罰則、是正費用、人材の獲得または維持の困難および評判の毀損を含む、悪影響を受ける可能性がある。これらの悪影響は、気候変動、生物多様性の喪失および生態系の劣化、外来種、汚染、森林伐採および違法な土地開墾、人権および現代奴隷制、公平な労働条件、不公平かつ衡平に反する待遇(差別を含む。)製造物責任、適切な報償、先住民族の土地の権利および、自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意などの問題の検討を含む文化的遺産ならびに動物福祉、贈収賄および汚職、租税回避、グリーンウォッシングおよびグリーンハッシングならびにその他の虚偽もしくは誤解を招く環境または持続可能性に関する主張、業界の枠を越えた協力の実践、ガバナンスの欠陥、透明性の欠如ならびにサプライ・チェーンのトレーサビリティなど、さまざまな問題から生じる可能性がある。ESG関連リスクは複雑であり、当社グループに関連する他のリスク要因との相互作用とともに、引き続き変化している。
規制当局は、持続可能性に関する開示やガバナンス慣行、現代奴隷制やグリーンウォッシングに関する要件や指針の強化など、ESG関連規制要件に引き続き注力している。規制当局の優先事項への注力と厳格化が進むにつれ、当社グループは、手続、管理、技術的専門知識、システムおよびデータに多額の投資が必要となる可能性があり、または、必要な基準を満たせなかったことにより、訴訟、罰金、罰則、是正費用および評判の毀損などの悪影響を受ける可能性がある。
コンダクト・リスク
コンダクト・リスクとは、顧客の最善の利益または市場の完全性基準や行動規範に従う行為ができないリスクをいう。
当社グループは、従業員、請負業者および外部のサプライヤーの適切かつ倫理的な行動に依存している。
組織の文化は、個人および集団の行動に大きく影響することがある。顧客にとっての成果を最優先にしないことを含め、不適切な文化は、市場の完全性を損なうだけでなく、顧客の損害、経済的損失および不利益につながることがある。当社グループをコンダクト・リスクにさらす行為は以下の行為を含む。
● 当社グループの顧客(脆弱な状況にある顧客を含む。)にとって透明性があり、アクセスしやすく、かつ理解とアクセスが容易な商品およびサービスを企画しないこと。
● 顧客の最良の利益とはならない行動に影響を及ぼし得る利益相反に対処しないこと。
● 適切な学習およびコンピテンシー研修の要件の効果的でない遵守または不遵守。
● 顧客の需要を満たさずまたは顧客に将来困難がもたらされるリスクを負わせる商品・サービスを顧客に購入または受領させるために、販売し、提供し、不当な影響力を行使すること。
● 当社グループの製品またはサービスについて、不正確、誤解を招く、または欺くような表現を顧客に行うこと(当社グループの実践が環境に優しい、持続可能または倫理的である程度について顧客を誤解させるような表現を含む。)。
● 顧客とのコミュニケーション、困窮事例および債権回収の認識および適切な管理の不履行。
● デジタルな取引を通じた銀行業務において、顧客を不正行為や詐欺から保護できない場合、または外部による不正行為や詐欺の影響を受けた顧客に適切に対応できない場合。
● 悪意のある内外の行為者(例えば、家庭内暴力の加害者による経済的虐待)が、意図しない方法で商品やサービスの機能を使用し、その結果、当社グループの顧客に危害を及ぼすことを予見・防止できないこと。
● 適用ある条件の不遵守または不適切なもしくは顧客の最善の利益とならない財務アドバイスの提供。
● 規制上およびコンプライアンス上の問題の適切な上申および対応の遅延。
● 時宜に適った、地域社会の期待に添う問題解決および顧客関連救済措置の不履行。
● 商品およびサービスへのコミットメントの不実行。
● 非効率な業務プロセスの時宜に適った是正および問題の再発防止の不履行。
● 当社グループの行動規範または金融市場行動指針に従った行為の不履行。
当社グループの行為に関する統制が法令または共同体の期待を適切に反映できないことは、当社グループの評判、財務実績ならびに財務状況、収益性、業務および投資家収益に悪影響を与え、顧客の損害、経済的損失、許認可の停止や状況変更または契約条項の執行不能、訴訟および規制当局やその他の利害関係者による監督・監視・執行の強化などの悪影響をもたらす可能性がある。
コンプライアンス・リスク
コンプライアンス・リスクとは、適用ある法律、規則、免許の条件、監督上の要求事項、自主規制的な業界の行動規範または自主的な取組みならびに顧客の公平かつ衡平な取り扱いを支援する当社グループの内部方針、基準、手続もしくは枠組みを遵守できないリスクをいう。
当社グループは適用ある法令の遵守を怠ることにより、当社グループが規制当局による介入の増加、遵守のための多大な費用、救済措置費用および規制上のエンフォースメントの措置または訴訟(集団訴訟リスクを含む。)にさらされる可能性がある。
当社グループは厳しい規制を受けており、当社グループが事業を行い、取引を行い、資金を調達する法域によって異なる様々な規制制度に服している。
適用あるあらゆる法律の遵守の確保は容易ではない。関連法令が要請する手続および管理といった遵守に必要な取り組みの当社グループによる実施が間に合わない、または当社グループの遵守の取り組みがコンプライアンスの確保には不十分または無効であると判明するリスクが存在する。また、新規のまたは現行の法律、規則または法令について解釈または適用を誤る潜在的リスクおよび、顧客から収集したデータや従業員に関して、データが不正確または不完全である場合を含め、様々な規制当局からの詳細なデータ提出要請に対応できない潜在的リスクがある。
適用ある法令を遵守するために必要なシステム、手続、管理および人員には、莫大な費用を要する。かかる費用は、当社グループの財務成績および財務状況に悪影響をもたらす可能性がある。関連法令を遵守できないことは、当社グループの評判ならびに財務実績および財務状況に悪影響をもたらし、集団訴訟、訴訟または規制上のエンフォースメントにつながる可能性があり、その結果、当社ループに民事上または刑事上の制裁または追加的な規制上の資本要件が課される可能性がある。
差別撤廃、職場の安全衛生および給与コンプライアンスを含む雇用慣行における潜在的な脆弱性は、規制当局による監視が強化されおよび風評リスクが高まっている分野である。例えば、給与の検証により給与関連の問題が識別されたことを受け、当社は現在の協定および一部の過去の協定に基づく給与関連の給付について、より広範な検証を開始しており、本書の日付時点で当該検証は継続中である。当社グループはフェアワーク・オンブズマン(「FWO」)と協議を行っており、複数のコンプライアンス上の問題をFWOに報告している。。コンプライアンス違反が発生した場合、是正費用、評判への損害、強制執行またはその他の法的措置(2025年1月1日に施行された2023年(連邦)公正労働法改正(抜け穴の是正)法により導入された「賃金窃盗」に対する連邦刑事罰の可能性を含む。)が発生する可能性がある。雇用慣行については、一般的に、または特定の不利な出来事の後に、あるいは従業員、組合、特別利益団体による活動によって、公衆の監視が厳しくなる可能性がある。
当社グループ内の企業はその事業の遂行から生じる規制上のエンフォースメントおよびその他の訴訟手続に随時かかわり、今後もかかわり続ける可能性がある。当社グループに関する法的手続または規制上の手続のありうる結果に関して固有の不確実性が存在する。認識済みの問題または当社グループにとって未知のその他の問題に関して、新たな集団訴訟、規制に関する捜査、コンプライアンス調査、民事もしくは刑事訴訟手続または新たな資格条件または規制上の資本要件の付加が発生する可能性もある。法的手続に関する潜在的な債務およびコストの総額については確実な見積もりができない。
当社グループに関する規制に関する捜査または訴訟の望ましくない結果は、当社グループの評判に影響を及ぼし、経営陣の時間を業務から逸脱させ、財務実績および財務状況、収益性ならびに投資家収益に影響を及ぼす可能性がある。現在の法的手続および規制上の手続、コンプライアンス調査および関連する救済措置ならびに当社グループに影響を及ぼす可能性のあるその他の偶発債務に関する詳細は、「第6-1 財務書類」の注記30「コミットメントおよび偶発債務」を参照のこと。
広範な規制の変更は当社グループに重大なリスクをもたらす。
金融サービスおよび銀行業界は、オーストラリア、ニュージーランドその他当社グループが海外事業を行っているかまたは行う可能性のある国を含め、全世界的に重大かつ増大する規制の変更、見直しおよび国政上の監視にさらされている。
規制の変更への当社グループの対応は、多額の資本・コンプライアンス費用、当社グループの企業構造の変更、経営陣、従業員およびITシステムに対する要求の増加をもたらす可能性がある。これはまた、一部事業分野における当社グループの競争力、当社グループの特定の市場への参加の実現可能性に影響を与え、または当社グループの事業の一部を変更もしくは処分する必要を生じさせる可能性がある。このような変化の速度、度合いおよび複雑さにより、当社グループは、適用されるすべての規制の変更を適切に認識し、または遵守できないリスクの増大にもさらされる可能性がある。新たな法令や既存の法令またはその解釈および適用の変更は、予測不能かつ当社グループの支配が及び得ないものであり、当社グループが事業を行う法域間で調整されない可能性がある。
大規模な規制上の変更が運用可能になることで当社グループに継続的なリスクを引き起こす。当社グループに現在関連があり、重大な規制リスクを及ぼす重要な具体的検討および規制改革の例は以下のとおりである。
● AML/CTF制度の立法改革およびSPFの導入(上記「金融犯罪および詐欺リスク」の項で概説されている。)は、重要な規制上の進展を示している。詳細なガイダンスおよびセクター別の規範、特にSPFに関して規制当局からの発表が続いている。これらの資料は、当社グループがコンプライアンス義務を十分に理解し履行するために不可欠である。コンプライアンスの達成には相当規模の投資が必要と見込まれており、また、顧客の損失に関して当社グループが責任を負う可能性がある。
● 2025年1月1日付で2001年(連邦)会社法およびオーストラリア会計基準審議会(「AASB」)基準に基づき、気候変動関連の報告義務が課されることとなった。ニュージーランドでは、2013年金融市場行為法に基づいて同様の義務が課される。サステナビリティや気候関連の開示要件と期待が法域ごとに大きく異なるものとなることは複雑さにつながり、コンプライアンス要件と利害関係者の期待を満たすことに関連するリスクを引き起こす可能性がある。ESGリスクの管理は、欧州における欧州銀行監督機構(「EBA」)の重点領域になると見込まれている。EBAは、2026年1月11日付で施行となるESGリスク管理に関する最終ガイドラインを公表した。このガイドラインは、各機関が整備すべき内部プロセスおよびESGリスク管理体制に関する要件を定めている。これらの要件が新たに導入されたばかりであることや、特に自然環境や現代奴隷制度に関連する開示などの分野における確固とした成熟したデータが不足していることも、開示リスクの一因となる可能性がある。
● ニュージーランドの金融サービスにおける競争を促進するためのいくつかの施策が実施済みか、現在準備されている。これには、ニュージーランド・コマース・コミッションによる個人向け銀行業務における競争に関する最終報告、ニュージーランド政府の財務支出委員会による銀行の競争に関する調査の最終報告およびニュージーランドの銀行セクターにおける2025年顧客・商品データ法の継続的な施行が含まれる。これらの施策は、競争リスクの高まりに加え、バンク・オブ・ニュージーランドを含む銀行に対する法令遵守コストの増加を招く可能性が高い。
上記のような現行のかつ潜在的な調査、検討および規制改革の全容、スケジュールおよび効果また、(実施されるとしたならば)どのように実施されるかは、不明である。規制上の変更の要件の特性およびそれがいつどのように実行または実施されるかによっては、かかる要件は当社グループの事業、経営、構造、コンプライアンス費用または資本要件、そして最終的には競争力、評判、財務実績または財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
報告リスク
報告リスクとは、義務的な財務・非財務の開示を、規制当局、政府機関およびその他の利害関係者が要求するように正確、完全かつ適時に行えないリスクをいう。
規制に基づく提出書類に誤りや記載漏れが確認された場合、当社グループが報告要件を遵守できないおそれがある。
当社グループは、広範かつ変化し続ける規制上の報告義務を負っている。これらの義務は、多くの場合複数のシステムから取得され、様々な規制枠組みの下で解釈が必要となる複雑な報告書を、正確かつ適時に提出することを求めるものである。当社グループは、報告結果を完全かつ正確であり、適用される基準に準拠する方針、プロセスおよび統制に依拠している。
正確かつ適時に報告書を提出できない場合、規制に基づく金銭的罰則や執行措置を受け、または顧客、投資家およびその他の利害関係者の信頼の喪失を招くおそれがある。さらに、是正対応にはシステムや統制への多額の投資が必要となる可能性があり、これにより戦略的施策からリソースが転用される場合がある。
当社グループの財務書類の作成には、関連する会計方針に関する重要な見積りや仮定の適用における判断が伴う(詳細は、「第6-1 財務書類」の注記1「作成の基礎」を参照のこと。)。これらの判断や仮定が誤っていると判明した場合、当社グループは予想または引当てを超える損失を被る可能性があり、それが当社グループの財務実績、財務状況および評判に悪影響を及ぼすおそれがある。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当社グループは、包括的かつ統合的な範囲の金融商品およびサービスを提供している国際的金融サービスグループである。(1)
当社の歴史は、1858年のザ・ナショナル・バンク・オブ・オーストラレイシアの創業にさかのぼる。ナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッドは、1893年6月23日に、当社の主たる所在地であるオーストラリアにおいて設立された株式公開会社である。
2025年9月30日現在、当社グループは、継続事業ベースで全世界において、
● 1,109,062百万豪ドルの資産合計
● 48,693百万豪ドルの運用資産(「FUM」)(該当時点における残高)
● 41,723名のフルタイム相当従業員
を有していた。
当社グループの重要な会計上の仮定および見積りに関する特定の情報については、「第3-3 事業等のリスク」および「第6-1 財務書類」(2025年9月30日に終了する事業年度分)の注記1「作成の基礎」を参照のこと。
(1)本セクションの情報は現金収益ベースで表示されている。現金収益の詳細については、本報告書冒頭の(注)セクションを参照のこと。
グループの業績
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2024年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 (%) | 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 3月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 (%) | ||
| 純利息収益 | 17,398 | 16,754 | 3.8 | 8,953 | 8,445 | 6.0 | |
| その他の収益(1) | 3,415 | 3,482 | (1.9) | 1,592 | 1,823 | (12.7) | |
| 純営業収益 | 20,813 | 20,236 | 2.9 | 10,545 | 10,268 | 2.7 | |
| 営業費用(1) | (9,848) | (9,413) | 4.6 | (5,043) | (4,805) | 5.0 | |
| 基礎収益 | 10,965 | 10,823 | 1.3 | 5,502 | 5,463 | 0.7 | |
| 信用減損費用 | (833) | (728) | 14.4 | (485) | (348) | 39.4 | |
| 税引前現金収益 | 10,132 | 10,095 | 0.4 | 5,017 | 5,115 | (1.9) | |
| 法人税 | (3,002) | (2,975) | 0.9 | (1,490) | (1,512) | (1.5) | |
| 非支配持分控除前現金収益 | 7,130 | 7,120 | 0.1 | 3,527 | 3,603 | (2.1) | |
| 控除:非支配持分 | (39) | (18) | 大 | (19) | (20) | (5.0) | |
| 現金収益 | 7,091 | 7,102 | (0.2) | 3,508 | 3,583 | (2.1) | |
| 非現金収益項目(税引後): | |||||||
| ヘッジおよび公正価値の変動 | 28 | (6) | 大 | 28 | - | 大 | |
| 取得無形資産の償却 | (36) | (29) | 24.1 | (20) | (16) | 25.0 | |
| 買収、統合、処分および事業閉鎖の費用 | (295) | (4) | 大 | (159) | (136) | 16.9 | |
| 継続事業からの当社株主に帰属する当期純利益 | 6,788 | 7,063 | (3.9) | 3,357 | 3,431 | (2.2) | |
| 非継続事業からの当社株主に帰属する当期純損失 | (29) | (103) | (71.8) | (5) | (24) | (79.2) | |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 6,759 | 6,960 | (2.9) | 3,352 | 3,407 | (1.6) | |
| 部門別現金収益/(損失): | |||||||
| 事業者向け・プライベートバンキング業務(1)(2) | 3,330 | 3,277 | 1.6 | 1,683 | 1,647 | 2.2 | |
| 個人向け銀行業務(1)(2) | 1,253 | 1,140 | 9.9 | 698 | 555 | 25.8 | |
| 法人・機関投資家向け銀行業務(1) | 1,854 | 1,770 | 4.7 | 946 | 908 | 4.2 | |
| ニュージーランド銀行業務 | 1,353 | 1,333 | 1.5 | 646 | 707 | (8.6) | |
| コーポレート機能・その他業務(1) | (699) | (418) | 67.2 | (465) | (234) | 98.7 | |
| 現金収益 | 7,091 | 7,102 | (0.2) | 3,508 | 3,583 | (2.1) | |
(1)当年度において、当社グループは、銀行サービスの提供からの収益獲得に直接帰属しかつこれに伴い追加で発生する費用の表示を更新した。比較情報は修正再表示されている。詳細情報については、「第6-1 財務書類」の注記1「作成の基礎」を参照のこと。
(2)当年度において、顧客貸付および預金ポートフォリオの一部は、関連する純営業収益および法人税を含め、個人向け銀行業務および事業者向け・プライベートバンキング業務間で移転された。比較情報は修正再表示されている。
株主向けサマリー
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 | 2024年 9月終了 | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 | 2025年 9月終了 | 2025年 3月終了 | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 | ||
| グループ-非継続事業を含む | |||||||
| 1株当たり配当金(豪セント) | 170 | 169 | 1 | 85 | 85 | - | |
| 法定配当性向 | 76.9% | 75.2% | 170 bps | 77.5% | 76.4% | 110 bps | |
| 法定1株当たり利益(豪セント) -基本 | 221.0 | 224.6 | (3.6) | 109.7 | 111.2 | (1.5) | |
| 法定1株当たり利益(豪セント) -希薄化後 | 219.9 | 222.7 | (2.8) | 109.1 | 109.2 | (0.1) | |
| 法定株主資本利益率 | 10.8% | 11.4% | (60 bps) | 10.5% | 11.1% | (60 bps) | |
| 普通株式1株当たり純有形資産(豪ドル) | 18.71 | 18.29 | 2.3% | 18.71 | 18.55 | 0.9% | |
| グループ-継続事業 | |||||||
| 現金配当性向 | 73.3% | 73.7% | (40 bps) | 74.0% | 72.7% | 130 bps | |
| 継続事業からの法定配当性向 | 76.6% | 74.2% | 240 bps | 77.3% | 75.9% | 140 bps | |
| 継続事業からの法定1株当たり利益 (豪セント)-基本 | 221.9 | 227.9 | (6.0) | 109.9 | 112.0 | (2.1) | |
| 継続事業からの法定1株当たり利益 (豪セント)-希薄化後 | 220.8 | 225.8 | (5.0) | 109.3 | 109.9 | (0.6) | |
| 1株当たり現金収益(豪セント) -基本 | 231.8 | 229.2 | 2.6 | 114.8 | 116.9 | (2.1) | |
| 1株当たり現金収益(豪セント) -希薄化後 | 230.4 | 227.0 | 3.4 | 114.1 | 114.5 | (0.4) | |
| 現金株主資本利益率 | 11.4% | 11.6% | (20 bps) | 11.0% | 11.7% | (70 bps) | |
グループの業績の概観
当年度と前年度との比較
法定当期純利益は、201百万豪ドルすなわち2.9%減少した。
現金収益は、11百万豪ドルすなわち0.2%減少した。
純利息収益は、644百万豪ドルすなわち3.8%増加した。この結果には、その他の収益において相殺された経済的ヘッジの変動に起因する74百万豪ドルの減少が含まれる。この変動を除くと、718百万豪ドルすなわち4.3%の基礎的増加分は、期中平均利付資産の増加および純利息マージンの上昇に起因していた。純利息マージンの上昇の主な要因は、預金複製ポートフォリオおよび資本複製ポートフォリオからの収益の増加、マーケッツ業務およびトレジャリー業務の収益増ならびに流動資産の構成比の低下である。これらの増加は、預金の影響、ホールセール資金調達コストの増加および貸付マージンの低下により一部相殺された。
その他の収益は、67百万豪ドルすなわち1.9%減少した。この結果には、当社グループの業務の漸次的縮小および処分による手数料の減少の影響66百万豪ドルに加えて、純利息収益において相殺された経済的ヘッジの変動に起因する74百万豪ドルの増加および顧客関連救済措置の増加に起因する67百万豪ドルの増加が含まれる。これらの変動を除くと、基礎的減少分は8百豪ドルすなわち0.3%であった。この結果は主として、トレーディング収益の減少によってもたらされたが、MLCライフおよびファーストケープNZに対する投資に関連する収益の増加により一部相殺された。
営業費用は、435百万豪ドルすなわち4.6%増加した。給与見直しおよび給与関連救済措置に関するコストによる130百万豪ドルの増加を除くと、営業費用は305百万豪ドルすなわち3.2%増加した。この増加の主な要因は、この結果の主な要因は、給与費用のインフレ、技術および金融犯罪抑止関連機能に対する継続的投資ならびに成長を支援するための銀行員の増員およびリソースの追加に対する投資である。これらの影響は、オーストラリア金融取引報告・分析センター(「AUSTRAC」)との強制執行可能な履行確約書 (「EU」)に関連するコストの減少に加えて、プロセスの改善および当社グループの業務の簡略化の継続ならびに技術的効率性を通じて達成された生産性向上からの利益により一部相殺された。
信用減損費用は、主に法人・機関投資家向け銀行業務における個別評価信用減損費用の水準の上昇により、105百万豪ドルすなわち14.4%増加した。この結果は、一括信用減損費用の水準低下により一部相殺された。
法人税は、税引前現金収益の増加および実効税率の上昇により、27百万豪ドルすなわち0.9%増加した。
当年度下半期と当年度上半期との比較
法定当期純利益は、55百万豪ドルすなわち1.6%減少した。
現金収益は、75百万豪ドルすなわち2.1%減少した。
純利息収益は、508百万豪ドルすなわち6.0%増加した。この結果には、その他の営業収益において相殺された、経済的ヘッジの変動に起因する53百万豪ドルの増加が含まれる。この変動を除くと、455百万豪ドルすなわち5.3%の基礎的増加分は、期中平均利付資産の増加および純利息マージンの上昇に起因している。純利息マージンの上昇の主な要因は、預金複製ポートフォリオおよび資本複製ポートフォリオからの収益の増加、短期ホールセール資金調達コストの減少、流動資産の構成比の低下ならびにマーケッツ業務およびトレジャリー業務の収益の増加である。これらの増加は、預金の影響により一部相殺された。
その他の収益は、231百万豪ドルすなわち12.7%減少した。この結果には、純利息収益において相殺された経済的ヘッジの変動に起因する53百万豪ドルの減少および顧客関連救済措置の減少に起因する24百万豪ドルの減少が含まれる。これらの変動を除くと、基礎的減少分は202百万豪ドルすなわち11.5%であった。この結果の主な要因は、トレーディング収益の減少である。
営業費用は、238百万豪ドルすなわち5.0%増加した。給与見直しおよび給与関連救済措置に関するコストによる44百万豪ドルの増加を除くと、営業費用は194百万豪ドルすなわち4.1%増加した。この増加の主な要因は、技術力への投資の増加、給与費用のインフレ、ならびに成長を支援するための銀行員の増員およびリソースの追加に対する投資である。この結果は、プロセスの改善および当社グループの業務の簡略化の継続ならびに技術的効率性を通じて達成された生産性向上からの利益により一部相殺された。
信用減損費用は、個別評価信用減損費用の増加により、137百万豪ドルすなわち39.4%増加した。この結果は、一括信用減損戻入れの水準上昇により一部相殺された。
法人税は、税引前現金収益の減少により、22百万豪ドルすなわち1.5%減少した。この結果は、実効税率の上昇により一部相殺された。
主要業績指標
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 | 2024年 9月終了 | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 | 2025年 9月終了 | 2025年 3月終了 | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 | ||
| グループの業績-法定ベース | |||||||
| 期中平均資産に対する法定収益 | 0.61% | 0.65% | (4 bps) | 0.60% | 0.62% | (2 bps) | |
| 平均リスク加重資産に対する法定収益の比率 | 1.57% | 1.63% | (6 bps) | 1.54% | 1.61% | (7 bps) | |
| 平均FTE1人当たりの法定収益(千豪ドル) | 169 | 181 | (6.6%) | 164 | 174 | (5.7%) | |
| 対収益費用比率 | 49.6% | 48.5% | 110 bps | 50.2% | 48.9% | 130 bps | |
| 純利息マージン | 1.74% | 1.71% | 3 bps | 1.78% | 1.70% | 8 bps | |
| グループの業績-現金収益ベース | |||||||
| 期中平均資産に対する現金利益 | 0.64% | 0.66% | (2 bps) | 0.63% | 0.65% | (2 bps) | |
| 平均リスク加重資産に対する現金利益 | 1.65% | 1.66% | (1 bp) | 1.61% | 1.70% | (9 bps) | |
| 平均FTE1人当たりの現金利益(千豪ドル) | 177 | 184 | (3.8%) | 171 | 183 | (6.6%) | |
| 対収益費用比率 | 47.3% | 46.5% | 80 bps | 47.8% | 46.8% | 100 bps | |
| 純利息マージン | 1.74% | 1.71% | 3 bps | 1.78% | 1.70% | 8 bps | |
| レベル2グループ資本 | |||||||
| CET1資本比率 | 11.70% | 12.35% | (65 bps) | 11.70% | 12.01% | (31 bps) | |
| Tier1資本比率 | 13.74% | 14.67% | (93 bps) | 13.74% | 14.26% | (52 bps) | |
| 総自己資本比率 | 20.32% | 20.92% | (60 bps) | 20.32% | 21.02% | (70 bps) | |
| リスク加重資産(十億豪ドル) | 440.6 | 413.9 | 6.5% | 440.6 | 426.4 | 3.3% | |
| 額(十億豪ドル) | |||||||
| 貸付金および支払承諾総額(「GLA」) | 781.5 | 738.2 | 5.9% | 781.5 | 756.3 | 3.3% | |
| 期中平均利付資産 | 1,001.2 | 978.7 | 2.3% | 1,005.3 | 997.1 | 0.8% | |
| 平均資産合計 | 1,103.4 | 1,074.7 | 2.7% | 1,105.9 | 1,101.0 | 0.4% | |
| 顧客預金合計 | 658.4 | 612.8 | 7.4% | 658.4 | 637.9 | 3.2% | |
| 資産の質 | |||||||
| GLAに対する減損資産の比率 | 0.29% | 0.20% | 9 bps | 0.29% | 0.22% | 7 bps | |
| GLAに対する減損していないデフォルト状態にある資産の比率(1) | 1.26% | 1.19% | 7 bps | 1.26% | 1.27% | (1 bp) | |
| 信用リスク加重資産に対する一括引当金の割合 | 1.33% | 1.47% | (14 bps) | 1.33% | 1.42% | (9 bps) | |
| 信用リスク加重資産に対する引当金合計の割合 | 1.64% | 1.69% | (5 bps) | 1.64% | 1.67% | (3 bps) | |
| フルタイム相当従業員(「FTE」)数 | |||||||
| グループ-継続事業(スポット) | 41,723 | 38,996 | 7.0% | 41,723 | 39,976 | 4.4% | |
| グループ-継続事業(平均) | 40,112 | 38,525 | 4.1% | 40,891 | 39,314 | 4.0% | |
| グループ-非継続事業を含む(スポット) | 41,880 | 39,240 | 6.7% | 41,880 | 40,153 | 4.3% | |
| グループ-非継続事業を含む(平均) | 40,301 | 38,864 | 3.7% | 41,056 | 39,525 | 3.9% | |
(1)APS220号「信用リスク管理」にしたがって条件変更債権に区分され、保有する担保に基づき、損失は発生していないと評価された貸付金を含む。
| マーケットシェア | 2025年 9月30日 現在 | 2025年 3月31日 現在 | 2024年 9月30日 現在 |
|---|---|---|---|
| オーストラリア(1) | |||
| 事業貸付(2) | 21.7% | 21.4% | 21.5% |
| 事業預金(2) | 21.0% | 21.4% | 20.9% |
| 住宅貸付 | 14.2% | 14.3% | 14.3% |
| 世帯の預金 | 13.8% | 14.0% | 13.8% |
| ニュージーランド(3) | |||
| 住宅貸付 | 16.9% | 16.9% | 16.7% |
| アグリビジネス | 21.5% | 21.7% | 21.6% |
| 事業貸付 | 22.7% | 22.9% | 22.9% |
| 預金合計 | 18.4% | 18.5% | 18.3% |
(1)出所:オーストラリア健全性規制庁(「APRA」)の認可預金受入機関(「ADI」)月次統計。
*(2)事業預金ならびに非金融事業および社会奉仕団体への貸付を表している。*比較情報は、当期間の表示にあわせるために修正再表示されている。
(3)出所:ニュージーランド準備銀行(「RBNZ」)。
| 販売 | 2025年 9月30日 現在 | 2025年 3月31日 現在 | 2024年 9月30日 現在 |
|---|---|---|---|
| リテール支店および事業者向け銀行業務センターの数 | |||
| オーストラリア | 482 | 484 | 485 |
| ニュージーランド | 124 | 125 | 126 |
純利息収益
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 | 2024年 9月終了 | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 | 2025年 9月終了 | 2025年 3月終了 | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 | ||
| 純利息収益 (百万豪ドル) | 17,398 | 16,754 | 3.8% | 8,953 | 8,445 | 6.0% | |
| 期中平均利付資産 (十億豪ドル) | 1,001.2 | 978.7 | 2.3% | 1,005.3 | 997.1 | 0.8% | |
| 当社グループの純利息マージン(%) | 1.74 | 1.71 | 3 bps | 1.78 | 1.70 | 8 bps | |
| 部門別純利息マージン(%) | |||||||
| 事業者向け・プライベートバンキング業務(1) | 3.01 | 3.09 | (8 bps) | 3.02 | 3.01 | 1 bp | |
| 個人向け銀行業務(1) | 1.75 | 1.72 | 3 bps | 1.80 | 1.70 | 10 bps | |
| 法人・機関投資家向け銀行業務 | 1.09 | 1.05 | 4 bps | 1.12 | 1.07 | 5 bps | |
| ニュージーランド銀行業務 | 2.41 | 2.35 | 6 bps | 2.45 | 2.37 | 8 bps | |
(1)当年度において、顧客貸付および預金ポートフォリオの一部は、関連する純営業収益および法人税を含め、個人向け銀行業務および事業者向け・プライベートバンキング業務間で移転された。比較情報は修正再表示されている。
グループ純利息マージンの変動(%)
当年度と前年度との比較
純利息収益は、644百万豪ドルすなわち3.8%増加した。この結果には、その他の収益において相殺された経済的ヘッジの変動に起因する74百万豪ドルの減少が含まれる。この変動を除くと、718百万豪ドルすなわち4.3%の基礎的増加分は、期中平均利付資産の増加および純利息マージンの上昇に起因している。
期中平均利付資産は、主に事業貸付において、またある程度住宅貸付において見られた伸びを反映して、225億豪ドルすなわち2.3%増加した。この結果は、適格流動資産(「HQLA」)の減少により一部相殺された。
当社グループの純利息マージンは、以下の要因により、3ベーシス・ポイント上昇した。
-預金複製ポートフォリオおよび資本複製ポートフォリオからの収益の増加が主因となり、9ベーシス・ポイント上昇。
-HQLAの構成比の低下により、2ベーシス・ポイント上昇。
-マーケッツ業務およびトレジャリー業務において、2ベーシス・ポイント上昇。
これらの上昇は以下の要因により一部相殺された。
-預金構成の影響に加えて、競争圧力を含む預金コストの増加が主因となり、7ベーシス・ポイント低下。
-ホールセール資金調達コストの増加により、2ベーシス・ポイント低下。
-オーストラリアにおける住宅貸付ポートフォリオおよび事業貸付ポートフォリオの双方に影響を及ぼした競争圧力が主因となり、貸付マージンが1ベーシス・ポイント低下。この結果は、ニュージーランド銀行業務における住宅貸付マージンが上昇したことと、事業貸付が住宅貸付に比して好調で高収益の伸びをみせたことによる好ましいポートフォリオ構成により、一部相殺された。
部門別の純利息マージンの詳細については、後出の「事業者向け・プライベートバンキング業務」、「個人向け銀行業務」、「法人・機関投資家向け銀行業務」および「ニュージーランド銀行業務」のセクションを参照のこと。
当年度下半期と当年度上半期との比較
純利息収益は、508百万豪ドルすなわち6.0%増加した。この結果には、その他の収益において相殺された経済的ヘッジの変動に起因する53百万豪ドルの増加が含まれる。この変動を除くと、455百万豪ドルすなわち5.3%の基礎的増加分は、期中平均利付資産の増加および純利息マージンの上昇に起因している。
期中平均利付資産は、主に事業貸付および住宅貸付において見られた伸びを反映して、82億豪ドルすなわち0.8%増加した。この結果は、HQLAの減少により一部相殺された。
当社グループの純利息マージンは、以下の要因により、8ベーシス・ポイント上昇した。
-預金複製ポートフォリオおよび資本複製ポートフォリオからの収益の増加により、4ベーシス・ポイント上昇。
-低利回りHQLAの構成比の低下により、2ベーシス・ポイント上昇。
-マーケッツ業務およびトレジャリー業務において、2ベーシス・ポイント上昇。
-短期ホールセール資金調達コストの減少により、1ベーシス・ポイント上昇。
-住宅貸付ポートフォリオおよび事業貸付ポートフォリオの双方に影響を及ぼした競争圧力を主因として貸付マージンが横ばいであったこと。この結果は、ニュージーランド銀行業務における住宅貸付マージンの上昇により大幅に相殺された。
これらの変動は、以下の要因により一部相殺された。
-ニュージーランド銀行業務において、預金に影響を及ぼした競争圧力を主因として、1ベーシス・ポイント低下。
部門別の純利息マージンの詳細については、後出の「事業者向け・プライベートバンキング業務」、「個人向け銀行業務」、「法人・機関投資家向け銀行業務」および「ニュージーランド銀行業務」のセクションを参照のこと。
その他の収益
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2024年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 (%) | 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 3月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 (%) | ||
| 報酬および手数料の純額(1) | 2,125 | 2,257 | (5.8) | 1,067 | 1,058 | 0.9 | |
| トレーディング収益(2) | 1,200 | 1,167 | 2.8 | 492 | 708 | (30.5) | |
| その他(2) | 90 | 58 | 55.2 | 33 | 57 | (42.1) | |
| その他の収益合計 | 3,415 | 3,482 | (1.9) | 1,592 | 1,823 | (12.7) | |
(1)当年度において、当社グループは、銀行サービスの提供からの収益獲得に直接帰属しかつこれに伴い追加で発生する費用の表示を更新した。比較情報は修正再表示されている。詳細情報については、「第6-1 財務書類」の注記1「作成の基礎」を参照のこと。
(2)当社グループはその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の処分による実現損失を関連手数料とともに「その他」から「トレーディング収益」に再分類した。比較情報は修正再表示されている。
当年度と前年度との比較
その他の収益は、67百万豪ドルすなわち1.9%減少した。
報酬および手数料の純額は、132百万豪ドルすなわち5.8%減少した。当年度の数値は、102百万豪ドル(前年度は35百万豪ドル)の顧客関連救済措置に係る費用と当社グループの業務の漸次的縮小および処分による手数料の減少の影響に関連する66百万豪ドルの減少を含む。これらの項目を除くと、1百万豪ドルの基礎的増加分の主な要因は、ウェルス業務におけるトレーディング事業の増加に加えて、クレジットカードおよびデビットカードにおける手数料収入の増加であった。この結果は、事業貸付および住宅貸付、ならびに商業獲得事業および預金において手数料収入が減少したことにより相殺された。
トレーディング収益は、33百万豪ドルすなわち2.8%増加した。この結果には、純利息収益で相殺された、経済的ヘッジの変動に起因する74百万豪ドルの増加が含まれる。この変動を除くと、41百万豪ドルすなわち4.0%の基礎的減少分の主な要因は、マーケッツ業務におけるNABリスク管理収益の減少であった。
その他は、MLCライフ(2024年12月に売却目的保有に分類されるまで)に対する投資およびファーストケープNZに対する投資に関連する収益の増加が主因となり、32百万豪ドル増加した。
当年度下半期と当年度上半期との比較
その他の収益は、231百万豪ドルすなわち12.7%減少した。
報酬および手数料の純額は、9百万豪ドルすなわち0.9%増加した。当年度下半期の数値は、39百万豪ドル(当年度上半期は63百万豪ドル)の顧客関連救済措置に係る費用を含む。この項目を除くと、15百万豪ドルすなわち1.4%の基礎的減少分の主な要因は、事業貸付において手数料収入が減少したことである。この結果は、カードにおける手数料収入の増加およびウェルス業務におけるトレーディング事業の増加により一部相殺された。
トレーディング収益は、216百万豪ドルすなわち30.5%減少した。この結果には、純利息収益で相殺された、経済的ヘッジの変動に起因する53百万豪ドルの減少が含まれる。この変動を除くと、163百万豪ドルすなわち28.2%の基礎的減少分の主な要因は、トレジャリー業務におけるNABリスク管理収益の減少であった。
その他は、MLCライフに対する投資に関連する収益が継続して得られなかったことが主因となり、24百万豪ドル減少した。
マーケッツ業務およびトレジャリー業務の収益
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2024年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 (%) | 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 3月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 (%) | ||
| 純利息収益(1) | 635 | 367 | 73.0 | 362 | 273 | 32.6 | |
| その他の収益(1) | 1,181 | 1,142 | 3.4 | 484 | 697 | (30.6) | |
| マーケッツ業務およびトレジャリー業務の収益合計 | 1,816 | 1,509 | 20.3 | 846 | 970 | (12.8) | |
| 顧客リスク管理収益(2) | |||||||
| 為替変動リスク | 565 | 546 | 3.5 | 279 | 286 | (2.4) | |
| 金利変動リスク(1) | 166 | 182 | (8.8) | 87 | 79 | 10.1 | |
| 顧客リスク管理収益合計 | 731 | 728 | 0.4 | 366 | 365 | 0.3 | |
| NABリスク管理収益(3) | |||||||
| マーケッツ業務 | 454 | 373 | 21.7 | 234 | 220 | 6.4 | |
| トレジャリー業務 | 618 | 415 | 48.9 | 236 | 382 | (38.2) | |
| NABリスク管理収益合計 | 1,072 | 788 | 36.0 | 470 | 602 | (21.9) | |
| デリバティブの評価調整(4) | 13 | (7) | 大 | 10 | 3 | 大 | |
| マーケッツ業務およびトレジャリー業務の収益合計 | 1,816 | 1,509 | 20.3 | 846 | 970 | (12.8) | |
| マーケッツ業務トレーディング市場 リスクバリュー・アットリスク (「VaR」)平均(5) | 8.2 | 8.8 | (6.8) | 8.4 | 7.9 | 6.3 | |
(1)当年度において、当社グループはマーケッツ業務およびトレジャリー業務の収益の構成を改め、一部のオーダーメイド型のローンおよび預金からの金利収入を除外した。比較情報は修正再表示されている。
*(2)*顧客リスク管理収益は、その他の収益で構成されており、個人向け銀行業務、事業者向け・プライベートバンキング業務、法人・機関投資家向け銀行業務およびニュージーランド銀行業務に関する顧客リスク管理を反映している。
*(3)NABリスク管理収益は、純利息収益およびその他の収益から構成されており、当社グループの営業拠点網を支援するための、銀行勘定の金利リスク、ホールセール資金調達および流動性要件ならびにトレーディング市場リスクの管理収益と定義される。マーケッツ業務の収益は、法人・機関投資家向け銀行業務およびニュージーランド銀行業務の収益の一部を構成する。トレジャリー業務は、ニュージーランド銀行業務およびコーポレート機能・その他業務の収益の一部を構成する。*
*(4)*デリバティブの評価調整は、ヘッジコストまたはヘッジ利益を控除した値が表示されており、信用評価調整および資金調達評価調整を含んでいる。
*(5)*デリバティブの評価調整に関するヘッジ業務の影響を除く。
当年度と前年度との比較
マーケッツ業務およびトレジャリー業務の収益は、NABリスク管理収益の増加が主因となり、307百万豪ドルすなわち20.3%増加した。
顧客リスク管理収益は、為替リスク管理業務の売上の増加により、3百万豪ドルすなわち0.4%増加した。この結果は、金利変動リスク管理業務の売上の減少により一部相殺された。
NAB****リスク管理収益は、マーケッツ業務およびトレジャリー業務全体にわたる金利変動リスク管理収益の増加およびインシグニア・ファイナンシャル・リミテッドが発行した劣後ローンノート*(1)*からの54百万豪ドルの利益が主因となり、284百万豪ドルすなわち36.0%増加した。
デリバティブの評価調整は、信用評価調整における有利な変動が主因となり、20百万豪ドル増加した。
当年度下半期と当年度上半期との比較
マーケッツ業務およびトレジャリー業務の収益は、NABリスク管理収益の減少が主因となり、124百万豪ドルすなわち12.8%減少した。
顧客リスク管理収益は、金利変動リスク管理収益の増加が主因となり、概ね横ばいであった。この結果は、為替リスク管理業務の売上の減少により相殺された。
NABリスク管理収益は、トレジャリー業務における金利変動リスク管理収益の減少が主因となり(インシグニア・ファイナンシャル・リミテッドが発行した劣後ローンノート*(1)*からの54百万豪ドルの利益が繰り返されなかったことを含む。)、132百万豪ドルすなわち21.9%減少した。
デリバティブの評価調整は、信用評価調整における有利な変動が主因となり、7百万豪ドル増加した。
(1)MLC資産運用業務の買収資金調達の一環として、インシグニア・ファイナンシャル・リミテッドは当社に対し、200百万豪ドルの5年満期仕組劣後ローンノートを発行した。当社は2025年3月に債券の早期償還を請求したが、インシグニア・ファイナンシャル・リミテッドはこれを拒否した。償還請求の結果、同ノートの総償還価額が算定され、算定された公正価値の利益が認識された。同ノート(増加した総償還価額を含む。)は2026年5月に償還される予定である。MLC資産運用業務取引についての詳細は、「第6-1 財務書類」の注記30「コミットメントおよび偶発債務」を参照のこと。
営業費用
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2024年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 (%) | 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 3月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 (%) | ||
| 人件費 | 5,860 | 5,589 | 4.8 | 3,036 | 2,824 | 7.5 | |
| 施設関連費および減価償却費 | 603 | 591 | 2.0 | 301 | 302 | (0.3) | |
| テクノロジー費用(1) | 2,105 | 2,034 | 3.5 | 1,067 | 1,038 | 2.8 | |
| 一般費(1) | 1,280 | 1,199 | 6.8 | 639 | 641 | (0.3) | |
| 営業費用合計(1) | 9,848 | 9,413 | 4.6 | 5,043 | 4,805 | 5.0 | |
(1)当年度において、当社グループは、銀行サービスの提供からの収益獲得に直接帰属しかつこれに伴い追加で発生する費用の表示を更新した。比較情報は修正再表示されている。詳細情報については、「第6-1 財務書類」の注記1「作成の基礎」を参照のこと。
当年度と前年度との比較
営業費用は、435百万豪ドルすなわち4.6%増加した。給与見直しおよび給与関連救済措置に関するコストによる130百万豪ドルの増加を除くと、営業費用は、305百万豪ドルすなわち3.2%増加した。
人件費は、271百万豪ドルすなわち4.8%増加した。給与見直しおよび給与関連救済措置に関するコストによる101百万豪ドルの増加を除くと、人件費は、170百万豪ドルすなわち3.0%増加した。この増加の要因は、給与費用のインフレ、成長を支援するための銀行員の増員およびリソースの追加に対する投資、ならびに技術力への投資の継続である。これらの影響は、プロセスの改善の継続および当社グループの業務の簡略化を通じて達成された生産性向上からの利益とEU関連コストの減少により一部相殺された。
施設関連費および減価償却費は、12百万豪ドルすなわち2.0%増加した。この増加の要因は、商業ビルに関連するリースおよび設備コストであった。
テクノロジー費用は、71百万豪ドルすなわち3.5%増加した。この増加の主な要因は、ソフトウェアの償却費の増加に加えて、ソフトウェアのライセンス、メンテナンスおよびクラウド消費に関連するコストである。これらの影響は、プロセスの改善の継続および当社グループの業務の簡略化ならびに技術的効率性を通じて達成された生産性向上からの利益により一部相殺された。
一般費は、81百万豪ドルすなわち6.8%増加した。給与見直しおよび給与関連救済措置に関するコストによる29百万豪ドルの増加を除くと、一般費は、52百万豪ドルすなわち4.3%増加した。この結果の主な要因は、技術力への投資の継続であった。この結果は、プロセスの改善の継続および当社グループの業務の簡略化を通じて達成された生産性の向上からの利益により一部相殺された。
当年度下半期と当年度上半期との比較
営業費用は、238百万豪ドルすなわち5.0%増加した。給与見直しおよび給与関連救済措置に関するコストによる44百万豪ドルの増加を除くと、営業費用は、194百万豪ドルすなわち4.1%増加した。
人件費は、212百万豪ドルすなわち7.5%増加した。給与見直しおよび給与関連救済措置に関するコストによる69百万豪ドルの増加を除くと、人件費は、143百万豪ドルすなわち5.1%増加した。この増加の要因は、給与費用のインフレ、成長を支援するための銀行員の増員およびリソースの追加に対する投資、ならびに技術力への投資の継続である。これらの影響は、プロセスの改善の継続および当社グループの業務の簡略化を通じて達成された生産性向上からの利益により一部相殺された。
施設関連費および減価償却費は、1百万豪ドルすなわち0.3%減少した。
テクノロジー費用は、29百万豪ドルすなわち2.8%増加した。この増加の主な要因は、ソフトウェアの償却費の増加に加えて、ソフトウェアのライセンス、メンテナンスおよびクラウド消費に関連するコストである。これらの影響は、プロセスの改善の継続および当社グループの業務の簡略化ならびに技術的効率性を通じて達成された生産性向上からの利益により一部相殺された。
一般費は、2百万豪ドルすなわち0.3%減少した。給与見直しおよび給与関連救済措置に関するコストによる25百万豪ドルの減少を除くと、一般費は、23百万豪ドルすなわち3.7%増加した。この増加の主な要因は、技術力への投資の増加であった。この結果は、プロセスの改善の継続および当社グループの業務の簡略化を通じて達成された生産性向上からの利益により一部相殺された。
投資支出および資産計上ソフトウェア
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2024年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 (%) | 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 3月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 (%) | ||
| 費用計上 | 673 | 625 | 7.7 | 361 | 312 | 15.7 | |
| 資産計上ソフトウェア および固定資産 | 1,112 | 1,013 | 9.8 | 650 | 462 | 40.7 | |
| 投資支出合計 | 1,785 | 1,638 | 9.0 | 1,011 | 774 | 30.6 | |
| 内訳: | |||||||
| インフラストラクチャー | 609 | 548 | 11.1 | 368 | 241 | 52.7 | |
| コンプライアンスおよびリスク | 587 | 554 | 6.0 | 315 | 272 | 15.8 | |
| 顧客経験価値、効率性 および持続可能な収益 | 589 | 536 | 9.9 | 328 | 261 | 25.7 | |
| 投資支出合計 | 1,785 | 1,638 | 9.0 | 1,011 | 774 | 30.6 | |
投資支出は、従来、顧客経験価値の向上、法律上および規制上の要件の遵守、ならびに当社グループのビジネスプロセスにおける機能および効率性の向上を目的とした取組みに対する支出である。投資支出は、導入ソフトウェアおよび技術上の強靭性の継続的改善に関連する金額を含む。
当年度と前年度との比較
投資支出は、147百万豪ドルすなわち9.0%増加した。
インフラストラクチャー関連の取組みへの投資は、61百万豪ドルすなわち11.1%増加した。技術の近代化および当社グループの支店ネットワークの刷新に係る支出が増加した。また、技術上の強靭性および技術の簡素化、データプラットフォームおよびデータ関連機能、サイバーセキュリティーおよびクラウド移行に対して投資が継続されている。
コンプライアンスおよびリスク関連の取組みへの投資は、規制上のコミットメントの実行および当社グループ全体にわたるリスク管理への投資が継続されたことを反映して、33百万豪ドルすなわち6.0%増加した。これには、金融犯罪防止機能の強化、詐欺に対する保護の強化、ならびに新決済プラットフォーム(「NPP」)を通じた支払の強靭性および安定性の向上が含まれる。
顧客経験価値、効率性および持続可能な収益関連の取組みへの投資は、53百万豪ドルすなわち9.9%増加した。中核戦略的優先事項(住宅貸付、事業貸付および無担保貸付を含む貸付プラットフォーム、事業トランザクションバンキング機能ならびにデジタルチャネルにおける顧客経験価値の向上等)に対して投資が継続されている。
当年度下半期と当年度上半期との比較
投資支出は、当年度下半期における季節的な支出増が主因となり、237百万豪ドルすなわち30.6%増加した。
インフラストラクチャー関連の取組みへの投資は、当社グループの支店ネットワークの刷新に係る支出の増加に加えて、技術上の強化および技術の簡素化活動のタイミングが主因となり、127百万豪ドルすなわち52.7%増加した。技術の近代化に係る支出が増加した他、サイバーセキュリティー、データプラットフォームおよびデータ関連機能ならびにクラウド移行に対する投資が継続されている。
コンプライアンスおよびリスク関連の取組みへの投資は、43百万豪ドルすなわち15.8%増加した。金融犯罪抑止機能の向上、詐欺に対する保護の強化、支払の強靭性と安定性の向上、業界基準と規制の遵守を確保するための当社グループの統制環境の強化に対して投資が継続されている。
顧客経験価値、効率性および持続可能な収益関連の取組みへの投資は、67百万豪ドルすなわち25.7%増加した。中核戦略的優先事項(住宅貸付、事業貸付および無担保貸付を含む貸付プラットフォーム、事業トランザクションバンキング機能ならびにデジタルチャネルにおける顧客経験価値の向上等)に対する投資が継続されている。
資産計上ソフトウェア
資産計上ソフトウェアの変動は、以下のとおりである。
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2024年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 (%) | 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 3月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 (%) | ||
| 期首残高 | 3,013 | 2,722 | 10.7 | 3,168 | 3,013 | 5.1 | |
| 追加 | 1,164 | 1,056 | 10.2 | 635 | 529 | 20.0 | |
| 処分および償却 | (10) | (51) | (80.4) | (6) | (4) | 50.0 | |
| 償却費 | (748) | (706) | 5.9 | (383) | (365) | 4.9 | |
| 為替換算その他調整勘定 | 11 | (8) | 大 | 16 | (5) | 大 | |
| 資産計上ソフトウェア | 3,430 | 3,013 | 13.8 | 3,430 | 3,168 | 8.3 | |
資産計上ソフトウェアの重要な変動
-追加は、買収(シティ消費者向け事業の買収を含む。)に関連する資産計上ソフトウェアに加えて、上記「投資支出」の資産計上ソフトウェア項目を含む。当年度に係る買収関連資産計上ソフトウェアは、132百万豪ドル(昨年度:124百万豪ドル)であり、当年度下半期については68百万豪ドル(当年度上半期:64百万豪ドル)であった。
-償却費は、「第6-1 財務書類」の注記5「営業費用」の「テクノロジー費用」および「一般費」に含まれる。
課税
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 | 2024年 9月終了 | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 | 2025年 9月終了 | 2025年 3月終了 | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 | ||
| 法人税(百万豪ドル) | 3,002 | 2,975 | 0.9% | 1,490 | 1,512 | (1.5%) | |
| 実効税率(%) | 29.6 | 29.5 | 10 bps | 29.7 | 29.6 | 10 bps | |
当年度と前年度との比較
法人税は、税引前現金収益の増加および実効税率の上昇に起因して、27百万豪ドルすなわち0.9%増加した。
実効税率は、米国の税務上の欠損金に係る繰延税金資産として認識された額の減少が主因となり、10ベーシス・ポイント上昇し、29.6%であった。
この結果は、前年度に係る法人税引当金調整額の増加により一部相殺された。
当年度下半期と当年度上半期との比較
法人税は、税引前現金収益の減少に起因して、22百万豪ドルすなわち1.5%減少した。この結果は、実効税率の上昇により一部相殺された。
実効税率は、当年度下半期における前年度に係る法人税引当金の調整額が減少したことが主因となり、10ベーシス・ポイント上昇し、29.7%であった。
貸付
| 2025年 9月30日 現在 (十億 豪ドル) | 2025年 3月31日 現在 (十億 豪ドル) | 2024年 9月30日 現在 (十億 豪ドル) | 2025年 9月 対2024年 9月 (%) | 2025年 9月 対2025年 3月 (%) | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 住宅貸付 | ||||||
| 事業者向け・プライベートバンキング業務(1) | 109.3 | 106.0 | 103.3 | 5.8 | 3.1 | |
| 個人向け銀行業務(1) | 254.7 | 248.7 | 244.9 | 4.0 | 2.4 | |
| ニュージーランド銀行業務 | 56.2 | 56.5 | 55.2 | 1.8 | (0.5) | |
| コーポレート機能・その他業務 | 16.4 | 15.1 | 13.4 | 22.4 | 8.6 | |
| 住宅貸付合計 | 436.6 | 426.3 | 416.8 | 4.8 | 2.4 | |
| 非住宅貸付 | ||||||
| 事業者向け・プライベートバンキング業務 | 170.2 | 161.4 | 158.4 | 7.4 | 5.5 | |
| 個人向け銀行業務 | 9.2 | 9.4 | 9.5 | (3.2) | (2.1) | |
| 法人・機関投資家向け銀行業務 | 123.6 | 116.4 | 110.6 | 11.8 | 6.2 | |
| ニュージーランド銀行業務 | 41.9 | 42.8 | 42.9 | (2.3) | (2.1) | |
| 非住宅貸付合計 | 344.9 | 330.0 | 321.4 | 7.3 | 4.5 | |
| 貸出金総額 | 781.5 | 756.3 | 738.2 | 5.9 | 3.3 |
(1)当年度において、顧客貸付および預金ポートフォリオの一部は、関連する純営業収益および法人税を含め、個人向け銀行業務および事業者向け・プライベートバンキング業務間で移転された。比較情報は修正再表示されている。
当年度と前年度との比較
貸付は、為替変動による26億豪ドルの減少を含み、433億豪ドルすなわち5.9%増加した。
住宅貸付は、以下に起因して、198億豪ドルすなわち4.8%増加した。
-個人向け銀行業務において、持ち主居住住宅の貸付および投資家への貸付双方が伸びたことにより、98億豪ドルすなわち4.0%増加。
-事業者向け・プライベートバンキング業務において、持ち主居住住宅の貸付および投資家への貸付双方が伸びたことに起因して、60億豪ドルすなわち5.8%増加。
-コーポレート機能・その他業務において、ユー・バンクが伸びたことを反映して、30億豪ドルすなわち22.4%増加。
-ニュージーランド銀行業務において、為替変動による26億豪ドルの減少を含み、10億豪ドルすなわち1.8%増加。36億豪ドルの基礎的増加分の要因は、持ち主居住住宅の貸付および投資家への貸付双方の伸びである。
非住宅貸付は、以下に起因して、235億豪ドルすなわち7.3%増加した。
-法人・機関投資家向け銀行業務において、為替変動による19億豪ドルの増加を含み、130億豪ドルすなわち11.8%増加。111億豪ドルの基礎的増加分の主な要因は、企業およびファンドセグメントにおける伸びであった。
-事業者向け・プライベートバンキング業務において、幅広いセクターにわたり事業貸付が伸び、118億豪ドルすなわち7.4%増加。
-ニュージーランド銀行業務において、為替変動による19億豪ドルの減少を含み、10億豪ドルすなわち2.3%減少。9億豪ドルの基礎的増加分は、事業貸付の増加による。この結果は、無担保貸付の減少により一部相殺された。
-個人向け銀行業務において、無担保貸付の縮小により、3億豪ドルすなわち3.2%減少。
当年度下半期と当年度上半期との比較
貸付は、為替変動による43億豪ドルの減少を含み、252億豪ドルすなわち3.3%増加した。
住宅貸付は、以下に起因して、103億豪ドルすなわち2.4%増加した。
-個人向け銀行業務において、持ち主居住住宅の貸付および投資家への貸付双方が伸びたことにより、60億豪ドルすなわち2.4%増加。
-事業者向け・プライベートバンキング業務において、持ち主居住住宅の貸付および投資家への貸付双方が伸びたことに起因して、33億豪ドルすなわち3.1%増加。
-コーポレート機能・その他業務において、ユー・バンクにおける伸びを反映して、13億豪ドルすなわち8.6%増加。
-ニュージーランド銀行業務において、為替変動による19億豪ドルの減少を含み、3億豪ドルすなわち0.5%減少。16億豪ドルの基礎的増加分の要因は、持ち主居住住宅の貸付および投資家への貸付双方の伸びである。
非住宅貸付は、以下に起因して、149億豪ドルすなわち4.5%増加した。
-事業者向け・プライベートバンキング業務において、幅広いセクターにわたり事業貸付が伸び、88億豪ドルすなわち5.5%増加。
-法人・機関投資家向け銀行業務において、為替変動による10億豪ドルの減少を含み、72億豪ドルすなわち6.2%増加。82億豪ドルの基礎的増加分の主な要因は、企業およびファンドセグメントの伸びであった。
-ニュージーランド銀行業務において、為替変動による14億豪ドルの減少を含み、9億豪ドルすなわち2.1%減少。5億豪ドルの基礎的増加分は、事業貸付の伸びに起因している。この結果は、無担保貸付の減少により一部相殺された。
-個人向け銀行業務において、無担保貸付の縮小により、2億豪ドルすなわち2.1%減少。
顧客預金
| 2025年 9月30日 現在 (十億 豪ドル) | 2025年 3月31日 現在 (十億 豪ドル) | 2024年 9月30日 現在 (十億 豪ドル) | 2025年 9月 対2024年 9月 (%) | 2025年 9月 対2025年 3月 (%) | ||
| 事業者向け・プライベートバンキング業務(1) | 237.9 | 234.6 | 223.1 | 6.6 | 1.4 | |
| 個人向け銀行業務(1) | 176.3 | 169.1 | 161.5 | 9.2 | 4.3 | |
| 法人・機関投資家向け銀行業務 | 145.6 | 134.2 | 131.8 | 10.5 | 8.5 | |
| ニュージーランド銀行業務 | 76.6 | 77.6 | 75.6 | 1.3 | (1.3) | |
| コーポレート機能・その他業務 | 22.0 | 22.4 | 20.8 | 5.8 | (1.8) | |
| 顧客預金合計 | 658.4 | 637.9 | 612.8 | 7.4 | 3.2 |
(1)当年度において、顧客貸付および預金ポートフォリオの一部は、関連する純営業収益および法人税を含め、個人向け銀行業務および事業者向け・プライベートバンキング業務間で移転された。比較情報は修正再表示されている。
当年度と前年度との比較
顧客預金は、為替変動による31億豪ドルの減少を含み、456億豪ドルすなわち7.4%増加した。この増加の要因は、以下のとおりである。
-個人向け銀行業務では、要求払預金の基礎的増加分87億豪ドル、無利子勘定の基礎的増加分51億豪ドル(相殺を含む。)および定期預金の基礎的増加分10億豪ドルにより、148億豪ドルすなわち9.2%増加した。
-事業者向け・プライベートバンキング業務では、要求払預金の基礎的増加分103億豪ドルおよび無利子勘定の基礎的増加分50億豪ドル(相殺を含む。)により、148億豪ドルすなわち6.6%増加した。この結果は、定期預金の減少5億豪ドルにより一部相殺された。
-法人・機関投資家向け銀行業務では、為替変動による3億豪ドルの増加を含み、138億豪ドルすなわち10.5%増加した。135億豪ドルの基礎的増加分の主な要因は、資産運用・管理業務における予想流失18億豪ドルにより一部相殺された、決済勘定の増加87億豪ドル、仕組預金の増加52億豪ドルおよび定期預金の増加14億豪ドルである。
-コーポレート機能・その他業務では、ユー・バンクにおける要求払預金の増加が主因となり、12億豪ドルすなわち5.8%増加した。
-ニュージーランド銀行業務では、為替変動による34億豪ドルの減少を含み、10億豪ドルすなわち1.3%増加した。44億豪ドルの基礎的増加分の要因は、無利子勘定の増加24億豪ドル、要求払預金の増加18億豪ドルおよび定期預金の増加2億豪ドルである。
当年度下半期と当年度上半期との比較
顧客預金は、為替変動による29億豪ドルの減少を含み、205億豪ドルすなわち3.2%増加した。この増加の要因は、以下のとおりである。
-法人・機関投資家向け銀行業務では、為替変動による3億豪ドルの減少を含み、114億豪ドルすなわち8.5%増加した。117億豪ドルの基礎的増加分の主な要因は、資産運用・管理業務における予想流失2億豪ドルにより一部相殺された、決済勘定の増加65億豪ドル、定期預金の増加30億豪ドルおよび仕組預金の増加24億豪ドルである。
-個人向け銀行業務では、要求払預金の増加37億豪ドルおよび無利子勘定の増加35億豪ドル(相殺を含む。)により、72億豪ドルすなわち4.3%増加した。
-事業者向け・プライベートバンキング業務では、要求払預金の増加40億豪ドルおよび無利子勘定の増加30億豪ドル(相殺を含む。)により、33億豪ドルすなわち1.4%増加した。この結果は、定期預金の減少37億豪ドルにより一部相殺された。
-ニュージーランド銀行業務では、為替変動による26億豪ドルの減少を含み、10億豪ドルすなわち1.3%減少した。16億豪ドルの基礎的増加分の要因は、要求払預金の増加20億豪ドル(無利子勘定の減少2億豪ドルにより一部相殺された。)および定期預金の減少2億豪ドルである。
-コーポレート機能・その他業務では、ユー・バンクにおける要求払預金の減少が主因となり、4億豪ドルすなわち1.8%減少した。
資産の質
信用減損費用
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2024年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 (%) | 2025年 9月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 3月終了 (百万 豪ドル) | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 (%) | ||
| 個別評価信用減損費用 | |||||||
| 新規設定および積増し | 1,192 | 863 | 38.1 | 695 | 497 | 39.8 | |
| 戻入れ | (178) | (132) | 34.8 | (97) | (81) | 19.8 | |
| 過去の償却額の回収 | (50) | (95) | (47.4) | (24) | (26) | (7.7) | |
| 個別評価信用減損費用合計 | 964 | 636 | 51.6 | 574 | 390 | 47.2 | |
| 一括信用減損(戻入れ)/費用 | (131) | 92 | 大 | (89) | (42) | 大 | |
| 信用減損費用合計 | 833 | 728 | 14.4 | 485 | 348 | 39.4 | |
| 年度 | 半期 | ||||||
| 2025年 9月終了 (%) | 2024年 9月終了 (%) | 2025年 9月終了 対2024年 9月終了 | 2025年 9月終了 (%) | 2025年 3月終了 (%) | 2025年 9月終了 対2025年 3月終了 | ||
| GLAに対する信用減損費用の割合 (年度換算ベース) | 0.11 | 0.10 | 1 bp | 0.12 | 0.09 | 3 bps | |
| GLAに対する純償却額の割合 (年度換算ベース) | 0.07 | 0.06 | 1 bp | 0.08 | 0.06 | 2 bps | |
当年度と前年度との比較
信用減損費用は、主に法人・機関投資家向け銀行業務において個別評価信用減損費用の水準が上昇したことにより、105百万豪ドルすなわち14.4%増加して833百万豪ドルとなった。この結果は、一括信用減損費用の水準の低下により一部相殺された。
個別評価信用減損費用は、以下が主因となり、328百万豪ドルすなわち51.6%増加して964百万豪ドルとなった。
-法人・機関投資家向け銀行業務において、前年度における少数の顧客に係る戻入れおよび回収が繰り返されなかったことに加えて、少数の顧客の減損に係る費用が増加したこと
-事業者向け・プライベートバンキング業務およびニュージーランド銀行業務の事業貸付ポートフォリオ全体にわたって、また個人向け銀行業務の無担保リテール貸付ポートフォリオにおいて、費用が緩やかに増加したこと
一括信用減損費用は、223百万豪ドル減少して、92百万豪ドルの費用から131百万豪ドルの戻入れとなった。
当年度の戻入れ131百万豪ドルは、当年度中に個別評価に移行した顧客のために保有される引当金の取崩しに加えて、将来の見通しに関する引当金の取崩し純額に起因している。この結果は、オーストラリアの貸付ポートフォリオ全体にわたる資産の質の低下に加えて、事業者向け・プライベートバンキング業務の事業貸付ポートフォリオにおける取扱量の増加の影響により一部相殺された。
前年度の一括信用減損費用92百万豪ドルは、事業者向け・プライベートバンキング業務における取扱量の増加に加えて、当社グループの貸付ポートフォリオ全体にわたる資産の質の低下に起因している。この結果は、住宅価格の上昇の影響、当社グループの基本貸付ポートフォリオに係る引当金のモデル変更の影響および将来の見通しに関する引当金の取崩し純額により一部相殺された。
当社グループのGLAに対する純償却額の割合は、オーストラリアの事業貸付ポートフォリオおよび無担保リテール貸付ポートフォリオに係る償却活動の水準の上昇に起因して、1ベーシス・ポイント上昇して0.07%であった。
当年度下半期と当年度上半期との比較
信用減損費用は、個別評価信用減損費用が増加したことにより、137百万豪ドルすなわち39.4%増加して485百万豪ドルとなった。この結果は、一括信用減損戻入れの水準の上昇により一部相殺された。
個別評価信用減損費用は、以下の要因が主因となり、184百万豪ドルすなわち47.2%増加して574百万豪ドルとなった。
-事業者向け・プライベートバンキング業務において事業貸付ポートフォリオに係る費用が増加したこと
-ニュージーランド銀行業務において少数の顧客の減損に係る費用が増加したこと
-法人・機関投資家向け銀行業務において少数の顧客の減損に係る費用が増加したこと
一括信用減損費用は、47百万豪ドル減少して、42百万豪ドルの戻入れから89百万豪ドルの戻入れとなった。
当年度下半期の戻入れ89百万豪ドルは、将来の見通しに関する引当金の取崩し純額に加えて、当年度下半期中に個別評価に移行した顧客のために保有される引当金の取崩しに起因している。この結果は、事業者向け・プライベートバンキング業務の事業貸付ポートフォリオにおける取扱量の増加の影響および資産の質の低下により一部相殺された。
当年度上半期の戻入れ42百万豪ドルは、将来の見通しに関する引当金の取崩し純額に起因している。この結果は、オーストラリアの事業貸付ポートフォリオにおける取扱量の増加に加えて、オーストラリアの貸付ポートフォリオ全体にわたる資産の質の低下により一部相殺された。
当社グループのGLAに対する純償却額の割合は、オーストラリアの事業貸付ポートフォリオに係る償却活動の水準の上昇が主因となり、2ベーシス・ポイント上昇し、0.08%となった。
信用減損引当金
| 2025年 9月30日 現在 (百万 豪ドル) | 2025年 3月31日 現在 (百万 豪ドル) | 2024年 9月30日 現在 (百万 豪ドル) | 2025年 9月 対2024年 9月 (%) | 2025年 9月 対2025年 3月 (%) | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 一括信用減損引当金 | 5,002 | 5,117 | 5,165 | (3.2) | (2.2) | |
| 個別評価信用減損引当金 | 1,163 | 920 | 756 | 53.8 | 26.4 | |
| 信用減損引当金合計 | 6,165 | 6,037 | 5,921 | 4.1 | 2.1 |
| 2025年 9月30日 現在 (%) | 2025年 3月31日 現在 (%) | 2024年 9月30日 現在 (%) | 2025年 9月 対2024年 9月 | 2025年 9月 対2025年 3月 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| GLAに対する引当金合計の割合 | 0.79 | 0.80 | 0.80 | (1 bp) | (1 bp) | |
| 信用リスク加重資産に対する引当金合計の割合 | 1.64 | 1.67 | 1.69 | (5 bps) | (3 bps) | |
| 減損資産に対する個別評価引当金の比率 | 51.4 | 55.8 | 51.4 | - | (440 bps) | |
| 信用リスク加重資産に対する一括引当金の割合 | 1.33 | 1.42 | 1.47 | (14 bps) | (9 bps) | |
| GLAに対する一括引当金の割合 | 0.64 | 0.68 | 0.70 | (6 bps) | (4 bps) |
当年度と前年度との比較
信用減損引当金は、244百万豪ドルすなわち4.1%増加して6,165百万豪ドルとなった。
個別評価引当金は、以下のポートフォリオおよび顧客に係る引当金の新規設定および積増しを主因として、407百万豪ドルすなわち53.8%増加して1,163百万豪ドルとなった。
-事業者向け・プライベートバンキング業務における事業貸付ポートフォリオ
-法人・機関投資家向け銀行業務における少数の顧客
-ニュージーランド銀行業務における少数の顧客
一括引当金は、163百万豪ドルすなわち3.2%減少して5,002百万豪ドルとなった。この結果は主として、以下の要因に起因する。
-将来の見通しに関する引当金が283百万豪ドル減少したこと。この結果には、対象セクターに係る将来の見通しに関する調整(「FLA」)からの取崩し215百万豪ドルが含まれる。
-当年度中に個別評価に移行した顧客のために保有される引当金の取崩し
この結果は、以下の要因により一部相殺された。
-取扱量の増加および資産の質の低下に起因して、事業者向け・プライベートバンキング業務の事業貸付ポートフォリオのために保有される引当金が増加したこと
-資産の質の低下に起因して、オーストラリアの住宅抵当貸付ポートフォリオのために保有される引当金が増加したこと。
信用リスク加重資産に対する一括引当金の割合は、信用リスク加重資産の増加が主因となり、またある程度は一括引当金の減少に起因して、14ベーシス・ポイント低下して1.33%であった。
当年度下半期と当年度上半期との比較
信用減損引当金は、128百万豪ドルすなわち2.1%増加して6,165百万豪ドルとなった。
個別評価引当金は、以下のポートフォリオおよび顧客に係る引当金の新規設定および積増しを主因として、243百万豪ドルすなわち26.4%増加して1,163百万豪ドルとなった。
-事業者向け・プライベートバンキング業務における事業貸付ポートフォリオ
-法人・機関投資家向け銀行業務における少数の顧客
-ニュージーランド銀行業務における少数の顧客
一括引当金は、115百万豪ドルすなわち2.2%減少して5,002百万豪ドルとなった。この結果は主として、以下に起因する。
-当年度下半期中に個別評価に移行した顧客のために保有される引当金の取崩し
-主要セクターの見通しの改善による対象セクターFLAからの取崩し185百万豪ドルを反映した、将来の見通しに関する引当金の純減額89百万豪ドル(予想信用損失シナリオに使用されるマクロ経済変数の刷新の影響により一部相殺された。)
この結果は、取扱量の増加および資産の質の低下を主因として事業者向け・プライベートバンキング業務の事業貸付ポートフォリオのために保有される引当金が増加したことにより一部相殺された。
信用リスク加重資産に対する一括引当金の割合は、信用リスク加重資産の増加に起因して、またある程度は一括引当金の減少により、9ベーシス・ポイント低下して1.33%であった。
不良債権
| 2025年 9月30日 現在 (百万 豪ドル) | 2025年 3月31日 現在 (百万 豪ドル) | 2024年 9月30日 現在 (百万 豪ドル) | 2025年 9月 対2024年 9月 (%) | 2025年 9月 対2025年 3月 (%) | ||
| 減損資産 | 2,264 | 1,648 | 1,471 | 53.9 | 37.4 | |
| 減損していないデフォルト状態にある資産(1) | 9,830 | 9,613 | 8,759 | 12.2 | 2.3 | |
| 不良債権 | 12,094 | 11,261 | 10,230 | 18.2 | 7.4 | |
| うち期日経過が90日超の減損していないデフォルト状態にある資産(1) | 5,684 | 5,879 | 5,482 | 3.7 | (3.3) |
| 2025年 9月30日 現在 (%) | 2025年 3月31日 現在 (%) | 2024年 9月30日 現在 (%) | 2025年 9月 対2024年 9月 | 2025年 9月 対2025年 3月 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| GLAに対する減損資産の比率 | 0.29 | 0.22 | 0.20 | 9 bps | 7 bps | |
| GLAに対する減損していないデフォルト状態にある資産の比率(1) | 1.26 | 1.27 | 1.19 | 7 bps | (1 bp) | |
| GLAに対する不良債権の比率 | 1.55 | 1.49 | 1.39 | 16 bps | 6 bps | |
| うちGLAに対する期日経過が90日超の減損していない資産の比率(1) | 0.73 | 0.78 | 0.74 | (1 bp) | (5 bps) |
(1)APS220号「信用リスク管理」にしたがって条件変更債権に区分され、保有する担保に基づき、損失は発生していないと評価された貸付金を含む。
当年度と前年度との比較
不良債権は、1,864百万豪ドルすなわち18.2%増加して、12,094百万豪ドルとなった。この結果は、主として、法人・機関投資家向け銀行業務およびニュージーランド銀行業務双方における少数の顧客に係る減損に加えて、事業者向け・プライベートバンキング業務の事業貸付ポートフォリオにおける悪化によってもたらされた。
GLA****に対する減損資産総額の比率は、9ベーシス・ポイント上昇し、0.29%となった。この結果は主として、当社グループの事業貸付ポートフォリオ全体にわたる顧客(法人・機関投資家向け銀行業務およびニュージーランド銀行業務双方における少数の顧客を含む。)の減損によってもたらされた。
GLAに対する減損していないデフォルト状態にある資産の比率は、7ベーシス・ポイント上昇して、1.26%であった。この結果は、主として、事業者向け・プライベートバンキング業務の事業貸付ポートフォリオにおける悪化によってもたらされた。
当年度下半期と当年度上半期との比較
不良債権は、833百万豪ドルすなわち7.4%増加して、12,094百万豪ドルとなった。この結果は主として、当社グループの事業貸付ポートフォリオにおける少数の顧客の格下げによってもたらされ、オーストラリアの住宅抵当貸付ポートフォリオに係る延滞金額の減少により一部相殺された。
GLAに対する減損資産総額の比率は、7ベーシス・ポイント上昇し、0.29%となった。この結果は主として、法人・機関投資家向け銀行業務およびニュージーランド銀行業務双方における少数の顧客に係る減損よってもたらされ、ある程度は事業者向け・プライベートバンキング業務の事業貸付ポートフォリオにおける顧客の減損にも起因している。
GLAに対する減損していないデフォルト状態にある資産の比率は、1ベーシス・ポイント低下して、1.26%であった。この結果は主として、オーストラリアの住宅抵当貸付ポートフォリオに係る延滞金額の減少によってもたらされ、事業者向け・プライベートバンキング業務の農業貸付ポートフォリオにおける少数の大口顧客の格下げにより一部相殺された。
資本管理および資金調達
貸借対照表の管理の概観および規制改革
貸借対照表の管理の概観
当社グループは、銀行の安全性を保ちながら持続可能な成長および収益を支えるため、バランスシートの健全性に引き続き注力していく。
規制改革
当社グループの資本および流動性に影響を及ぼす可能性のある主な改革は、以下を含む。
ADIに関する損失吸収力の増加
損失吸収力枠組に基づき、APRAは、2024年1月1日以降、国内のシステム上重要な銀行(「D-SIBs」)に対し、RWAの3%に相当する総自己資本を追加保有するよう要求してきた。かかる要求は、2026年1月1日にRWAの1.5%(合計4.5%)に相当する分引き上げられる。2025年9月30日現在の当社グループのRWAおよび総自己資本比率に基づき、当社は、RWAの総自己資本要件の4.5%を満たしている。
その他Tier1資本の変更
2024年12月、APRAは、2027年1月1日以降、その他Tier1(「AT1」)資本の使用を段階的に廃止することを確認した。APRAのアプローチに基づき、当社を含む大規模かつ国際的に活動する銀行は、1.5%のAT1資本を0.25%の普通株式等Tier1(「CET1」)資本および1.25%のTier2資本に置き換える。2032年までは、既存のAT1資本調達商品は、その初回の繰上早期償還日までTier2資本に含めることができる。この変更は、オーストラリアの銀行システムの資本力がストレス下においてより効果的に機能することを確実にすることを意図している。APRAは、この変更を反映するため、2025暦年末までに健全性基準の修正を完了する予定である。
資本枠組の修正
APRAのAPS117「自己資本比率:銀行勘定の金利リスク」の改訂版は、2025年10月1日に発効した。銀行勘定の金利リスク(「IRRBB」)資本の計算に使用される内部モデルは、APRAによる再認定を必要とする。
バーゼル銀行監督委員会のトレーディング勘定の抜本的見直しの規制基準を採用するためのAPS116「自己資本比率:市場リスク」の改訂に関するAPRAの協議については、現時点では予定はない。
ニュージーランド準備銀行の資本レビュー
2019年12月、RBNZは、自己資本比率枠組の見直しを完了した。RBNZによる変更は、Tier1資本要件をRWAの16%に引き上げること、および総自己資本要件をRWAの18%にまで引き上げること(いずれも2028暦年までに段階的に導入される予定である。)を含む。
2025年3月、RBNZは、国際比較可能性やAT1資本の役割の評価を含む資本設定の見直しを発表した。RBNZは、この見直しについて2025年8月に協議を開始し、より細分化された標準化リスク・ウェイトおよび資本比率要件に関する2つの可能性のある選択肢を提案した。いずれの選択肢もAT1資本の廃止およびTier2資本の増加を含み、うち1案はさらに損失吸収力に関する要件を導入する。RBNZは、2025年12月までに資本設定を確定し、2026年3月までに実施スケジュールを発表する意向である。
2022年、RBNZは、流動性施策見直しとして知られる流動性施策の包括的な見直しを開始した。RBNZの流動性基準は、2027年5月に発表され、2028年12月に発効する見込みである。
2025年9月、流動性管理の見直しに関する協議を開始し、公開市場操作の実施方法および流動性約定融資枠の設計に関する考慮事項に焦点を当てた。協議期間は2025年10月に終了し、主要な決定事項の概要は2026暦年前半に公表される見込みである。
流動性要件
APRAは、APS210「流動性」について包括的な見直しを実施し、業界の関与は2026暦年中に開始される予定である。
資本管理
当社グループの資本管理戦略は、適正性、効率性および柔軟性に注力している。自己資本比率の目標は、規制上の要件を超える十分な資本を保有すること、そして資本が当社グループのバランスシート上のリスク選好の範囲内であることを確保することである。このアプローチは、当社グループの銀行子会社間で一貫してとられている。
2025年5月、当社グループのCET1比率運用目標は、APRAが2027年1月からAT1資本の段階的な廃止を決定したことを反映し、25ベーシス・ポイント引き上げられ11.25%超となった。
2025年3月12日、当社グループは、2023年8月15日に発表し、その後2024年5月2日に30億豪ドルに増額した市場内での自社株買戻しを完了した。この買戻しを通じて、当社グループは87,824,707株の普通株式を買い戻し、償却した。このうち、16,572,039株(6億豪ドルまたはCET1資本の0.15%)の普通株式は、当年度中に買い戻され、消却された。
ピラー3に基づく開示
自己資本比率およびリスク管理については、APS330「公表」が要求するとおり、2025年9月のピラー3レポートにおいてさらに開示されている。
自己資本比率
| 自己資本比率 | 2025年 9月30日 現在 (%) | 2025年 3月31日 現在 (%) | 2024年 9月30日 現在 (%) | 2025年 9月 対2024年 9月 | 2025年 9月 対2025年 3月 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| CET1 | 11.70 | 12.01 | 12.35 | (65 bps) | (31 bps) | |
| Tier1 | 13.74 | 14.26 | 14.67 | (93 bps) | (52 bps) | |
| 総自己資本比率 | 20.32 | 21.02 | 20.92 | (60 bps) | (70 bps) |
| リスク加重資産 | 2025年 9月30日 現在 (百万 豪ドル) | 2025年 3月31日 現在 (百万 豪ドル) | 2024年 9月30日 現在 (百万 豪ドル) | 2025年 9月 対2024年 9月 (%) | 2025年 9月 対2025年 3月 (%) | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 信用リスク | 374,986 | 360,486 | 350,891 | 6.9 | 4.0 | |
| 市場リスク | 11,732 | 12,094 | 11,427 | 2.7 | (3.0) | |
| オペレーショナルリスク | 37,610 | 37,985 | 36,102 | 4.2 | (1.0) | |
| 銀行勘定の金利リスク | 13,945 | 14,624 | 15,526 | (10.2) | (4.6) | |
| フロアー調整 | 2,284 | 1,256 | - | 大 | 81.8 | |
| リスク加重資産合計 | 440,557 | 426,445 | 413,946 | 6.4 | 3.3 |
| レバレッジ比率 | 2025年 9月30日 現在 | 2025年 3月31日 現在 | 2024年 9月30日 現在 | 2025年 9月 対2024年 9月 | 2025年 9月 対2025年 3月 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Tier1資本(百万豪ドル) | 60,516 | 60,826 | 60,728 | (0.3%) | (0.5%) | |
| エクスポージャー合計(百万豪ドル) | 1,229,142 | 1,210,737 | 1,191,855 | 3.1% | 1.5% | |
| レバレッジ比率(%) | 4.92 | 5.02 | 5.10 | (18 bps) | (10 bps) |
当下半期中の資本の変動
2025年9月30日現在の当社グループのCET1自己資本比率は、11.70%であった。当下半期におけるCET1資本の主要な変動は、以下を含んでいた。
-2025年度の中間配当金を控除後の現金収益は、21ベーシス・ポイントの上昇をもたらした。
-信用RWAの増額により、CET1自己資本比率が45ベーシス・ポイント低下した。その原因は以下である。
-取引量の増加は、27ベーシス・ポイントの低下に寄与した。
-資産の質の悪化は、5ベーシス・ポイントの低下に寄与した。
-モデルおよび手法の変更は、13ベーシス・ポイントの低下に寄与した。
-その他の(信用リスク以外に係る)RWAの減額により、CET1自己資本比率は1ベーシス・ポイント上昇した。その主な原因は以下である。
-オペレーショナルリスクは、1ベーシス・ポイントの上昇に寄与した。
-トレーディング市場リスクは、1ベーシス・ポイントの上昇に寄与した。
-銀行勘定の金利リスクは、2ベーシス・ポイントの上昇に寄与した。
-資本フロアー調整は、3ベーシス・ポイントの低下に寄与した。
-その他の項目は、CET1自己資本比率の8ベーシス・ポイントの低下をもたらした。これには、為替換算差額純額、非現金収益、資産計上ソフトウェアおよびその他の雑項目における変動が含まれる。
配当金および配当再投資プラン(「DRP」)
当年度について、最終配当は85セントに決定され、100%所得税免除であり、2025年12月12日に支払われる。
将来の普通株式に係る配当および所得税免除対象のハイブリッドに係る分配に関して所得税が免除される程度は、保証されていない。これは、資本管理活動およびオーストラリアで課税される当社グループが稼得する利益の水準を含む多数の要因に左右される。
当社グループは、自己資本比率および見通しを反映させるために定期的にDRPを調整している。当年度の最終配当には、DRPの割引はない。適格な株主は、参加者一人につき5百万株までの当社普通株式について、当年度の最終配当のDRPに参加することができる。当社グループは、市場での普通株式の購入によってDRPは全額達成されると見込んでいる。
その他Tier1資本イニシアティブ
2025年7月17日、当社は、600百万豪ドルのNABホールセール・キャピタル・ノート2を償還した。
Tier2**資本イニシアティブ
当年度の当社グループのTier2資本イニシアティブには、下記が含まれる。
-2025年1月14日、当社は劣後債を12.5億米ドル発行した。
-2025年6月12日、当社は劣後債を10億カナダドル償還した。
-2025年7月24日、当社は劣後債を400百万香港ドル発行した。
-2025年7月30日、当社は劣後債を15億豪ドル発行した。
-2025年9月3日、当社は劣後債を225百万スイスフラン発行した。
当社グループの劣後債発行についての詳細は、nabcapital.com.au.にて閲覧可能である。
BNZ**資本イニシアティブ
2025年1月28日、BNZは、RBNZの規則に基づきBNZのTier2資本として適格とされる、500百万米ドルの劣後債を発行した。しかし、この劣後債は、APRAの規則に基づく当社グループの総自己資本比率には寄与しない。
資金調達および流動性
当社グループは、APRAの流動性カバレッジ比率(「LCR」)および安定調達比率(「NSFR」)の規制要件の充足を含む当社グループの取締役会が承認したリスク選好を通じて、資金調達および流動性の構成および安定性を監視している。
資金調達
当社グループは、リスク選好の設定およびバランスシートの健全性の計測のために、一連の尺度を採用している。NSFRは、将来の資金調達ストレスのリスクを緩和するために、資産が安定的な調達源で調達される程度を計測する。
当社グループのNSFRは、2025年9月30日時点で2024年9月30日に比べ1%低下し116%であった。貸付高の増加および規制流動資産の構成の変化によって生じた必要安全調達(「RSF」)の増加は、預金およびホールセール資金調達によって生じた利用可能安定調達(「ASF」)の増加により、一部相殺された。
当社グループは、市況、資金調達の要件および顧客関係を元に安定した確実な預金基盤を育てる預金戦略をとっている。
中長期ホールセール資金調達
当社グループは、発行の種類、通貨、投資家の所在地および投資期間が適切に分散された中長期ホールセール資金調達プロファイルを維持している。
当年度中、当社は、幅広い商品および通貨にわたり、中長期ホールセール資金調達の市場を利用した。2025年4月、世界的な中長期資金調達市場では、米国による相互関税の発表や、より制限的な世界貿易政策が予想されたことに牽引され、ボラティリティが上昇した。4月以降は、インフレの鈍化、中央銀行の利下げおよびボラティリティの低下に支えられ、市場環境が改善している。
当社グループは、当年度中に363億豪ドル*(1)*の中長期ホールセール資金を調達した。当社は、40億豪ドルのTier2劣後債を含む333億豪ドルの中長期ホールセール資金を調達し、BNZは、8億豪ドルのTier2劣後債を含む30億豪ドルの中長期ホールセール資金を調達した。
当年度に当社グループが発行した中長期ホールセール資金の加重平均償還期間は、約5.0年であった。
当社グループの中長期ホールセール資金調達のポートフォリオの加重平均残存償還期間は、約3.2年*(2)*である。
中長期資金調達市場は引き続き、経済状況、信用状況、投資家のセンチメントならびに金融、財政および貿易政策の状況による影響を受ける。
(1)AT1資本を除く。
(2)AT1資本、住宅ローン債権担保証券(「RMBS」)およびFLPを除く。
取引類型別中長期ホールセール資金調達発行
| 2025年9月30日 現在 (%) | 2025年3月31日 現在 (%) | 2024年9月30日 現在 (%) | |
|---|---|---|---|
| 無担保シニア | 64 | 78 | 73 |
| 劣後債 | 13 | 14 | 9 |
| カバードボンド | 23 | 8 | 13 |
| RMBS | - | - | 5 |
| 合計 | 100 | 100 | 100 |
通貨別中長期ホールセール資金調達発行
| 2025年9月30日 現在 (%) | 2025年3月31日 現在 (%) | 2024年9月30日 現在 (%) | |
|---|---|---|---|
| 米ドル | 41 | 42 | 37 |
| 豪ドル | 36 | 44 | 45 |
| ユーロ | 16 | 9 | 15 |
| NZドル | 3 | 4 | 2 |
| その他 | 4 | 1 | 1 |
| 合計 | 100 | 100 | 100 |
短期ホールセール資金調達
当社グループは、当年度中、ホールセール市場を通じて国内外の短期資金調達を行った。加えて、当社グループは、主に市場および取引の活動を支えるために、レポ取引の形式による担保付短期資金調達も行ってきた。約定されたレポ取引(中長期貸付融資枠(「TLF」)およびFLPに関連するものを除く。)は、同様の契約期間を有するリバース・レポ取引によって大幅に相殺されている。
流動性カバレッジ比率
LCRは、深刻な流動性ストレスシナリオが続いている30日間において正味キャッシュ・アウトフローを満たすために利用可能な適格流動資産(「HQLA」)の十分性を計測する。HQLAは、主として、現金、中央銀行預金、オーストラリアの政府およびこれに準じる機関の証券ならびに外国政府により発行された証券から構成されている。
APS210「流動性」によれば、HQLAは、RBNZのレポ取引に適格な有価証券で構成される代替流動資産(「ALA」)も含んでいる。
当社グループは、業務を行っている地域において、規制要件および内部的要件を満たすため、適切に分散された流動資産のポートフォリオを維持している。流動資産は、公正価値で測定され、評価額の変動は、純損益またはその他包括利益を通じて直ちに認識される。当年度第4四半期を通じて保有されていた規制流動資産の平均価値は2,080億豪ドルであった。
当社グループの第4四半期中のLCRは平均135%であり、2024年第4四半期と比較して2%低下した。
四半期平均正味キャッシュ・アウトフローの詳細な内訳は2025年9月のピラー3レポートに示されている。
| 四半期平均 | |||
| 流動性カバレッジ比率 | 2025年9月30日 現在 | 2025年3月31日 現在 | 2024年9月30日 現在 |
| 質の高い流動資産合計(十億豪ドル)(1) | 208 | 212 | 215 |
| 正味キャッシュ・アウトフロー(十億豪ドル) | 153 | 152 | 157 |
| 四半期平均LCR(%) | 135 | 139 | 137 |
(1)代替流動性アプローチの下で適格とされる資産を含む。
信用格付
当社グループに属する会社は、S&Pグローバル・レーティングス、ムーディーズ・インベスターズ・サービスおよびフィッチ・レーティングスによって格付を付与されている。
ナショナル・オーストラリア・バンクの信用格付
| 長期 | 短期 | アウトルック | |
|---|---|---|---|
| S&Pグローバル・レーティングス | AA- | A-1+ | (安定的) |
| ムーディーズ・インベスターズ・サービス | Aa2 | P-1 | (安定的) |
| フィッチ・レーティングス | AA- | F1+ | (安定的) |
のれんおよびその他無形資産
のれん
当年度中、のれん残高に変動はなかった。
のれん残高は、以下のとおりである。
| 年度 | 半期 | ||||
| 2025年9月終了 (百万豪ドル) | 2024年9月終了 (百万豪ドル) | 2025年9月終了 (百万豪ドル) | 2025年3月終了 (百万豪ドル) | ||
| 期首残高 | 2,070 | 2,070 | 2,070 | 2,070 | |
| のれん | 2,070 | 2,070 | 2,070 | 2,070 | |
その他無形資産
その他無形資産は、顧客関係およびコア預金無形資産等、企業結合において取得された資産を含む。その他無形資産の変動は、以下のとおりである。
| 年度 | 半期 | ||||
| 2025年9月終了 (百万豪ドル) | 2024年9月終了 (百万豪ドル) | 2025年9月終了 (百万豪ドル) | 2025年3月終了 (百万豪ドル) | ||
| 期首残高 | 141 | 160 | 133 | 141 | |
| 償却費(1) | (18) | (19) | (10) | (8) | |
| 為替換算およびその他の調整勘定 | (1) | - | (1) | - | |
| その他無形資産 | 122 | 141 | 122 | 133 | |
(1)顧客関係およびコア預金無形資産等、被支配企業の買収から生じた無形資産の非現金支出償却費を含む。
5 【重要な契約等】
2025年10月31日、当社グループは、MLCライフに対する20%の保有持分の売却を完了した。「第6-1 財務書類」の注記31「子会社および他の企業への関与」および注記37「後発事象」を参照のこと。
他に経営上の重要な契約等はない。
6 【研究開発活動】
上記「第3-4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
2025年度中のソフトウェアおよび技術上の強靭性への投資の概要は上記「第3-4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「投資支出および資産化ソフトウェア」に記載されている。
第4 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
2025年度中、当社グループは設備の更改の必要性から1,405百万豪ドルの設備投資を行なった。この金額は、2025事業年度における当社グループの不動産、施設、設備およびソフトウェア購入額である。
2 【主要な設備の状況】
当社グループは、606のリテール支店および事業者向け銀行業務センターを有している。
当社グループの建物は継続的な維持および改築を受けており、当社グループの現在および予見可能な将来の条件に適合しかつ十分であると考えられている。
「第3-4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「投資支出および資産計上ソフトウェア」を参照のこと。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループは、銀行の支店および関連設備に関する継続的な保守・改修計画を有しており、設備需要を継続的に見直している。上記2をあわせて参照のこと。
第5 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】(2025年9月30日現在)
①【株式の総数】
オーストラリア法上、会社は授権株式資本を持つ必要がなくなった。
②【発行済株式】(1)
| 記名・無記名の別 及び額面・無額面の別 | 種類 | 発行数(千株) | 上場金融商品 取引所名又は 登録認可金融 商品取引業 協会名 | 詳細 |
|---|---|---|---|---|
| 記名式株式 | 普通株式 | 3,063,033 | オーストラリア証券取引所 | 普通株式(完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない標準となる株式である。) 米国預託株式(ADS)(預託機関または保管機関に預託された当社の全額払込済普通株式である。ADSを構成する各全額払込済普通株式には、全額払込済普通株式に付されたものと同じ権利が付されている。) |
| 記名式株式 | 自己株式 | (7,464) | オーストラリア証券取引所 | 従業員インセンティブ制度の要件を充足するために当社グループの被支配会社により信託で保有されている当社の自己株式 |
| 計 | ― | 3,055,569 | ― | ― |
(2) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債等の行使状況等】
該当なし
(3) 【発行済株式総数及び資本金の推移】
| 発行済株式総数(千株) | 資本金 (単位:百万豪ドル、 カッコ内十億円) | |
|---|---|---|
| 2020年9月30日現在 | 3,304,540 | 45,476 (4,555) |
| 期中異動 | △28,542 | △2,229 (△223) |
| 2021年9月30日現在 | 3,275,998 | 43,247 (4,332) |
| 期中異動 | △128,504 | △3,848 (△385) |
| 2022年9月30日現在 | 3,147,494 | 39,399 (3,947) |
| 期中異動 | △26,673 | △853 (△85) |
| 2023年9月30日現在 | 3,120,821 | 38,546 (3,861) |
| 期中異動 | △55,425 | △1,965 (△196) |
| 2024年9月30日現在 | 3,065,396 | 36,581 (3,664) |
| 期中異動 | △9,827 | △458 (△46) |
| 2025年9月30日現在 | 3,055,569 | 36,123 (3,618) |
(1)当社グループは、公表していた30億豪ドルの市場内での普通株式の買戻しを2025年3月12日に完了し、結果として87.8百万株の普通株式が買い戻され、償却された。このうち6億豪ドル分は、2025事業年度に買い戻された。
(4) 【所有者別状況】
大量保有者の状況
以下の組織は、ASXに大量保有通知を提出している。2025年10月10日現在、当社はかかる大量保有について変更の通知を受領していない。
| 名称 | 所有株式数 (株) | 議決権総数に対する 割合(%) |
|---|---|---|
| ステート・ストリート・コーポレーション(1) | 222,744,123 | 7.24% |
| ヴァンガード・グループ・インコーポレーテッド(2) | 184,846,160 | 6.014% |
| ブラックロック・グループ(3) | 177,651,034 | 6.02% |
| オーストラリアンスーパー・ピーティーワイ・リミテッド(4) | 153,496,815 | 5.01% |
(1)2025年1月13日に提出された通知に基づく、2025年1月9日時点の大量保有総数。
(2)2024年12月27日に提出された通知に基づく、2024年12月19日時点の大量保有総数。
(3)2020年3月20日に提出された通知に基づく、2020年3月18日時点の大量保有総数
(4)2025年9月23日に提出された通知に基づく、2025年9月19日時点の大量保有総数。
全額払込済普通株式の所有者の状況
| 区分 | 株主数(名) | 株主総数に 対する割合(%) | 株式数(株) | 株式総数に対する 割合(%) |
|---|---|---|---|---|
| 1株~1,000株 | 321,801 | 60.97 | 107,129,451 | 3.50 |
| 1,001株~5,000株 | 159,496 | 30.22 | 363,518,252 | 11.87 |
| 5,001株~10,000株 | 29,067 | 5.50 | 203,001,586 | 6.63 |
| 10,001株~100,000株 | 17,098 | 3.24 | 342,526,109 | 11.18 |
| 100,001株以上 | 357 | 0.07 | 2,046,856,990 | 66.82 |
| 計 | 527,819 | 100 | 3,063,032,388 | 100 |
| 市場性を有する単位 (500豪ドル)未満 | 12,971 | 61,547 |
(5) 【大株主の状況】
2025年10月10日現在、下記が普通株式名簿上で発行済普通株式の1%超を保有している主要株主5社である。
| 氏名または名称 | 住所 | 所有普通株式数 (株) | 発行済普通株式 総数に対する 割合(%) |
|---|---|---|---|
| HSBCカストディ・ノミニーズ(オーストラリア)リミテッド | ニューサウスウェールズ州シドニー | 837,479,334 | 27.34 |
| JPモルガン・ノミニーズ・オーストラリア・ピーティーワイ・リミテッド | ニューサウスウェールズ州シドニー | 535,284,055 | 17.48 |
| シティコープ・ノミニーズ・ピーティーワイ・リミテッド | ビクトリア州メルボルン | 288,676,616 | 9.42 |
| BNPパリバ・ノミニーズ・ピーティーワイ・リミテッド<代理貸付DRP勘定> | ニューサウスウェールズ州ロイヤル・エクスチェンジ | 67,781,059 | 2.21 |
| BNPパリバ・ノムズ・ピーティーワイ・リミテッド | ニューサウスウェールズ州ロイヤル・エクスチェンジ | 40,814,266 | 1.33 |
| 合計 | 1,770,035,330 | 57.78 |
2 【配当政策】
普通株式に対する配当金
当年度の最終配当は、85豪セント(100パーセント税額控除対象)に決定され、2025年12月12日に支払われる。
将来の普通株式に係る配当金および税額控除対象のハイブリッドに係る分配に対して税額が控除される程度は保証されておらず、資本管理事業およびオーストラリアの課税の対象となる当社グループが創出する利益の水準を含む数多くの要因に左右される。
当社グループは、自己資本比率および見通しを反映するため、DRPを定期的に調整している。当年度の最終配当におけるDRPの割引率はない。適格な株主は、参加者一人につき5百万株までの当社普通株式について、当年度の最終配当のDRPに参加することができる。当社グループは、市場内での普通株式の購入により、DRPを全額達成する見込みである。
3 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
コーポレート・ガバナンスの枠組
本ステートメントは、コーポレート・ガバナンスに対する当社グループのアプローチおよびガバナンスの慣行を記載している。
当社グループは好調な事業業績を支え、株主、顧客、関係者、規制者および地域社会の信頼を維持するために、高い基準のコーポレート・ガバナンスを維持し、促進することを目標としている。当社グループはビジネスと利害関係者のニーズを満たすためにガバナンス、説明責任およびリスク管理の慣行を改善するべく継続的に努力している。
当社グループのコーポレート・ガバナンス体制は、健全かつ賢明な意思決定を支えるための説明責任、委任および監督に基づいている。
当社グループの企業文化および事業慣行の重要な要素として、当社グループのコーポレート・ガバナンス体制は、以下を通じて当社グループの全分野において効果的な意思決定を導いている。
● 戦略計画および業務計画
● 文化、目的、価値および行動
● リスク管理およびコンプライアンス
● 顧客営業成果
● 財務管理
● 対外報告
● 人材および報酬
以下の図は、当社グループのコーポレート・ガバナンス体制の主要な構成要素を示している。取締役会および取締役会委員会の主要な機能は本ステートメントで概説されている。
当社グループは、本ステートメントにおいて、ASXのコーポレート・ガバナンス・カウンセルによるコーポレート・ガバナンス原則および勧告の第4版を遵守している。本ステートメントは取締役会の承認を受けたものであり、2025年9月30日時点のものである。
取締役会
取締役会のメンバー
取締役会は、独立非業務執行取締役10名およびマネージング・ディレクター1名で構成されている。
取締役会の各メンバーの在職期間は、「第5-3、(2)役員の状況」の経歴欄に記載されている。
取締役が就いている他の取締役職は、「第5-3、(2)役員の状況」に記載されている。
取締役会の役割および責任
取締役会は当社グループの戦略的方向を導き、持続可能な価値を生み出す活動を監督することにより株主の利益を代表する。
取締役会の役割および責務は、取締役会に特別に留保された事項および経営陣に委任されている事項を含み、当社グループウェブサイトのコーポレート・ガバナンスのセクション(nab.com.au/about-us/corporate-governance)で閲覧可能な取締役会憲章に記載されている。取締役会の役割および責務の重要な要素を以下に記載する。
取締役会憲章は会長の具体的な責任について記載している。会長の第一義的責任は、取締役会を率いて、取締役会が役割を果たすにあたって利用するプロセスを監督することである。
取締役会はその役割と責任の遂行に資するために取締役会委員会に一定の権限を委任している。取締役会委員会の役割と責任は、当社グループウェブサイトのコーポレート・ガバナンスのセクション(nab.com.au/about-us/corporate-governance)でも閲覧可能なそれぞれの憲章および取締役会委員会運用規則に記載されている。
取締役会は当社の経営をグループCEOに委任している。取締役会に留保された特定の権限または取締役会が別の者に特別に委任した事項を除き、グループCEOは当社グループの経営の遂行のためにすべての決定を行い、必要な措置を講じることができる。グループCEOはこの委任された権限の行使について取締役会に対して説明責任を負う。取締役会憲章はグループCEOの責任についても記載している。
役割および責任の****主要な要素
リーダーシップおよび利害関係者への注力
● 株主を代表し、当社の戦略、業績、枠組みおよび方針を監督および評価することにより当社の利益に貢献すること
● 利害関係者が当社の業績および当社の状況に影響を及ぼす主要な事情について常に情報を与えられているようにすること
● 当社における望ましい企業文化を支え、当社の企業文化が健全なリスク管理および顧客営業成果に注力しているよう監督するために、当社の目的、価値および行動規範を承認すること
● 経営陣が適切な情報を取締役会に報告し、必要な場合は経営陣に異議を申し立て、その責任を問うための適切な枠組みが存在するように監督すること
● 顧客委員会の指導の下で、顧客の声に応えることおよび顧客営業成果に注力することが重要視されるよう監督すること
● 当社の活動が社会や環境に及ぼす影響について検討すること
戦略および業績
● 株主のための持続可能な価値が構築されているよう監督するために、当社の戦略的方向を示し、戦略の実行および事業業績を監視すること。これには当社のサステナビリティ戦略の他、事業ユニットの戦略、技術、データと分析および人材等の重要なイネーブラーに係る戦略が含まれる。
● 資本構成および配当政策に関する決定を行うこと
● 主要な設備投資その他の主要な事業計画を承認すること
● 気候関連のものを含む、サステナビリティ関連のリスク、機会、ゴールおよび目標を検討すること
対外報告
● 監査委員会の指導の下で、当社グループの年次財務諸表および半期財務諸表、年次報告書のその他のセクションならびにサステナビリティ報告書を含むこれらに付随する一切の報告書を見直し、承認すること。
● 監査委員会の指導の下で、当社グループの財務諸表ならびに財務報告および対外報告プロセスの一貫性を確保することを目的とした管理プロセスを見直すこと。
リスク管理
● リスク・コンプライアンス委員会の指導の下で、関連枠組みおよび内部コンプライアンス・管理システムを監督することで、当社グループが財務リスクおよび非財務リスクに備えた適切なリスク管理体制を備えていることに自ら納得すること。これには、金融犯罪、技術、情報セキュリティー、サイバーレジリエンスそして気候リスクおよび人権リスクを含むサステナビリティに関連するリスク管理が含まれる。
報酬
● 人材・報酬委員会の指導の下で、報酬方針を含む当社グループの報酬体制を見直し、承認することで、報酬体制および報酬支給結果が当社の目的、価値、戦略的目標およびリスク選好と連携していることに自ら納得すること
任命および後継者育成計画
● グループCEOおよびマネージング・ディレクターを任命し、主要な役員の選任を承認すること
● 役員の後継者育成計画を監視し、見直すこと
● 指名・ガバナンス委員会の指導の下、取締役会の刷新を計画し、非業務執行取締役を任命し、会長を選任すること
2025****年度における主要な取締役会の活動
● 顧客-取締役会、取締役会顧客委員会および取締役は、顧客との関わりを増やし、フィードバックや見解を聞くために年度を通して顧客および(社内外の)カスタマー・アドボケイトと会合を行った。会合において、取締役会と顧客委員会は、顧客の脆弱性、詐欺、経済的に困窮している顧客、サービス経験、サイバーリスク、買収の統合、デジタル面での顧客満足体験および支店戦略を含む顧客への影響事項に注力した。取締役会と顧客委員会は、数カ所の現場訪問、集中訓練、および顧客対応従業員や当社のカスタマー・アドボカシー・アプローチの導入その他顧客の利益に資する重要な取組みを率いる従業員とのエンゲージメント活動にも参加した。
● リーダーシップ-取締役会は、当年度中にエグゼクティブ・リーダーシップ・チームの変更を承認し、人材開発と後継者育成に関するワークショップを開いた。指名・ガバナンス委員会は、取締役会と協議の上、取締役会の中長期刷新戦略・計画の次段階の業務を継続した。取締役会は、構造化された場でも構造化されていない場でも、あらゆる階層のリーダーや従業員と面会し、後継者人材の強みや当社グループの企業文化について見識を深めた。取締役会はまた、重要な子会社の取締役会にも出席した。
● 戦略および事業業績-取締役会は持続可能な株主価値の創設に引き続き注力している。取締役会の主要な各会合において、取締役会は進捗を監視するために事業業績および当社グループの戦略の実行について報告を受けた。取締役会は技術近代化計画など特定の戦略的取組を理解するために、事業体レベルでの戦略の実行について定期的に報告を受けた。これにはBNZに関するものも含まれる。取締役会は、2024年10月に当社グループの経営計画を承認し、外部環境と内部状況の変化を考慮して2025年度中に経営陣と当社グループの戦略の進展について数回会合を行った。これには、経営陣とのワークショップや外部専門家とのセッションに参加して、見解を聞いたことも含まれる。さらに、取締役は投資家や主要な規制者とも会合を行って、彼らの見解を聞いた。
● 技術-取締役会は当社グループの業務の重要なイネーブラーとしての技術に引き続き注力している。取締役会は、主要な取締役会会議の都度、当社グループのビジネス主導の技術近代化戦略の策定と実行に関する最新情報に加えて、技術・企業オペレーション業務担当グループ業務執行役員から報告を受けた。取締役会および取締役会リスク・コンプライアンス委員会は、当社グループの技術関連の運用環境、戦略および計画に対する取締役の理解を深めるため、ワークショップや継続的教育セッションを数回開催した。トピックには、情報セキュリティーリスクとサイバーレジリエンス、銀行業務のデジタル化、AIおよびデータプライバシーのリスクなどがあり、具体的な技術的取組みが顧客と関係者の利益となるかを確認するための集中訓練も行われた。取締役会は当社グループのビジネス主導の技術近代化と変革プログラムについて独立専門家との会合も行った。
● 財務管理および資金管理-取締役会は、事業の勢いと成長の促進に引き続き注力しており、これには当社のバランスシートと資本の慎重な管理を要する。取締役会は財務実績、資本、資金調達および流動性について定期的に報告を受けた。取締役会は、2024年度年次財務報告書および2025年度半期財務報告書、2024年度最終配当および2025年度中間配当、当社グループの予算、資本管理戦略、資金調達計画および市場内での買戻し制度を承認した。また、取締役は適正資本量および流動性ストレステストに関するワークショップに参加した。
● リスク管理-取締役会はリスク管理、ガバナンス、説明責任および企業文化に引き続き注力している。これには強力なリスクガバナンスおよび経営陣が運営する効果的なリスク管理体制が必要である。取締役会はグループ最高リスク担当役員(「CRO」)から新たなリスクおよび問題を含む財務リスクおよび非財務リスクについて、またグループ・マネーロンダリング報告役員から金融犯罪リスクについて定期的に報告を受けた。取締役会はリスク管理戦略、リスク選好報告書ならびに財務リスクおよび非財務リスクの管理方針を承認した。経済環境および地政学的環境の影響に加えて、金融犯罪リスク、サイバーリスク、レジリエンスリスクおよび技術リスクの管理が注力された分野であった。取締役は経営陣とのワークショップに参加し、ストレステスト、市場リスク制限枠組みおよび銀行勘定の金利リスクなどのトピックの他、特定のリスクについての理解を深めた。取締役はまた、外部専門家とのセッションに参加し、外部環境におけるリスクについての見解を聞いたり、仮想的な危機シナリオにおいて取るべき合理的な措置を実施する訓練に参加したりした。
● 人事および文化-取締役会は引き続き当社グループの尊重事項、目的および戦略と同じ方向を向く、参画意欲のある有能な従業員に注力している。取締役会は、人事・文化担当グループ業務執行役員から人材関連事項について定期的に報告を受け、これには従業員戦略の実行と当社グループが目指す企業文化、健康、安全性、ウェルビーイングの達成、および給与管理の進捗状況が含まれる。取締役会は人材開発・後継者育成計画についてワークショップを開き、様々な上級リーダーと公式・非公式な形で会合を行った。取締役はまた、組織内のあらゆるレベルの従業員と関わる機会があった。取締役会はグループCEO,グループ業務執行役員および一部の他の上級執行役員のスコアカードと成績、そしてグループ変動報酬制度に使用するグループ業績指標を承認し、最終結果を決定した。取締役は、運営チームと顧客対応チームの現場訪問に参加した。また、一部の取締役は、デリー、ホーチミン、ニューヨーク、ロンドンなど、海外における当社グループの事業運営の場を訪問した。取締役会はまた、2025年にオーストラリアを訪問した際、一部の子会社(BNZ、NABインド、NABベトナム)の取締役会にも出席した。
● サステナビリティ-取締役会は引き続き、サステナビリティ、特に気候変動、アフォーダブル住宅、先住民と人権に注力している。取締役会は、当社グループのサステナビリティ関連の優先事項、戦略、業績、利害関係者のエンゲージメントについて最新情報を得た。取締役会とその委員会は、開示、高リスク分野、人権リスク評価などの幅広いトピックを検討した。監査委員会は、サステナビリティに関する報告義務について取締役の理解を深めるためにワークショップに参加した。
● 規制者およびその他利害関係者の関与-取締役会は、引き続き規制者その他の利害関係者との強固な関係の維持に注力している。取締役会は、規制者の関与、政府の関与、主要な法律および規制関連事項ならびに信用および評判について定期的に報告を受けた。取締役会は、優先課題、業界のリスクおよび問題ならびに改革についてフィードバックを得て、見解を共有するために、年度を通して当社グループの主要な規制者と会合を行った。当社グループのAUSTRAC EUが主要な注力分野であったところ、2025年7月25日の取消しをもって終了した。取締役会は、オーストラリア内外の規制状況について外部専門家と会合を行った。
取締役会の構成、多様性および業績
取締役会の構成
取締役会の構成は、以下の主要原則を含む幾つかの要因に基づき形成される。
● 取締役会は、意思決定を効率的に行えるよう適切な規模とする。
● 取締役会は、独立非業務執行取締役がその過半数を占めなければならない。
● 取締役会は、幅広い技能、経験および専門知識を有し、ジェンダーを含むダイバーシティの面で多様な取締役により構成されなければならない。
● 取締役会会長は、独立非業務執行取締役でなければならず、過去3年間において当社グループの業務執行役員またはグループCEOであってはならない。
取締役の独立性の詳細については、「取締役の独立性」に後述されている。
当社グループは、APRA健全性基準CPS520「適格性」の要件に応じ、FARの義務の履行を支援するグループ適格性およびFAR適格性方針を有している。
同方針は、取締役、上級経営陣の一部および担当監査人が、その役割を果たすための適切な能力、性格、勤勉性、誠実性、高潔性および判断力を有しているか否か等の評価を毎年受けることを要求する。
取締役会は、指名・ガバナンス委員会の支援を得て、取締役の現在の業務量を見直し、考慮に入れた上で、各取締役が当社グループの取締役として期待される職務を引き受ける余裕が十分にあると結論づけた。
取締役会の欠員が迫ると、指名・ガバナンス委員会が要求される技能および経験を評価し、適切な候補者の身元について情報提供する。最も適任な候補者は、グループ適格性およびFAR適格性方針に基づく評価を含む適切な検査が行われた後に取締役会により任命され、次回のAGMにおいて株主により選任される。
当該取締役の任命の主要な条件は、正式な任命状として正式に文書化される。取締役全員についてこの手続きがとられた。
新任取締役は、次のAGMにおいて株主により選出されるために立候補しなければならない。さらに、当社の定款は、各AGMにおいて、再選によらずに最低3年間在任しているか、または就任もしくは最後の選任後3度目のAGMを過ぎた後(いずれか長い方の期間)も在任している非業務執行取締役は、退任しなければならず、また再選に立候補する資格を有すると定めている。
各AGMに先立ち、取締役会は選任または再選に立候補する予定の各取締役の業績を評価し、各取締役について選任または再選に賛成票を投じるよう株主に推薦するか否かを決定する。当社グループの取締役の詳細は、後記「第5-3、(2)役員の状況」に記載されている。
取締役会の刷新
当年度中、指名・ガバナンス委員会は取締役会と協議の後、3ヶ年取締役会刷新戦略・計画を見直した。これには、今後予定される退職を考慮して短中期的に取締役会に最優先で導入するべきスキルの見直しが含まれていた。将来の役員任命に関する能力分野のうち最も優先順位が高かったものは、技術変革、銀行業務およびCEOの職務経験であった。他に望ましいものとしては、技術とサステナビリティ関連の幅広いスキルがある。指名・ガバナンス委員会および取締役会は、深い能力の分野においてのみならず、役員室において広く貢献でき、新たな多様性の切り口を取締役会にもたらす候補者を識別し、選び、任命することを目指している。指名・ガバナンス委員会は、外部の採用コンサルタントと協力している。
ウォリック・ハント1名が当社の2024年度AGMで取締役に選任され、アン・ラブリッジおよびダグ・マッケイの2名が同AGM後に取締役会から退いた。ラブリッジ氏は、その時点で3年の取締役任期を3期満了した。2024年度中の5月31日、マッケイ氏は当社グループの重要な子会社であるBNZの会長を退任した。
2025年度中、取締役会はAGM招集通知において、3年の取締役任期4期目(取締役会の構成、更新および業績に関する方針に基づいて議長に認められる任期)となるフィリップ・クロニカンを、そして3期目となるキャサリン・ファッグをそれぞれ再選することを推奨した。
当社グループの取締役の詳細は、後記「第5-3、(2)役員の状況」に記載されている。
能力マトリクス
当社グループは、毎年、各取締役の技能・経験および取締役会の総合的な能力を評価している。この評価から得られた見識は、以下の能力マトリクスの形で文書化されている。
● 当社グループの業務および戦略上のニーズの観点で考慮される。
● 取締役会の後継者育成計画および新取締役の選任に組み込まれる。
● 取締役会の継続的教育および外部専門知識の利用に関する重点分野の通知に利用される。
この能力マトリクスを作成するにあたり、各取締役は能力マトリクスに関連付けられた幾つかの能力分野に照らして自己のスキル、専門知識および経験を評価する。自己評価の格付および能力マトリクスは、指名・ガバナンス委員会が取締役会を代表してこれを見直し、測定する。
ここに表示する能力マトリクスは、取締役会の責務と現在の取締役会の能力構成との連関を示している。
取締役会は、現在の取締役のスキル、経験および専門知識の構成(能力マトリクスに示したもの)が当社グループの効果的なカバナンス、監督および戦略的リーダーシップのための幅広い意見および見解をもたらすと考えている。取締役会は、以下の主要分野における取締役の能力を開発し続けるために2025年度を通して教育およびエンゲージメント活動の継続に投資し、その都度外部の見解を聞く機会を与えられた。
● デジタルおよび技術のトピック-ビジネス主導の技術近代化、技術リスク(情報セキュリティーリスクとサイバーレジリエンス、データプライバシーのリスクに関する特別セッションを含む。)、オペレーショナルレジリエンス、銀行業務のデジタル化およびAI。
● 銀行業務におけるリスク管理-危機管理、情報セキュリティーリスクとサイバーレジリエンス、オペレーショナルリスク管理とレジリエンス、国内外の規制状況、地政学的状況、新興リスク、ストレステストシナリオ設計、銀行勘定の金利リスク、市場リスクの制限およびシナリオ演習。
● 人材関連のトピック-人材開発・後継者育成計画、デジタル改革における文化と機能、人材関連義務の動向および当社グループのフー・ウィー・アーに基づく行動。
● サステナビリティに関する開示
● 利害関係者-投資家、顧客、規制者および政府の見解。これにはそれぞれの代表者と会合を持ち、彼らの見解を聞き、検討することが含まれていた。
| 技能・経験 | 説明 | 全体 | ||||||||||||||||||
| 銀行業および 金融サービスの経験 | 金融サービス業界の重要な要素(銀行業および株式・債券市場を含む。)における当社グループ以外での経験。規制環境に関する深い知識。業界に対する助言者の役割を含む。 | |||||||||||||||||||
| 中 | 強 | 極めて強 | ||||||||||||||||||
| リーダーシップ および商業感覚 | 上級執行役員レベルでの相当期間の任務において獲得した技能。優れた結果の提供、複雑な業務の運営、複雑なプロジェクトおよび案件の主導、職場文化の主導を含む。 | |||||||||||||||||||
| 中 | 強 | 極めて強 | ||||||||||||||||||
| 金融感覚 | 財務諸表の十分な理解および大規模なビジネスの財務実績の推進力(財務管理の有効性を評価できる能力を含む。)。 | |||||||||||||||||||
| 中 | 強 | 極めて強 | ||||||||||||||||||
| 顧客営業成果 | 顧客営業成果を提供した経験および顧客セグメントにおいて関係を強化した経験。 | |||||||||||||||||||
| 中 | 強 | 極めて強 | ||||||||||||||||||
| リスク管理 | 業務に影響を及ぼす可能性のある財務リスクおよび非財務リスクを予想および評価した経験。これらのリスクを健全なリスク管理の枠組の構築および監督を行うことで認識および管理すること。サイバーレジリエンスリスクおよび技術リスクの理解の他、法令遵守リスクおよび規制上の関係の管理の経験を含む。 | |||||||||||||||||||
| 中 | 強 | 極めて強 | ||||||||||||||||||
| 戦略 | 戦略的方向性の展開、設定および実行の経験。成長および変革をもたらし、明確な戦略と向き合って実行した経験。 | |||||||||||||||||||
| 中 | 強 | 極めて強 | ||||||||||||||||||
| ガバナンス | 上場会社での経験、最高のガバナンスの基準での幅広い経験およびコミットメント、ならびにガバナンスの枠組、方針およびプロセスの設定および監督の経験。 | |||||||||||||||||||
| 中 | 強 | 極めて強 | ||||||||||||||||||
| デジタルおよび技術 | 大規模なビジネスに関する技術の監督ならびにデジタル、データ・分析を含む技術の利用およびイノベーションを通じた事業変革の実行の経験。 | |||||||||||||||||||
| 中 | 強 | 極めて強 | ||||||||||||||||||
| 人材および報酬 | 従業員の能力の構築、高い手腕の執行役員を惹きつけ、保持する報酬体制の設定、ならびに多様性および包摂の促進の経験。 | |||||||||||||||||||
| 中 | 強 | 極めて強 | ||||||||||||||||||
| 環境および社会 | 環境的および社会的な観点からの、潜在的なリスクおよび機会の理解。 | |||||||||||||||||||
| 中 | 強 | 極めて強 | ||||||||||||||||||
在任期間およびジェンダー統計(1)
| 取締役在任期間 | (%) |
|---|---|
| ●0-3年 | 50.0 |
| ●3-6年 | 25.0 |
| ●6-9年 | 25.0 |
| 取締役会のジェンダー多様性 | (%) |
| ●女性 | 62.5 |
| ●男性 | 37.5 |
*(1)*在任期間およびジェンダー統計は、2025年9月30日現在の非業務執行取締役についてのものである。
取締役会の業績
取締役は、取締役会の会議および委員会の会合のために網羅的に準備し、これに出席し、および参加する。
取締役会は、取締役会および取締役会委員会の業績を継続的に監視および改善することの重要性を認識している。取締役会および取締役会委員会はそれぞれの憲章の下、業績を毎年1回評価しなければならず、当年度中にかかる業績評価を行った。取締役会および取締役会委員会に対する独立の外部業績評価が3年に1回または取締役会が別途決定する場合に行われる。独立の外部業績評価は2025年度に行われた。
2025年度に行われた外部評価の結果、取締役会および各取締役会委員会は引き続き有効に運営されているとされた。継続的改善の精神により、取締役会は有効性をさらに改善する措置に同意した。これらの措置が重視する分野は、技術の近代化に対する監督と人材開発・後継者育成計画への関与を引き続き強化することである。
各取締役の業績もまた、毎年1回評価される。各取締役は、2025年度に会長と個々の成果に関する面談を行い、会長は、成果に関するフィードバックも受けた。
責任ある報酬
人材・報酬委員会は、当社グループの人事および報酬の戦略、方針ならびに慣行に関する取締役会による責任の履行を支援する。
当社グループの目標は、顧客と従業員への注力の強化を通じて、オーストラリアとニュージーランドで最も顧客中心の企業になることである。顧客中心主義に注力した強固な社内文化を醸成することで、当社グループは規律のある成長を遂げ、高い収益率をもたらすことを目指している。
人材・報酬委員会は、その任務の一環として当社グループの役員およびグループの報酬方針と体制が顧客に対する当社グループの注力を強化し、長期的に持続可能な株主価値と合っており、ガバナンス、法律上および規制上の要件を遵守しており、リスク、評判、行動および尊重事項の成果によって形成されるよう監視している。
役員報酬体制は、当社グループのエグゼクティブ・リーダーシップ・チームに適切かつ公平な報酬を提供する一方で、当社グループの目的、戦略的目標およびリスク選好を裏付け、また、顧客、規制者および株主の期待を反映するものとなるよう策定されている。エグゼクティブ・リーダーシップ・チームの業績、リスクおよび行動は、各報告期間中に最低2回評価され、年度半ばの3月と期末の9月に評定が行われる。長期報奨(「LTI」)制度は、エグゼクティブ・リーダーシップ・チームのメンバー全員が参加する制度であり、業績、リスク、または行動上の問題に応じて、LTIの全過程中の複数の時点において、取締役会が裁量により報酬額を下方調整できるように設計されている。これらの調整は、付与前、権利確定前、制限期間解除前に行うことができる。業績考査は、人材・報酬委員会と取締役会リスク・コンプライアンス委員会が共同で実施する。年度末考査の結果は、取締役会に提出され、承認を受ける。
当社グループの報酬体制は、当社グループの報酬原則に基づいており、従業員に公平な報酬を与える一方で、従業員戦略ならびに当社グループの戦略的目標およびリスク選好を裏付けている。同体制は、財務リスクおよび非財務リスクを軽減する行動を奨励し、また、リスク、行動および尊重事項の成果と連携している。当社グループの報酬の提供には、様々な認識、財務上その他の福利厚生(研修、教育および柔軟な勤務体制等)が含まれている。当社グループが従業員の学習と従業員への価値提案の改善に注力していることは望ましい職場としての当社グループの魅力を裏付けている。
非業務執行取締役、グループCEO、グループ業務執行役員その他の従業員の報酬に関する当社グループの方針および慣行を含む当社グループの役員および従業員の報酬体制に関するさらなる詳細は、「第5-3、(2)役員の状況」の「報酬報告書」に記載されている。
株主のエンゲージメント
当社グループは、開かれた、適切なタイミングでの、透明性の高いコミュニケーションを尊重しており、以下を含む数多くの方法で株主および投資家と関わっている。
● 主要な進展および関心事項に関する会長およびグループCEOからの公開状および発表等の電子的手段による通信を送ること
● 当社グループの方針およびガバナンスの慣行ならびにメディアリリースに関するものを含む、当社グループのウェブサイト上での当社グループに関する情報の提供
● 株主に通信の受領手段について選択肢(電子的手段または郵便)を提供すること
● 株主からの問い合わせに電子メール、電話および郵便で直接対応すること
● 当社グループの株式登録機関を通じて株主に専用のコミュニケーション手段を提供すること
● 定期的な最新取引情報、財務成績および財務報告、ASXの発表、投資家向けプレゼンテーションおよび説明(すべて当社グループウェブサイトの株主センターのセクション(nab.com.au/shareholder)で閲覧可能である。)
● 当社グループが中間および事業年度末の業績を含むアナリストおよび投資家向けプレゼンテーションを開催する場合に、プレゼンテーション開始前にASXマーケット・アナウンスメント・プラットフォーム上で資料を発表すること
● 決算発表日において、当社グループの財務実績を考察するグループCEOのビデオメッセージを流すこと
● 市場への重要な説明およびAGMを含む会議のウェブ放送
● 会長、グループCEO、グループCFOその他の上級執行役員とともに年度を通して国内外の機関投資家との会議に参加すること
定時株主総会(AGM)
当社グループはまた、投資アナリスト、議決権行使助言会社およびオーストラリア株主協会と直接関わりを有する。
当社グループの2025年度AGMはハイブリッド会議として行われる予定である。ハイブリッド会議によって、株主はAGM開催中に物理的な会議でまたはオンラインでプレゼンテーションを視聴し、質問を行い、議決権行使する機会を有する。
過年度同様、当社グループは、関心分野または懸念分野を理解し、対処できるよう、2025年度AGMに先立って株主から質問を受け付ける。
AGMにおいて審議された重要な議案はすべて投票により決議される。取締役会は、投票による議決権行使は総じて株主の利益にかなうものであり、AGMにおいて可能な限り多くの株主の意見が表明されると考えている。ハイブリッドAGMに出席できない株主には事前投票が奨励されている。
株主は何時でも、当社グループまたは当社グループの株式登録機関に郵便、電話、電子メールでまたはコンピュータシェアのオンラインプラットフォームであるインベスター・センターを通じて連絡をとることができる。当社グループ株主の半数以上が当社グループおよびコンピュータシェアに電子的手段で連絡をとることを選択した。
株主とのコミュニケーション手段の選好
株主とのコミュニケーション手段とその選択の設定に関する情報(電子的受信を選択する方法の説明を含む。)については、当社グループウェブサイト(nab.com.au/about-us/shareholder-centre/receiving-communications)で閲覧可能である。
従業員のエンゲージメント
2025年度中、取締役会は当社グループ従業員とともに以下を含む数多くのイベントに参加した。
● 特定のチームと会合を持ち、その日常業務および専門知識分野について知ること
● 上級リーダーと構造化された形でも構造化されていない形でも会合を持つこと。
● 従業員とともに現場視察およびイベントを行うことにより、顧客の声を聞いて、顧客のニーズを支えること
これらのすべてのイベントを通じて、取締役は、リーダーと従業員の文化と機能を体験する貴重な機会を得た。
取締役の就任および継続的教育
各新任取締役は、オリエンテーション・プログラムの提供を受ける。同プログラムには、当社グループの以下の事項についての経営陣との討議、説明会およびワークショップ等がある。
● 主要な事業ライン
● 戦略的・財務計画
● リスク管理戦略、枠組、コンプライアンス・プログラムならびにサイバーリスクおよび金融犯罪リスクの管理を含む重要なリスク管理上の問題
● 重要な財務上・会計上の問題を含む財務諸表
● 当社グループの業績管理構造
● 内部・外部の監査制度
● 目的、価値および行動規範
● 主要な方針および対外コミットメント
● 取締役の権利、義務および責任
社内外での発表、経営陣とのワークショップ、現場視察および研修旅行を通じて取締役会に対する継続的教育が行われている。また、取締役は時事問題についても自己の時間を割いて最新情報を入手していることが期待される。
2025年度における取締役会の継続的教育の詳細については、前出の能力マトリクスを参照のこと。
取締役の独立性
当社グループの取締役全員は取締役会の審議において独立の立場から束縛なく判断を示すことを期待されている。
「独立」していると言えるには、取締役は、経営から独立していなければならず、取締役が取締役会での検討事項に独自の自由な判断を行い当社グループおよび当社グループ株主の最善の利益のために行為することの著しい支障となる可能性のある(または著しい支障となると合理的に認識される)業務上、個人的その他の関係にとらわれないようにしなければならない。
取締役会は、年に一回各取締役の独立性を見直す。取締役には変更が生じた場合に情報を提供することが期待され、各非業務執行取締役にはすべての関連情報を取締役会に年次開示することが求められる。
取締役の重大な利益の記録は保管され、定期的に各取締役によって見直される。
取締役が当社グループと取引を行う可能性のある別の会社または企業に携わる場合は、かかる取引は独立当事者間の立場で通常の取引条件でなされなければならない。
取締役の在任期間は、取締役会が取締役の独立性を評価するにあたり考慮する要素であるが、決定的な要素ではない。目安としては、大半の取締役は、9年間取締役を務めた後は再選に立候補しない。しかし、取締役会は、当該期間が過ぎても取締役が引き続き価値ある専門知識、独立的な判断および当社グループの最善の利益のために行為する能力をもたらすと判断することがある。取締役会の全体的な在任期間のプロファイルもまた関連ある要素である。
取締役会は、各取締役の独立性を検討するにあたり、ASXコーポレート・ガバナンス原則および勧告(第4版)に概説された要因を考慮する。取締役会は2025年度について、「第5-3、(2)役員の状況」記載の非業務執行取締役が全員独立性を有しており、取締役会の過半数は独立取締役で構成されていたと判断した。
経営から独立した取締役会の運営の確保をさらに支えるため、非業務執行取締役は、取締役会および委員会の定例の会合の大半において、経営陣が出席しない形で顔を合わせている。
利益の相反
オーストラリア法の下、取締役は利益相反を避ける義務がある。
当社グループの利益相反管理方針および定款は、現実の、潜在的なまたは認識されている利益相反に関する明確な規則、管理体制および指針を設定している。
取締役は当社グループの利益と相反し、または相反するように見えるいかなる行為、立場または利益も避けることが求められる。これは取締役全員が継続的かつ積極的に考慮すべき問題であり、当社グループの業務に関する事項に重大な個人的利益を有する取締役は、取締役会に通知しなければならない。
当社グループのコーポレート・ガバナンス基準は、潜在的利益相反が発生する場合、関係取締役が関連ある取締役会の書類の写しを受領せず、当該事項が審議されている間は取締役会の会議に出席しないよう命じている。このように、当該取締役は審議に参加せず、取締役会の他の構成員に対して影響力を及ぼすことはない。取締役に重大な利益の相反があって解決できない場合には、当該取締役は辞任の申し出を求められる。
さらなる情報については、当社グループのウェブサイト(**nab.com.au)**のコーポレート・ガバナンスのセクションを参照のこと。
経営陣との接触および独立専門家によるアドバイス
取締役会および取締役会委員会は、上級経営陣ならびにその他内外の関係者および情報に自由にかつ束縛なく接触することができ、自らの責任を果たすために質問を行うことができる。
取締役会憲章および取締役会委員会運用規則は、取締役会または取締役会委員会が必要に応じて外部のコンサルタントおよび専門家を起用できると明確に述べており、また、各取締役は、書面によるガイドラインに基づき、会長の事前承認を得た上で当社グループの費用で独立専門家によるアドバイスを求めることができる。取締役会は責務を果たすために調査を実施するかまたは指図することができ、当社グループの費用で義務の履行のために随時必要と考える法律上、会計上その他のサービスを利用することができる。
取締役および業務執行取締役の株式保有の要件
株主の利益に沿うために、取締役会は、非業務執行取締役は、任命から5年以内に、最低限、取締役会会長および他の取締役の各年間取締役会報酬の価額に相当する数の当社普通株式を保有しなければならないとする方針を採用した。
非業務執行取締役による株式保有の価額は、株式取得時の株価に基づいている。
非業務執行取締役全員が最低株式保有要件を満たしている。
エグゼクティブ・リーダーシップ・チームの最低株式保有要件は以下のとおりである。
● グループCEO(固定報酬の2倍)
● グループ業務執行役員(固定報酬の1倍)
エグゼクティブ・リーダーシップ・チームに新たに任命された者は、当該職務開始日から5年の期間内に最低株式保有要件を満たさなければならない。
グループCEOおよびその他のグループ業務執行役員は、現行の最低株式保有要件を満たしているかまたは満たす予定である。
非業務執行取締役およびエグゼクティブ・リーダーシップ・チームの当社グループ株式保有要件の詳細は、「第5-3、(2)役員の状況」の「報酬報告書」に記載している。
取締役会委員会
指名・ガバナンス委員会
指名・ガバナンス委員会は、構成およびガバナンスの問題に関して取締役会を支援する。
2025****年度の注力分野:
● **取締役会構成およびスキル:**取締役会および会長ならびに委員会および委員会委員長の必要かつ望ましいスキルおよび能力を評価し、取締役会および取締役の継続的教育および開発について提言を行うこと
● **指名:**外部採用コンサルタントの支援を受けて潜在的取締役候補者を識別し、任命について取締役会に提言を行うこと
● **ガバナンス:**コーポレート・ガバナンス原則・方針およびガバナンスの動向を見直すこと
関連情報:
● 最低3名の独立非業務執行取締役を有していなければならない。
● 委員長は取締役会会長が務める。
2025****年度の指名・ガバナンス委員会委員:
● フィリップ・クロニカン(委員長)
● キャロリン・ケイ
● アン・ラブリッジ(2024年12月まで)
● サイモン・マッキーオン
監査委員会
監査委員会は、グループの財務報告および対外報告(気候に関する報告を含む。)ならびに税務リスク管理および内部告発の枠組みの有効性について、客観的かつ非執行的な見直しおよび監督を行うことにより取締役会を支援する。これには、当社グループの財務諸表および気候関連情報開示の一貫性を監視することならびに財務報告および対外報告のプロセス、税務リスク管理の枠組み、内部監査機能、外部監査人およびグループ内部告発者保護方針・制度を見直すことが含まれる。
2025****年度の注力分野:
● **財務諸表および気候関連情報開示:**主要な会計上の判断ならびに会計基準および会計方針の遵守を含む当社グループの財務報告および気候関連情報開示の一貫性を監視すること
● **報告:**規制上の報告および気候に関する報告を含む当社グループの財務報告および対外報告のプロセスの適切性を監視すること
● **監査結果:**財務報告および対外報告に特有の、主要な内部および外部の監査所見ならびに監査インサイトを検討すること
● **監査人の業績および独立性:**内部・外部監査計画および資源提供の適切性の見直しを含む内部監査および外部監査人の業績および独立性を監視すること
● **内部告発者保護制度:**重要な問題の調査、主要なテーマおよび傾向を含むグループ内部告発者保護方針・制度の有効性を監視すること
● **税務:**税務リスクおよび税務ガバナンス上の取り決めを見直すこと
関連情報:
● 最低3名の独立非業務執行取締役を有していなければならない。
● リスク・コンプライアンス委員会委員を兼任する監査委員会委員もいること。
● 監査委員会委員は金融に詳しいものとし、最低1名は適切な会計または金融の専門知識を有していること。
2025****年度の監査委員会委員:
● アリソン・キッチン(委員長)
● ウォリック・ハント(2024年12月から)
● キャロリン・ケイ
● アン・ラブリッジ(2024年12月まで)
● ダグ・マッケイ(2024年12月まで)
グループ最高財務責任者(「CFO」)、副グループCFO(または代理人)、内部監査担当業務執行役員および当社グループの外部監査人であるEYの上級執行役員は、出席資格のある監査委員会の全会合に出席した。
人材・報酬委員会
人材・報酬委員会は、当社グループの人材および報酬の戦略、方針および慣行(サステナビリティ関連の業績指標を含む。)に対する取締役会の責任の遂行を支援する。同委員会がこれらの活動を行うにあたっては、グループ戦略全体と合致し、かつこれを可能とするように、また当社グループの目的、価値、戦略的目標およびリスク選好を支えるものであるようにしている(他方で、かかる目標に反する行為または態度に対しては見返りを与えない。)。
2025****年度の注力分野:
● **戦略の実行:**リーダーシップ、人材開発、後継者育成およびエンゲージメントを含む従業員戦略の主要な要素の影響および定着を監視すること
● **報酬のガバナンス:**報酬および業績の体制(行動および結果管理の成果を含む。)が当社グループ全体でどのように適用されるか監視すること(とりわけリスク管理と報酬支給結果との間に効果的な関連性があるようにすること)。リスク管理の成果と報酬支給結果との接点についてリスク・コンプライアンス委員会との連携を維持すること。成績およびスペシャリスト報奨制度の運用を見直すこと。
● **役員の業績:**個々の役員の業績を当社グループの業績との関連で各報告期間において少なくとも2回評価し、グループCEO、グループ業務執行役員その他一部の上級執行役員の固定報酬および変動報酬の結果について取締役会に提言を行うこと。役員の業績評価のプロセスに関する情報は、「第5-3、(2)役員の状況」の「報酬報告書」に記載されている。
● **グループの業績および変動報酬:**2025年度の当社グループの業績を(他の取締役会委員会の支援を得て)検討し、グループ変動報酬制度に関し、取締役会にグループ業績指標(「GPI」)について提言を行うこと
関連情報:
● 最低3名の独立非業務執行取締役を有していなければならない。
● 人材・報酬委員会委員2名はリスク・コンプライアンス委員会委員を兼任すること。
2025****年度の人材・報酬委員会委員:
● キャスリン・ファッグ(委員長)
● クリスティーン・フェローズ
● サイモン・マッキーオン(2025年3月から)
● アン・シェリー
取締役会会長、グループCEO、グループCRO、人材・文化担当グループ業務執行役員および内部監査担当業務執行役員は、主要な人材・報酬委員会の会合にすべて出席した。
リスク・コンプライアンス委員会
リスク・コンプライアンス委員会は、当社グループのリスク構成およびリスク管理の監視によって取締役会を支援する。これは、リスク管理体制と内部コンプライアンス・管理体制の実施と運営を監視すること、経営陣の重大リスク軽減計画を見直すこと、当社グループのリスク・ポートフォリオのストレステストの結果を検討することによって行われる。
リスク・コンプライアンス委員会は、当社グループの現在および将来のリスク選好、リスク管理戦略、特定のリスクまたはリスク管理慣行、リスク関連の方針、枠組み、プロセスについて取締役会に勧告を行う。
これらの責任は、財務リスクと非財務リスクに関連し、サステナビリティリスク(気候リスクと人権関連リスクを含む。)や、経営陣が報告し、上申する当社グループの環境コンプライアンスと環境パフォーマンスにも及ぶ。
2025****年度の注力分野:
● **リスク選好:**既存および新興の財務リスクおよび非財務リスクを対象として、当社グループならびに当社グループのリスク選好報告書およびリスク管理戦略を見直し、監視すること
● **リスク管理:**取締役会からAPRAへの2024年9月30日終了事業年度のリスク管理に関する申告を見直し、経営陣による同申告において確認された事項の取り組みを監視すること
● **重大なリスクに関する最新情報:**信用リスク、バランスシート・流動性リスク、市場リスク、オペレーショナルリスク、コンプライアンスリスク、コンダクトリスクおよびサステナビリティリスクを含む主要な重大リスク分野を監視すること。取締役会は、これまでに引き続き戦略リスクを直接監視することとなった。
● **コンプライアンスの企業文化:**規制上および立法上の要件ならびに統制およびコンプライアンスの環境に注力して、遵守および不十分な点を監視すること
● **統制の環境:**統制の健全性および有効性を見直すこと
● **監査に関する事項:**リスク、管理およびリスク文化に関する主要な内部監査の問題を検討し、見識を深めること(提起された問題への経営陣の対応を監視することを含む。)
● **技術:**技術リスクのリスク構成、テクノロジーレジリエンスリスクおよびサイバーリスクに関する最新情報を検討すること
● **外部環境:**定期的に入手する地政学的動向、与信、市場および流動性の状況に関する最新情報ならびに一部のポートフォリオに対する外部状況の影響を検討すること
● **資本および流動性:**当社グループが保有する資本および流動性の水準の監視および見直しに引き続き重きを置くこと
● **海外業務:**海外業務の活動、重大リスク、外部環境および規制上の要件を監視すること
● **報酬:**当社グループおよび説明責任者の業績について検討する際に、リスク管理の成果と報酬の接点についての意見および観点を、引き続き取締役会および人材・報酬委員会に提供すること
● **サステナビリティ:**気候変動問題を含むサステナビリティリスクに関する最新情報を検討すること
関連情報:
● 最低3名の独立非業務執行取締役を有していなければならない。
● リスク・コンプライアンス委員会委員2名以上が監査委員会委員、人材・報酬委員会委員および指名・ガバナンス委員会委員を兼任すること。
2025****年度のリスク・コンプライアンス委員会委員:
● サイモン・マッキーオン(委員長)
● キャスリン・ファッグ
● ウォリック・ハント(2024年12月から)
● キャロリン・ケイ
● アン・ラブリッジ(2024年12月まで)
グループCRO、グループCFO、内部監査担当業務執行役員および当社グループの外部監査人であるEYのパートナーは出席資格のあるリスク・コンプライアンス委員会の全会合に出席した。取締役会会長およびグループCEOはリスク・コンプライアンス委員会の会合の大半に出席した。
顧客委員会
顧客委員会は、当社グループにおける顧客中心主義の定着を監督することにより、取締役会を支援する。
2025****年度の注力分野:
● **顧客:**当社グループによる顧客支援の方法について理解を深めてもらうために、顧客委員会は、年間を通して従業員、顧客およびカスタマー・アドボケイト組織と会合を行った
● **カスタマー・アドボケイト:**当社グループの顧客に地域社会の期待に沿った公平な結果をもたらすためにカスタマー・アドボケイト・バンキングからの主張および洞察に関する報告を検討すること
● **顧客救済:**銀行業務およびウェルス業務双方の救済制度に関する経営陣の報告を検討し、評価すること
● **顧客の苦情:**当社グループによる苦情の捉え方、対処およびテーマを監視すること
● **簡素化:**当社グループによる製品の簡素化の進捗および結果を監視すること
● **詐欺:**顧客の詐欺被害防止に対する当社グループの支援方法を監視することおよび詐欺に遭った顧客を支援すること
● **財政的困難:**生活コストが上昇している環境において財政的に困窮している、脆弱な顧客を支援すること
関連情報:
● 顧客委員会は最低3名の独立非業務執行取締役を有していなければならない。
2025****年度の顧客委員会委員:
● アン・シェリー(委員長)
● クリスティーン・フェローズ
● アリソン・キッチン
● ダグ・マッケイ(2024年12月まで)
顧客・法人サービス担当グループ業務執行役員は、顧客委員会の会合の大半に出席した。
子会社の取締役会
当社グループには幾つかの子会社がある。当社グループにおける各子会社の業務は、当該会社自身の取締役会によって監督されている。取締役会の被支配会社の業務に対する信頼は、当該子会社の取締役会の質および当社グループの目標に対する彼らのコミットメントに基づいている。当社グループの重要な子会社は、BNZ1社である。BNZの取締役会会長は当社取締役を兼任するウォリック・ハントである。当社グループの取締役は、BNZの業務に対する理解を深めるために、BNZの取締役会の会合に出席することが常時可能である。2025年度中、BNZ、NABインド、NABベトナムの取締役会は、それぞれメルボルンを訪れた際に当社取締役会と会合を持った。
当社グループの子会社ガバナンス体制は、当社グループの環境において営業を行う子会社に関して、子会社、子会社取締役会および経営陣のそれぞれの役割と責任を含むコーポレート・ガバナンスの要件を記載している。
フー・ウィー・アー
ガバナンス、行動および企業文化
取締役会は、当社グループの事業における望ましい企業文化を支え、経営陣が健全なリスク管理およびプラスの顧客営業成果に注力する企業文化を構築するよう監督するために、当社グループの目的、価値および行動規範を承認する。2020年に発表された当社グループの刷新された「戦略」は、顧客の役に立ち、かつ地域社会の繁栄を支援するという当社グループの存在目的を明確にした。
当社グループの尊重事項および企業文化
従業員が顧客中心に考え、当社グループで働くことを誇りに思うような、オーストラリアとニュージーランドで最も顧客中心の企業になるという当社グループの戦略的目標を支えるために、企業としての尊重事項が2024年10月に刷新され、フー・ウィー・アーと呼ばれている。これらの尊重事項は、従業員に求められる行動を明確に示しており、当社グループの行動規範および業績管理体制と整合している。
当社グループが目標とする企業文化は従業員戦略において明確に示されており、同戦略は、当社グループで働くことを誇りに思う顧客中心主義の従業員が抱くべき目標に基づき策定されている。当社グループの従業員戦略の詳細は、「第3-2」の従業員のセクションに記載されている。
フー・ウィー・アーは取締役会の承認を得ており、その概要は以下のとおりである。
| フー・ウィー・アー 真の顧客中心文化を構築できるように当社グループのメンバー全員が下記の行動を各々自分のものとするべく尽力している。 | |
| 顧客中心である | ●すべての行いにおいて顧客を中心に据えること。顧客が存在しなければ我々は成り立たない。 ●共感と信頼を通じて顧客との永続的な関係を構築すること ●卓越した顧客サービスの提供を優先すること。これが他社との違いをもたらす。 |
| シンプルにする | ●一貫性のある、シームレスな体験を創出するために一つのチームとしての姿を顧客に見せること ●顧客にとって特別な存在になれるよう、関係者のために物事を簡素化すること ●物事が複雑である、または理にかなっていない場合は、単純な解決法を探すこと |
| 迅速に行動する | ●顧客のために迅速にかつ目的をもって取り組むこと ●よりよい方法を新しく取り入れ、かつ模索すること。間違いを犯した場合は、それから学んで、正していくこと ●顧客の利益のために安全な意思決定を行う権限があること |
| 自分のものにする | ●チームの枠を超えて、当社グループの成功のために責任を持つこと ●たとえそれが困難でも正しい行いをすること ●「私の仕事ではありません。」と決して言わないこと。自分の行動に責任を持ち、解決するまで追求し続けること |
| 共に目的を達成する | ●多様な考えが多くの成果をもたらすとの理解に基づいて、適切な人材を団結させること ●最善の顧客営業成果を達成するために大胆な野心と明確な期待を抱くこと ●敬意と好奇心を持って、問題点を率直に述べ、課題を呼び込むこと |
当社グループで働くことを誇りに思う顧客中心の従業員
当社グループは、リーダーシップへの注力と、望ましい行動と価値の定着を重視することを通じて、当社グループの企業文化とリスク文化の改善に継続的に注力している。フー・ウィー・アーは、リーダーと従業員の能力の向上を通じてのみならず、当社グループの業績管理体制と採用プロセスを含む人材管理手法全体に定着している。フー・ウィー・アーに基づく手法は、顧客中心文化を醸成するためのカルチャー・チャンピオン・ネットワークによってチーム運営のリズムにも組み込むことができている。進捗は、年に1回取締役会に報告され、計測にはハートビートの従業員エンゲージメント調査、リスク文化に関する情報表示ツールおよび客観的な業績評価指標を含むデータが使用される。多様な投入データによって包括的かつ一体的な評価が行われ、企業文化およびリスク文化に関する経営陣の行動を伝えるための有意義な見識がもたらされる。
当社グループの包摂・多様性方針は、当社グループのウェブサイト(**nab.com.au)**のコーポレート・ガバナンスのセクションで閲覧可能である。当社グループの数値目標に関する情報は、「第3-2」の包摂および多様性のセクションに記載されている。
行動
当社グループには、誠実性、高潔性、能力と倫理的行動を掲げる企業文化を促進するための一連の方針および慣行がある。方針の遵守は監視されており、方針、基準その他の義務に違反した場合は結果管理手続きがとられる。上級リーダーの実績は、リスク、行動および説明責任の基準に照らして測られる。
当社グループの行動規範
当社グループの行動規範(「行動規範」)は、取締役会の承認を受けており、当社グループを代表してサービスを提供する取締役、指導者、従業員および契約社員に期待される行動の概要を示している。
行動規範は、当社グループの法的義務そして顧客、従業員および地域社会に対して倫理的にかつ責任をもって行動するとの期待を取り込んでいる。行動規範は、フー・ウィー・アーならびに期待される成果を達成するために従うべき主要な方針および指針に重点を置いている。行動規範は、一人一人が倫理的な意思決定の枠組みとともに、懸念事項について「発言する」ことを奨励している。当社グループの進化する優先事項と企業としての中核的尊重事項を反映するために、現在、行動規範の包括的見直しと刷新が進められている。
行動規範は、行動と結果管理に対する確立された枠組みに支えられている。各事業体および支援ユニットは、行動規範の違反を少なくとも四半期に一度見直すためにフォーラムを設け、当社グループの行動および企業文化の基準を方向付け、補強するために行動している。行動規範において期待される成果の重大な違反または著しく矛盾する行為は、人材・報酬委員会に報告される。
当社グループの行動規範は、当社グループウェブサイトのコーポレート・ガバナンスのセクション**(nab.com.au/about-us/corporate governance)**で閲覧可能である。
財務報告****責任体制(「FAR」)
財務報告責任体制(「FAR」)は、当社グループとその説明責任者に義務を課すものである。
FARの目的上、当社グループは、一部の個人(取締役、グループ業務執行役員、内部監査担当業務執行役員およびグループ・マネーロンダリング報告業務執行役員)を「説明責任者」としてAPRAおよびASICに登録した。当社グループは、執行役員を任命する前または誰かを取締役に推薦する前に、適切な確認を行っている。
当社グループは、FARの実施により、説明責任の構造および慣行を引き続き強化し、明確にしている。これにより、一層明確な委任および意思決定の手続が確保される。
当社グループの説明責任者全員について、任命条件を管理する、任命状(取締役の場合)または雇用契約書(執行役員の場合)ならびにAPRAおよびASICに提出する詳細なFAR説明責任表明がある。
上申****および内部告発者保護
グループ内部告発者保護方針および内部告発者制度は、従業員が不正行為について安心して自由に意見を述べる権限を与えられている環境を当社グループが熱望していることを反映している。
不正行為(違法、容認不能、または不適切である可能性のある行為を含む。)についての懸念を表明することが関係者全員に奨励されている。
関係者が自由に意見を述べることは、できるだけ早く不正行為を特定してこれに対処するのに役立ち、これにより当社グループは基本の正しい理解と顧客への対応に注力できる。
グループ内部告発者制度は、関係者(現在および過去の従業員、役員、契約社員および/または供給業者)が懸念を表明するための秘密の経路を提供する。これには、KPMGが運営する独立に監視される外部のホットライン・報告サービスである「フェアコール・サービス」を通じた経路が含まれる。
グループ内部告発者保護方針は、内部告発者が得ることのできる支援および保護や、事件を調査する方法について情報を提供し、自由に意見を述べる者への報復行為に対する当社グループのゼロトレランスアプローチを補強する。
同制度は独立の機能として設けられ、グループ内部告発者委員会を通じて取締役会監査委員会に直接上申および報告が行われる。
グループ内部告発者保護方針は、当社グループウェブサイト(nab.com.au)の行動規範のセクションで閲覧可能である。
贈収賄・腐敗防止****方針
当社グループは金融犯罪の防止にコミットしており、贈収賄および腐敗に対するゼロトレランスアプローチをとっている。これは、当社グループの贈収賄・腐敗防止(「ABC」)方針および枠組み、そして当社グループによる以下の行動への献身に反映されている。
● 誠実に、高潔さをもって、グローバルな業務において最高の倫理基準を守って行動すること。
● 当社グループが業務を行うすべての法域における適用あるすべての贈収賄・腐敗防止法を遵守して行動すること
ABC方針に基づく贈収賄および腐敗の禁止は、当社グループのためにまたは当社グループを代理して行為する当社グループの企業、従業員およびすべての代理人、請負業者その他の第三者に適用される。当社グループはあらゆる形での贈収賄(ファシリテーション・ペイメントを含む。)を厳格に禁止している。ABC方針は、政府関係者が関与する贈与および供応であって価値の如何を問わず承認を要するものに関する追加の要件を含む。ABC方針は、同方針の最低遵守基準を定める補助手続きによって補強されている。ABC方針の重大な違反については、グループCROが取締役会に報告する。当社グループはいかなる形の腐敗にも反対することを誓っており、国際透明性機構オーストラリアのコーナーストーン・メンバーであり、贈収賄防止ネットワークのメンバーであり、国連グローバル・コンパクトの署名者である。
当社グループのABC方針は、当社グループウェブサイト **(**nab.com.au) の金融犯罪の統制のセクションで閲覧可能である。
グループ開示・外部コミュニケーション方針
2001年(連邦)会社法およびASX上場規程により、一定の例外はあるが、当社グループは、当社グループ有価証券の価格または価値に重大な影響を及ぼすと合理的に予想される当社グループに関する事項(「市場に影響する情報」)を認識した場合、直ちにかかる情報をASXおよび(場合により)その他関係証券取引所に開示することが求められている。
当社グループは、継続開示義務の遵守をグループ開示・外部コミュニケーション方針および関連指導書を通じて管理している。上級執行役員で構成される当社グループの開示委員会は、当社グループの継続開示義務に関する第一義的な責任を負う。潜在的に開示可能な事項は評価および決定のため速やかに開示委員会に照会される。当社グループは、当社グループの継続開示義務の遵守を監視できるように厳格な意思決定体制を敷いている。
潜在的に開示可能な事項について、エグゼクティブ・リーダーシップ・チームの構成員全員が、チームが継続開示方針を守ることおよび顧客・法人サービス担当グループ業務執行役員または企業・顧客部門担当最高法務責任者に直接連絡することに責任を負う。ASXへの日常的な事務連絡については、開示委員会に照会することなくグループ秘書役が行う。
適切である場合は、最も重要な開示については取締役会と協議され、主要な事項の発表はすべて取締役会による検討と承認を要する。
取締役会はすべての重要な市場発表の写しを発表後速やかに受領する。
グループ開示および外部コミュニケーション方針は、当社グループウェブサイトのコーポレート・ガバナンスのセクション(nab.com.au/about-us/corporate governance)で閲覧可能である。
当社グループ有価証券の取引の制限
当社グループのグループ証券取引方針および関連指導書は、当社グループ有価証券の取引において当社グループの従業員が遵守するべき法令および方針について説明している。
当社グループは、当社グループの財務成績の発表前に「停止期間」を有しており、同期間中、特定の従業員とその近親者および関係者は、当社グループの有価証券を取引してはならない。さらに、従業員が市場に影響する情報に接する可能性が高まっている場合、そのような従業員全員に対してまたは特定の個人に対して個別に随時、特別な制限が課されることがある。
当社グループの従業員全員(さらに、主要経営陣の一員については、これらと緊密な関係を有する者)は、デリバティブの使用その他の方法により、権利確定していないまたは権利確定したものの未だ失権に関する条項の適用がある自己の報酬の要素に関してヘッジ取引を行う契約を結ぶことを禁じられている。
詳細については、「第5-3、(2)役員の状況」の「報酬報告書」を参照のこと。
グループ証券取引方針は、当社グループウェブサイトのコーポレート・ガバナンスのセクション(nab.com.au/about-us/corporate governance)で閲覧可能である。
グループ政治献金方針
2016年以降、当社グループは、いかなる政党、国会議員、選出議員または選挙候補者にも献金を行っていない。従業員は、有料のイベント(例えば、主要政党が開催するビジネスフォーラムと関連イベント)に参加することがあり、これらのイベントへの支払いは、透明性の観点からオーストラリア選挙管理委員会への政治献金として開示される。政治献金に関する詳細情報を含む当社グループによる公共政策への関わり方の詳細については、当社グループの2025年度年次報告書のStakeholder Engagementを参照のこと。
当社は2年に一度グループ政治献金方針を検討に付している。グループ政治献金方針は、当社グループウェブサイトのコーポレート・ガバナンスのセクション(nab.com.au/about-us/corporate governance)で閲覧可能である。
現代奴隷・人身売買報告書
当社グループは現代奴隷・人身売買の年次報告書を提供している。2020年以降、同報告書は2015年(英国)現代奴隷法および2018年(連邦)現代奴隷法の双方に基づいている。現代奴隷制に対する考慮は、グループ人権方針ならびに当社グループの顧客関係および第三者関係に適用される関連あるリスク管理の慣行および手続きにも組み込まれている。これには、(i)当社グループの重要なサプライチェーン関係におけるサステナビリティリスク(現代奴隷制・人身売買リスクを含む。)の管理、(ii)潜在的な現代奴隷制および人身売買に関する懸念事項のバンカーによる洗出しおよび報告ならびに金融犯罪チームによるヒューマンインパクト犯罪の監視および調査、ならびに(iii)(場合により)顧客の信用リスク評価およびデュー・ディリジェンスのプロセスの一環として行われるESGリスクの評価における現代奴隷制・人身売買リスクの考慮が含まれる。
当社グループの人権方針は、当社グループウェブサイトの人権へのアプローチのセクション**(nab.com.au/about-us/sustainability/reporting-policies-approach/human-rights-approach)**で閲覧可能である。
当社グループの現代奴隷・人身売買報告書は、当社グループウェブサイトのサステナビリティのパフォーマンスと報告のセクション**(nab.com.au/about-us/social-impact/modern-slavery-statement)**で閲覧可能である。
保証および管理
取締役会は、当社グループの財務諸表および開示情報が完全かつ正確であるかを判断するために、経営陣が提供する情報を検討する。当社グループの外部監査人であるEYは、監査済み財務報告書について独立した客観的な保証を提供する。
外部監査
2025年度を通して、EYが当社グループの外部監査人を務めた。監査委員会は、(必要な場合は株主の承認を得て)外部監査人の任命、評価、管理および解任の見直しならびに外部監査人の年間報酬の承認について責任を担っている。監査委員会はEYの責務を監督し、EYと定期的に会合を持ち、外部監査取決めの適正性につき、有効性、実績および独立性に重点を置いて見直しを行なう。これは外部監査計画の年次見直しを含む。
オープンなコミュニケーションを育み、適切な事項について監査委員会の注意を喚起するために、グループCEO、グループCFO、副グループCFO、グループCRO、顧客・法人サービス担当グループ業務執行役員、法務担当プラクティス・グループ・ヘッド、内部監査担当業務執行役員および主要外部監査パートナーは全員、監査委員会に直接かつ束縛なく接触することができる。
当社グループは、監査人の独立性が損なわれる場合は、外部監査人の現在もしくは過去のパートナー、プリンシパル、株主もしくは専門従業員またはその家族を雇用せず、または取締役会、当社グループもしくは子会社の取締役会もしくは経営体に任命しない。
監査委員会は、グループ外部監査人独立性方針を採択している。独立性方針は、独立性の維持を確保するため、外部監査人により提供される予定のすべての業務について事前承認を要求している。監査委員会は、業務に係る予想コストが200,000豪ドルを下回る(地方税を除く。)場合は、業務に承認を与える権限をグループCFOおよび副グループCFOに委任する。200,000豪ドルを超える(地方税を除く。)業務については、監査委員会が権限を委任したことから、監査委員会委員長の承認が必要である。かかる委任された権限の行使は少なくとも年に2回監査委員会に報告される。
グループ外部監査人独立性方針は、監査関連業務および税務関連業務を定義しており、外部監査人の独立性の維持を確保するため、外部監査人による一定の業務の提供は完全に禁止されている、と定めている。非監査業務は、監査人の独立性要件を満たし、監査委員会委員長の承認を受けた場合は許容される。
監査委員会が別段の承認を行わない限り、ある年度において監査関連業務、税務関連業務および非監査業務の提供について支払われた報酬は、当該年度中に監査業務について支払われた報酬を超えてはならない。外部監査人が当社グループに提供する業務およびかかる業務に関して支払済みであるかまたは支払うべき報酬の詳細は、「第6-1 財務書類」の注記33「外部監査人に対する報酬」に記載されている。
法律により、5年連続で当社グループの監査に深く関わった外部監査人の担当者(主要パートナーを含む。)は、交代しなければならない。
外部監査人は、AGMに出席しており、監査の実施および監査報告書の内容に関する株主の質問に答えられるようにしている。
企業としての定期報告
当社グループの企業としての一連の定期報告を構成するのは、年次報告書、気候変動報告書、投資家向けプレゼンテーション、四半期最新取引情報、半期業績報告、通年業績報告の経営陣による財政状態および経営成績に関する説明および分析ならびにピラー3レポートである。
各報告は、当社グループのリスク管理および内部管理制度に服する。リスク管理および内部管理制度の保証は、管理の有効性を評価することにより達成される。
当社グループの企業としての定期報告の統一性は、当社グループの業務内の構造およびプロセスによって支えられている。この構造およびプロセスは、判断の分野、情報の検証ならびに全情報の正しい記録の維持を支えている。
当社グループの報告方針は、国内外の規制上、法律上および健全性上の要件を取り込んでいる。当社グループの全社的報告保証チームが当社グループの企業としての一連の定期報告のすべてについて、情報の検証および確認を行う。グループ業務執行役員および該当事項の専門家が担当分野に関する情報が実質的に完全であり、記述または欠落の点で実質的に誤解を招かないことを証明する。
当社グループの企業としての一連の定期報告について提供される外部の保証の水準は、外部監査人により当社グループの2025年度年次報告書および2025年度気候変動報告書において提示されている外部監査人の報告書において開示される。また、KPMGにより当社グループのウェブサイトで閲覧可能な当社グループの
外部の保証が提供されない場合、監査委員会は、当社グループの企業としての定期報告が実質的に正確であり、公平であり、十分な情報に基づく決定を行うための適切な情報を投資家に提供していることを保証する上で、経営陣による保証の手続きが適切であると考える。
内部監査
内部監査の役割は、当社グループのリスク管理体制の適切性および有効性に関する独立の保証を行うことである。内部監査は、当社グループのリスク管理体制の「第三のリスク説明責任ライン」となる。
内部監査担当業務執行役員は、その役割にふさわしい資格を有していなければならない。
監査委員会は、内部監査担当業務執行役員の任命、業績および解任について取締役会に対して勧告を行う。監査委員会は、内部監査の業務および業績を監視し、内部監査が引き続き経営陣から独立しているか、そして十分な資金供給と予算手当を受けているかを評価する。
内部監査は、監査委員会委員長への直接の報告経路ならびにグループCEOおよびグループCFOへの非公式の報告経路を有している。内部監査は、グループ内部告発者保護方針および内部告発者制度を管理する役割も担っている。
内部監査担当業務執行役員は、監査委員会に定期的に報告することに加え、リスク・コンプライアンス委員会にリスクおよび統制に関する事項を定期的に報告しており、行動および企業文化に関する事項について知見を述べるために人材・報酬委員会に出席している。また、内部監査担当業務執行役員は、リスク・コンプライアンス委員会に直接かつ束縛なく接触することができる。
外部監査部門および内部監査部門の双方が、業務の引受に必要な場合はすべての従業員、記録およびシステムに完全にかつ無制限に接触することができる。
ASX**コーポレート・ガバナンス勧告の遵守**
本ステートメントは、ナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッドの取締役会(「取締役会」)の承認を受けたものであり、2025年9月30日時点のものである。
当社グループのアペンディックス4G(本ステートメントにおける開示事項とASXコーポレート・ガバナンス原則および勧告との照合表)は、当社グループウェブサイト (nab.com.au) のコーポレート・ガバナンスのセクションで閲覧可能である。
当社グループの2025年度年次報告書の公表に先立ち、取締役会はグループCEOおよびグループCFOから以下の共同宣言を受領した。
● その判断において、当社グループの財務記録が2001年(連邦)会社法に従い適正に維持されていること
● その判断において、財務諸表および注記が適切な会計基準に従っており、かつ当社グループの財務状況および財務実績の真正かつ公正な見解を示していること、ならびに
● その意見が健全なリスク管理体制および有効に機能している内部統制に基づいて形成されたこと
(2)【役員の状況】
取締役会
各取締役の資質、経験ならびにその他の取締役職および利害関係を含む、当書類の日付の時点で在職中の当社取締役に関する詳細については下記の通りである。
取締役会は、各取締役が当社の責務を果たすため十分な時間と労力を費やす能力を有していることを条件に、各取締役が幅広いガバナンスの役職への関与により利益を得ることを承認している。会長は、指名・ガバナンス委員会の助力を得て、各取締役が当概要件を満たしていると判断した。
女性取締役の人数:5名(女性取締役の割合:55.6%)
男性取締役の人数:4名(男性取締役の割合:44.4%)
| 氏名 | 主要略歴 |
|---|---|
| フィリップ・クロニカン氏 (Mr Philip Chronican) | 在職期間:会長および独立非業務執行取締役。2016年5月から非業務執行取締役であり、2019年11月から取締役会会長および取締役会指名・ガバナンス委員会の委員長。 独立/非独立取締役の別:独立取締役 技能・経験:フィリップ氏は、オーストラリアおよびニュージーランドの銀行および金融サービス業務において40年超の経験を有する。執行役員の職を退く前は、フィリップ氏はオーストラリア・アンド・ニュージーランド・バンキング・グループ・リミテッド(ANZ)のオーストラリアにおけるリテールおよび商業銀行事業の責任者であった。それ以前は、最高財務責任者としておよびウェストパックの組織的な銀行業務の統括を含む、ウェストパックにおける長期の勤務経験を有する。銀行幹部としてのキャリアを通して、同氏は戦略、事業、業績、変革、経営、リスク管理、資本管理、財務報告、利害関係者の関心および人事・文化に関して豊富な経験を積んだ。同氏はまた、技術、M&A活動および合併後の統合の幅広い経験を有している。フィリップ氏は、銀行業務におけるさらなる透明性および倫理の向上ならびに労働力の多様性の推進において積極的かつ公的な役割を担ってきた。同氏はまた、気候変動ならびに顧客および経済への影響についても知識を深め、強い関心を寄せている。 その他の事業および市場での経験: フィリップ氏は、経済学者としてそのキャリアを開始させ、国内外の経済に深い関心を寄せ続けている。業務執行役員および非業務執行役員としてのキャリアを通じて、フィリップ氏はガバナンスの実施に広範な経験を有している。 その他の上場企業における取締役職: ウールワース・グループ・リミテッド(2021年10月から) |
| アンドリュー・アーヴィン氏 (Andrew Irvine) | 在職期間:2024年4月からマネージング・ディレクター兼グループ最高経営責任者。 独立/非独立取締役の別:非独立取締役 業界経験:アンドリュー氏は、金融サービス業界において26年超の経験を有する。アンドリュー氏は、モントリオール銀行にて12年間、カナダの事業者向け銀行業務の責任者(当部門において、彼は全面的な説明責任を負っていた。)を含む数々の執行役員の職を務めたキャリアを経て、2020年に事業者向け・プライベートバンキング担当グループ業務執行役員として当社に入社した。モントリオール銀行入社前は、2002年から2008年まで、カナダの戦略コンサルティング会社であるマッキンゼー・アンド・カンパニーに勤務し、金融サービス業界の顧客に特に焦点を置いたアソシエイト・パートナーも務めた。コンサルティングに従事する前は、ロンドンのクレディ・アグリコルで投資銀行業務に従事していた。 アンドリュー氏は、銀行業務のキャリアで培った顧客に対する深い理解と、顧客のニーズに応えるためにデータ、洞察およびテクノロジーを活用した豊富なリーダーシップ経験を有する。 その他の事業および市場での経験: アンドリュー氏は、大規模な変革、成長および回復を通じて組織を主導し、市場をリードするポジションに導いた豊富な経験を有する。 その他の関連する利害関係: アンドリュー氏のその他の利害関係には、オーストラリア銀行協会(会長)および子どものための金融市場基金(取締役)が含まれる。 |
| キャスリン・ファッグ氏 (Ms Kathryn Fagg) | 在職期間:2019年12月から独立非業務執行取締役。人材・報酬委員会の委員長および取締役会リスク・コンプライアンス委員会の委員。 独立/非独立取締役の別:独立取締役 業界経験:執行役員の職の間、キャスリン氏は、ANZにおける営業および戦略に関するリーダーシップの職を通じて銀行業務を直接経験した。彼女はまた、オーストラリア準備銀行の元取締役であった。 その他の事業および市場での経験: キャスリン氏は、上級職として25年超の多くの業界における商業および営業のリーダーシップの経験を有しており、リンフォックス・ロジスティックス、ブルースコープ・スチールおよびANZにおいて執行役員の職を務めてきた。 銀行およびその他の業界での執行役員の職を通じて、キャスリン氏は、オーストラリアおよびニュージーランド同様アジアの様々な管轄においても、戦略、事業業績、リスク管理、顧客経験価値、経営企画、利害関係者のエンゲージメントおよび人事・文化に関して深い経験を有している。 キャスリン氏は、科学およびイノベーションの他、製造、工業、マクロ経済および公共政策ならびに投資部門を含む業界において、非執行役員として積極的なキャリアを積んだ。こうした職を通じて、キャスリン氏は幅広い環境およびガバナンス問題で強力な経験を積んでいる。オーストラリア連邦科学産業研究機構(「CSIRO」)やボラルの元会長として、また現在はウォータートラスト・オーストラリアの会長として、キャスリン氏は環境問題に関する経験を深めた。キャスリン氏のガバナンス面での経験は、民間・公共・非営利の各セクターにおける多様な取締役会および業務執行役員レベルの役職に及ぶ。 その他の上場会社の取締役職: ジェリワラー・インベストメンツ・リミテッド(2014年5月から) メディバンク・プライベート・リミテッド(2022年3月から) その他の関連する利害関係: キャスリン氏のその他の利害関係には、乳がんネットワーク・オーストラリア(会長)、ウォータートラスト・オーストラリア・リミテッド(会長)、グラタン・インスティテュート(取締役)、マイヤー・ファウンデーション(取締役)およびチャンピオンズ・オブ・チェンジ・コアリション(取締役)が含まれる。 |
| クリスティーン・フェローズ氏 (Ms Christine Fellowes) | 在職期間:2023年6月から独立非業務執行取締役。取締役会顧客委員会および人材・報酬委員会の委員。 独立/非独立取締役の別:独立取締役 業界経験:クリスティーン氏は、メディア、通信およびテクノロジー分野の多国籍企業において戦略、マーケティング、商品およびブランド開発、オペレーションならびに損益(「P&L」)の分野における事業をリードし、デジタルトランスフォーメーションを推進してきた30年超の経験を有する。 その他の事業および市場での経験: クリスティーン氏は、アジア太平洋地域のメディア、エンターテインメントおよびテクノロジー企業における中心的な米国多国籍企業において、地域拡大、戦略、オペレーション、P&Lの職で成長事業を指揮した広範な経験を有する。直近では、NBCユニバーサル・グローバル・ネットワークおよびアジア太平洋地域でのダイレクト・トゥ・コンシューマー事業のマネージング・ディレクターを務め、有料テレビ、テレビおよびデジタルサービスを統括し、その取締役も務めた。それ以前は、コムキャスト・インターナショナル・メディア・グループ、ターナー・ブロードキャスティング・システム、オムニコム・グループでリーダーシップの職に就いていた。 クリスティーン氏は、顧客およびコミュニティの幅広い関心に力を尽くしながら、戦略的なデジタルトランスフォーメーションを導くことに深い理解を有する。彼女の専門知識は、戦略開発、事業業績、顧客経験価値、利害関係者エンゲージメントおよび組織の文化にあり、データおよび分析にも高い能力を有する。 アジアの組織におけるジェンダー平等のための調査およびアドボカシーに取り組む、シンガポールに拠点を置く企業であるNINEby9・ピーティーイー・リミテッドの共同設立者として、クリスティーン氏は、積極的に包括性の促進および職場での女性のエンパワーメントに取り組んでいる。 その他の上場会社の取締役職: グオコランド・リミテッド(1)(2024年1月から) 過去3年間のその他の上場企業における以前の取締役職: VIQソリューションズ(2)(2022年から2023年8月) その他の関連する利害関係: クリスティーン氏のその他の利害関係には、UWAビジネス・スクール(取締役)が含まれる。 (1)シンガポール取引所(「SGX」)に上場されている。 (2)トロント証券取引所(「TSE」)に上場されている。 |
| ウォリック・ハント氏 (Mr Warwick Hunt) | 在職期間:2024年12月から独立非業務執行取締役。取締役会監査委員会およびリスク・コンプライアンス委員会の委員。当社の重要な子会社であるバンク・オブ・ニュージーランド(「BNZ」)の会長および独立非業務執行取締役。 独立/非独立取締役の別:独立取締役 業界経験:ウォリック氏は、専門的なサービスでのキャリアを通じ、特に銀行やその他の金融サービス提供者に対する監査およびアドバイザリー業務を行ってきたことから、銀行業務およびグローバル市場に関する幅広い理解を有している。銀行業務にとどまらず、ウォリック氏は会計、監査、財務・規制報告、規則、リスク管理およびガバナンス実務にも深い経験を有し、英国、欧州、中東、アフリカおよびオーストラレーシアにおける市場をリードする組織に対して、航空、石油・ガス、政府系ファンド、アグリビジネスを含むその他のセクターで監査およびアドバイザリーサービスを提供してきた。 その他の事業および市場での経験: ウォリック氏は、主要組織を率い助言を行ってきた経歴を有し、25年以上にわたるリーダーシップ、ガバナンスならびに商業的および戦略的な事業経験を有している。同氏は、専門的なサービス分野のイノベーションおよび変革の最前線に立ち、2022年までPwC英国・欧州、中東およびアフリカのマネージングパートナーを務め、同社およびネットワークの大幅な成長と変革を牽引した。これには、デジタルトランスフォーメーションへの注力が含まれる。ウォリック氏はまた、ブレグジットおよびCOVID-19パンデミックに際しても、同社およびネットワークのリーダーシップに対して重要な貢献をした。これ以前には、同氏はPwCニュージーランドおよびPwC中東を率いていた。同氏は、キングス・カレッジ・ロンドンの名誉フェローである。 その他の上場会社の取締役職: ジェネシス・エナジー・リミテッド(3)(2022年9月から) その他の関連する利害関係: ウォリック氏のその他の利害関係には、ハーグリーブス・トラスト(理事)が含まれる。 (3)ニュージーランド証券取引所およびオーストラリア証券取引所に二重上場されている。 |
| キャロリン・ケイ氏 (Ms Carolyn Kay) | 在職期間:2023年7月から独立非業務執行取締役。取締役会監査委員会、リスク・コンプライアンス委員会および指名・ガバナンス委員会の委員。 独立/非独立取締役の別:独立取締役 業界経験:キャロリン氏は、金融サービスセクターにおいて業務執行職および非業務執行職として35年超の経験を有する。キャロリン氏は元弁護士兼バンカーであり、ロンドン、ニューヨークおよびオーストラリアにおいて、モルガン・スタンレー、JPモルガンおよびリンクレーターズ・アンド・ペインズなどで職歴がある。キャロリン氏は、フューチャー・ファンド、コモンウェルス・バンク・オブ・オーストラリア、トレジャリー・コーポレーション・オブ・ヴィクトリア、ヴィクトリアン・ファンズ・マネジメント・コーポレーションおよびコロニアル・ステート・バンクなど、業界関連の非業務執行取締役の職を多数務めている。 その他の事業および市場での経験: キャロリン氏は、幅広い業界にわたる企業で非業務執行職の経験があり、今も務めている。彼女は以前、オーストラリア・ソブリン・ファンドおよびフューチャー・ファンド(2015年から2023年)のガーディアンおよび連邦政府の退職所得審査会のパネルメンバー(2019年から2020年)であった。パブリック・セクターにおいて、キャロリン氏は外国投資審査委員会委員であり、非営利セクターにおいて、彼女はジェネラル・サー・ジョン・モナシュ・ファンデーションおよびシドニー・グラマー・スクールの取締役である。 業務執行職および非業務執行職としてのキャリアの中で、キャロリン氏は銀行業務、ガバナンス、リスク管理、事業業績、利害関係者エンゲージメント、人事・文化、そして公共政策において豊富な経験を積んだ。 キャロリン氏はビジネスリーダーシップにおいてオーストラリア社会に貢献したとして、センテナリー・メダルを授与された。 その他の上場会社の取締役職: センター・グループ・リミテッド(2016年2月から) その他の関連する利害関係: キャロリン氏のその他の利害関係には、ロスチャイルド・アンド・カンパニー・オーストラリア(会長)、マイヤー・ファミリー・インベストメント(取締役)、外国投資審査委員会(委員)およびシドニー・グラマー・スクール(トラスティー)が含まれる。 |
| アリソン・キッチン氏 (Ms Alison Kitchen) | 在職期間:2023年9月から独立非業務執行取締役。取締役会監査委員会の委員長および取締役会顧客委員会の委員。 独立/非独立取締役の別:独立取締役 業界経験:アリソン氏は、KPMGパートナーシップでの様々な経営及びガバナンスの職において30年以上の経験を有しており、またグローバル事業を展開するASX上位50位以内の5社を含む、様々なASX上場企業の主任外部監査パートナーを務めてきた。アリソン氏は、KPMGオーストラリアの全国会長であり、また会社の全体的なガバナンスおよび戦略的ポジション保有に責任を負うKPMGのグローバル・アンド・リージョナル・ボードの会員であった。 アリソン氏の経験は、監査、取引支援、リスク管理、内部統制、事業プロセスおよび金融サービスを含む幅広い業界への規制変更の分野において助言を行うことにも及んでいる。アリソン氏は、KPMGオーストラリアの全国会長として、コーポレート・ガバナンスを擁護し取締役およびビジネスリーダーと取締役会の議題を推進する重要な問題について協議するKPMGの取締役会リーダーシップ・センターを率いた。その役割において、アリソン氏は、気候変動を含む幅広い環境およびガバナンス問題に触れる機会を得た。 その他の事業および市場での経験: アリソン氏は、地理的に多様で複雑な事業環境において働き、エネルギー、鉱業、運輸、消費者物品および金融サービス等の業界に助言を行ってきた。 その他の上場会社の取締役職: ウォーリー・リミテッド(2024年7月から) その他の関連する利害関係: アリソン氏のその他の利害関係には、エアトランク(取締役および監査・リスク委員会の委員長)およびオーストラリア国立大学(副大学総長および監査・リスク委員会の委員長)がある。 |
| サイモン・マッキーオン氏 (Mr Simon McKeon) | 在職期間:2020年2月から独立非業務執行取締役。取締役会リスク・コンプライアンス委員会の会長ならびに取締役会人材・報酬委員会および指名・ガバナンス委員会の委員。 独立/非独立取締役の別:独立取締役 業界経験:サイモン氏は、金融サービス、法律、政府および慈善事業を含む広範なセクターにおいて40年超の経験を有する。執行役員のキャリアの間、同氏はマッコーリー・グループにおいて、ヴィクトリア州でのビジネスの経営執行役会長を含む投資銀行業務のリーダーシップの職務に就いた。非執行役員のキャリアを通じて、サイモン氏はAMPリミテッドの会長(2014年から2016年)(および2013年から2016年までは非業務執行取締役)を務めた。金融サービス業界におけるこうした職務を通じて、サイモン氏は戦略、事業業績、リスク管理、法律および規制問題、顧客経験価値、利害関係者のエンゲージメントおよび人事・文化について深い経験を積んだ。 その他の事業および市場での経験: サイモン氏は、プライベート、パブリックおよび社会的なセクターにおける広範なガバナンスの職務、幅広い経験を有する。これには、MYOBリミテッドおよびCISROの前会長、MS・リサーチ・オーストラリアの前代表ならびに2013年に健康・医療研究の戦略的見直しを完了した連邦政府パネルの会長として得た経験が含まれる。サイモン氏は積極的な慈善家であり、長年にわたり慈善目的、教育関連、公衆衛生、ソーシャルハウジング関連およびその他の地域社会に根付く組織および社会的な運動に対して貢献をしてきた。 サイモン氏は、その広範な職務および経験から、環境、社会およびガバナンス問題に強い関心を持っている。環境分野では、サイモン氏はオーストラリア・インダストリー・エナジー・トランジションズ・イニシアチブの会長であり、かつてCSIROの会長も務めた。社会面では、サイモン氏は長年にわたり恵まれない人々やコミュニティの生活向上に取り組む団体に関わってきた。ガバナンス全般に関しては、サイモン氏はオーストラリア企業取締役協会のコーポレートガバナンス委員会の委員であり、オーストラリア・テイクオーバー・パネルおよびバンキング・アンド・ファイナンス・オース・レビュー・パネルの初代代表でもあった。 過去3年間のその他の上場企業における以前の取締役職: リオ・ティント・グループ(2019年1月から2024年5月) その他の関連する利害関係: サイモン氏のその他の利害関係には、グレイター・サウス・イースト・メルボルン(会長)、ビッグイシュー(諮問委員会委員)およびインフラビルド(諮問委員会委員)が含まれる。 |
| アン・シェリー氏 (Ms Ann Sherry) | 在職期間:2017年11月から独立非業務執行取締役。取締役会顧客委員会の委員長および取締役会人材・報酬委員会の委員。また、当社の先住民諮問グループの共同会長である。 独立/非独立取締役の別:独立取締役 業界経験:アン氏は、ウェストパック・ニュージーランドおよびメルボルン銀行の部門のCEOならびにピープル・アンド・カルチャーのグループ業務執行役員を含め、ウェストパックでの上級事業および人事・文化のリーダーシップの職務において、12年の銀行での経験を有する。これらの職務を通じて、アン氏は戦略、事業業績、営業、リスク管理、顧客経験価値、利害関係者のエンゲージメントおよび人事・文化について深い経験を得て、特に多様性およびインクルージョンに強い関心を持っている。同氏はまた、技術、資本管理およびマーケティングに広範な経験を有する。また、アン氏はINGグループ監査委員会の取締役およびING・ダイレクト・オーストラリアの取締役の職に就いていた。 その他の事業および市場での経験: アン氏は、オーストラリアおよびニュージーランドの観光業および運送業界において執行役員の役職を務めた相当な経験、また、政府および公共サービスにおいての多くの経験も有する。アン氏は、オーストラリアおよび南太平洋における最大のクルーズ船運用会社であるカーニバル・オーストラリアの元CEOおよび元会長である。そのキャリアの初期においては、アン氏はオフィス・オブ・ザ・ステータス・オブ・ウィメンの第一書記官補であり、女性の地位向上のための政策および計画について、首相に対し助言を行った。アン氏は積極的な慈善家であり、長年にわたり慈善目的および社会的な運動に対して貢献をしてきた。アン氏は社会問題に強い関心を持っており、特に多様性および先住民の問題ならびに子供や弱い立場にいる人々に対する関心および経験を有している。アン氏は、ユニセフ・オーストラリアの会長を務め、当社の先住民諮問グループの共同会長も務めている。環境問題に関しては、アン氏はオーストラリア気候リーダーズ連合の共同会長であり、クライメート・レディ・イニシアチブのアドバイザーである。 過去3年間のその他の上場企業における以前の取締役職: エネロ・グループ・リミテッド(2020年1月から2024年10月) シドニー空港(2014年5月から2022年3月) その他の関連する利害関係: アン氏のその他の利害関係には、クイーンズランド工科大学(大学総長)、ユニセフ・オーストリア(会長)、ポート・オブ・タウンズビル(会長)クイーンズランド・エアポート・リミテッド(会長)、サーカ(会長)およびスーパー・メンバーズ・カウンシル(「SMC」)オーストラリア(会長)が含まれる。 |
元取締役
2名の取締役、アン・ラブリッジ氏とダグ・マッケイ氏が、2024年の定時株主総会後に取締役会から退いた。アン氏は、取締役として3年間の任期を3期務め上げた。2024年度中、ダグ氏は、5月31日に当社の重要な子会社であるBNZの会長職を退任した。
| 氏名 | 主要略歴 |
|---|---|
| アン・ラブリッジ氏 (Ms Anne Loveridge) | 在職期間:2015年12月から2024年12月まで独立非業務執行取締役。 独立/非独立取締役の別:独立取締役 業界経験:アン氏は、財務および規制報告、会計、リスク管理、変更管理ならびにガバナンスを含む、銀行業および金融サービスへの深い理解を有する。これは、このセクターにおける監査パートナー、コンサルタントおよび非業務執行取締役としての同氏のキャリアを通じて培われたものである。 その他の事業および市場での経験: アン氏は、PwCの副会長を含め、専門的サービスの分野において30年超の経験を有する。上級執行役員およびパートナーとしてのキャリアを通じて、アン氏は事業業績、顧客経験価値、利害関係者のエンゲージメント、ガバナンスおよび人事・文化に対する深い経験を有する。これには、事業成長および変更管理、リーダーシップの育成および継承、業績および報酬の枠組みならびに多様性の拡大の推進への特別な注力が含まれる。 その他の上場会社の取締役職: HSBCバンク・オーストラリア・リミテッド(2025年2月から)(1) ASX・リミテッド(2025年7月から)(1) アクセント・グループ・リミテッド(2023年11月から) nibホールディングス・リミテッド(2017年2月から) プラチナ・アセット・マネジメント・リミテッド(2016年9月から) その他の関連する利害関係: アン氏のその他の利害関係には、デスティネーションNSW(取締役)が含まれる。 (1)当社の取締役会退任後の新たな取締役職 |
| ダグラス・マッケイ氏 (Mr Douglas McKay) | 在職期間:2016年2月から2024年12月まで独立非業務執行取締役。 独立/非独立取締役の別:独立取締役 業界経験:ダグ氏は、BNZの会長(2016年から2024年)として、また2013年から非業務執行取締役として業界経験を積んだ。これは、銀行業におけるダグ氏の事業業績、資本管理、リスク管理および利害関係者のエンゲージメントの広範な経験を増補するものである。 その他の事業および市場での経験: ダグ氏は、ライオン・ネイサン、カーター・ホルト・ハーベイ、グッドマン・フィールダー、シーロードおよびインディペンデント・リカーを含む、主要なトランス・タスマン企業においてCEOやマネージング・ディレクターの役職についていたため、オーストラリアの製造業および流通業における商業およびリーダーシップに関する職務にて30年超の経験を有している。同氏は、合併されたオークランド・カウンシルの初代CEOであった。同氏の執行役員のキャリアを通じて、ダグ氏は商業、事業業績、顧客、マーケティング、リスク管理および利害関係者のエンゲージメントにおける深い経験を積んだ。ダグ氏は、プライベート・エクイティの経験ならびにニュージーランドおよびオーストラリアの市場に対する深い理解を有している。 その他の上場会社の取締役職(当社の取締役会退任後から変更なし): デレガット・グループ・リミテッド(2)(2024年8月から) ヴェクター・リミテッド(2)(2022年9月から。会長は2023年9月から) 過去3年間のその他の上場企業における以前の取締役職: フレッチャー・ビルディング・リミテッド(3)(2018年9月から2024年6月まで) ジェネシス・エナジー・リミテッド(3)(2014年6月から2022年9月まで) その他の関連する利害関係: ダグ氏は、IAG(ニュージーランド)ホールディングス・リミテッドの取締役である。 (2)ニュージーランド証券取引所(「NZX」)に上場されている。 (3)ニュージーランド証券取引所およびオーストラリア証券取引所の双方に上場されている。 |
秘書役
グループ秘書役は、取締役会に助言し、これを補佐し、会長を通じて取締役会および取締役会委員会の正常な機能に関するすべての事項について取締役会に説明する責任を負う。グループ秘書役は、ガバナンス事項について取締役会に助言し、取締役会および取締役会委員会の憲章および手続の遵守を確保する責任を負う。
グループ秘書役および秘書役補佐の就任および退任は、取締役会によって決定される。
当社の当書類の日付時点で在職中の当社秘書役に関する詳細、ならびに各秘書役の資質および経験については下記の通りである。
| 氏名 | 主要略歴 |
|---|---|
| ルイーズ・トムソン氏 (Louise Thomson) | 2000年に当社グループに加わり、2013年5月にグループ秘書役に任命された。ルイーズ氏は、取締役会および指名・ガバナンス委員会の秘書役である。トムソン氏は、金融、リスク、規制およびガバナンスの広範な事項についての経験を有する。 |
| トリシア・コンテ氏 (Tricia Conte) | 2006年に当社グループに加わり、2018年11月に秘書役に任命された。トリシア氏は、取締役会監査委員会の秘書役である。同氏は法務チームの特別カウンシルであり、法務、企業、ガバナンスおよび規制に関する広範な事項について当社グループに助言を提供している。 |
| パリス・ニコロー氏 (Paris Nicolaou) | 2018年に当社グループに加わり、2025年2月に秘書役に任命された。パリス氏は、当社グループのオーストラリア子会社における秘書役を務め、当社グループ全体のコーポレート・ガバナンスの実施を監督する責任を負っている。同氏は、企業、法務、ガバナンスおよび規制事項について幅広い経験を有する。 |
| クレア・ハノン氏 (Claire Hannon) | 2025年5月に秘書役に任命された。クレア氏は、取締役会リスク・コンプライアンス委員会の秘書役を務め、グループエグゼクティブレベルリスク委員会を管理する責任を負っている。同氏は、企業、法務、ガバナンス、リスクおよび規制事項について幅広い経験を有する。 |
エグゼクティブ・リーダーシップ・チーム
| 氏名 | 主要略歴 |
|---|---|
| アンドリュー・アーヴィン氏 (Andrew Irvine) | アンドリュー・アーヴィン氏の主要略歴については「取締役会」を参照。 |
| アンドリュー・アウエルバッハ氏 (Andrew Auerbach) | アンドリュー氏は、2025年6月に事業者向け・プライベートバンキング業務担当グループ業務執行役員に任命された。同氏は、グローバルな金融サービス業界で30年以上の経験があり、モントリオール銀行では21年以上にわたり複数の上級執行役員の職を務めた。モントリオール銀行入社以前は、アンドリュー氏はカナダ・トラスト(現TDカナダ・トラスト)で14年間勤務していた。 |
| キャスリン・カーバー氏 (Cathryn Carver) | キャスリン氏は、2024年7月に法人・機関投資家向け銀行業務担当グループ業務執行役員に任命された。キャスリン氏は、30年以上にわたるキャリアの中で、キャピタル・マーケッツ業務、コーポレート・ファイナンス業務、ウェルス業務および機関投資家向け銀行業務における豊富かつグローバルな経験を有している。2016年に当社に入社して以来、法人・機関投資家市場を中心に上級執行役員を歴任し、それ以前は、ANZ、ウェストパックおよびマッコーリー銀行でリーダーシップの職に就いていた。 |
| シャロン・クック氏 (Sharon Cook) | シャロン・クック氏は、2017年4月に顧客・コーポレートサービス担当グループ業務執行役員に任命された。シャロン氏は、広報、顧客による苦情、顧客の困窮、ガバナンス、法務、カスタマー・アドボケイトオフィス、規制業務、救済措置および気候変動に対し責任を負っている。シャロン氏は、弁護士として30年超の経験を有する。当社に入社する前、シャロン氏は8年以上にわたり大手商業法律事務所を率いていた。 |
| ショーン・ドゥーリー氏 (Shaun Dooley) | ショーン・ドゥーリー氏は、2025年3月にグループ最高財務責任者代理に任命された。ショーン氏は以前、2018年10月からグループ最高リスク管理担当役員を務め、当社グループ全体のリスク業務機能を統括していた。その前はグループ・トレジャラーを務めており、また機関投資家向け銀行業務、コーポレート・ファイナンス業務および金融機関向け業務チームを主導していた。ショーン氏は1992年に当社にコーポレート・バンキンググループのリレーションシップ・バンカーとして入社した。1992年に当社に入社する前は、ショーン氏はオーストラリア・チェース・マンハッタン銀行およびエルダー・ファイナンス・グループに勤務していた。 |
| ダニエル・ハギンズ氏 (Daniel Huggins) | ダニエル・ハギンズ氏は、2021年10月にBNZのマネージング・ディレクターおよび最高経営責任者に任命された。ダニエル氏は、銀行業務、コーポレート業務および金融サービス業務において20年を超える経験を有する。2020年にBNZに入社して以降、ダニエル氏は顧客、商品およびサービスに注力しながらエグゼクティブレベルの職に就いている。BNZに入社する前、同氏はコモンウェルス・バンク・オブ・オーストラリアおよびマッキンゼー・アンド・カンパニーに勤務していた。 |
| アナ・マリンコヴィッチ氏 (Ana Marinkovic) | アナ・マリンコヴィッチ氏は、2024年4月に個人向け銀行業務担当グループ業務執行役員に任命された。同氏は、戦略、決済、住宅抵当貸付、コンタクトセンター、消費者および商業部門における技術・オペレーション業務などにわたる上級の銀行業務の役職において20年を超える経験を有している。アナ氏は、2019年に当社に入社し、2020年にビジネス・ダイレクトおよびスモール・ビジネス担当業務執行ジェネラル・マネジャーに就任した。 |
| レス・マセソン氏 (Les Matheson) | レス・マセソン氏は、2021年1月にグループ最高営業責任者に任命された。レス氏は、オーストラリア、ニュージーランド、ヨーロッパおよびアジア太平洋における銀行業務および財務において約30年間にわたる経験を有する。当社に入社する前、レス氏はRBS・リテール銀行のCEOを務めており、また、アイルランドのアルスター銀行の責任者であった。レス氏はオーストラリアのチーフ・カントリー・オフィサーを含め、シティグループにおいて長いキャリアを有していた。同氏は、サーティファイド・バンク・ディレクター(英国インスティテュート・バンカー)およびチャータード・バンカー・インスティテュート(英国)のフェローである。 |
| サラ・ホワイト氏 (Sarah White) | サラ・ホワイト氏は、2023年8月に人事・文化担当グループ業務執行役員に任命された。サラ氏は、グループ最高経営責任者の首席補佐官を5年以上務めた後、当社のエグゼクティブレベルに参加した。それ以前は、彼女はタレント・リーダーシップ担当グループ業務執行ジェネラル・マネジャーを務めていたほか、その他多数の人事・文化担当の執行役員の職を務めていた。サラ氏は、ビジネス・パートナリング、執行役員および上級リーダーへのコーチング、複雑な変更および事業変革の指揮において広範な経験を有している。 |
| ピーター・ホワイトロー氏 (Peter Whitelaw) | ピーター・ホワイトロー氏は、2025年3月にグループ最高リスク管理担当役員代理に任命され、当社グループ全体のリスク業務機能を統括している。それ以前のピーター氏の役職はレジリエンスリスク担当業務執行役員であり、同職では資本、資金調達、流動性、技術、データ、プライバシー、情報セキュリティ、サードパーティ、ESGおよび戦略リスクに関する当社グループのリスク管理方針、枠組およびリスク選好の設定等について責任を負っていた。ピーター氏はかつてBNZの最高リスク管理担当役員を務めていた。2005年に当社に入社する前は、同氏はロンドンおよびシドニーの三井住友銀行の上級リスク管理職を歴任していた。 |
| パトリック・ライト氏 (Patrick Wright) | パトリック・ライト氏は、2017年4月にテクノロジー・アンド・エンタープライズ・オペレーション担当グループ業務執行役員に任命された。当社に入社する前、同氏は、バークレーカードにおいてチーフ・オペレーションおよびテクノロジー・オフィサーを務め、バークレー・アメリカにおいてチーフ・オペレーション・オフィサーを務めた。パトリック氏は銀行業務および技術部門において30年超の経験を有しており、大手金融サービス会社で大規模な改革を推進した広範な経験を有する。 |
将来のエグゼクティブ・リーダーシップ・チームの変更
2025年度中に4件のエグゼクティブ・リーダーシップ・チームの変更が発表されたが、いずれもまだ発効していない。ピート・スティール氏は、デジタル・データ・人工知能担当グループ業務執行役員に任命され、2025年11月19日付で就任する予定である。シェーン・コンウェイ氏は、新設の役職である変革担当グループ業務執行役員に昇格し、2025年12月1日付で就任する予定である。シャロン・クック氏は、2025年12月31日付で退任する予定である。インダー・シン氏は、グループ最高財務責任者兼戦略担当グループ業務執行役員に任命され、2026年3月に就任する予定である。変更の詳細については、「第5-3、(2)報酬報告書」を参照のこと。
エグゼクティブ・リーダーシップ・チームの元メンバー
エグゼクティブ・リーダーシップ・チームのメンバー2名は、2025事業年度中に当社グループを退職することを発表し、1名の業務執行役員が元の役職に復職する前に代理の職にステップアップした。
彼らは、2025事業年度の一部について、報酬報告書内で主要経営陣として報告されている。
| ネイサン・グーナン氏 (Nathan Goonan) | ネイサン・グーナン氏は、2023年7月にグループ最高財務責任者に任命された。ネイサン氏は投資銀行業務に就いていた以前、2004年に当社に入社した。2013年に当社に再入社して以降、同氏は、戦略・改革担当グループ業務執行役員を含む、法人戦略業務および合併買収業務においていくつかのエグゼクティブレベルの職に就いた。2025年3月、ネイサン氏は当社グループを退職する旨を発表し、2025年3月17日をもって主要経営陣から外れた。 |
|---|---|
| レイチェル・スレイド氏 (Rachel Slade) | レイチェル・スレイド氏は、2024年4月に事業者向け・プライベートバンキング業務担当グループ業務執行役員に任命された。それ以前は、個人向け銀行業務担当グループ業務執行役員を務めた。レイチェル氏は銀行業務に20年超の経験を有している。2025年3月、レイチェル氏は当社グループを退職する旨を発表し、2025年3月17日をもって主要経営陣から外れた。 |
2025年3月から6月まで、マイケル・サーディー氏は、アンドリュー・アウエルバッハ氏が事業者向け・プライベートバンキング業務担当グループ業務執行役員に就任するまでの間、同職の代理を務めた。マイケル氏はその後、元の役職であるプライベート・ウェルス担当業務執行役員に復帰した。
取締役会の計画および課題の設定
取締役会議は、当社のコーポレート・ガバナンスの主要部分である。これは、取締役会が当社グループの戦略およびパフォーマンスを監督し、取締役会がマネジメントの予想を設定することを可能にするための主要な手段である。取締役会は、取締役が必ず会議に出席できるよう、2年前に会議カレンダーの承認を行っている。定期的な課題には、事業業績、戦略の実行および展開、資本管理、リスク管理、財務報告、人材・文化、規制およびその他の利害関係者のエンゲージメントならびにサステナビリティの問題が含まれる。また、体系化されていない時間も取締役会に含まれており、議題に上がるその場その場の事項にも柔軟に対応している。年度の初めには、当社の主要規制当局との会議も予定されている。
取締役会の年間カレンダーは、取締役会および委員会の会議ならびにワークショップのための6回の数日間にわたるプログラム、ならびに特定の目的のための5回の短期の取締役会議で構成されている。2025年には、業績および報酬に関する決定、半期および通期の業績、次の事業年度の事業計画および目標、方針の見直し、ならびに年次の取締役会評価など、複数の委員会と取締役会が特定の目的で一堂に会した同時会議が複数開催された。予定されていた取締役会プログラム以外では、一部の取締役が、オーストラリア、米国、インドおよびベトナムでの業務視察を含む、外部の活動および現地視察に参加した。
各暦年の最初の取締役会プログラムにおいて、取締役会は、今後1年間の優先事項を設定する。これらの優先事項は、取締役会が通常の業務に加えて時間を費やしたいと考えている主題を明確にするためのものである。2025年の取締役会の優先事項は、顧客中心主義、リーダーシップ文化、リスク文化、業務の簡素化および技術の近代化、ならびにサステナビリティであった。
取締役会および委員会の時間が効率的に活用され、議論が当社の優先事項を反映したものになるよう、グループ秘書役、グループCEOおよび関連するグループ業務執行役員と協議の上、各議長が課題を検討する。フォワードプランナーは、取締役会および委員会に対し、その年度について計画された課題の包括的な見解を提供し、優先事項の変更に応じて積極的に調整する機会を与えるために使用される。フォワードプランナーは、取締役会の報告のための重要な枠組みであり、戦略および事業の主題に割り当てられる時間、ならびに規制および法的義務のバランスをとるために利用される。
取締役会はまた、必要に応じて会議または非公開会議で議論される特別な事項についての柔軟性も維持している。取締役会および委員会の会議に先立ち、経営陣と取締役会の間の効果的なコミュニティを促進するための措置が講じられる。これには、担当の経営陣が特定の課題について情報を提供すること、および議長とグループ秘書役の間の準備会議に出席することが含まれる。会議の後、経営陣の要求が明確になるよう、フォローアップのための活動が共有される。効果的な意思決定を支援するため、テンプレート、ガイダンスおよびフィードバックの利用を通じて、取締役会および委員会の文書作成に対する一貫したアプローチが促進される。
会議への出席
2025年における取締役の取締役会および委員会会議への出席の詳細は以下の通りであり、これには複数の委員会と取締役会が一堂に会した同時会議が含まれる。取締役会および委員会は2025年に予定されていた取締役会プログラム中に複数のワークショップも開催したため、当該プログラム内で別途委員会会議が開催されなかった場合を除き、下表では追加会議として表示されていない。開催されたワークショップの内容については、「第5-3、(1)コーポレート・ガバナンスの概要」の「2025年における主要な取締役会の活動」を参照のこと。
すべての取締役は、委員会の議題、書類、議事録のコピーを受け取り、特定の委員会に任命されているか否かに関わらず、その情報に平等にアクセス出来るようにしている。
すべての取締役は、自らが委員ではない委員会の会議にも出席することができる。取締役が、自らが委員ではない委員会の会議に出席した場合、かかる出席は下表において除外されている。
| 取締役会(1) | 委員会会議 | 同時会議 | |||||||
| 監査 | リスク・ コンプライアンス | 人材・報酬 | 顧客 | 指名・ ガバナンス | |||||
| 出席/開催 | 出席/開催 | 出席/開催 | 出席/開催 | 出席/開催 | 出席/開催 | 出席/開催 | |||
| 現職の取締役 | |||||||||
| フィリップ・クロニカン | 12/12 | - | - | - | - | 9/9 | 8/8 | ||
| アンドリュー・アーヴィン(1) | 12/12 | - | - | - | - | - | 7/8 | ||
| キャスリン・ファッグ(2) | 11/12 | - | 6/6 | 6/6 | - | - | 8/8 | ||
| クリスティーン・フェローズ | 12/12 | - | - | 6/6 | 5/5 | - | 8/8 | ||
| ウォリック・ハント(3) | 10/10 | 4/4 | 5/5 | - | - | - | 6/6 | ||
| キャロリン・ケイ | 12/12 | 5/5 | 6/6 | - | - | 9/9 | 8/8 | ||
| アリソン・キッチン | 12/12 | 5/5 | - | - | 5/5 | - | 8/8 | ||
| アン・ラブリッジ(4) | 3/3 | 1/1 | - | - | - | 3/3 | 4/4 | ||
| ダグ・マッケイ(4) | 3/3 | 1/1 | - | - | 2/2 | - | 4/4 | ||
| サイモン・マッキーオン(5) | 12/12 | - | 6/6 | 3/3 | - | 9/9 | 8/8 | ||
| アン・シェリー | 12/12 | - | - | 6/6 | 5/5 | - | 8/8 | ||
*(1)*一刻を争う事項を協議するため、スケジュール外の会議が1回招集された。直前の招集での開催であったにもかかわらず、全取締役が出席できるよう調整した。
*(2)*アーヴィン氏は1件の同時会議に出席できず、ファッグ氏は1件の取締役会議に出席できなかった(いずれも前もって分かっていた日程の不都合のため)。いずれの場合においても、両者は欠席の謝罪を申し入れ、議長に意見を提供した。
*(3)*ハント氏は、2024年12月に非業務執行取締役として就任し、リスク・コンプライアンス委員会および監査委員会に加わった。
*(4)*ラブリッジ氏およびマッケイ氏は、2024年12月をもって非業務執行取締役を退任した。
*(5)2025年3月から、マッキーオン氏が人事・報酬委員会に加わった。*
取締役****の利益
下表は、当社の英文年次書類の日付である2025年11月6日現在、各取締役が所有する当社の全額払込済普通株式数を示している。
| 氏名 | 当社の全額払込済普通株式(株) |
|---|---|
| 非業務執行取締役 | |
| フィリップ・クロニカン(会長) | 42,120 |
| アリソン・キッチン | 7,417 |
| アン・シェリー | 12,698 |
| キャロリン・ケイ | 13,362 |
| クリスティーン・フェローズ | 7,300 |
| キャスリン・ファッグ | 9,426 |
| サイモン・マッキーオン | 15,000 |
| ウォリック・ハント | 6,300 |
| 元非業務執行取締役 | |
| アン・ラブリッジ(年度の一部) | 12,120 |
| ダグラス・マッケイ(年度の一部) | 11,972 |
(3)【監査の状況】
(ア)外部監査人および内部監査人
アーンスト・アンド・ヤング(「EY」)が2005年1月31日以降当社グループの外部監査人を務めており、その間、適用ある法律、規定および規則に定める監査人独立性要件に従い独立性を保ってきた。これには、雇用関係、金銭的関係および監査関連サービス、税務関連サービスその他のサービスの提供が含まれる。
当社グループの内部監査および外部監査に関するその他の情報については、前記「第5-3、(1)コーポレート・ガバナンスの概要」を参照のこと。
(イ)監査報酬の内容等
①【外国監査公認会計士等に対する報酬の内容】
監査業務は、財務諸表の作成が義務付けられている被支配会社を含む当社グループおよび当社の連結財務諸表の監査または見直しから構成されている。
報告期間中に行われた監査業務ではない業務はすべて非監査業務である。これらの業務には監査関連業務その他一切の業務が含まれる。
監査関連業務は、従来外部監査人により行われてきた保証および関連業務から構成され、これらには、(i)有価証券の募集に関連する引受会社へのコンフォートレターの提供、(ⅱ)法津、規則または規制上の遵守義務により要求される規制業務、ならびに(ⅲ)法定外監査を含む非規制業務、買収に関連する会計コンサルティングおよび監査、内部統制の見直し、法律または規則により要求されない証明業務ならびに財務会計・報告基準に関するコンサルティングが含まれる。
その他はすべて、監査業務または監査関連業務のいずれでもない業務である。
| 2025年度 | 2024年度(1) | |||||
| 監査報酬 | 監査関連報酬 | その他の報酬 | 監査報酬 | 監査関連報酬 | その他の報酬 | |
| (千豪ドル) | (千豪ドル) | (千豪ドル) | (千豪ドル) | (千豪ドル) | (千豪ドル) | |
| 提出会社 | 14,072 (1,409,592千円) | 6,435 (644,594千円) | 400 (40,068千円) | 12,866 (1,288,787千円) | 6,211 (622,156千円) | 47 (4,708千円) |
| 連結子会社 | 4,624 (463,186千円) | 914 (91,555千円) | 20 (2,003千円) | 4,560 (456,775千円) | 742 (74,326千円) | 21 (2,104千円) |
| 計 | 18,696 (1,872,778千円) | 7,349 (736,149千円) | 420 (42,071千円) | 17,426 (1,745,562千円) | 6,953 (696,482千円) | 68 (6,812千円) |
*(1)*比較数値は2025年度年次報告書に合わせて更新されている。
②【外国監査公認会計士等のネットワークファーム(アーンスト・アンド・ヤング)に対する報酬(上記①を除く。)の内容】
「第6-1 財務書類」の注記33「外部監査人に対する報酬」を参照のこと。
③【その他重要な報酬の内容】
該当なし。
④【外国監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容】
監査関連報酬に係る業務については、上記①を参照のこと。
⑤【監査報酬の決定方針】
監査委員会は、必要な場合は株主の承認を得て、外部監査人の選定、評価、報酬および(適切な場合は)交代について責任を担っている。
監査委員会は、外部監査人が提供する各監査業務または非監査業務について年間報酬額の上限を設定できる。監査委員会が別段の承認を行う場合を除き、ある事業年度中に非監査業務の提供について外部監査人に対して支払われたかまたは支払われるべき報酬は、当該年度中に監査業務について外部監査人に支払われたかまたは支払われるべき報酬を超えてはならない。
監査委員会の事前承認の方針および手続の説明は、「第5-3、(1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載されている。
(4)【役員の報酬等】
該当なし。
当社の取締役および主要な業務執行役員に対する報酬の詳細については、「第5-3、(2)役員の状況」の「報酬報告書」を参照のこと。
(5)【株式の保有状況】
該当なし。
第6 【経理の状況】
当社グループの財務報告書は、2001年会社法(連邦法)、オーストラリア会計基準およびオーストラリア会計基準審議会(以下「AASB」という。)解釈指針に準拠して作成されている。
当社の財務諸表および当社グループの連結財務諸表は、AASBが公表しているオーストラリア会計基準および国際会計基準審議会(以下「IASB」という。)が公表している国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠している。なお、当社および当社グループの英文財務諸表はASICに提出され、ASICで公衆の縦覧に供されている他、当社のウェブサイトであるwww.nabgroup.comにて入手可能である。
本書記載の日本語による財務書類は、上記の当社および当社グループの英文財務諸表を翻訳したものであり、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)328条1項の規定に従って作成されている。日本およびオーストラリアにおいて一般に公正妥当と認められている会計原則または会計慣行の主要な差異は、「4 日豪の会計原則および会計慣行の相違」に記載されている。
2025年および2024年9月30日をもって終了した事業年度に関する当社の英文財務諸表および当社グループの英文連結財務諸表は外国監査法人等(公認会計士法(昭和23年法律第103号)1条の3第7項に規定されている外国監査法人等をいう。)であるアーンスト・アンド・ヤングから監査を受け、金融商品取引法193条の2第1項1号に規定されている監査証明に相当すると認められる証明を受けている。
当社および当社グループの英文財務諸表は豪ドルで表示されているが、日本語の財務書類には便宜上主要な計数についての円換算額を併記している。日本円への換算は、2025年11月6日現在の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場の仲値1豪ドル=100.17円によっている。なお、主要な計数についての円換算額および「2 主な資産・負債および収支の内容」から「4 日豪の会計原則および会計慣行の相違」に説明されている事項に関する記載は、当社および当社グループの英文財務諸表には含まれておらず、当該事項における英文財務諸表への参照事項を除き、会計監査の対象になっていない。
1 【財務書類】
(1) 損益計算書
| 当社グループ | 当社 | ||||||||
| 9月30日終了事業年度 | 注記 | 2025年 | 2024年 | 2025年 | 2024年 | ||||
| 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | ||
| 受取利息 | |||||||||
| 実効金利法による受取利息 | 49,870 | 4,995,478 | 52,012 | 5,210,042 | 46,290 | 4,636,869 | 48,036 | 4,811,766 | |
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に係る受取利息 | 6,909 | 692,075 | 6,285 | 629,568 | 6,432 | 644,293 | 5,745 | 575,477 | |
| 支払利息 | (39,376) | (3,944,294) | (41,540) | (4,161,062) | (39,309) | (3,937,583) | (41,056) | (4,112,580) | |
| 純利息収益 | 3 | 17,403 | 1,743,259 | 16,757 | 1,678,549 | 13,413 | 1,343,580 | 12,725 | 1,274,663 |
| その他営業収益(1) | 4 | 3,469 | 347,490 | 3,875 | 388,159 | 5,268 | 527,696 | 5,547 | 555,643 |
| 営業費用(1) | 5 | (10,348) | (1,036,559) | (10,012) | (1,002,902) | (9,356) | (937,191) | (8,807) | (882,197) |
| 信用減損費用 | 17 | (833) | (83,442) | (741) | (74,226) | (806) | (80,737) | (619) | (62,005) |
| 税引前利益 | 9,691 | 970,747 | 9,879 | 989,579 | 8,519 | 853,348 | 8,846 | 886,104 | |
| 法人税 | 6 | (2,864) | (286,887) | (2,798) | (280,276) | (2,152) | (215,566) | (1,952) | (195,532) |
| 継続事業からの当期純利益 | 6,827 | 683,861 | 7,081 | 709,304 | 6,367 | 637,782 | 6,894 | 690,572 | |
| 非継続事業からの当期純損失(2) | (29) | (2,905) | (103) | (10,318) | - | - | - | - | |
| 当期純利益 | 6,798 | 680,956 | 6,978 | 698,986 | 6,367 | 637,782 | 6,894 | 690,572 | |
| 非支配持分に帰属する純利益 | 39 | 3,907 | 18 | 1,803 | - | - | - | - | |
| 当社株主に帰属する純利益 | 6,759 | 677,049 | 6,960 | 697,183 | 6,367 | 637,782 | 6,894 | 690,572 | |
| 1株当たり利益 | 豪セント | 円 | 豪セント | 円 | |||||
| 基本的1株当たり利益 | 7 | 221.0 | 221.4 | 224.6 | 225.0 | ||||
| 希薄化後1株当たり利益 | 7 | 219.9 | 220.3 | 222.7 | 223.1 | ||||
| 継続事業からの基本的1株当たり利益 | 7 | 221.9 | 222.3 | 227.9 | 228.3 | ||||
| 継続事業からの希薄化後1株当たり利益 | 7 | 220.8 | 221.2 | 225.8 | 226.2 | ||||
(1) 比較情報は当年度の表示と一致させるために修正再表示されている。注記1「作成の基礎」参照。
(2) 2025事業年度の非継続事業は主に保有するMLC資産運用業務の残務処理およびMLC資産運用業務の顧客救済措置に係る費用に関連したものである。
(2) 包括利益計算書
| 当社グループ | 当社 | ||||||||
| 9月30日終了事業年度 | 2025年 | 2024年 | 2025年 | 2024年 | |||||
| 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | ||
| 継続事業からの当期純利益 | 6,827 | 683,861 | 7,081 | 709,304 | 6,367 | 637,782 | 6,894 | 690,572 | |
| その他の包括利益 | |||||||||
| 純損益に振り替えられない項目 | |||||||||
| 公正価値で測定の指定を受けた金融負債の公正価値の変動のうち当社グループの自己の信用リスクに起因する変動額 | 2 | 200 | (87) | (8,715) | 4 | 401 | (95) | (9,516) | |
| 土地および建物の再評価差額金 | - | - | (2) | (200) | - | - | - | - | |
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品積立金: | |||||||||
| 再評価(損)/益 | (2) | (200) | 4 | 401 | 4 | 401 | 5 | 501 | |
| 資本へ直接振り替えられた項目に係る法人税 | - | - | 26 | 2,604 | (1) | (100) | 26 | 2,604 | |
| 純損益に振り替えられない項目合計 | - | - | (59) | (5,910) | 7 | 701 | (64) | (6,411) | |
| 純損益に振り替えられ得る項目 | |||||||||
| キャッシュ・フロー・ヘッジ積立金 | 663 | 66,413 | 2,101 | 210,457 | 486 | 48,683 | 2,152 | 215,566 | |
| ヘッジ費用積立金 | (9) | (902) | (198) | (19,834) | (33) | (3,306) | (87) | (8,715) | |
| 外貨換算積立金: | |||||||||
| 在外営業活動体の為替換算調整額(ヘッジ後) | (375) | (37,564) | (222) | (22,238) | 121 | 12,121 | (41) | (4,107) | |
| 在外営業活動体の処分または部分的な処分に伴う損益計算書への振替 | (19) | (1,903) | - | - | (19) | (1,903) | - | - | |
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品積立金: | |||||||||
| 再評価益/(損) | 233 | 23,340 | (520) | (52,088) | 232 | 23,239 | (520) | (52,088) | |
| 損益計算書へ振り替えられた売却損 | 136 | 13,623 | 104 | 10,418 | 136 | 13,623 | 104 | 10,418 | |
| 資本へ直接振り替えられた項目に係る法人税 | (304) | (30,452) | (445) | (44,576) | (246) | (24,642) | (492) | (49,284) | |
| 純損益に振り替えられ得る項目の合計 | 325 | 32,555 | 820 | 82,139 | 677 | 67,815 | 1,116 | 111,790 | |
| 当期その他の包括利益(法人税控除後) | 325 | 32,555 | 761 | 76,229 | 684 | 68,516 | 1,052 | 105,379 | |
| 継続事業からの当期包括利益合計 | 7,152 | 716,416 | 7,842 | 785,533 | 7,051 | 706,299 | 7,946 | 795,951 | |
| 非継続事業からの当期純損失(法人税控除後) | (29) | (2,905) | (103) | (10,318) | - | - | - | - | |
| 当期包括利益合計 | 7,123 | 713,511 | 7,739 | 775,216 | 7,051 | 706,299 | 7,946 | 795,951 | |
| 非支配持分への帰属(1) | 6 | 601 | 18 | 1,803 | - | - | - | - | |
| 当社株主に帰属する包括利益合計 | 7,117 | 712,910 | 7,721 | 773,413 | 7,051 | 706,299 | 7,946 | 795,951 | |
(1) 当社グループ分はBNZに対する非支配持分の為替換算に関連した33百万豪ドルの損失(2024事業年度:ゼロ豪ドル)を含む。
(3) 貸借対照表
| 当社グループ | 当社 | ||||||||
| 9月30日現在 | 注記 | 2025年 | 2024年 | 2025年 | 2024年 | ||||
| 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | ||
| 資産 | |||||||||
| 現金および流動資産 | 8 | 2,604 | 260,843 | 2,499 | 250,325 | 2,407 | 241,109 | 2,318 | 232,194 |
| 他の銀行に対する債権 | 8 | 91,946 | 9,210,231 | 110,438 | 11,062,574 | 86,451 | 8,659,797 | 105,061 | 10,523,960 |
| 差し入れた担保 | 5,763 | 577,280 | 9,633 | 964,938 | 5,267 | 527,595 | 8,929 | 894,418 | |
| 売買目的資産 | 9 | 144,571 | 14,481,677 | 133,606 | 13,383,313 | 132,229 | 13,245,379 | 120,517 | 12,072,188 |
| デリバティブ資産 | 18 | 21,826 | 2,186,310 | 28,766 | 2,881,490 | 20,695 | 2,073,018 | 28,458 | 2,850,638 |
| 負債性金融商品 | 10 | 46,947 | 4,702,681 | 41,999 | 4,207,040 | 44,702 | 4,477,799 | 41,983 | 4,205,437 |
| その他の金融資産 | 11 | 688 | 68,917 | 769 | 77,031 | 688 | 68,917 | 769 | 77,031 |
| 貸出金 | 12 | 776,126 | 77,744,541 | 732,692 | 73,393,758 | 677,552 | 67,870,384 | 634,346 | 63,542,439 |
| 当期未収還付税金 | 25 | 2,504 | 25 | 2,504 | 23 | 2,304 | 25 | 2,504 | |
| 被支配会社に対する債権 | - | - | - | - | 55,638 | 5,573,258 | 51,039 | 5,112,577 | |
| 繰延税金資産 | 6 | 3,052 | 305,719 | 3,181 | 318,641 | 2,708 | 271,260 | 2,802 | 280,676 |
| 有形固定資産 | 2,713 | 271,761 | 2,865 | 286,987 | 2,019 | 202,243 | 2,220 | 222,377 | |
| 被支配会社への投資 | - | - | - | - | 10,406 | 1,042,369 | 11,076 | 1,109,483 | |
| のれんおよびその他の無形資産 | 22 | 5,622 | 563,156 | 5,224 | 523,288 | 2,981 | 298,607 | 2,661 | 266,552 |
| その他の資産 | 23 | 6,936 | 694,779 | 8,551 | 856,554 | 5,674 | 568,365 | 6,884 | 689,570 |
| 売却目的保有資産 | 31 | 243 | 24,341 | - | - | 477 | 47,781 | - | - |
| 資産合計 | 1,109,062 | 111,094,741 | 1,080,248 | 108,208,442 | 1,049,917 | 105,170,186 | 1,019,088 | 102,082,045 | |
| 負債 | |||||||||
| 他の銀行に対する債務 | 8 | 12,369 | 1,239,003 | 12,328 | 1,234,896 | 9,239 | 925,471 | 7,909 | 792,245 |
| 徴求した担保 | 4,819 | 482,719 | 5,151 | 515,976 | 4,081 | 408,794 | 4,180 | 418,711 | |
| その他の金融負債 | 16 | 70,464 | 7,058,379 | 70,272 | 7,039,146 | 62,444 | 6,255,015 | 62,836 | 6,294,282 |
| 預金およびその他の借入金 | 13 | 736,159 | 73,741,047 | 712,566 | 71,377,736 | 659,256 | 66,037,674 | 636,565 | 63,764,716 |
| デリバティブ負債 | 18 | 20,203 | 2,023,735 | 32,576 | 3,263,138 | 23,305 | 2,334,462 | 33,013 | 3,306,912 |
| 当期未払税金 | 871 | 87,248 | 1,042 | 104,377 | 661 | 66,212 | 864 | 86,547 | |
| 引当金 | 24 | 1,745 | 174,797 | 1,804 | 180,707 | 1,399 | 140,138 | 1,466 | 146,849 |
| 被支配会社に対する債務 | - | - | - | - | 51,920 | 5,200,826 | 51,830 | 5,191,811 | |
| 社債、ノートおよび劣後債 | 14 | 174,307 | 17,460,332 | 156,294 | 15,655,970 | 157,412 | 15,767,960 | 140,556 | 14,079,495 |
| その他の発行負債 | 15 | 8,972 | 898,725 | 9,560 | 957,625 | 8,972 | 898,725 | 9,560 | 957,625 |
| その他の負債 | 25 | 15,506 | 1,553,236 | 16,442 | 1,646,995 | 12,502 | 1,252,325 | 12,984 | 1,300,607 |
| 負債合計 | 1,045,415 | 104,719,221 | 1,018,035 | 101,976,566 | 991,191 | 99,287,602 | 961,763 | 96,339,800 | |
| 純資産 | 63,647 | 6,375,520 | 62,213 | 6,231,876 | 58,726 | 5,882,583 | 57,325 | 5,742,245 | |
| 資本 | |||||||||
| 払込資本 | 26 | 36,123 | 3,618,441 | 36,581 | 3,664,319 | 35,337 | 3,539,707 | 35,795 | 3,585,585 |
| 積立金 | 28 | (21) | (2,104) | (362) | (36,262) | 232 | 23,239 | (434) | (43,474) |
| 利益剰余金 | 26,820 | 2,686,559 | 25,236 | 2,527,890 | 23,157 | 2,319,637 | 21,964 | 2,200,134 | |
| 資本合計(当社株主帰属分) | 62,922 | 6,302,897 | 61,455 | 6,155,947 | 58,726 | 5,882,583 | 57,325 | 5,742,245 | |
| 非支配持分 | 27 | 725 | 72,623 | 758 | 75,929 | - | - | - | - |
| 資本合計 | 63,647 | 6,375,520 | 62,213 | 6,231,876 | 58,726 | 5,882,583 | 57,325 | 5,742,245 | |
(4) キャッシュ・フロー計算書
| 当社グループ | 当社 | ||||||||
| 9月30日終了事業年度 | 注記 | 2025年 | 2024年 | 2025年 | 2024年 | ||||
| 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | ||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| 利息受取額 | 57,271 | 5,736,836 | 58,715 | 5,881,482 | 53,218 | 5,330,847 | 54,250 | 5,434,223 | |
| 利息支払額 | (40,394) | (4,046,267) | (40,575) | (4,064,398) | (40,168) | (4,023,629) | (40,251) | (4,031,943) | |
| 配当金受取額 | 10 | 1,002 | 4 | 401 | 2,410 | 241,410 | 3,108 | 311,328 | |
| トレーディング収益の正味受取額 | 4,196 | 420,313 | 405 | 40,569 | 3,205 | 321,045 | 65 | 6,511 | |
| その他の収益正味受取額 | 2,601 | 260,542 | 2,392 | 239,607 | 1,938 | 194,129 | 1,752 | 175,498 | |
| 営業費用支払額 | (7,708) | (772,110) | (7,712) | (772,511) | (7,027) | (703,895) | (6,585) | (659,619) | |
| 法人税支払額 | (3,157) | (316,237) | (2,834) | (283,882) | (2,465) | (246,919) | (2,208) | (221,175) | |
| 営業資産および負債の変動考慮前の営業活動によりもたらされたキャッシュ・フロー | 12,819 | 1,284,079 | 10,395 | 1,041,267 | 11,111 | 1,112,989 | 10,131 | 1,014,822 | |
| 営業資産および負債の変動 | |||||||||
| 以下の資産の純(増)/減額 | |||||||||
| 差し入れた担保 | 3,864 | 387,057 | 1,637 | 163,978 | 3,685 | 369,126 | 1,283 | 128,518 | |
| 中央銀行および他の監督当局への預託金 | 27,146 | 2,719,215 | 2,934 | 293,899 | 27,146 | 2,719,215 | 2,934 | 293,899 | |
| 売買目的資産 | (8,589) | (860,360) | (31,708) | (3,176,190) | (9,148) | (916,355) | (29,764) | (2,981,460) | |
| 公正価値で測定の指定を受けたその他の金融資産 | 86 | 8,615 | 610 | 61,104 | 86 | 8,615 | 54 | 5,409 | |
| 貸出金 | (47,164) | (4,724,418) | (32,547) | (3,260,233) | (42,763) | (4,283,570) | (27,953) | (2,800,052) | |
| その他の資産 | (616) | (61,705) | 999 | 100,070 | (933) | (93,459) | 1,346 | 134,829 | |
| 以下の負債の純増/(減)額 | |||||||||
| 徴求した担保 | (295) | (29,550) | (5,513) | (552,237) | (105) | (10,518) | (5,111) | (511,969) | |
| 預金およびその他の借入金 | 24,707 | 2,474,900 | 31,687 | 3,174,087 | 20,532 | 2,056,690 | 28,195 | 2,824,293 | |
| その他の金融負債 | 984 | 98,567 | 7,452 | 746,467 | (723) | (72,423) | 10,752 | 1,077,028 | |
| その他の負債 | (370) | (37,063) | (2,807) | (281,177) | 195 | 19,533 | (3,660) | (366,622) | |
| 他の銀行(に対する融資)/からの受取の純額 | (2,269) | (227,286) | (23,145) | (2,318,435) | (869) | (87,048) | (23,209) | (2,324,846) | |
| デリバティブ資産および負債の純変動 | (1,792) | (179,505) | 4,225 | 423,218 | 230 | 23,039 | 2,794 | 279,875 | |
| キャッシュ・フローの変動から生じる営業資産および負債の変動 | (4,308) | (431,532) | (46,176) | (4,625,450) | (2,667) | (267,153) | (42,339) | (4,241,098) | |
| 営業活動によりもたらされた/(使用された)キャッシュ純額 | 36 | 8,511 | 852,547 | (35,781) | (3,584,183) | 8,444 | 845,835 | (32,208) | (3,226,275) |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| 負債性金融商品の変動 | |||||||||
| 購入 | (30,242) | (3,029,341) | (27,966) | (2,801,354) | (27,945) | (2,799,251) | (27,957) | (2,800,453) | |
| 処分および満期償還による収入 | 25,968 | 2,601,215 | 33,927 | 3,398,468 | 25,842 | 2,588,593 | 33,914 | 3,397,165 | |
| その他の負債性および資本性金融商品の純変動 | (25) | (2,504) | 69 | 6,912 | 16 | 1,603 | 94 | 9,416 | |
| 被支配会社に対する債権の純変動 | - | - | - | - | (4,416) | (442,351) | (770) | (77,131) | |
| 被支配会社に対する保有持分の純変動 | - | - | - | - | 796 | 79,735 | 611 | 61,204 | |
| 関連会社および共同支配企業に対する保有持分の純変動 | (1) | (100) | (4) | (401) | - | - | - | - | |
| 被支配会社の売却および事業の廃止による収入(売却費用および処分した現金控除後) | - | - | 104 | 10,418 | - | - | - | - | |
| 有形固定資産およびソフトウェアの購入 | (1,405) | (140,739) | (1,440) | (144,245) | (1,127) | (112,892) | (1,168) | (116,999) | |
| 有形固定資産およびソフトウェアの売却による収入(売却費用控除後) | (3) | (301) | 1 | 100 | 2 | 200 | - | - | |
| 投資活動によりもたらされた/(使用された)キャッシュ純額 | (5,708) | (571,770) | 4,691 | 469,897 | (6,832) | (684,361) | 4,724 | 473,203 | |
| 当社グループ | 当社 | ||||||||
| 9月30日終了事業年度 | 2025年 | 2024年 | 2025年 | 2024年 | |||||
| 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | 百万豪ドル | 百万円 | ||
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| 社債、ノートおよび劣後債の返済 | (33,407) | (3,346,379) | (26,638) | (2,668,328) | (29,222) | (2,927,168) | (20,734) | (2,076,925) | |
| 社債、ノートおよび劣後債の発行による収入(発行費用控除後)(1) | 42,893 | 4,296,592 | 42,783 | 4,285,573 | 39,901 | 3,996,883 | 37,655 | 3,771,901 | |
| 株式買戻しの支払い | (616) | (61,705) | (2,077) | (208,053) | (616) | (61,705) | (2,077) | (208,053) | |
| 配当金再投資プランによる発行済株式総数の増加を相殺するための株式市場購入 | (388) | (38,866) | (509) | (50,987) | (388) | (38,866) | (509) | (50,987) | |
| 従業員株式オファーのための自己株式購入 | - | - | (25) | (2,504) | - | - | (25) | (2,504) | |
| 負債の発行による収入(発行費用控除後) | - | - | 999 | 100,070 | - | - | 999 | 100,070 | |
| BNZ永久優先株式の発行による収入 | - | - | 404 | 40,469 | - | - | - | - | |
| 発行負債の返済 | (600) | (60,102) | - | - | (600) | (60,102) | - | - | |
| 配当金および分配金支払額(配当金再投資プランを除く) | (4,828) | (483,621) | (4,700) | (470,799) | (4,789) | (479,714) | (4,682) | (468,996) | |
| その他の財務活動の返済 | (336) | (33,657) | (321) | (32,155) | (305) | (30,552) | (283) | (28,348) | |
| 財務活動によりもたらされた/(使用された)キャッシュ純額 | 2,718 | 272,262 | 9,916 | 993,286 | 3,981 | 398,777 | 10,344 | 1,036,158 | |
| 現金および現金同等物の純増/(減)額 | 5,521 | 553,039 | (21,174) | (2,121,000) | 5,593 | 560,251 | (17,140) | (1,716,914) | |
| 現金および現金同等物の期首残高 | 18,836 | 1,886,802 | 40,589 | 4,065,800 | 14,145 | 1,416,905 | 31,781 | 3,183,503 | |
| 現金および現金同等物に対する為替レート変動の影響額 | 461 | 46,178 | (579) | (57,998) | 502 | 50,285 | (496) | (49,684) | |
| 現金および現金同等物の期末残高 | 36 | 24,818 | 2,486,019 | 18,836 | 1,886,802 | 20,240 | 2,027,441 | 14,145 | 1,416,905 |
(1) ニュージーランド準備銀行のファンディング・フォー・レンディング・プログラムを含む。
(5) 持分変動計算書
| 払込資本(1) | 積立金(2) | 利益剰余金 | 合計 | 非支配持分 | 資本合計 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 当社グループ | 百万豪ドル | 百万豪ドル | 百万豪ドル | 百万豪ドル | 百万豪ドル | 百万豪ドル |
| 2024年9月30日終了事業年度 | ||||||
| 2023年10月1日現在残高 | 38,546 | (1,192) | 23,529 | 60,883 | 349 | 61,232 |
| 継続事業からの当期純利益 | - | - | 7,063 | 7,063 | 18 | 7,081 |
| 非継続事業からの当期純損失 | - | - | (103) | (103) | - | (103) |
| 継続事業からの当期その他の包括利益 | - | 822 | (61) | 761 | - | 761 |
| 当期包括利益合計 | - | 822 | 6,899 | 7,721 | 18 | 7,739 |
| 株主との取引(資本直入処理) | ||||||
| 株主による拠出金および株主への分配金 | ||||||
| 株式買戻し | (2,077) | - | - | (2,077) | - | (2,077) |
| 従業員株式オファーのための自己株式購入(3) | (25) | - | - | (25) | - | (25) |
| 利益剰余金から/(へ)の振替 | - | (4) | 4 | - | - | - |
| 株式報酬積立金から/(へ)の振替 | 137 | (137) | - | - | - | - |
| 株式報酬 | - | 149 | - | 149 | - | 149 |
| 支払配当金および分配金(4) | - | - | (5,191) | (5,191) | (18) | (5,209) |
| その他の資本の変動 | ||||||
| BNZ永久優先株式の発行(5) | - | - | (5) | (5) | 409 | 404 |
| 2024年9月30日現在残高 | 36,581 | (362) | 25,236 | 61,455 | 758 | 62,213 |
| 2025年9月30日終了事業年度 | ||||||
| 継続事業からの当期純利益 | - | - | 6,788 | 6,788 | 39 | 6,827 |
| 非継続事業からの当期純損失 | - | - | (29) | (29) | - | (29) |
| 継続事業からの当期その他の包括利益 | - | 356 | 2 | 358 | (33) | 325 |
| 当期包括利益合計 | - | 356 | 6,761 | 7,117 | 6 | 7,123 |
| 株主との取引(資本直入処理) | ||||||
| 株主による拠出金および株主への分配金 | ||||||
| 株式買戻し | (616) | - | - | (616) | - | (616) |
| 株式報酬積立金から/(へ)の振替 | 158 | (158) | - | - | - | - |
| 株式報酬 | - | 143 | - | 143 | - | 143 |
| 支払配当金および分配金(4) | - | - | (5,177) | (5,177) | (39) | (5,216) |
| 2025年9月30日現在残高 | 36,123 | (21) | 26,820 | 62,922 | 725 | 63,647 |
(1) 詳細については注記26「払込資本」を参照。
(2) 詳細については注記28「積立金」を参照。
(3) 1株当たり平均29.17豪ドルの価格による862,221株の市場における株式購入を示す。
(4) 詳細については注記29「配当金」を参照。
(5) 詳細については注記27「非支配持分」を参照。
| 払込資本(1) | 積立金(2) | 利益剰余金 | 合計 | 非支配持分 | 資本合計 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 当社グループ | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 |
| 2024年9月30日終了事業年度 | ||||||
| 2023年10月1日現在残高 | 3,861,153 | (119,403) | 2,356,900 | 6,098,650 | 34,959 | 6,133,609 |
| 継続事業からの当期純利益 | - | - | 707,501 | 707,501 | 1,803 | 709,304 |
| 非継続事業からの当期純損失 | - | - | (10,318) | (10,318) | - | (10,318) |
| 継続事業からの当期その他の包括利益 | - | 82,340 | (6,110) | 76,229 | - | 76,229 |
| 当期包括利益合計 | - | 82,340 | 691,073 | 773,413 | 1,803 | 775,216 |
| 株主との取引(資本直入処理) | ||||||
| 株主による拠出金および株主への分配金 | ||||||
| 株式買戻し | (208,053) | - | - | (208,053) | - | (208,053) |
| 従業員株式オファーのための自己株式購入(3) | (2,504) | - | - | (2,504) | - | (2,504) |
| 利益剰余金から/(へ)の振替 | - | (401) | 401 | - | - | - |
| 株式報酬積立金から/(へ)の振替 | 13,723 | (13,723) | - | - | - | - |
| 株式報酬 | - | 14,925 | - | 14,925 | - | 14,925 |
| 支払配当金および分配金(4) | - | - | (519,982) | (519,982) | (1,803) | (521,786) |
| その他の資本の変動 | ||||||
| BNZ永久優先株式の発行(5) | - | - | (501) | (501) | 40,970 | 40,469 |
| 2024年9月30日現在残高 | 3,664,319 | (36,262) | 2,527,890 | 6,155,947 | 75,929 | 6,231,876 |
| 2025年9月30日終了事業年度 | ||||||
| 継続事業からの当期純利益 | - | - | 679,954 | 679,954 | 3,907 | 683,861 |
| 非継続事業からの当期純損失 | - | - | (2,905) | (2,905) | - | (2,905) |
| 継続事業からの当期その他の包括利益 | - | 35,661 | 200 | 35,861 | (3,306) | 32,555 |
| 当期包括利益合計 | - | 35,661 | 677,249 | 712,910 | 601 | 713,511 |
| 株主との取引(資本直入処理) | ||||||
| 株主による拠出金および株主への分配金 | ||||||
| 株式買戻し | (61,705) | - | - | (61,705) | - | (61,705) |
| 株式報酬積立金から/(へ)の振替 | 15,827 | (15,827) | - | - | - | - |
| 株式報酬 | - | 14,324 | - | 14,324 | - | 14,324 |
| 支払配当金および分配金(4) | - | - | (518,580) | (518,580) | (3,907) | (522,487) |
| 2025年9月30日現在残高 | 3,618,441 | (2,104) | 2,686,559 | 6,302,897 | 72,623 | 6,375,520 |
(1) 詳細については注記26「払込資本」を参照。
(2) 詳細については注記28「積立金」を参照。
(3) 1株当たり平均29.17豪ドルの価格による862,221株の市場における株式購入を示す。
(4) 詳細については注記29「配当金」を参照。
(5) 詳細については注記27「非支配持分」を参照。
| 払込資本(1) | 積立金(2) | 利益剰余金 | 資本合計 | |
|---|---|---|---|---|
| 当社 | 百万豪ドル | 百万豪ドル | 百万豪ドル | 百万豪ドル |
| 2024年9月30日終了事業年度 | ||||
| 2023年10月1日現在残高 | 37,760 | (1,565) | 20,328 | 56,523 |
| 継続事業からの当期純利益 | - | - | 6,894 | 6,894 |
| 継続事業からの当期その他の包括利益 | - | 1,121 | (69) | 1,052 |
| 当期包括利益合計 | - | 1,121 | 6,825 | 7,946 |
| 株主との取引(資本直入処理) | ||||
| 株主による拠出金および株主への分配金 | ||||
| 株式買戻し | (2,077) | - | - | (2,077) |
| 従業員株式オファーのための自己株式購入(3) | (25) | - | - | (25) |
| 利益剰余金から/(へ)の振替 | - | (2) | 2 | - |
| 株式報酬積立金から/(へ)の振替 | 137 | (137) | - | - |
| 株式報酬 | - | 149 | - | 149 |
| 支払配当金および分配金(4) | - | - | (5,191) | (5,191) |
| 2024年9月30日現在残高 | 35,795 | (434) | 21,964 | 57,325 |
| 2025年9月30日終了事業年度 | ||||
| 継続事業からの当期純利益 | - | - | 6,367 | 6,367 |
| 継続事業からの当期その他の包括利益 | - | 681 | 3 | 684 |
| 当期包括利益合計 | - | 681 | 6,370 | 7,051 |
| 株主との取引(資本直入処理) | ||||
| 株主による拠出金および株主への分配金 | ||||
| 株式買戻し | (616) | - | - | (616) |
| 株式報酬積立金から/(へ)の振替 | 158 | (158) | - | - |
| 株式報酬 | - | 143 | - | 143 |
| 支払配当金および分配金(4) | - | - | (5,177) | (5,177) |
| 2025年9月30日現在残高 | 35,337 | 232 | 23,157 | 58,726 |
(1) 詳細については注記26「払込資本」を参照。
(2) 詳細については注記28「積立金」を参照。
(3) 1株当たり平均29.17豪ドルの価格による862,221株の市場における株式購入を示す。
(4) 詳細については注記29「配当金」を参照。
| 払込資本(1) | 積立金(2) | 利益剰余金 | 資本合計 | |
|---|---|---|---|---|
| 当社 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 |
| 2024年9月30日終了事業年度 | ||||
| 2023年10月1日現在残高 | 3,782,419 | (156,766) | 2,036,256 | 5,661,909 |
| 継続事業からの当期純利益 | - | - | 690,572 | 690,572 |
| 継続事業からの当期その他の包括利益 | - | 112,291 | (6,912) | 105,379 |
| 当期包括利益合計 | - | 112,291 | 683,660 | 795,951 |
| 株主との取引(資本直入処理) | ||||
| 株主による拠出金および株主への分配金 | ||||
| 株式買戻し | (208,053) | - | - | (208,053) |
| 従業員株式オファーのための自己株式購入(3) | (2,504) | - | - | (2,504) |
| 利益剰余金から/(へ)の振替 | - | (200) | 200 | - |
| 株式報酬積立金から/(へ)の振替 | 13,723 | (13,723) | - | - |
| 株式報酬 | - | 14,925 | - | 14,925 |
| 支払配当金および分配金(4) | - | - | (519,982) | (519,982) |
| 2024年9月30日現在残高 | 3,585,585 | (43,474) | 2,200,134 | 5,742,245 |
| 2025年9月30日終了事業年度 | ||||
| 継続事業からの当期純利益 | - | - | 637,782 | 637,782 |
| 継続事業からの当期その他の包括利益 | - | 68,216 | 301 | 68,516 |
| 当期包括利益合計 | - | 68,216 | 638,083 | 706,299 |
| 株主との取引(資本直入処理) | ||||
| 株主による拠出金および株主への分配金 | ||||
| 株式買戻し | (61,705) | - | - | (61,705) |
| 株式報酬積立金から/(へ)の振替 | 15,827 | (15,827) | - | - |
| 株式報酬 | - | 14,324 | - | 14,324 |
| 支払配当金および分配金(4) | - | - | (518,580) | (518,580) |
| 2025年9月30日現在残高 | 3,539,707 | 23,239 | 2,319,637 | 5,882,583 |
(1) 詳細については注記26「払込資本」を参照。
(2) 詳細については注記28「積立金」を参照。
(3) 1株当たり平均29.17豪ドルの価格による862,221株の市場における株式購入を示す。
(4) 詳細については注記29「配当金」を参照。
2 【主な資産・負債および収支の内容】
本項に記載すべき事項は、「第6-1 財務書類」の「財務書類に対する注記」に記載されている。
3 【その他】
(1) 後発事象
「第6-1 財務書類」の注記37「後発事象」を参照。
(2) 係争事件
「第6-1 財務書類」の注記30「コミットメントおよび偶発債務」を参照。
(a)以下は「NULIS-集団訴訟」の開示事項に関する更新情報である。
『控訴審の期日が指定された。控訴審の期日は2026年3月2日から4日にかけて開かれる。』
4 【日豪の会計原則および会計慣行の相違】
本書記載のナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッドの財務書類は、オーストラリア会計基準審議会(AASB)が公表しているオーストラリア会計基準および国際会計基準審議会が公表している国際財務報告基準(IFRS)に基づいて作成されている。オーストラリア会計基準およびIFRSと、日本で一般に公正妥当と認められている会計原則(以下「日本基準」という。)は、一部の点で相違する。主な相違点の要約は下記のとおりである。
| 項目 | オーストラリア会計基準 | 日本基準 (日本で一般に公正妥当と 認められる会計原則) |
|---|---|---|
| (1) 表示が求められる会計期間 | 財務諸表で報告されるすべての金額について、最低過去1会計期間分の比較情報を開示しなければならない。 | 前連結会計年度および当連結会計年度の財務諸表を比較のため併記する。 |
| (2) 財政状態計算書(貸借対照表)と包括利益計算書(損益計算書)の様式 | 下記の財務諸表(注1、2)の作成を求めている。 ・ 財政状態計算書 ・ 包括利益計算書(1計算書方式)(注3)、または損益計算書とその他の包括利益計算書を別個に作成(2計算書方式)(注4) ・ 持分変動計算書 ・ キャッシュ・フロー計算書 ・ 会計方針および注記 | 下記の財務諸表(注5)の作成を求めている。 ・ 連結貸借対照表 ・ 連結損益および包括利益計算書(1計算書方式)(注6)、または連結損益計算書と連結包括利益計算書を別個に作成(2計算書方式)(注4) ・ 連結株主資本等変動計算書 ・ 連結キャッシュ・フロー計算書 ・ 連結附属明細表 |
| (3) 特別(異常)損益の表示 | 収益または費用のいかなる項目も、特別項目として、包括利益計算書もしくは損益計算書(表示されている場合)または注記のいずれにも表示してはならない。 | 特別損益に属するものはその内容を示す名称を付した科目をもって表示する。 |
| (4) 連結の範囲 | 連結の対象範囲は適用される支配の概念による。 投資者は、投資者が次の各要素をすべて有している場合にのみ、投資先を支配している。 ・投資先に対するパワー ・投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利 ・投資者のリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力 支配の判定に際し、投資者は自らの潜在的議決権と他の者が保有している潜在的議決権とを考慮して、自らがパワーを有しているかどうかを決定する。 投資者は、投資先の議決権の過半数を有していなくても、パワーを有するに十分な権利(いわゆる「事実上の支配」(De facto control))を有する可能性がある。 | 連結の対象範囲は適用される支配力の概念による。 親会社が、他の企業の財務および営業または事業の方針を決定する機関(意思決定機関)を支配している場合、当該他の企業に対する支配が存在する。 日本基準には、支配の有無の判断にあたり、潜在的議決権の影響や、意思決定権の行使が本人と代理人のいずれの立場として行われているかなどを考慮することを明示的に求める規定は存在しない。 議決権の過半数を有していなくても、当該他の企業の取締役会の構成、資金調達の状況および当該他の企業の方針の決定を支配する契約の存在等を考慮した上で、緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者および自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせて支配の有無の判断を行うことを求める規定が存在する。 |
| (5) 連結の範囲 (例外規定) | すべての子会社を連結することを要するが、投資企業については例外がある。 | 以下に該当する子会社は連結の範囲に含めないものとされる。 ・ 支配が一時的であると認められる企業 ・ 連結の範囲に含めることにより利害関係者の判断を著しく誤らせるおそれがあると認められる企業 |
| (6) 特別目的事業体およびストラクチャード・エンティティー | 投資者が支配しているストラクチャード・エンティティーは連結しなければならない。 | 一定の条件を満たす一定の特別目的会社は子会社に該当しないものと推定する。投資事業組合の連結の範囲は、基本的に業務執行権限の有無に基づいて判断される。 |
| (7) 共同支配の取決め | 共同支配事業(joint operation)に該当する共同支配の取決め(joint arrangement)の場合、投資者は共同支配事業における自らの資産、負債、収益および費用ならびに(該当がある場合)共同支配事業における共同支配に係る資産、負債、収益および費用の持分相当額を認識する。 共同支配企業(joint venture)の場合、持分法が適用される。 | 共同支配企業の会計処理には持分法を適用する。 |
| (8) 企業結合の会計処理 | 取得法(Acquisition method)を適用して企業結合を会計処理する。 AASB第3号は、共同支配企業(joint venture)の設立および共通支配下の企業または事業の統合などには適用されない。 | 共同支配企業の形成および共通支配下の取引以外の企業結合には、パーチェス法が適用される。 |
| (9) 企業結合に直接起因する取得原価の一部を成す取得関連費用 | サービスを受けた期間の費用として処理する(負債性もしくは資本性金融商品の当初認識額から控除される発行費用を除く)。 | 取得関連費用は、発生した事業年度の費用として処理される。 |
| (10) のれんの当初認識と非支配持分の測定方法 | 企業結合ごとに、非支配持分の測定方法について、取得企業が以下のいずれかを選択できる。 ・非支配持分も含めた被取得企業全体を公正価値で測定し、のれんは非支配持分に帰属する部分も含めて認識する方法(いわゆる全部のれんアプローチ)。 ・非支配持分を被取得企業の識別可能純資産の公正価値に対する取得企業の持分相当額によって測定し、のれんは取得企業の持分相当額についてのみ認識する方法(いわゆる購入のれんアプローチ)。 | のれんは、被取得企業または取得した事業の取得原価のうち、取得した資産および引き受けた負債に配分された純額を超過する額として算定される(のれんの算定に認められているのは、購入のれんアプローチのみ)。 全面時価評価法により、子会社の資産および負債のすべてを支配獲得日の時価により評価する。 ※IFRSで選択できるような、非支配持分自体を支配獲得日の時価で評価する会計処理は認められていない。 |
| (11) のれんの取扱い | 規則的な償却は行わず、減損の兆候が無くても毎期1回、さらに減損の兆候がある場合には追加で、減損テストが実施される。 | 原則としてその計上後20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって、定額法その他合理的な方法により償却しなければならない。ただし、のれんの金額に重要性が乏しい場合には、当該のれんが生じた事業年度の費用として処理することができる。 のれんに減損の兆候がある場合には、減損損失を認識するかどうか判定する。 |
| (12) 固定資産の事後測定 | 原価モデルまたは再評価モデルのどちらかを会計方針として選択し、同一種類のすべての有形固定資産に適用しなければならない。 再評価モデルを選択した場合、帳簿価額が報告期間の期末日における公正価値と大きく相違しないよう、再評価を定期的に実施しなければならない。 | 取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で計上される(再評価は認められていない)。 |
| (13) 投資不動産 当初認識後の測定 | 原価モデルまたは公正価値モデルの選択が可能である。当該方針はあらゆる投資不動産に対して適用される。 | (注記においてのみ開示される。特に明示された基準はない。)原価モデルのみ利用可能。 |
| (14) 投資不動産 公正価値モデルでの測定 | 公正価値モデルを選択する企業は、公正価値が信頼性をもって測定できない例外的な場合を除き、すべての投資不動産を公正価値で評価しなければならない。公正価値の変動は、当該変動が生じた期間の純損益に計上される。 | 該当する基準はない。 |
| (15) 減損レビュー・プロセス | 1段階アプローチ 減損の兆候が存在する場合に、資産の帳簿価額がその回収可能価額を上回る金額を減損損失として算定する。 回収可能価額は(i)売却費用控除後の公正価値と(ii)使用価値のいずれか高い金額となる。 | 2段階アプローチ 減損の兆候が存在する場合には、最初に回収可能性テスト(資産の帳簿価額を、資産の使用および最終的処分を通じて発生する割引前将来キャッシュ・フローの総額と比較する)を行う。その結果、資産の帳簿価額が割引前キャッシュ・フローの総額よりも大きいため、回収不能と判断された場合、資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額するように減損損失を認識する。 |
| (16) 減損損失の戻入れ | のれんについては禁止されるが、他の資産については、毎報告期間末に、過去の期間に認識された減損損失がもはや存在しないまたは減少している兆候があるのかどうかについて検討しなければならない。かかる兆候が存在する場合は、過去の期間に認識された減損損失を戻し入れる。ただし、戻し入れる金額は、過年度において当該資産について減損損失が認識されていなかったとした場合の帳簿価額(償却分控除後)を超えないものとする。 | あらゆる固定資産について減損損失の戻入れは禁止されている。 |
| (17) 金融商品の当初測定 (初日利得) | 金融資産および負債が活発な市場で取引されておらず、価格評価モデルへのインプットが市場において観察できない場合、当初認識時に純利得を認識することはできず、かかる利得は繰り延べられる。 | 初日利得の測定に関する具体的規定が存在しないため、非上場デリバティブについて、合理的に算定された時価が評価額として使用され、結果的に初日利得が計上されうる。 |
| (18) 公正価値測定の範囲 | AASB第9号では、償却原価で測定するものとして分類され、償却原価で測定される場合を除き、金融資産は公正価値で測定される。 資本性金融商品に対する投資および資本性金融商品に関する契約は、すべて公正価値で測定しなければならない。しかし、限定的な状況ではあるが、取得原価が公正価値の適切な見積りとなる場合がある。公正価値を測定するのに利用できる最新の情報が十分でない場合、または、可能な公正価値測定の範囲が広く、当該範囲の中で取得原価が公正価値の最善の見積りを表す場合には、該当する可能性がある。 | 企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第31号「時価の算定に関する会計基準の適用指針」は、IFRS第13号と整合的な内容となっているが、適用範囲を金融商品及びトレーディング目的で保有する棚卸資産とし、これまで行われてきた実務等に配慮し、財務諸表間の比較可能性を大きく損なわせない範囲で、個別項目に対するその他の取扱いを定めている。主な項目は、市場価格のない株式等について、従来の企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に基づき時価評価は行わず、取得原価をもって貸借対照表価額とする取扱いや、投資信託について、市場における取引価格が存在せず解約等に重要な制限がある場合に一定の要件を満たせば基準価格を時価とみなすことができる取扱いなどがある。 |
| (19) 金融資産の認識の中止 | リスク経済価値アプローチに基づき、金融資産の認識を中止する。 金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転したわけでも、ほとんどすべてを保持しているわけでもない場合は、「支配」の有無を検討する。引き続き支配を保持している場合は、継続的関与の範囲内で認識を継続する。 | 財務構成要素アプローチに基づき、金融資産の消滅を認識する。 |
| (20) 金融資産の分類 | AASB第9号において、企業は、次の両方に基づき、金融資産を、事後に償却原価で測定するもの、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するもの(「FVOCI」)、または純損益を通じて公正価値で測定するもの(「FVTPL」)のいずれかに分類しなければならない。 ・金融資産の管理に関する企業の事業モデル ・金融資産の契約上のキャッシュ・フローの特性 なお、子会社、関連会社および共同支配企業に対する持分はAASB第9号の適用対象外である。 | 日本基準では、金融資産は保有目的に応じて区分される。とりわけ有価証券については以下のとおり区分される。 ・ 売買目的有価証券 ・ 満期保有目的の債券 ・ 子会社株式および関連会社株式 ・ その他有価証券 |
| (21) 公正価値オプション | <金融資産> ・企業は、当初認識時に、当該指定をしないとすればFVTPLに分類されることとなる資本性金融商品に対する特定の投資について、事後の公正価値の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能の選択を行うことができる(この場合においても、当該投資からの配当は原則として純損益に認識しなければならない。)。 ・他の規定にかかわらず、企業は、当該指定をしない場合に資産もしくは負債の測定またはそれらに係る利得および損失の認識を異なる基礎で行うことから生じるであろう測定または認識の不整合(「会計上のミスマッチ」と呼ばれることがある。)を当該指定が除去または大幅に軽減する場合、当初認識時に、金融資産をFVTPLとして取消不能の指定をすることができる。 <金融負債> 企業は、当該指定により次のいずれかの理由で情報の目的適合性が高まる場合には、当初認識時に、金融負債をFVTPLとして取消不能の指定をすることができる。 ・当該指定により会計上のミスマッチが除去または大幅に軽減される場合 ・金融負債のグループまたは金融資産と金融負債のグループが公正価値ベースで管理され業績評価され、当該グループに関する情報が企業の経営幹部に対してそのベースで提供されている場合 上記の規定にしたがってFVTPLとして指定した金融負債の公正価値の変動のうち当該負債の信用リスクの変動に起因する金額は、その他の包括利益に表示しなければならない(ただし、当該処理により、純損益における会計上のミスマッチが創出または拡大される場合を除く。)。公正価値の変動の残りの金額は、純損益に表示しなければならない。 | 該当する基準はない。 |
| (22) 償却原価法と実効金利法 | 金融資産または金融負債の償却原価の計算には実効金利法が適用される。 実効金利には、実効金利の不可分の一部である契約当事者間で授受されるすべての手数料およびポイント、取引費用、ならびにその他のプレミアムおよびディスカウントおよび既に発生している信用損失等を考慮する。 | 償却原価法は原則として利息法によるが、継続適用を条件として、簡便法として定額法を採用することも認められる。 満期保有目的およびその他有価証券の債券は、金利調整差額のみを対象とする償却原価法を適用する。 |
| (23) 減損(金銭債権および有価証券) | AASB第9号の減損要件は「予想信用損失(ECL)」モデルに基づいている。「予想信用損失」アプローチは、償却原価およびFVOCIで測定される負債性金融商品に適用されるが、資本性金融商品には適用されない。 一定の例外を除き、各報告日において、ある金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、企業は残存期間にわたるECLのうち向こう12か月以内に発生する可能性のある債務不履行事象に関連する部分を予想信用損失として認識する。 各報告日において、ある金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、企業は、当該金融商品に係る損失評価引当金を全期間のECLに等しい金額で測定しなければならない。 | 債権の貸倒れと有価証券の減損に分けて検討する。 [債権] 債務者の財政状態および経営成績等に応じて、「一般債権」、「貸倒懸念債権」および「破産更生債権等」の3つに債権を区分し、それぞれについて定められた処理を行う。 [時価のある有価証券] 時価が著しく下落したときは、回復する見込みがあると認められる場合を除き、当該時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理する。 有価証券の時価が取得原価に比べて50%程度以上下落した場合には、著しく下落したときに該当する。有価証券の時価の下落率が概ね30%未満の下落は、一般的には著しい下落に該当しないものと考えられる。 [市場価格のない株式等] 発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、相当の減額を行い、評価差額は当期の損失として処理する。 |
| (24) 金融資産減損の戻入れ | 以前に認識された金融資産の減損損失の戻入れは認められている。 また、その後の期間に信用状況が改善し、以前に評価された取引日以降の信用リスクの著しい悪化が逆方向に転じた場合は、残存期間にわたるECLに等しい金額の貸倒引当金から12か月のECLに等しい金額の貸倒引当金へと戻入れが行われる。 | 満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式ならびにその他有価証券について減損の戻入れは行われない。 貸倒引当金の取崩額は、原則として営業費用または営業外費用から控除するか営業外収益として当該期間に認識する。 |
| (25) 外貨建FVOCI資産/その他有価証券の為替差額の会計処理 | AASB第9号において、FVOCIで測定する負債性金融商品については為替差額の全額が純損益において認識される。ただし、FVOCIで測定することを選択した資本性金融商品については当該資本性金融商品の為替差損益の全額がその他の包括利益において認識される。 | 外貨建その他有価証券について、原則として帳簿価額の変動のすべてが純資産の部に計上されるが、為替要因に基づく変動を区分し、純損益に計上することもできる。 |
| (26) 金融負債の測定 | 純損益を通じて公正価値で測定される金融負債等を除き償却原価で測定しなければならない。 公正価値で測定される金融負債については、当該負債の信用リスクに起因する公正価値の変動の金額をその他の包括利益において認識し、計上しなければならない。 当該負債の公正価値の変動の残りの金額は、純損益に計上しなければならない。 当該負債の信用リスクの変動の影響の当該処理が、純損益における会計上のミスマッチを創出または拡大することとなる場合には、企業は、当該負債に係るすべての利得または損失(当該負債の信用リスクの変動の影響を含む)を純損益に計上しなければならない。 | 債務額をもって貸借対照表価額とする。ただし、収入に基づく金額と債務額とが異なる場合には、償却原価法で測定しなければならない。 |
| (27) 金融負債と資本の区分 | AASB第132号にて、金融負債と資本の区分に関する包括的な規定が設けられており、金融商品の契約の実質ならびに金融負債(資産)および資本の定義に基づき区分しなければならない。 | 金融負債と資本の区分に関する包括的な規定は存在しない。 |
| (28) 組込デリバティブの会計処理 | 混合契約がAASB第9号の適用範囲内の資産ではない主契約を含んでいる場合、組込デリバティブは、以下のすべてに該当するときに、かつそのときにのみ、主契約から分離してデリバティブとして会計処理しなければならない。 ・ 組込デリバティブの経済的特徴およびリスクが、主契約の経済的特徴およびリスクと密接に関連していないこと。 ・ 組込デリバティブと同一条件の独立の金融商品ならば、デリバティブの定義に該当すること。 ・ 混合契約がFVTPLに分類されていないこと(すなわち、FVTPLに分類される金融負債に組み込まれているデリバティブは分離されない。) 混合契約がAASB第9号の適用範囲内の資産である主契約を含んでいる場合には、金融資産の分類に関する規定((20)参照)を混合契約の全体に適用しなければならない(区分処理が禁止される。)。 | 次のすべての要件を満たした場合、区分処理が必要となる。 ・ 組込デリバティブのリスクが現物の金融資産または金融負債に及ぶ可能性があること ・ 同一条件の独立したデリバティブが、デリバティブの特徴を満たすこと ・ 時価の変動による評価差額が当期の損益に反映されないこと また、管理上組込デリバティブが区分され、一定要件を満たす場合、区分処理を行うことができる。 |
| (29) ヘッジ会計の手法 | 次の3種類のヘッジ関係が認められている。 ・ 公正価値ヘッジ:ヘッジ対象に関連する特定のリスクに係る公正価値の変動およびヘッジ手段の公正価値の変動はともに純損益として認識する。 ・ キャッシュ・フロー・ヘッジ:ヘッジ手段の公正価値の変動のうち、有効部分をその他の包括利益として認識する。 ・ 在外営業活動体に対する純投資のヘッジ | 原則として、ヘッジ手段に係る損益または評価差額を、税効果を考慮のうえ、純資産の部において繰り延べる。 ただし、ヘッジ対象に係る相場変動等を損益に反映させる時価ヘッジも認められる。 |
| (30) ヘッジ非有効部分の処理 | ヘッジ手段に係る利得または損失のうち非有効部分は、純損益として認識しなければならない(特に、キャッシュ・フロー・ヘッジの場合に問題となる。)。 | ヘッジ全体が有効と判定され、ヘッジ会計の要件が満たされている場合には、ヘッジ手段に生じた損益のうち結果的に非有効となった部分についても繰延処理することができる。 非有効部分を合理的に特定し区分できる場合には、当期の損益に計上することができる。 |
| (31) 金利スワップの特例処理 | 該当する基準はなく、金利スワップに係る特例処理は認められない。 | 一定の条件を満たす場合には、金利スワップを時価評価せず、金利スワップに係る利息を直接、金融資産・負債に係る利息に加減して処理することが認められる。 |
| (32) 未払有給休暇 | 累積的性格を有するものについて、計上することが求められる。 | 該当する基準はない。 |
| (33) 関連会社に対する投資 | 関連会社とは、グループが重要な影響力を有している企業をいう。 重要な影響力とは、投資先の財務および営業の方針決定に参加するパワーであるが、当該方針に対する支配または共同支配ではないものをいう。グループの関連会社に対する投資は原則として持分法で会計処理される。 | 非連結子会社および関連会社に対する投資は、原則として持分法で会計処理される。 |
| (34) 非継続事業 | 非継続事業とは、すでに処分されたかまたは売却目的保有に分類されたグループの構成単位で、独立の主要な事業分野もしくは営業地域を表すか、または独立の主要な事業分野もしくは営業地域を処分する統一された計画の一部であるものをいう。非継続事業の業績は包括利益計算書(または損益計算書)において継続事業とは区分して表示しなければならない。 | 該当する基準はない。 |
| (35) リース | 借主は、リース開始日において、短期リース(リース期間が12か月以内であるリース)および原資産が少額であるリース以外の使用権資産およびリース負債を認識する。 借主は使用権資産を当初取得原価で測定する。当該取得原価は、リース負債の当初測定の金額、リース開始日以前に支払ったリース料、発生した当初直接コストならびに原資産の解体および除去と原資産の原状回復のために生じるコスト見積りから、受領したリース・インセンティブを控除した額で構成される。 短期リースおよび原資産が少額であるリースについて、借主は、使用権資産およびリース負債を認識しないことを選択できる。借主は、関連するリース料を、リース期間にわたり定額法または他の規則的な基礎により費用として認識する。 | 借主および貸主双方において、リース取引は、解約不能およびフルペイアウトの両要件を満たすファイナンス・リース取引とそれ以外のオペレーティング・リース取引に分けられる。 ファイナンス・リース取引の場合、借主は、リース開始日に、リース資産およびリース負債をリース料総額の現在価値で計上する。 オペレーティング・リース取引は、通常の賃貸借取引に準じて会計処理を行う。 |
(注1) 各計算書の名称については他のものを使用することも認められている。
(注2) 会計方針を遡及適用した場合、財務諸表の修正再表示を行った場合、または財務諸表の組替えを行った場合には、上記財務諸表に加えて、比較のため、開示される最も古い比較年度の期首財政状態計算書の作成も求められる。
(注3) 純損益及びその他の包括利益計算書(1計算書方式)をいう。
(注4) 1計算書方式と2計算書方式のいずれの方式も認められている。
(注5) 会計方針を遡及適用した場合、財務諸表の修正再表示を行った場合、または財務諸表の組替えを行った場合でも、開示される最も古い比較年度の期首貸借対照表の追加作成は不要である。
(注6) 1計算書方式の様式については『「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」の取扱いに関する留意事項について(連結財務諸表規則ガイドライン)』の別紙を参照
第7 【外国為替相場の推移】
本項目の記述は、最近5事業年間および最近6ヵ月間の日本円と豪ドルの為替レートが日本において2紙以上の日刊紙に記載されているため省略する。
第8 【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
1 日本における株式事務等の概要
従前、当社株式は、東京証券取引所(以下「取引所」という。)に上場されており、日本証券クリアリング機構(以下「クリアリング機構」という。)またはそのノミニー名義となっている当社株式の実質保有者のための株式事務および配当金の支払いは、取引所の定める適用される規則に基づき指定された中央三井信託銀行株式会社(以下「株式事務取扱機関」という。)がこれを取り扱っていた。
しかし、当社株式は必要な手続きを経て、2006年9月10日をもって取引所への上場を廃止した。これにより、いずれも当時取引所に上場されていた株式に関して締結されたクリアリング機構および同社が指定したオーストラリアでの保管機関間の保管契約、クリアリング機構、株式事務取扱機関および当社間の株式事務委託に関する契約、ならびにクリアリング機構、配当金支払業務取扱機関および当社間の配当金支払事務委託に関する契約等は、終了した。これを受けて、これらの契約に基づいていた、日本における実質株主が配当受領権および議決権などの株主としての権利を、クリアリング機構を通じて間接的に行使するための日本における株式事務等も変更された。
以下の記載は、上述の上場廃止以降の日本における株式事務等の概要を示したものである。
本株式の取得者(以下「実質保有者」という。)と、その取得窓口となった証券会社(以下「窓口証券会社」という。)との間に外国証券取引口座約款を締結する必要がある。当該約款により実質株主の名で外国証券取引口座(以下「取引口座」という。)が開設される。売買の執行、売買代金の決済、証券の保管および本株式に係わるその他の取引に関する事項はすべてこの取引口座により処理される。ただし、機関投資家で窓口証券会社に証券の保管の委託をしない者は、当該外国証券取引口座約款に代えて外国証券取引約款を窓口証券会社と締結する必要がある。この場合、売買の執行、売買代金の決済および外国証券の取引に係わるその他の支払に関する事項はすべて当該約款の条項に従い処理される。
以下において、外国証券取引口座約款に定める株式取扱手続の内容を概説する。
(1) 株券の保管
本株式は、窓口証券会社を代理するオーストラリアにおける保管機関(以下「現地保管機関」という。)またはその名義人の名義で当社に登録され、当該株券は現地保管機関に保管される。実質株主には窓口証券会社の預り証が交付されるが、この預り証は譲渡することができない。
(2) 株式の移転に関する手続
実質株主は窓口証券会社の発行した預り証を提示した上でその持株の保管替えまたは売却注文を行うことができる。
実質株主と窓口証券会社との間の決済は円貨による。
(3) 実質株主に対する諸通知
当社が株主に対して行う通知および通信は本株式の登録所持人たる現地保管機関またはその名義人に対してなされる。現地保管機関はこれを窓口証券会社に送付する義務があり、窓口証券会社は実質株主から実費を徴収してこれをさらに各実質株主に個別に送付する義務がある。ただし、実質株主がその送付を希望しない場合または当該通知もしくは通信が性質上重要性の乏しい場合は、個別に送付することなく窓口証券会社の店頭に備え付け、実質株主の閲覧に供される。
(4) 実質株主の議決権の行使に関する手続
議決権の行使は実質株主が窓口証券会社を通じて行なう指示に基づき、現地保管機関またはその名義人が行なう。ただし、実質株主が特に指示しない場合、現地保管機関またはその名義人は議決権の行使を行わない。
(5) 現金配当の交付手続
現金配当は、窓口証券会社が現地保管機関またはその名義人から一括受領し、取引口座を通じて実質株主明細表(後記「第8-2 (1) 株主名簿管理人ならびに名義書換取扱場所および実質株主明細表の作成」および「第8-2 (2) 実質株主明細表の基準日および権利行使」参照。)に記載された実質株主に交付される。
(6) 株主配当等の交付手続
株主配当により割り当てられる本株式は、実質株主が特に要請した場合を除き、オーストラリアで売却され、その売却代金は窓口証券会社が現地保管機関またはその名義人から一括受領し、各取引口座を通じて実質株主に交付される。無償交付の方法により発行される本株式は、窓口証券会社を代理する現地保管機関またはその名義人の名義で一般に登録され、当該株券は現地保管機関が保管する。その場合、実質株主には窓口証券会社発行の預り証が交付される。
2 実質株主の株式事務手続等
(1) 株主名簿管理人ならびに名義書換取扱場所および実質株主明細表の作成
本邦には当社の株主名簿管理人または名義書換取扱場所はない。各窓口証券会社は自社に取引口座を持つ全実質株主の明細表(以下「実質株主明細表」という。)を作成する。実質株主明細表には各実質株主の氏名および持株数が記載される。
(2) 実質株主明細表の基準日および権利行使
当社の株主総会で議決権を行使し、または当社から配当金を受領する権利を有する株主は、当社の取締役会の定めた基準日現在の当社の株主名簿に登録されている株主である。
実質株主明細表の作成のための基準日は、通常当社の当該基準日と同一暦日である。
実質的株主の権利の取扱いについては、前記「第8-1 日本における株式事務等の概要」に記載されている。
(3) その他の事項
(イ) 事業年度の終了
9月30日
(ロ) 公告
日本においては、公告は行わない。
(ハ) 実質株主に対する株式事務に関する手数料
実質株主は、窓口証券会社に取引口座について、1年間の口座管理料を支払う。この管理料には現地保管機関の手数料その他の費用を含む。
(ニ) 株主に対する特典
該当なし。
(4) 株式の譲渡制限
該当なし。ただし、ASX上場規則の下で認められる場合、取締役会は、株式譲渡の登録を拒否するかまたは一定の株式の譲渡を防止するための譲渡禁止措置の適用を要求することができる。
(5) 本邦における課税上の取扱い
(イ) 配当
当社から株主に支払われる配当は、日本の税法上、配当所得として取扱われる。日本の居住者たる個人または日本の法人に対して支払われる当社の配当金については、当該配当金額(オーストラリアにおける当該配当の支払の際にオーストラリアまたはその地方公共団体の源泉徴収税が徴収される場合、当該控除後の金額)につき、当該配当の支払いを受けるべき期間に応じ、下表に記載された源泉徴収税率に相当する金額の日本の所得税・住民税が源泉徴収される。
配当課税の源泉徴収税率
| 配当を受けるべき期間 | 日本の法人 | 日本の居住者たる個人 |
|---|---|---|
| 2014年1月1日~2037年12月31日 | 所得税15.315% | 所得税15.315%、住民税5% |
| 2038年1月1日~ | 所得税15% | 所得税15%、住民税5% |
注:2013年1月1日から2037年12月31日までの期間、「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」により、上記に従って算出された各所得税額に対して2.1%の税率による「復興特別所得税」が上乗せされて課されるため、税率は上記のとおりとなる。
また、日本の居住者たる個人は、当社から株主に支払われる配当については、源泉徴収がなされた場合には確定申告をする必要はなく、また当該配当については、配当金額の多寡に関係なく確定申告の対象となる所得金額から除外することができる。また、当社から株主に支払われる配当については、日本の居住者たる個人は、申告分離課税を選択することができる。個人が申告分離課税を選択する場合、適用可能な確定申告の税率は、2037年12月31日までに当社から当該株主に支払われる配当については20.315%(所得税15.315%、住民税5%)、2038年1月1日以降当社から当該株主に支払われる配当については20%(所得税15%、住民税5%)である。かかる配当所得の計算においては、一定の範囲内で、上場株式等(2016年1月1日以後は、一定の公社債等が含まれる。)の譲渡損益や配当金・利子等との損益通算をすることができる。
なお、配当控除(個人の場合)および受取配当益金不算入(法人の場合)の適用はない。
オーストラリアにおいて課税された税額は、配当につき確定申告した場合には日本の税法の規定に従い外国税額控除の対象となりうる。
(ロ) 売買損益
当社株式の日本における売買にもとづく損益についての課税は、国内の会社の株式に適用される売買損益課税と同様である。
(ハ) 相続税
当社株式を相続しまたは遺贈を受けた日本の実質株主には、日本の相続税法にもとづき相続税が課せられるが、外国税額控除が認められる場合がある。
第9 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
該当なし。
2 【その他の参考情報】
令和6年10月1日から本書提出日までの間に、下記の書類を提出した。
| 報告書名 | 提出年月日 | |
|---|---|---|
| (1) | 臨時報告書 | 令和6年12月18日 |
| (企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第1号に基づくもの) | ||
| (2) | 有価証券報告書およびその添付書類 | 令和7年1月10日 |
| (令和5年10月1日から令和6年9月30日までの事業年度) | ||
| (3) | 半期報告書 | 令和7年6月6日 |
| (令和6年10月1日から令和7年3月31日までの中間会計期間) | ||
| (4) | 臨時報告書 | 令和7年6月24日 |
| (企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第1号に基づくもの) | ||
| (5) | 臨時報告書 | 令和7年12月23日 |
| (企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第1号に基づくもの) |
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
第1 【保証会社情報】
1 【保証の対象となっている社債】
該当なし。
2 【継続開示会社たる保証会社に関する事項】
該当なし。
3 【継続開示会社に該当しない保証会社に関する事項】
該当なし。
第2 【保証会社以外の会社の情報】
1 【当該会社の情報の開示を必要とする理由】
該当なし。
2 【継続開示会社たる当該会社に関する事項】
該当なし。
3 【継続開示会社に該当しない当該会社に関する事項】
該当なし。
第3 【指数等の情報】
1 【当該指数等の情報の開示を必要とする理由】
該当なし。
2 【当該指数等の推移】
該当なし。
[訳文]
ナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッドのメンバーへの独立監査人の監査報告書
財務報告書の監査報告書
当監査法人の意見
当監査法人は、ナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッド(以下「会社」という。)およびその子会社(以下、「グループ」と総称する。)の財務報告書の監査を行った。財務報告書は以下から構成されている。
・ 2025年9月30日現在のグループ連結および会社の貸借対照表
・ 同日に終了した事業年度のグループ連結および会社の損益計算書、包括利益計算書、キャッシュ・フロー計算書および持分変動計算書
・ 重要性がある会計方針の情報を含む財務諸表の注記
・ 連結事業体開示書類
・ 取締役の宣言
当監査法人は、財務報告書が以下の点を含めて2001年会社法に準拠していると認める。
a. 2025年9月30日現在の会社およびグループの貸借対照表ならびに同日に終了した事業年度の経営成績の公正かつ適正な概観を表示している。
b. オーストラリア会計基準および2001年会社規則に準拠している。
意見の基礎
当監査法人は、オーストラリア監査基準に準拠して監査を実施した。当該監査基準に基づく当監査法人の責任は、本監査報告書の「財務報告書の監査に対する監査人の責任」の項に詳述されている。当監査法人は、2001年会社法の監査人独立性に関する要求事項およびオーストラリアにおける財務報告書の監査に関連する職業会計士倫理基準審議会(Accounting Professional and Ethical Standards Board)の「APES 110 職業会計士の倫理規程」(Code of Ethics for Professional Accountants)(独立性基準(Independence Standards)を含む。)(以下「倫理規程」という。)の職業倫理に関する要求事項に準拠してグループから独立している。また、当監査法人は倫理規程に従ってその他の倫理的責任を果たしている。
当監査法人は、監査意見表明のための基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当監査法人の職業的専門家としての判断において、当事業年度の財務報告書監査で最も重要とした事項である。これらの事項は当監査法人による財務報告書監査およびその監査意見の形成において検討した事項であり、個別の事項に対して意見を表明するものではない。下記は、それぞれの主要な検討事項に対する、当監査法人による監査上の対応を説明している。
当監査法人はこれらの事項に関連するものを含め、当監査報告書の「財務報告書の監査に対する監査人の責任」の項に記載された責任を果たしている。したがって、当監査法人の監査には、財務報告書の重要な虚偽表示リスクの評価に対応するために設計された手続の実施が含まれている。下記の事項に対処するために実施された手続を含め、当監査法人の監査手続の結果は、本監査報告書に添付された財務報告書に対する当監査法人の監査意見の基礎を形成するものである。
| なぜ重要なのか | 監査上の主要な検討事項に対する監査手続 |
| 信用減損引当金 | |
| 注記17「貸付金に係る信用減損引当金」に開示の通り、グループの2025年9月30日現在の信用減損引当金は6,165百万豪ドルである。信用減損引当金は、オーストラリア会計基準AASB第9号「金融商品」(以下AASB第9号)の要求事項に従って測定されている。 重大な判断を伴う主な領域には以下を含む。 ► 予想信用損失(ECL)手法における、AASB第9号に基づく減損要件の適用 ► 信用リスクの重大な変化を伴うエクスポージャーの識別 ► (個別または集合的に評価するエクスポージャーに対する)ECLモデルに用いられる前提 ► 複数の経済シナリオとその各シナリオに対して判定した確率加重双方における、現在および将来的に見込まれる外部要因を反映した将来予測的な情報の適用 当引当金の金額、ならびに当引当金の計算に関する判断および見積りの不確実性の程度を勘案し、監査上の主要な検討事項とした。 | 当監査法人による監査手続には以下が含まれる。 当監査法人は、AASB第9号「金融商品」の要件に照らしたグループのECLモデルおよび基本的な手法の整合性を評価した。 当監査法人は、保険数理人および経済の専門家と連携し、以下の点について集合的に評価したエクスポージャーを検討した。 ► 将来予測的な情報およびシナリオの妥当性を含む重要なモデル上およびマクロ経済上の前提 ► 信用リスクの著しい増大の判定と評価 ► ECL測定手法とモデル上の前提の変更に対する集合的貸倒引当金の適切性と感応度 ► 経営陣のモデルに係る計算の正確性 ► 将来予測的な調整を決定するための基礎および使用したデータ 当監査法人は、個別のエクスポージャーのサンプルを評価するため、以下の手続きを実施した。 ► 借入人の固有の状況に基づく信用の質の内部評価の妥当性と適時性を評価した。 ► 特にリスクが高い業界、債務整理戦略、担保評価および回収の金額と時期に着目し、信用減損の計算の基礎となる主要な入力情報の妥当性を検討することで関連する引当金を評価した。 当監査法人はIT専門家や保険数理専門家と連携し、下記に関連する主要な統制の有効性を評価した。 ► ローン組成と取引データ、継続的な信用度の内部評価、データウェアハウスにおけるデータ保存および引当金計算エンジンとのインターフェイスを含む、データの捕捉 ► ECLモデルの継続的な監視および検証 ► 経済シナリオに用いられる前提や加重に対する検討と承認 当監査法人は、信用減損引当金に関連する気候関連リスクを識別するためのプロセスを評価した。 当監査法人は、財務書類の注記に含まれる信用減損に関連する開示の十分性と適切性を検討した。 |
| なぜ重要なのか | 監査上の主要な検討事項に対する監査手続 |
| のれんの減損評価 | |
| グループは2025年9月30日現在、貸借対照表に2,070百万豪ドルののれんを認識している。 注記22「のれんおよびその他の無形資産」に開示の通り、グループは年1回、のれんに減損の兆候がある場合はより頻繁に、減損評価を実施する。この評価には、のれんが帰属する資金生成単位(CGU)の帳簿価額と回収可能価額の比較が含まれる。 回収可能価額は、すべてのCGUについて使用価値ベース(VIU)を使用して決定された。VIUの決定には、以下を含む様々な重要な仮定が組み込まれていた。 ► 将来キャッシュ・フロー ► 割引率 ► 永続価値成長率 減損評価に適用された仮定に関連する見積りの不確実性の程度をもって、のれんの減損評価を監査上の主要な検討事項とした。 | 当監査法人による監査手続には以下が含まれる。 当監査法人は、のれんが配賦された特定されたCGUの妥当性を評価した。 当監査法人は、グループがのれんの減損評価に用いた使用価値の算定手法が、オーストラリアの会計基準の要件に従っているかどうかを評価した。 当監査法人は、取締役会あるいは経営陣が承認した最新のキャッシュ・フロー予測と予想キャッシュ・フローを突合したほか、最近の予測と実績との比較によりこれまでの予測の正確性を検証した。 当監査法人は、内部の評価専門家を利用し、類似企業を参考に、将来キャッシュ・フロー予測、割引率、永続価値成長率を含む、減損評価に使用される主要な仮定を評価したほか、減損モデルの数値的正確性を検証した。 グループの現在の時価総額を、グループの VIUの算定による回収可能価額と比較して評価し、その評価マルチプル(倍率)を類似企業の評価マルチプルと比較してインプライド・バリュエーション(企業価値)を検証した。 当監査法人は、財務書類の注記に含まれるのれんの減損評価に関連する開示の十分性と適切性を検討した。 |
| なぜ重要なのか | 監査上の主要な検討事項に対する監査手続 |
| 財務報告に係る情報技術(以下「IT」という)システムおよび統制 | |
| 財務報告プロセスの大部分は、大量の情報の捕捉、保存および抽出にかかる自動化されたプロセスと統制を備えたITシステムに主に依存している。 これらのITシステムおよび統制に不可欠な内容とは、不適切なユーザーアクセス管理、未承認のプログラム変更のほか、IT運用プロトコルに関するリスクに確実に対応することである。 当監査法人の監査アプローチはIT統制の有効な運用に依拠していることから、これについて監査上の主要な検討事項と特定した。 | 当監査法人による監査手続には以下が含まれる。 当監査法人は、財務報告プロセスに重要なITシステムおよび統制に着目した。 ITシステムおよび統制に対する監査手続には特別な専門的知見が必要であるため、ITの専門家を関与させた。 当監査法人は、以下に関連するものを含めたIT統制の整備状況、実施状況および運用状況を検証した。 ► 一般的なセキュリティ設定および認証 ► ユーザーアクセス管理と再検証 ► 変更管理およびリリース管理 ► ITオペレーション IT統制環境において整備状況や運用状況の不備を認識した場合に、当監査法人の監査手続には以下を含めている。 ► 財務報告に関連するシステムおよびデータの完全性と信頼性を評価した。 ► 自動化されたプロセスに対応するシステムに不備が識別された場合には、1)IT統制環境に依拠しない補完統制または軽減統制を検証する、2)ITアプリケーション統制および/またはIT依存手作業統制の直接的なテストを実施する、または3)実施する実証手続の内容、時期および範囲を変更するかいずれかを行った。 |
財務報告書および監査報告書以外の情報
取締役はその他の情報に対して責任を負う。その他の情報は2025年度の会社の年次報告書に含まれる情報のうち、財務報告書およびそれに係る当監査法人の監査報告書以外の情報である。
財務報告書に対する当監査法人の監査意見の対象範囲には、報酬報告書およびそれに関連する保証意見を除く、その他の情報は含まれていない。したがって当監査法人は、それに関していかなる形式でも結論は表明しない。
当監査法人はその他の情報を通読し、それらと財務報告書または当該監査において当監査法人が得た知識との間に重要な相違があるか、またはその他重要な虚偽表示されているように見えるかを財務諸表監査の一環として検討している。
仮に当監査法人が実施した手続に基づきその他の情報に重要な虚偽表示が存在するとの結論に至った場合、当監査法人には当該事実を報告する義務がある。この点に関し当監査法人が報告すべき事項はない。
財務報告書に対する取締役の責任
会社の取締役は、以下の作成について責任を負う。
► オーストラリア会計基準および2001年会社法に準拠した公正かつ適正な概観を示す財務報告書(連結事業体開示書類を除く。)
► 2001**年会社法に準拠した真実かつ正確な連結事業体開示書類
以下の作成を可能とするために、取締役が必要と判断した内部統制についても責任を負う。
► 公正かつ適正な概観を示し、不正または誤謬による重大な虚偽表示がない財務報告書(連結事業体開示書類を除く。)
► 真実かつ正確であり、不正または誤謬による虚偽表示がない連結事業体開示書類
財務報告書の作成に際し、取締役は、会社またはグループの継続企業として存続する能力を評価し、必要がある場合には当該継続企業の前提に関する事項を開示し、継続企業の前提により会計処理を行う責任を負う。ただし、取締役がグループを清算もしくは事業停止の意図があるか、またはそれ以外に現実的な代替案がない場合はこの限りでない。
財務報告書の監査に対する監査人の責任
当監査法人の目的は、財務報告書全体に不正または誤謬による重要な虚偽表示がないことについて合理的な保証を入手し、当監査法人の監査意見を含めた監査報告書を発行することである。合理的な保証とは相当に高い水準の心証であるが、オーストラリア監査基準に準拠して実施された監査が、重要な虚偽表示が存在する場合に常にこれを発見できることを保証するものではない。虚偽表示は不正または誤謬から発生する可能性があり、個別にまたは集計すると、当該財務報告書の利用者の経済的意思決定に影響を及ぼすことが合理的に見込まれる場合に、当該虚偽表示には重要性があると判断される。
オーストラリア監査基準に準拠した監査の一環として、当監査法人は監査全体を通じて職業的専門家としての判断を行使し、職業的懐疑心を保持する。加えて、当監査法人は以下の事項を実施する。
・ 不正または誤謬のいずれによるかを問わず、財務報告書の重要な虚偽表示リスクを識別し評価し、当該リスクに対応した監査手続を立案し実施すること。意見表明のための基礎を提供する十分かつ適切な監査証拠を入手すること。共謀や偽造、意図的な脱漏、虚偽の言明または(経営陣による)内部統制の無効化等を含む、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬によるリスクよりも高い。
・ 状況に応じて適切な監査手続を立案するため、監査に関連する内部統制を理解すること。ただし、これは、会社またはグループの内部統制の有効性に対して意見を表明するために行われるものではない。
・ 使用されている会計方針の適切性ならびに取締役が行った会計上の見積りおよび関連する開示の妥当性を評価すること。
・ 取締役が継続企業の会計ベースを使用したことの適切性について判断し、さらに、会社またはグループが継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる可能性がある事象または状況に関して重要な不確実性の存在を入手した監査証拠に基づいて結論を下すこと。重要な不確実性が存在するとの結論に至った場合、当監査法人は監査報告書において、当該財務報告書における関連した開示につき注意を喚起するか、または当該開示が不十分である場合、無限定適正意見ではない意見を表明すること。当監査法人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいている。しかし、将来の事象や状況によっては、会社またはグループが継続企業として存続しなくなる可能性がある。
・ 開示事項を含めた財務報告書の全般的な表示、構成および内容と、財務報告書が基礎となる取引および事象を適正に表示しているか評価すること。
・ 会社およびグループの財務報告書に関する意見を表明する基礎として、グループ内の事業体および事業単位に係る財務情報に関して十分かつ適切な監査証拠を入手するために会社およびグループに対する監査を立案し実施すること。当監査法人は会社およびグループ監査のために行われた監査業務の指示、監督および確認に対して責任を負う。当監査法人は自らの監査意見に対して単独で責任を負う。
当監査法人は、計画した監査の範囲およびその実施時期、ならびに監査中に識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の発見事項に関して取締役と協議を行う。
また当監査法人は取締役に対し、独立性に係る職業倫理を遵守している旨を記載した通知書を提出し、当監査法人の独立性に影響すると合理的に考えられるすべての関係およびその他の事項、ならびに必要に応じて阻害要因を除去する行動または適用するセーフガードについて取締役と協議する。
当監査法人は、取締役と協議した事項の中から、当事業年度の財務報告書監査で最も重要である事項を監査上の主要な検討事項と決定する。法令で当該事項の公表が禁止される場合や、また極めて稀ではあるが、当該事項を開示することによって公共の利益よりも、不利益を招くことが合理的に予想されるために、当監査法人が当該事項を開示すべきでないと判断した場合を除き、当該事項を監査報告書に記載する。
報酬報告書に関する報告書
報酬報告書に関する監査意見
当監査法人はまた、2025年9月30日に終了した事業年度に係る取締役報告書の98ページから140ページに含まれる報酬報告書を監査した。
当監査法人の意見では、ナショナル・オーストラリア・バンク・リミテッドの2025年9月30日に終了した事業年度の報酬報告書は、2001年会社法のセクション300Aに準拠している。
責任
会社の取締役は、2001年会社法のセクション300Aにしたがって報酬報告書を作成し開示する責任を負う。当監査法人の責任は、オーストラリア監査基準に準拠して当監査法人が実施した監査に基づき報酬報告書に対して監査意見を表明することである。
アーンスト・アンド・ヤング
T.M.ドリング
パートナー
メルボルン
2025年11月6日